げん‐しゅ【元首】
もと‐くび【元首】
元首
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/02 07:27 UTC 版)
元首(げんしゅ、国家元首、ラテン語: dux civitatis、フランス語: chef d’État)とは、対外的代表権を持つ存在のこと。
注釈
- ^ 委任契約の命令的性格については議論があり、全権委任と解する立場も可能である(独裁政)。現代では憲法に基づく命令委任と解することが多い。国会議員についてはむしろ純粋代表と解釈し、命令的委任と解することを否定するものが見られる。第五共和制フランス憲法27条1項「命令的委任はすべて無効である」ドイツ連邦共和国基本法38条「……議員は、国民全体の代表者であって、委任及び指示に拘束されず、かつ自己の良心にのみ従う」[2]
- ^ リヒテンシュタイン家は、ハプスブルク家の重臣として家産を蓄積した。つまり、公国とは無関係なので、「国民の財産を取り返す」というようなことができない。また、第二次世界大戦時、大権によって選挙を停止し、ナチズムの台頭を阻止した。そのため、今でも大権の行使が正当化されている。このような経緯で、象徴・儀礼的存在にとどまらず、強大な政治的権限を有している。そのため、ヨーロッパ最後の絶対君主制と言われる。
- ^ 米国では教書、韓国では議案提出権の形で立法素案が提示される。大統領は拒否権を持つため教書、議案に極端に反する立法はすべて拒否される。
- ^ いわゆる「社会主義国」の場合も一人の人物に権力が集中していることがあるが、その場合、その人物が国家元首だからではなく一党独裁制を敷く共産主義政党の党首だからという場合が大半であり、国家元首自体には権限が殆どない場合が多い。例えば、中華人民共和国では、国家主席の地位にある人物が、外交・内政での強大な権力を行使している場合があるが、これはその人物が中国共産党の最高職である総書記をも兼任しているためである。国家主席は党中央委員会の決定を追認しているに過ぎず、実質的な権限を有さない。主席と総書記が別の人物である場合も当然にあり得る。
- ^ 書記長と国家主席が兼任になった例としてホー・チ・ミン(1956年11月1日 ‐ 1960年9月10日)、チュオン・チン(1986年7月10日 ‐ 1986年12月18日)、グエン・フー・チョン(2018年10月23日 ‐ 2021年4月5日)がある。
- ^ 六四天安門事件の際に戒厳令を発令した軍事委員会副主席楊尚昆。
- ^ ソビエト連邦の最高会議幹部会議長、東ドイツの国家評議会議長、ハンガリー人民共和国の国民議会幹部会議長、国家主席廃止時における中華人民共和国の全国人民代表大会常務委員会委員長やベトナムの国家評議会議長など。
- ^ このうち、国家の代表(事実上の国家元首)としての肩書きは「朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長」となっていた。2000年6月の南北首脳会談や2002年9月の日朝首脳会談ではこの肩書きを使用している。
- ^ フィデル・カストロが2008年2月24日に人民権力全国会議で国家評議会議長を退任したが、閣僚評議会議長の辞表や退任表明などは一切行っていない。これは憲法の規定により国家評議会議長が閣僚評議会議長を兼ねることになっているため、国家評議会議長を退任すれば閣僚評議会議長も自動的に退任となるからである。
- ^ 2013年に退位したベネディクト16世のように、本人の意思で退位することは出来る。
出典
- ^ 「元首は元来、統治権を総攬し、行政権の首長であると同時に、対外的代表権をも君主を、国家有機体説を背景に、国家の頭になぞらえるところに成立したといわれるが、やがて国家有機体説とは無関係に、行政権の首長として対外的代表権をもつ存在を元首と称するようになり、さらにはもっぱら対外的代表権に着眼して元首がいわれるようになった」佐藤幸治『憲法(第三版)』青林書院1995年、P24。
- ^ [1]
- ^ 連邦予算の8割を拠出、連邦最高評議会もアブダビとドバイの同意なしに決定をくだすことはできない仕組みになっている
- ^ 『象徴君主制憲法の現代的展開--象徴的国家元首論の観点から見た日本とスウェーデンとの比較考察』下條芳明 憲法研究(38)2006 pp,29 - 58
- ^ 『イギリスにおける象徴君主制の成立』浜林正夫 社会思想史研究1991 北樹出版pp,p6 - 17
- ^ 外務省 各国元首一覧
- ^ 1988年(昭和63年)10月11日の参議院内閣委員会における内閣法制局第一部長答弁
- ^ 1990年(平成2年)5月14日の参議院予算委員会における内閣法制局長官答弁。もっとも、「天皇は国の象徴であり、さらにはごく一部では…外交関係において国を代表する面」もあるという限定された意味における「元首」であるとする。「“第118回国会参議院予算委員会会議録第6号” (PDF). 2022年7月17日閲覧。」4頁。
- ^ 2001年6月6日第151回国会参議院憲法調査会、阪田雅裕内閣法制局第一部長答弁
- ^ a b “天皇陛下がバッハ会長と競技場に入場、行進する選手団に拍手送る : 東京オリンピック2020速報 : オリンピック・パラリンピック”. 読売新聞オンライン (2021年7月23日). 2021年7月23日閲覧。
- ^ 昭和29年6月30日総理府令第40号
- ^ 自衛隊法施行規則第39条 隊員となった者は、次の宣誓文を記載した宣誓書に署名押印して服務の宣誓を行わなければならない。学生、予備自衛官等又は非常勤の隊員が隊員となったときも同様とする。宣誓 私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法 及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。
- ^ 宣誓内容の詳細については「職員の服務の宣誓に関する政令」で規定されている。
- ^ 宣誓内容の詳細については各自治体条例により制定されている。
- ^ オリンピック憲章第5章56
[続きの解説]
元首
出典:『Wiktionary』 (2021/06/26 01:47 UTC 版)
名詞
発音(?)
翻訳
関連語
参照
「元首」の例文・使い方・用例・文例
- 元首
- 自爆テロ犯はベナジル・ブット元首相に向けて発砲したが、弾はそれた。
- 2006年9月の軍事クーデターで失脚、事実上亡命中だったタイのタクシン元首相が28日、約1年半ぶりに帰国した。
- (国家の)元首.
- 元首.
- (国家・元首などに対する)大逆罪.
- 軍葬の礼; (元首などに対する)軍の栄誉礼.
- 君主, 元首.
- (国家)元首.
- 米国の元首の職務
- (元首のような)身分の高い人々の公式の住居
- 外交官と国家元首によって守られる式典の形体と儀礼
- 2つの国または元首間の書面による合意
- 国家元首が君主でない政府の形態
- 通常、共和国の国家元首は大統領だ
- 国家元首である人(数カ国で)
- 米国政府の国家元首の在職者
- 国家の支配者、または、国家元首で、たいていは世襲の権利による
- エリザベス二世は英国の元首である
- ソ連のソビエト政治家で国家元首(1875年−1946年)
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