自動車技術会とは? わかりやすく解説

自動車技術会

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自動車技術会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 09:07 UTC 版)

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公益社団法人自動車技術会(じどうしゃぎじゅつかい、Society of Automotive Engineers of Japan, Inc.)は、自動車に係わる研究者、技術者および学生から構成されている日本公益社団法人である。略称は自技会(じぎかい)。英略称はJSAE(ジェー・エスー・エー・イー)。

概要

個人会員49,217名、賛助会員(法人)は、702社(2020年6月現在)を擁する。これらの会員に情報交換、研究発表、内外技術者との交流の場を提供するため、講習会、シンポジウム、国際会議、展示会、見学会の開催、各種出版物の発行、自動車規格の制定、研究業績の表彰等を行い、技術者・研究者の育成に努力している。米国のSAE (SAE International) がモデルとなっているが本部支部関係では無く、その関係は『双方が対等な協力関係(2003年5月 包括協定締結時の発表にて)』であるとしている。

沿革

学術文化の振興及び産業経済の発展並びに国民生活の向上に寄与する(定款第4条)ことを目的として1947年(昭和22年)に設立され、文部省(現文部科学省)、商工省(現経済産業省)、運輸省(現国土交通省)より 「社団法人自動車技術会」 として認可された。発足当初の会員数は1,500名余りだったが、日本の自動車産業の発展とともに会員が増加し、現在(2020年6月)では49,217名、賛助会員(法人)702社を擁する国内有数の学術団体となる。2011年4月1日に公益社団法人自動車技術会になる。

日本学術会議への享禄学術研究団体としての登録および日本工学会への加盟、日本国外では国際自動車技術会連盟 (FISITA) およびアジア太平洋自動車技術会議 (APAC) のメンバーとして活動を展開している。

自動車規格(JASO規格)の制定にも携わっており、また国際標準化機構(ISO)の自動車部門の国内審議団体でもある。特にオートバイ用オイル2ストロークオイルの規格で著名である他、日本車の技術発展史の編纂も行っており、日本の自動車技術330選の選出および紹介も行っている。

1992年から自動車技術者研究者向けの自動車技術専門展示会である、人とくるまのテクノロジー展を横浜:パシフィコ横浜と名古屋:ポートメッセ名古屋にて、年に2回主催している。

近年は、人材育成事業に力を注いでおり、2003年から毎年全日本学生フォーミュラ大会を開催し、学生を対象としたものづくり活動を推進している。また、2008年からは小学生を対象としてキッズエンジニアを毎年開催し、ものづくり教育、理科教育を行っている。

歴代会長

  1. 浅原源七(1947年 - 1949年) 所属:日産自動車株式会社
  2. 豊田喜一郎(1950年 - 1952年) 所属:トヨタ自動車工業株式会社(現 トヨタ自動車株式会社
  3. 吉城肇蔚(1952年 - 1953年) 所属:公益社団法人自動車技術会
  4. 楠木直道(1953年 - 1955年) 所属:いすゞ自動車株式会社
  5. 竹崎瑞夫(1956年 - 1957年) 所属:ダイハツ工業株式会社
  6. 豊田英二(1958年 - 1961年) 所属:トヨタ自動車工業株式会社(現 トヨタ自動車株式会社
  7. 荒牧寅雄(1962年 - 1963年) 所属:いすゞ自動車株式会社
  8. 新山春雄(1964年 - 1965年) 所属:プリンス自動車工業株式会社
  9. 五十嵐正(1966年 - 1967年) 所属:日産自動車株式会社
  10. 齋藤尚一(1968年 - 1971年) 所属:トヨタ自動車工業株式会社(現 トヨタ自動車株式会社
  11. 中川良一(1972年 - 1975年) 所属:日産自動車株式会社
  12. 豊田章一郎(1976年 - 1979年) 所属:トヨタ自動車工業株式会社(現 トヨタ自動車株式会社
  13. 高橋宏(1980年 - 1983年) 所属:日産自動車株式会社
  14. 森田正俊(1984年 - 1985年) 所属:トヨタ自動車株式会社
  15. 関眞治(1986年 - 1987年) 所属:三菱自動車工業株式会社
  16. 中村弘道(1988年 - 1989年) 所属:厚木自動車部品株式会社(現 日立オートモティブシステムズ株式会社
  17. 佐々木紫郎(1990年 - 1991年) 所属:トヨタ自動車株式会社
  18. 丸茂長幸(1992年 - 1993年) 所属:日産自動車株式会社
  19. 金原淑郎(1994年 - 1995年) 所属:トヨタ自動車株式会社
  20. 鈴木元雄(1996年 - 1997年) 所属:三菱自動車工業株式会社
  21. 澤田勉(1998年 - 1999年) 所属:日産自動車株式会社
  22. 加藤伸一(2000年 - 2001年) 所属:トヨタ自動車株式会社
  23. 神本武征(2002年 - 2003年) 所属:東海大学
  24. 萩野道義(2004年 - 2005年) 所属:本田技研工業株式会社
  25. 大久保宣夫(2006年 - 2007年) 所属:日産自動車株式会社
  26. 岡本一雄(2008年 - 2009年) 所属:トヨタ自動車株式会社
  27. 浜田昭雄(2010年 - 2011年) 所属:本田技研工業株式会社
  28. 山下光彦(2012年 - 2013年) 所属:日産自動車株式会社
  29. 加藤光久(2014年 - 2015年) 所属:トヨタ自動車株式会社
  30. 松本宜之(2016年 - 2017年) 所属:本田技研工業株式会社
  31. 坂本秀行(2018年 - 2019年) 所属:日産自動車株式会社

関連情報

外部リンク


自動車技術会

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SAE International」の記事における「自動車技術会」の解説

自動車技術会は日本独自組織。その1947年設立発起人設立趣意書で、『日本に於ける、S、A、E (ソサエテイ、オブ、オートモーテイブ、エンジニヤーズ) を急遽結成したいと思ふ。』と記しており、米国SAEモデルとなっている。自動車技術会は1960年国際自動車技術会 (FISITA) に加盟している。一方SAEインターナショナルとは2001年12月に「規格に関する協力」を締結しつづいて2003年1月には「会議共同運営に関する協力」を締結2003年5月に、前2つの関係を含む包括協定結んだ。この時点で、ようやく、『今後双方対等な協力関係構築進めていくことに合意した』と発表している。また、このときに、前記全日本 学生フォーミュラ大会」についても合意している。 自動車技術会の日本向け英文略称はJSAEであるが、英語は、Society of Automotive Engineers of Japan, Inc. で、さらに英語名称の略称は SAE of Japan となることから、SAEインターナショナルメンバーの中でさえ、日本の自動車技術会をSAEインターナショナルの一支部誤解することがある

※この「自動車技術会」の解説は、「SAE International」の解説の一部です。
「自動車技術会」を含む「SAE International」の記事については、「SAE International」の概要を参照ください。

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