ベータ_(オートバイメーカー)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ベータ_(オートバイメーカー)の意味・解説 

ベータ (オートバイメーカー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 16:54 UTC 版)

ベータ・モーター S.p.A
Beta Motor S.p.A
略称 Beta
本社所在地 イタリア
トスカーナ州フィレンツェ県リニャーノ・スッラルノ
設立 1905年
業種 輸送機械
事業内容 オフロード用オートバイの製造販売
外部リンク www.betamotor.com
テンプレートを表示

ベータ・モーター S.p.A(Beta Motor S.p.A)は、イタリアのオートバイメーカー・ブランド。

エンデューロトライアルモトクロスのようなオフロード用バイクを専門に製造している。

概要

1905年にエンツォ・ビアンキがフィレンツェを拠点に「ソシエタ・ジュゼッペ・ビアンキ」という社名で足漕ぎ自転車の製造会社を創業[1]。ビアンキは兵役中にアリーゴ・トシと出会って、妹のエルダと結婚し、以降家族で経営するようになる[2]。ベータの名前の由来はビアンキとトシの頭文字に由来する[1]

1940年代後半からオートバイの製造に着手。スクーターモペッド、スポーティなバイクを製造し、競技で活躍した[1]

1960年代にヴィア・ベッラリーヴァにあった老朽化した工場を放棄し、オスマンノロへ移転した[2]。1966年にフィレンツェは大洪水に見舞われたが、幸い復旧は早かった[2]。この頃エンジンの自社生産が開始された[2]

1970年代に入るとオフロード部門が台頭し、ますますオフロードバイク(モトクロスエンデューロ)へ傾倒していった[1]。しかしこの間もスクーターのラインナップは欠かさなかった[2]

しかし日本メーカーが両競技を支配し始めるようになったため[2]、1980年代半ばからベータはトライアルへ注力するようになる。自転車トライアル出身で革新的なライディングフォームを持ち込んだスペイン人ライダーのジョルディ・タレスにより、ベータはトライアル世界選手権を1987 - 1991年の間に4度制覇した。また後にタレスを上回るタイトル数を得るダニー・ランプキンも、1997 - 1999年にベータ車でタイトルを3連覇した[1]。1993年から始まった室内選手権でも、ベータは90年代を通じて無類の強さを発揮し、6度タイトルを獲得した[1]

90年代にラポ・ビアンキ博士が加入して技術・管理体制・商業の両面で革新的な改良がされた[2]。この頃KTMハスクバーナのスクーターの受託生産を行った。

2004年にKTMからのエンジン供給を受けて、4ストロークエンジン車でエンデューロに復帰した[1][3]

2005年以降はスズキやKTMとの提携を行い、海外への積極的な販路拡大に力を注いでいる[1][4]。トライアルの販売は減少し、モトクロスとエンデューロバイクが売り上げを伸ばした[1]。2010年代から自社製エンジンのエンデューロマシンも開発するようになり、現在は4ストローク/2ストロークともに全て自社製エンジンとなっている[1]。加えて電動オフロードバイクもラインナップするようになった。

2016年にエンデューロ世界選手権で最大排気量のE3クラスでタイトルを獲得したのを皮切りに、ベータは快進撃を開始。2018年・2019・2020年と2クラスでタイトルを獲得。さらに2021・2022年とGP(E1 - E3の総合)およびE3クラスのタイトルを連覇した[5]

日本では富山県のベータジャパンが正規輸入販売を行っている。また全日本トライアル選手権、全日本エンデューロ選手権に参戦している。

車種

50 RR Enduro
ALP200
M4

トライアル

  • Evo 2009-
  • Rev-3 2000-2008
  • Techno 1994-1999
  • Zero 1990-1993

エンデューロ

  • RR2T

トレッキング

  • Alp

ストリート

  • Urban
  • M4
  • Ark

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j THE HISTORY OF BETA MOTORCYCLES Beta Motor USA 2023年9月9日閲覧
  2. ^ a b c d e f g BETAMOTOR. OVER A CENTURY OF TECHNIQUE AND SPORTBETA MOTOR SpA 2023年9月9日閲覧
  3. ^ ベータ RR2T 300 – トライアル界の名門がエンデューロ界に殴り込みバイクブロス 2023年9月9日閲覧
  4. ^ オフロードバイクメーカー「BETA」をご存じですか?バイクのニュース 2023年9月8日閲覧
  5. ^ BRAD FREEMAN WORLD CHAMPION ベータ・モーター公式サイト 2023年9月13日閲覧

外部リンク


「ベータ (オートバイメーカー)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ベータ_(オートバイメーカー)」の関連用語

ベータ_(オートバイメーカー)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ベータ_(オートバイメーカー)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのベータ (オートバイメーカー) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS