2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件
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2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件(2021ねんアメリカがっしゅうこくぎかいぎじどうしゅうげきじけん、英語: 2021 United States Capitol attack)は、2021年1月6日にアメリカ合衆国で起きた政治的な暴動事件。当時の同国大統領であったドナルド・トランプの支持者らが、「2020年のアメリカ合衆国大統領選挙で選挙不正があった」と訴えて、アメリカ合衆国議会(連邦議会)が開かれていた議事堂を襲撃した。議事堂では、前年の大統領選挙に基づく各州の選挙人の投票結果を認定し、選挙に勝利したジョー・バイデンが次期大統領に就任することを正式に確定しようとしていた最中であった。議事は中断され、議会機能が一時的に喪失した(上院が5時間53分[59]、下院が6時間42分[60] )[61][62][63]。
- ^ なお本件以前にも議事堂建屋内における襲撃事件は3度(1952年に発生したプエルトリコのナショナリストによる銃撃事件(英語版)、1972年に発生した反戦極左テロ組織「ウエザーマン」による爆破事件、1998年に発生した銃撃事件(英語版))発生しているが、占拠事件は史上初である。
- ^ 行政府による政権移行の手続きは11月23日に始まり、11月24日に大統領日報の利用も承認されていた(Presidential transition of Joe Biden)[80][81]。
- ^ AP通信が12月に報じる所では、トランプが主張する誤った選挙に関する主張は、大規模な不正選挙、多くの州で票の集計に用いられているドミニオン・ヴォーティング・システムズのソフトウェアを使った外国からの集計改竄、死人による投票、事前投票制度・郵便投票に関する立会人(POLL WATCHERS)の立ち会い拒否などがある[83]。
- ^ 認められる可能性のある選挙に関する不正の主張としては、Ken Paxtonテキサス州検事長によるものがある。1月13日にサンアントニオで、選挙に関連して女性が逮捕された[84][85]。
- ^ 選挙結果がほぼ確定された11月頃から多くの”Stop The Steal”を主張する抗議活動が行われ、特に11月14日と12月12日には”Million MAGA March”という集会がワシントンD.C.で”Save Amrecira”の団体と同じ団体により開催され、数千人が参加した[89][90][91]。
- ^ 2020年12月27日、テキサス州選出のLouie Gohmert下院議員とアリゾナ州の選挙人らは、1887年選挙人投票集計法は憲法修正第12条に基づくマイク・ペンスの、どの選挙人を集計するか決定する権限を剥奪しているとして訴えを起こしたが、「原告適格がない」などとして訴えは退けられた(Gohmert et al. v. Pence)[92][93][94]。
- ^ 既に13時頃から群衆がバリケードを取り去って敷地に侵入していることから[118][119]、少なくとも演説終了後に移動を開始した群衆はあとから合流した形になる。トランプが演説を終えたのは13時10分頃である[118][119][120]。
- ^ Anonはanonymous(匿名)の意。
- ^ 1996年の映画『白い嵐』では、”Where We Go One, We Go All”の台詞が登場する[134][135]。
- ^ 日本の旗はRod of Iron Ministriesの旗とともに掲げられたと見られる[31][142][143]。
- ^ 「MAGA」とはドナルド・トランプのスローガン「Make America Great Again」の略語である[17]。選挙運動中はこの文言が書かれた赤い野球帽が支持者達に配られた。
- ^ エンドキャップ (End cap)とは爆発装置の誤爆を防ぎ、装置を保護するために創られた装置の末端を覆うキャップのこと[231]。
- 1 2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件とは
- 2 2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件の概要
- 3 背景
- 4 議事堂建物などへの襲撃
- 5 経過
- 6 被害
- 7 反応・分析
- 8 余波
- 9 ワシントンD.C.以外での出来事
- 10 外部リンク
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