装甲戦闘車両とは? わかりやすく解説

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装甲戦闘車両

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/21 16:16 UTC 版)

インド陸軍の装甲戦闘車両(T-72BMP-2

装甲戦闘車両(そうこうせんとうしゃりょう、: armoured fighting vehicleAFV)は、装甲化され、攻撃兵器を備えた戦闘用の軍用車両のことであり、戦車歩兵戦闘車などが含まれる。

武装を持つことで戦闘能力を備えた車両である戦闘車両(せんとうしゃりょう、combat vehicleCVfighting vehicleFV)は、その多くが装甲化されており、こういった車両の呼称のために語頭に装甲 (armoured) が付けられて装甲戦闘車両と呼ばれることになった。装甲車であっても固有の武装がなければ、装甲戦闘車両ではない。慣習的に「CV」は戦車のような重装甲戦闘車両を指し、「FV」は歩兵戦闘車のような比較的軽装の装甲を備えた戦闘車両を指す[1]

ジープトラックのような無装甲車両 (softskin) に分類される車両は、たとえ火器を搭載しても装甲戦闘車両には含まれない。

耐弾性能

装甲戦闘車両に含まれる車種の範囲が広いため、その装甲強度は戦車砲対戦車ミサイルに耐えられるレベルから、小口径ライフル弾砲弾の破片に耐えるレベルまで様々である。

自衛隊においては装甲戦闘車の分類として、名称に「軽装甲」「装甲」が付く。軽装甲はおおよそ小銃弾クラスの対人火器や弾片に耐え得る程度、装甲は12.7 mmの重機関銃に耐え得る程度が基準といわれている。

兵器種別による分類

走行駆動系別による分類

装軌車両(tracked vehicle
キャタピラとして知られる無限軌道を走行装置として持ち、重い車体でも多様な地盤の上を進めるため、戦車のような重装甲の車両の多くがこの分類に属する。
走行系の軽微な被害・故障でも機動能力の全てが失われる危険があり、また、空輸や長距離の自力機動には適さない。
装輪車両(Wheeled vehicle
ゴムタイヤを走行装置として持ち、比較的軽量や中程度の重量の車体で高速で長距離の路上機動ができるが、路外走行には軟弱地盤や段差、溝など地形の制約を受け、重量制限があるために装甲には限界がある。こういった制限の緩和のために6輪や8輪といった多輪駆動構成をとるものが多い。また、多くは装軌車両より軽量なため空輸に適する。歩兵戦闘車などのいくつかがこの分類に属する。
冷戦後の非対称戦闘に対応するため、21世紀からは多くの装輪型の装甲戦闘車両が開発・採用されるようになっている。

出典

  1. ^ 野木恵一著 『装輪装甲車全盛時代の分析』「ハイパー装輪装甲車」12頁 (株)ジャパン・ミリタリー・レビュー 2008年11月1日発行

参考文献

  • リチャード・M.オゴルキィウィッチ 著、林 磐男 訳『近代の戦闘車両―開発・設計・性能』現代工学社、1983年3月。ISBN 9784874721001 

関連項目


装甲戦闘車両

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/25 08:13 UTC 版)

R.U.S.E.」の記事における「装甲戦闘車両」の解説

文字通り装甲持ち榴弾砲機関銃攻撃耐えうる陸上戦闘主役である。いわゆる戦車のことであるが、多く陣営ではグレイハウンド装甲車のような装甲偵察車両や自走対空砲もここに入る。

※この「装甲戦闘車両」の解説は、「R.U.S.E.」の解説の一部です。
「装甲戦闘車両」を含む「R.U.S.E.」の記事については、「R.U.S.E.」の概要を参照ください。

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装甲戦闘車両

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 12:48 UTC 版)

名詞

装甲 戦闘 車両 (そうこうせんとうしゃりょう)

  1. 戦車装甲車自走砲などの装甲持ち攻撃用の武器武装化した軍用車両

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