カリフォルニア州知事とは? わかりやすく解説

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カリフォルニア州知事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/14 03:11 UTC 版)

カリフォルニア州
知事
知事章
知事旗
現職者
ギャビン・ニューサム

就任日 2019年1月7日
カリフォルニア州行政機関
呼称 The Honorable
(儀礼時)
官邸 カリフォルニア・ガヴァナーズ・マンション英語版
所在地 カリフォルニア州サクラメント
任期 1期4年、再選可能
初代就任 ピーター・ハードマン・バネット英語版
創設 1849年12月20日
俸給 US$210,000 (2020)[1]
ウェブサイト https://www.gov.ca.gov/

カリフォルニア州知事Governor of California)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州元首政府の長である。知事は州政府の最高責任者であり、カリフォルニア州兵英語版およびカリフォルニア州軍予備隊英語版最高指揮官を務める。

カリフォルニア州憲法英語版で制定された知事の職務には、カリフォルニア州議会への施政方針演説英語版、予算案の提出、法案の承認または拒否も含まれる。知事職はカリフォルニアの州昇格前の1849年に創設された。

現職は2019年1月7日に就任した民主党ギャビン・ニューサムである。

知事選挙、宣誓、任期

資格

カリフォルニア州知事選挙の立候補者はアメリカ市民であり、登録有権者であり、賄賂・横領・恐喝を伴う重犯罪で有罪判決を受けておらず、1990年11月6日以降に2期務めていない必要がある[2]

選挙と宣誓

知事は一般投票によって選出され、1990年11月6日以降に任命された者は4年任期を最長で2期を務める[3]。知事は次の宣誓を行う:

I (Governor) do solemnly swear that I will support and defend the Constitution of the United States and the Constitution of the State of California against all enemies foreign and domestic, that I will bear true faith and allegiance to the Constitution of the United States and the Constitution of the State of California, that I take this obligation freely without any mental reservation or purpose of evasion and that I will well and faithfully discharge the duties upon which I am about to enter.

知事は選挙後の1月1日直後の月曜日に就任する。

知事の解任

カリフォルニア州知事を任期満了前に解任する方法は以下2通りある:

立法府による弾劾と解任

知事は「職務中の不正行為」を理由として下院議会英語版弾劾され、上院英語版の3分の2の票を投じられることで解任される。

有権者によるリコール

カリフォルニア州の有権者の署名を知事の前回選挙の獲得票数の12%を集めることにより、州知事のリコール選挙を行うことが出来る。選挙により有権者は現職知事の解職の賛否を投じ、同時に立候補者へ投票することが出来る。

解職票が過半数に達した場合に知事は失職し、同時に最多票を獲得した候補者が当選となる。

2001年の電力危機が発端となった2003年の州知事リコール英語版は当時の現職のグレイ・デイヴィス英語版知事(民主党)へのリコール運動により始まった。知事がリコールに直面するのはカリフォルニア州史上初めてのことであった。その後デイヴィスは1921年のノースダコタ州のリン・フレイジャー英語版に続いてアメリカ史上2人目のリコールされた知事となった。デイヴィスに代わって知事に就任したのは共和党のアーノルド・シュワルツェネッガーであった。

副知事との関係

2003年に州知事に当選したアーノルド・シュワルツェネッガー(左端)、現職知事のグレイ・デイヴィス英語版(右端)、大統領ジョージ・W・ブッシュ(中央)。

カリフォルニア州副知事は知事候補者のランニングメイト英語版ではなく、同じ選挙でそれぞれ別々に選出される。そのためカリフォルニア州には1978年から2011年までの33年間のうち28年間で知事と副知事の所属政党が異なっていた。それ以前は現職の知事または副知事の辞任や死亡により、1875年、1886年、1894年、1916-1917年が異なる政党の知事と副知事であった。

カリフォルニア州憲法では知事がカリフォルニア州内に不在の際は副知事に全ての知事権限が委ねられ、法案の承認・拒否や政治的任命を行う。だが実際には知事の離州時には副知事は形式的な職務以上を行わないという紳士協定がある。マイク・カーブの副知事時代、ジェリー・ブラウンが州外に出た際に彼と対立する知事命令に署名したためこの協定に違反した。裁判所は知事が州を離れた際に副知事が全ての権限を引き継ぐ権利を支持している[4]

副知事はカリフォルニア州上院議長を兼任する。

公邸と職場

知事公邸のカリフォルニア・ガバナーズ・マンション英語版
カリフォルニア州政府の公式レセプション・センターで知事の公式な職場でもあるスタンフォード・マンション英語版

カリフォルニア州知事の公邸はサクラメントにあるカリフォルニア・ガバナーズ・マンション英語版である。歴代で14人の知事がこれを住居として使ったが、それ以外は拒否し、私的な居住の手配を望んだ。また知事の公式な職場の1つも兼ねている。

知事の主要な公式の職場はサクラメントのカリフォルニア州会議事堂内にある。

サクラメントのスタンフォード・マンション英語版は知事の公式な職場であると同時にカリフォルニア州政府の公式レセプション・センターも兼ねている。

統計

ロムアルド・パチェコ英語版は初のカリフォルニア生まれであると同時にこれまでで唯一のヒスパニック系英語版のカリフォルニア州知事である。

移行関連

アール・ウォーレン合衆国最高裁判所長官となった唯一のカリフォルニア州知事である。
ジェリー・ブラウンは史上唯一、通算4期の知事職を務めた。
  • 5人の知事が任期途中で辞職した:
  • 1人の知事がリコールされた:
    • グレイ・デイヴィス英語版(2003年)
  • 7人の知事が知事選挙を経ずに副知事からの昇格によって就任した:
    • 昇格した知事のうち4人が再選されなかった:
      • ジョン・マクドウガル英語版(1851年)
      • ジョン・G・ダウニー英語版(1860年)
      • ロムアルド・パチェコ英語版(1875年)
      • ロバート・ウォーターマン英語版(1887年)
    • 昇格したうち知事のうち3人が再選された:
      • ウィリアム・スティーブンス英語版(1917年)
      • フランク・メリアム英語版(1934年)
      • グッドウィン・ナイト英語版(1953年)
  • 1人が2期を務めた後、非連続の3期目に選出された(通算で4期を果たした):

大統領選挙関連

ロナルド・レーガンアメリカ合衆国大統領となった唯一のカリフォルニア州知事である。

参考文献

  1. ^ California Governor Gavin Newsom Is Highest Paid In United States”. 2021年1月30日閲覧。
  2. ^ Summary of Qualifications and Requirements for the Offices of Governor and Lieutenant Governor | California Secretary of State”. www.sos.ca.gov. 2021年1月30日閲覧。
  3. ^ Shelley, Kevin (2003年10月). “Summary of Qualifications and Requirements for the Office of Governor”. California Secretary of State Department. 2008年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年2月23日閲覧。
  4. ^ In re Governorship, 26 Cal.3d 110, 401 (Supreme Court of California 1979) (“we conclude that the Lieutenant Governor has authority to exercise all gubernatorial powers of appointment while the Governor is physically absent from the state and that the Governor has authority to withdraw the appointment until the confirmation of appointment becomes effective.”).
  5. ^ Alastair Dallas (2004年6月5日). “Governors of California: 1849–2003”. familydallas.com. 2005年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月10日閲覧。
  6. ^ “Californian Removes Himself From Running for No. 2 Spot”. The New York Times. (1988年8月5日). https://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=940DE6D7113CF936A3575BC0A96E948260 

関連項目

外部リンク


カリフォルニア州知事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:42 UTC 版)

ロナルド・レーガン」の記事における「カリフォルニア州知事」の解説

その後レーガンはカリフォルニア州知事に出馬当選し1967年1月に第33代カリフォルニア州知事に就任したレーガン自由主義者としての顔は、カリフォルニア州知事時代行った政策にも如実に現れている。 例え州議会を「バイク乗る際、ヘルメット着用義務付ける」という法案通過した際、レーガン州知事権限でこれを取り消した。その理由は「バイク乗る者は、バイク乗るという行為がどれだけ危険か分かって乗っているはずだ。ならばヘルメット着用などということは個人任せるべきであって、それに州政府が関与する要は無い」というものだったカリフォルニア州では1992年ヘルメット着用義務化された)。 また当時激戦極めていたベトナム戦争に関してベトナム焼き払って駐車場にすればいい」と発言して批判浴びたこともある。レーガンベトナム戦争終結後1975年1月までカリフォルニア州知事を務めた

※この「カリフォルニア州知事」の解説は、「ロナルド・レーガン」の解説の一部です。
「カリフォルニア州知事」を含む「ロナルド・レーガン」の記事については、「ロナルド・レーガン」の概要を参照ください。

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