ウォン
ウォン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/10 15:42 UTC 版)
ウォン | |
---|---|
₩ | |
各種表記 | |
ハングル: | 원 |
漢字: | 圓 |
発音: | ウォン |
ローマ字: | won |
ウォン(朝: 원)は、朝鮮半島の通貨である。現在、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)と大韓民国(以下「韓国」)で使われている。
- 朝鮮民主主義人民共和国ウォン (ISO 4217: KPW)
- 大韓民国ウォン (ISO 4217: KRW)
名称
もともとウォンは漢字「圓」(新字体:円)の朝鮮語(韓国語)読みであったが、現在では韓国・北朝鮮とも、正式には漢字表記はない。
「圓」は、18世紀以降の大型銀貨メキシコドルの流入で東アジアで広く使われるようになった通貨単位であり、日本や中国でも通貨名に使われていた。
日本では当用漢字の「円」に字体が変わっている。中国語圏では、正式には「圓」(簡体字:圆)のままだが、通常は同音異字で字画数の少ない「元(ユアン、ユエン)」で代用する。このため、中国語ではウォンを「圓」(簡体字:圆)あるいは「元」と漢字表記する。ただし、中国や日本の通貨名と区別できないので、韓国ウォンは「韓圓・韓元」(簡体字:韩圆・韩元)、北朝鮮ウォンは「朝鮮圓・朝鮮元」(簡体字:朝鲜圆・朝鲜元)、そして日本円は「日圓・日元」(簡体字:日圆・日元)と書くのが普通である。
ウォンの漢字表記には「圜」という漢字も使われる。「圜」(日本語ではエンまたはカンと読み、朝鮮語(韓国語)ではファンと読まれる)は、「環」「円形のもの」という意味があり、「圓」とも共通する。圜という表記(ウォンと読んだ時もあれば、ファンと読んだ時もある。しかし、正しくはファンである。)は19世紀末から20世紀初頭や、大韓民国成立後の1950年代の一時期にも用いられた。
記号
ラテン文字大文字「W」に二重横線を加えた「₩」が、南北双方で使われる。
補助通貨
1ウォン = 100チョン(전、銭、旧字体 錢、jeon)。ただし、韓国では現金単位としては使用されておらず(廃止ではない)、計算上のみの存在となっている。ウォンと同様、韓国・北朝鮮とも、現在ではチョンに対する漢字表記はない。
歴史
ウォン以前
1633年から1892年までは常平通宝(葉銭)一文銭、折二銭などが流通していた。通貨の単位は文(ムン、mun)であった。開港後の朝鮮王朝末期には5文銭など大型銭や、大東一銭、二銭、三銭などの銀貨が鋳造されたがあまり流通しなかった。
1876年に日韓修好條規付録が結ばれ、第七条第一項で日本の通貨が朝鮮で使えるようになった。また、同第二項で銭貨を私鋳した者は各その国の法律に照らして処断することとなった。
幣制の近代化のために1883年に成立した典圜局が、1888年に初の打刻製造の貨幣である1圜(ファン、warn, whan)銀貨や、10文、5文銅貨を発行した。1圜=1,000文とされた。1892年には補助通貨単位が変更され、1圜=5両(旧字体 兩、ヤン、yang)、補助単位は1両 = 10銭(ジョン、jeon) = 100分(ブン、bun)となり、その単位に合わせて1両銀貨・2銭5分白銅貨(1/4両)・5分銅貨・1分黄銅貨が発行され、中でも2銭5分白銅貨が大量に発行された。
しかし、納付金を徴して2銭5分白銅貨の私鋳を黙許したため[1]、貨幣の乱造、偽造硬貨の流通、密輸などで貨幣価値は暴落した。
大韓帝国ウォン
- 半銭
- 半圜
- 20圜
さらに1902年には、1圜(ウォン 원)=100銭(전、旧字体 錢、jeon)に改められた。日本では、日本人による韓国白銅貨の偽造が日々増加して通商上少なからず障害を来しており、当時の刑法では外貨は金銀貨以外は貨幣偽造罪の範囲外であったため、1902年11月15日に韓国白銅貨の偽造を禁じる勅令「韓国通用白銅貨ノ偽造変造取締ニ関スル件」が施行された[2]。
日本の影響力の増した1905年以降は大阪造幣局で鋳造されるようになり、硬貨の図案も日本のものに酷似したものに改められた。
銀行券としては日本の民間銀行である第一銀行韓国総支店が発行していた「第一銀行券」が独占的な地位を確立するに至り公用紙幣として流通した。この紙幣は日本円との引き換えが保障された兌換券であり、通貨表記は「圜」ではなく「圓」となっている(ハングルでは同じくウォン 원)。
しかし、韓国において一民間銀行に過ぎない第一銀行が中央銀行の役割を果たしていることが問題となり、1909年に大韓帝国政府、日本皇室、朝鮮王朝などの出資により、中央銀行・韓国銀行が設立され、第一銀行から中央銀行業務を取り上げ韓国銀行券を発行した。その韓国銀行は日韓併合後に特殊銀行として朝鮮銀行と改称された。
朝鮮円
日韓併合後、日本統治時代の朝鮮では朝鮮銀行により朝鮮円(旧字体 圓)の朝鮮銀行券が発行されていた。
朝鮮円は日本銀行券・金貨・銀貨との兌換が保証されていた。朝鮮に日本円を導入した場合、朝鮮で経済の混乱が起これば日本円の価値が下がり日本本土にも経済の混乱が波及する可能性があったため、独自の朝鮮円が発行されることになった。
補助通貨は日本円同様、1円=100銭(旧字体 錢)。
南北分断
第二次世界大戦直後の1945年、朝鮮銀行は解散し、米ソ軍政府に接収された。両軍政府はそれぞれ、南北で別々のウォンを発行した。韓国では一時期通貨単位が「ファン」となっていた時期があった(1953年 - 1962年)。
出典
- ^ 韓国経営 加藤政之助 1905年
- ^ 韓国通用白銅貨ノ偽造変造取締方 国立公文書館デジタルアーカイブ 1902年
ウォン
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「サイファー (漫画)」の記事における「ウォン」の解説
二本の尾を持つ竜犬族(ドラゴンドッグ)の生き残り。かつて彼の一族は人間に味方したため、ガイ魔によって滅ぼされた。念話で意思疎通が可能であり、一輝の相棒にしてチームの頭脳的存在となる。
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ウォン
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「日本国大統領 桜坂満太郎」の記事における「ウォン」の解説
中国系の組織犯罪集団「八頭龍(やずりゅう)」を率いる初老のテロリスト。東シナ海で海賊行為を繰り返しており、「白鯱」の異名で恐れられている。北朝鮮の工作員を買収し、日本の官庁街で核テロを起こさせた。実は中国人民解放軍の将軍で、国家を背景とした信念で動いていたが、当の中国首脳部からは捨て駒として扱われていた。国会テロを起こした後は中森を通じて日本を中国の支配下に置こうとしたが失敗に終わり、その後は桜坂の屈服を狙ってテロ行為を繰り返す。だが、最終的には桜坂慎二郎率いる特殊作戦群に捕縛され、切り札として部下に持ち込ませていた3つの小型核爆弾も回収される。中国軍による弾道弾攻撃の標的になっていることが分かっていたため、収監されている入間基地から脱走しようしたが叶わず、自身の最期を悟る。今際に無線を通じて桜坂に対し、「戦わねば、日本に夜明けはない」と遺し、彼を「大統領」と呼び、爆炎に呑まれた。
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ウォン
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「サイクロンZ (映画)」の記事における「ウォン」の解説
ジャッキーの友人で、普段はモグリの武器商人を営んでいる。カンフーの達人で腕は師範級。金の話にはうるさいが、純情一途な性格の持ち主で、養魚場買収計画のため接近したイップと相思相愛になる。
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ウォン
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ゾルダーム主催の料理大会に出場する謎の料理人。非常に高い技術を持ち、ジャッキーとのタマゴ料理対決では、ジャッキーの渾身(こんしん)の一品を目玉焼きで退ける。
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ウォン
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アメリカでは一部議員から「韓国は為替操作国」との声も出ている。アメリカ財務省は韓国の外国為替当局に対して市場介入を自制することを繰り返し促している。 2018年3月27日にアメリカのトランプ政権は米韓自由貿易協定の見直しの中で通貨安誘導を禁じる為替条項の初導入で合意したと発表した。ただし、韓国政府は為替条項が米韓FTAの付帯協定ではないとしている。
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ウォン
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「牧場物語 やすらぎの樹」の記事における「ウォン」の解説
クールで真面目な医者。健康管理には厳しい。時折優しい一面をのぞかせることもある。
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ウォン
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「牧場物語 わくわくアニマルマーチ」の記事における「ウォン」の解説
ハープクリニックの医師を務める男性。クールな性格だが、常に町の住人の健康を気遣う熱い情熱を持っている。
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ウォン(WONG)
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「ファイナルファイト タフ」の記事における「ウォン(WONG)」の解説
中華街ラウンドのボス。武僧の格好をした辮髪の男。大きな数珠を手にしているが、得意技はローリングアタックとショルダータックル。場合によっては登場しない。
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ウォン
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「英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物」の記事における「ウォン」の解説
「FC」・「SC」・「the 3rd」に登場。ツァイス支部所属で、若手の正遊撃士。東方出身。
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ウォン
「ウォン」の例文・使い方・用例・文例
- ウォンバットを保護する
- ウォンバットは単独で暮らす動物だ。
- ウォンは大韓民国と朝鮮人民共和国で共通に使われている通貨だ。
- ニーズは必ずなければならないもの。なければ死ぬ可能性がある。ウォンツは人が心底望むもの。ただしなくても死なない。
- ウォンバット
- 私は振り向きました、数百フィート離れたそこには、我々の政府の世話をする、我々に向かって怒鳴りつけ、息を切らしているリ・ウォン・スがいた
- 英国の小説家で、エレウォンと呼ばれる架空の地について描いた(1835年−1902年)
- 北朝鮮では、100チョンは1ウォンと同価
- 韓国で100チョンは1ウォンと等しい
- コンウォンという楽器
- ウォンバットという動物
- ウォンという,韓国の通貨単位の一つ
- 老人の娘,チョン・リン(ファン・ウォン)は反逆者と戦うが,証しは盗まれる。
- その人物とは,王(ウォン)凱(カイ)歌(コー)(内村光(てる)良(よし))。
- イ・ジンテ(チャン・ドンゴン)は,母親,弟ジンソク(ウォンビン),そして婚約者と暮らしている。
- この映画はホンコンのウォン・カーウァイ監督による初の英語作品だ。
- ジョニー・デップは「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジャック・スパロウ船長,「チャーリーとチョコレート工場」のウィリー・ウォンカや「アリス・イン・ワンダーランド」のマッド・ハッターなど,映画でユニークな登場人物を演じていることで有名だ。
- 研究チームのリーダーであるスウォンジー大学のエイドリアン・ラックマン教授は「数か月以内に分離しなければ驚きだ。」と述べた。
「ウォン」に関係したコラム
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