名誉毀損
他人の名誉を損なうこと。および、その罪。刑法に基づき罰せられる。
名誉毀損の罪は刑法第34章(名誉に対する罪)第230条において以下のように規定されている。
(名誉毀損)第230条2項は死者に対する名誉毀損罪の規定であり、公にした事柄が事実であれば罪には問われないが、虚偽の内容によって死者の名誉を傷つけた場合は処罰の対象となることになる。
第二百三十条
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
なお、名誉毀損罪を含む刑法第34章の罪はいずれも親告罪であり、当事者の告訴をもってのみ罪を問うことができる。
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名誉毀損
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/31 09:37 UTC 版)
注釈
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出典
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名誉毀損
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/28 06:52 UTC 版)
「叶姉妹/del20140228」の記事における「名誉毀損」の解説
2005年6月27日に関西テレビで放映された「快傑えみちゃんねる」に岡田美里が出演した際、「夫が女性から『ちょっと遊びません』と誘われた」、「興信所を使ったのか」などと発言。イニシャルと共に「あの大物姉妹」とのナレーションが流れたため、人物が特定される。これに対し叶側は「発言は真実ではない」とし、名誉毀損と計約1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に訴訟。2006年7月28日、「社会的評価に影響を与えた」と認定、東京地裁は岡田に計約66万円の支払いを命じる判決を下した。 2005年に中村うさぎが源氏名「カノウキョウコ」として性風俗店に勤務、勤務の実態を手記にしたため名誉毀損で中村を訴える。
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名誉毀損
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 09:26 UTC 版)
時に個人や団体に対して、プライバシーに関わることを書いたり、真偽の不明確なゴシップ(噂)を断定的に書いたりすることで、本人や当団体から抗議を受けることがこれまであった。また他の利用者が気づかずに訂正されなかった意図的な嘘の投稿に対して、書かれた個人が抗議したこともあった(ウィキペディアにおけるシーゲンソーラーの経歴論争を参照)。
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名誉毀損
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 06:22 UTC 版)
2000年4月に叶恭子の内縁の関係だった男性が「シーザーの憂鬱」というタイトルで暴露本を出した。のちに叶恭子側が名誉毀損で訴えて出版差し止めを請求をしたが最終的には帯の叶恭子の写真を外して決着した。 2005年6月27日に関西テレビで放映された「快傑えみちゃんねる」に岡田美里が出演した際、「夫が女性から『ちょっと遊びませんか?』と誘われた」、「興信所を使ったのか」などと発言。イニシャルと共に「あの大物姉妹」とのナレーションが流れたため、人物が特定される。これに対し叶側は「発言は真実ではない」とし、名誉毀損と計約1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴。東京地裁は2006年7月28日、「社会的評価に影響を与えた」と認定、岡田に計約66万円の支払いを命じる判決を下した。 2005年に中村うさぎがデリヘル嬢として性風俗店に勤務し、体験記を『新潮45』に掲載した際、使用した源氏名が「叶恭子」だったことから、叶側は『新潮45』編集長宛に「名誉棄損とパブリシティーの侵害」として内容証明を送り抗議する。 2014年にサイゾーウーマンにて叶姉妹は普段はジャージで移動で人の目の触れる場所ではセレブ姿になると記事を書かれた。これに叶姉妹側が抗議をしサイゾーウーマン側が事実確認ができない内容として謝罪を掲載した。
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名誉毀損
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「Facebookへの批判」の記事における「名誉毀損」の解説
2008年7月24日、ロンドン高等裁判所はプライバシー侵害と名誉毀損で英国人カメラマンに 22,000 ポンドの支払いを命じた。彼は2000年から不仲になっている元同級生で仕事の同僚マシュー・フィルシュトの偽のFacebookページを投稿した。偽のページでは、フィルシュトが同性愛者であり信用できないと主張した。これはソーシャル・ネットワーキング・サイトのエントリーで他人に対しプライバシー侵害 と中傷の評決が出た最初のケースと考えられている。
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