カリフォルニア州の郡一覧とは? わかりやすく解説

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カリフォルニア州の郡一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/06/08 01:59 UTC 版)

カリフォルニア州の郡一覧は、アメリカ合衆国カリフォルニア州内のの一覧である。カリフォルニア州内には58の郡がある。下表はアルファベット順である。

目次

カリフォルニア州の郡の特徴

郡は全ての選挙、資産税の徴収、土地譲渡証書など公式記録の維持、および郡域内での裁判所の維持に責任があり、さらに法人化された都市の中に入らない領域には法の執行(郡保安官と副保安官による)を行っている。

  • 郡は地方政府の単位であり、州内全ての土地は58郡のどれかに割り振られている。各郡に管理委員会があり、州法の下にその住民に対して、法の執行、健康管理、道路の維持などのサービスを行う義務がある。義務と裁量の平衡を保つことは大変難しいことである。障害を持った郡の納税者は財政の窮状が理由にならない例えば健康管理のような特定任務を執行することを郡に訴えることができる。
  • 郡内の未編入領域でそこそこの大きさのある地域住民は都市として法人化できる。市政府は郡に行くはずだった税収入の幾らかを取り込むことができ、また別に住民に課税することができる。それまで郡が行っていたサービスを全て取り込むか、あるいはサービスの幾つかを取り込んで残りは郡に有償で委ねるかを選択できる。後者の場合は「契約都市」と呼ばれる。この種の契約は1954年にカリフォルニア州レイクウッド市が始めたので、法律家の間では「レイクウッド・プラン」と呼ばれている[1]
  • カリフォルニア州における郡の管理を抜けるという概念がその論理的極論になってきている。バーノン市のほば全てが1つの工業地帯であるのに対し、ロスアルトスヒルズの町ほぼ全てが住宅地域に分類されている。
  • 資産税や消費税(市や郡の主要歳入源)に関して地域によって異なっているために、またその優先順位について対応が異なるために、市毎にサービスレベルに違いが生じている。例えば、サンタモニカ市はロサンゼルス郡の他の都市あるいは郡政府よりもホームレスへの対応でかなり寛大な状況にある。
  • 郡の条令は各市が批准しなければその市には適用されない。例えばロサンゼルス郡ではレストラン検査評定を公表することを求める条令を何年も前に可決しているが、幾つかの市はそれを批准しておらず、それらの市では評定を公表する必要がない。
  • 州内には只1つサンフランシスコという統合市郡がある。市の管理委員会が市と郡の両面を統治している。市警察部と郡保安部の両方があって、郡保安部は郡刑務所を運営している。

カリフォルニア州で最初に設立された郡

1850年1月4日、カリフォルニア憲法委員会が18郡の創設を推薦した。その郡とはベニシア、ビュート、フレモント、ロサンゼルス、マリポサ、マウントディアブロ、オロ、レディング、サクラメント、サンディエゴ、サンフランシスコ、サンホアキン、サンノゼ、サンルイスオビスポ、サンタバーバラ、ソノマおよびサッターの各郡だった。4月22日、ブランシフォート、カラベラス、コロマ、コルシ、マリン、メンドシーノ、ナパ、トリニティ、およびユバの各郡が追加された。ベニシアはソラノに、コロマはエルドラドに、フレモントはヨロに、マウントディアブロはコントラコスタに、サンノゼはサンタクララに、オロはトゥオルミに、レディングはシャスタにそれぞれ改名された。郡に関する最初期の州法は、ブランシフォートをサンタクルーズに、コルシをコルサに、およびヨラをヨロにそれぞれ改名することだった。

州内で最後に設立された郡は1907年8月7日のインペリアル郡である。

カリフォルニア州の郡の一覧

現在ある郡の数は、長い歳月の間に大きな郡の多くを小分けして小さな郡を設立してきた結果である。

なお、カリフォルニア州の郡と都市の人口はアメリカ合衆国国勢調査局とカリフォルニア州財務部の2つの機関が算出しており、それぞれ異なる算出法を用いている。人口データは連邦予算の配分の根拠として使われている。下表には2010年4月1日に行われた国勢調査のデータを示す。

カリフォルニア州の郡の一覧
郡名 郡庁所在地[2] 設立年[2] 人口[3] 面積
(km2)[2]
地図
アラメダ郡 オークランド 1853 1,510,271 1,911
アルパイン郡 マークリービル 1864 1,175 1,914
アマドール郡 ジャクソン 1854 38,091 1,536
ビュート郡 オーロビル 1850 220,000 4,248
カラベラス郡 サンアンドレアス 1850 45,578 2,642
コルサ郡 コルサ 1850 21,419 2,981
コントラコスタ郡 マーティネズ 1850 1,049,025 1,865
デルノルト郡 クレセントシティ 1857 28,610 2,611
エルドラド郡 プラサービル 1850 181,058 4,434
フレズノ郡 フレズノ 1856 930,450 15,444
グレン郡 ウィローズ 1891 28,122 3,406
ハンボルト郡 ユーレカ 1853 134,623 9,254
インペリアル郡 エルセントロ 1907 174,528 10,813
インヨー郡 インデペンデンス 1866 18,546 26,397
カーン郡 ベーカーズフィールド 1866 839,631 21,088
キングス郡 ハンフォード 1893 152,982 3,600
レイク郡 レイクポート 1861 64,665 3,258
ラッセン郡 スーザンビル 1864 34,895 11,805
ロサンゼルス郡 ロサンゼルス 1850 9,818,605 10,515
マデラ郡 マデラ 1893 150,865 5,537
マリン郡 サンラフェル 1850 252,409 1,347
マリポサ郡 マリポサ 1850 18,251 3,758
メンドシーノ郡 ユカイア 1850 87,841 9,088
マーセド郡 マーセド 1855 255,793 4,996
モドック郡 アルトゥラス 1874 9,686 10,215
モノ郡 ブリッジポート 1861 14,202 7,884
モントレー郡 サリナス 1850 415,057 8,604
ナパ郡 ナパ 1850 136,484 1,953
ネバダ郡 ネバダシティ 1851 98,764 2,481
オレンジ郡 サンタアナ 1889 3,010,232 2,046
プレイサー郡 オーバーン 1851 348,432 3,893
プラマス郡 クインシー 1854 20,007 6,615
リバーサイド郡 リバーサイド 1893 2,189,641 18,669
サクラメント郡 サクラメント 1850 1,418,788 2,502
サンベニト郡 ホリスター 1874 55,269 3,597
サンバーナーディーノ郡 サンバーナーディーノ 1853 2,035,210 51,960
サンディエゴ郡 サンディエゴ 1850 3,095,313 10,888
サンフランシスコ郡 サンフランシスコ 1850 805,235 122
サンホアキン郡 ストックトン 1850 685,306 3,623
サンルイスオビスポ郡 サンルイスオビスポ 1850 269,637 8,557
サンマテオ郡 レッドウッドシティ 1856 718,451 1,163
サンタバーバラ郡 サンタバーバラ 1850 423,895 7,091
サンタクララ郡 サンノゼ 1850 1,781,642 3,344
サンタクルーズ郡 サンタクルーズ 1850 262,382 1,155
シャスタ郡 レディング 1850 177,223 9,806
シエラ郡 ダウニービル 1852 3,240 2,468
シスキュー郡 ワイリーカ 1852 44,900 16,283
ソラノ郡 フェアフィールド 1850 413,344 2,145
ソノマ郡 サンタローザ 1850 483,878 4,082
スタニスラウス郡 モデスト 1854 514,453 3,872
サッター郡 ユバシティ 1850 94,737 1,562
テハマ郡 レッドブラフ 1856 63,463 7,643
トリニティ郡 ウィーバービル 1850 13,786 8,234
トゥーレアリ郡 バイセイリア 1852 442,179 12,494
トゥオルミ郡 ソノラ 1850 55,365 5,791
ベンチュラ郡 ベンチュラ 1872 823,318 4,781
ヨロ郡 ウッドランド 1850 200,849 2,621
ユバ郡 メアリーズビル 1850 72,155 1,632

廃止された郡

  1. クラマス郡 (Klamath County) - 1851年に現在のトリニティ郡の北半分に設立された。その領域の一部が1857年にデルノルト郡に割譲され、1874年には残っていた領域がハンボルト郡とシスキュー郡に分割され、クラマス郡は廃郡となった。
  2. パウタ郡 (Pautah County) - 現在ネバダ州となっている領域から連邦議会の承認でカリフォルニア州が譲り受けるものと見なした部分に1852年に設立した。この割譲が行われることは無く、カリフォルニア州議会は1859年に実際には設立されなかった郡の廃止を公式に決めた。

脚注

  1. ^ Reynolds, 48-49.
  2. ^ a b c National Association of Counties. “NACo - Find a county”. 2008年4月30日閲覧。
  3. ^ American FactFinder. U.S. Census Bureau. 2011年2月4日.

参考文献

  • 東海大学教授牧田義輝、「カリフォルニア州の地方自治体について」(PDF版)、(財)自治体国際化協会 比較地方自治研究会、2006年

外部リンク




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