マニュアルトランスミッション
マニュアルトランスミッション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/07 08:09 UTC 版)
マニュアルトランスミッション(英: Manual Transmission, MT)もしくは手動変速機(しゅどうへんそくき)とは運転者が減速比(ギア)を選択して操作するトランスミッション(変速機)。主に内燃機関が原動機である自動車やオートバイ・農業機械などに装備されている。操作が容易で燃費・ドライビングフィールも改良されてきたオートマチックトランスミッション(自動変速機)が普及した現在は著しく減少している。
- 1 マニュアルトランスミッションとは
- 2 マニュアルトランスミッションの概要
マニュアルトランスミッション(MT)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 04:22 UTC 版)
「トランスミッション」の記事における「マニュアルトランスミッション(MT)」の解説
詳細は「マニュアルトランスミッション」を参照 減速比の切り替えやその際に必要となるクラッチの断続など、変速時の全ての操作を操縦者が行うトランスミッションである。多くの場合、複数の歯数の異なる歯車の組合せの内から適切なものを選び、原動機の出力を希望する回転数やトルクに変換して伝達する。歯数の異なる段(ギア)に変速する際に動力の伝達を一旦途切れさせるため、クラッチ機構が備わっている。また、内蔵された数本のシャフトの回転差を同調させ、変速をスムーズに行う為のシンクロメッシュが各段の歯車に備えられている。 自動車用の変速機としては最も古典的な機構で、自動車の普及とともに広く採用されてきた。しかし、操作の煩わしさなどから一部の用途を除いて需要が減り、採用車種も減少した。日本では「マニュアル」や「MT」と略されることが多い。 MTの一種であるが、自動車用として広く普及しているシンクロメッシュ式MTと異なり、ギアセレクターと歯車の間の同調を取るためのシンクロナイザーを持たない形式を ノンシンクロトランスミッションと呼ぶ。そのうち歯車が常時噛合式で、シンクロナイザーの代わりに噛合いクラッチを備えたものは和製英語で「ドグミッション」とも呼ばれる。オートバイのMTでドグミッションが一般的に採用されているほか、競技用車両の一部で採用されている。かつては一般の自動車用としても広く採用された。ローギアなどの一部をノンシンクロとして、ほかの段をシンクロメッシュ式とした車種もあり、これに対してすべての段でシンクロメッシュを採用したトランスミッションはフルシンクロと呼ばれていた。 ノンシンクロのうち、歯車をスライドさせて噛み合わせる形式は選択摺動式(スライディングメッシュ)と呼ばれる。歯車が高速回転する用途ではシフトチェンジが難しい一方で、高い負荷に耐えられる許容量を持ち、構造が簡潔であることから、歯車の回転速度が比較的低速な農業用トラクターや建設機械の一部で用いられるほか、戦車や、ロードトレインや18ホイーラーと呼ばれる日本国外の大型貨物自動車のように、高い軸トルクのかかる用途で採用されている。大型貨物自動車では、発進時にニュートラルからギアを入れる操作を低廉にする目的で、クラッチ操作と同時にエンジン回転が入力されるシャフト(インプットシャフト)の回転をバンドブレーキで強制的に停止させるクラッチブレーキ機構が搭載されている。
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