1984年アメリカ合衆国大統領選挙とは? わかりやすく解説

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1984年アメリカ合衆国大統領選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/15 09:24 UTC 版)

1984年アメリカ合衆国大統領選挙
United States presidential election, 1984

1980年 ←
1984年11月6日
→ 1988年

投票率 53.3%[1] 0.7%
 
候補者 ロナルド・レーガン ウォルター・モンデール
政党 共和党 民主党
出身地域 カリフォルニア州 ミネソタ州
副大統領候補者
ジョージ・H・W・ブッシュ

ジェラルディン・フェラーロ
獲得選挙人 525 13
勝利地域数 49 1 + DC
得票数 54,455,472 37,577,352
得票率 58.77% 40.56%

州別獲得選挙人分布図
  レーガン   モンデール

選挙前大統領

ロナルド・レーガン
共和党

選出大統領

ロナルド・レーガン
共和党

1984年アメリカ合衆国大統領選挙(1984ねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、United States presidential election of 1984)は、1984年11月6日に行われたアメリカ合衆国大統領選挙

共和党現職のロナルド・レーガン大統領が圧倒的な地滑り勝利で再選された。民主党は、ウォルター・モンデール候補が、共和党・民主党通じて初の女性副大統領候補であるジェラルディン・フェラーロを擁して選挙戦を戦ったものの、ミネソタ州ワシントンD.C.において選挙人を獲得するにとどまった。

レーガン政権が中絶に反対する政策を推し進めようとしていた一方で、女性初の副大統領候補のフェラーロが、中絶に反対するカトリックの信徒でありながら中絶を容認する政策を支持したために、中絶について騒動の騒動もあった[2]

候補者の指名

共和党の指名

共和党の大統領指名候補者

  • ベン・フェルナンデス、元パラグアイ特派大使、カルフォルニア州出身

予備選の結果

ロナルド・レーガン大統領とジョージ・H・W・ブッシュ副大統領。テキサス州ダラスで行われた共和党全国大会にて
  • ロナルド・レーガン (現職): 6,484,987 (98.78%)
  • 非拘束: 55,458 (0.85%)
  • ハロルド・スタッセン: 12,749 (0.19%)
  • ベンジャミン・フェルナンデス: 202 (0.00%)

レーガンは2,233の代議員を獲得し再指名された。.

投票結果
大統領候補者 副大統領候補者
ロナルド・レーガン 2,233 ジョージ・H・W・ブッシュ 2,231
棄権 2 棄権 2
ジャック・ケンプ 1
ジーン・カークパトリック 1

民主党の指名

民主党の大統領指名候補者

民主党全国大会

全国大会での投票結果:

投票結果
大統領候補者 副大統領候補者
ウォルター・モンデール 2,191 ジェラルディン・フェラーロ 3,920
ゲイリー・ハート 1,200.5 シャーリー・チザム 3
ジェシー・ジャクソン 465.5
トーマス・イーグルトン 18
ジョージ・マクガヴァン 4
ジョン・グレン 2
ジョー・バイデン 1
レーン・カークランド 1

結果

大統領候補 副大統領候補 政党 選挙人投票 (EV) 一般投票 (PV)
ロナルド・レーガンカリフォルニア州 (当選) ジョージ・H・W・ブッシュテキサス州 共和党 525 54,455,472 58.77%
ウォルター・モンデールミネソタ州 ジェラルディン・フェラーロニューヨーク州 民主党 13 37,577,352 40.56%
ディヴィッド・ベルグランド ジム・ルイス リバタリアン党 0 228,705 0.3%
リンドン・ラルーシェ ビリー・ディヴィス 独立候補 0 78,807 0.1%
その他     0 303,000 0.3%
合計     538 92,370,636 100.00

州ごとの結果

[3]

レーガン/ブッシュが勝利した州
モンデール/フェラーロが勝利した州
ロナルド・レーガン
共和党
ウォルター・モンデール
民主党
ディヴィッド・ベルグランド
リバタリアン党
票差 州計
選挙人数 # % 選挙人数 # % 選挙人数 # % 選挙人数 # % #
アラバマ州 9 872,849 60.54 9 551,899 38.28 9,504 0.66 320,950 22.26 1,441,713 AL
アラスカ州 3 138,377 66.65 3 62,007 29.87 6,378 3.07 76,370 36.79 207,605 AK
アリゾナ州 7 681,416 66.42 7 333,854 32.54 10,585 1.03 347,562 33.88 1,025,897 AZ
アーカンソー州 6 534,774 60.47 6 338,646 38.29 2,221 0.25 196,128 22.18 884,406 AR
カリフォルニア州 47 5,467,009 57.51 47 3,922,519 41.27 49,951 0.53 1,544,490 16.25 9,505,423 CA
コロラド州 8 821,818 63.44 8 454,974 35.12 11,257 0.87 366,844 28.32 1,295,381 CO
コネチカット州 8 890,877 60.73 8 569,597 38.83 321,280 21.90 1,466,900 CT
デラウェア州 3 152,190 59.78 3 101,656 39.93 268 0.11 50,534 19.85 254,572 DE
D.C. 3 29,009 13.73 180,408 85.38 3 279 0.13 −151,399 −71.66 211,288 DC
フロリダ州 21 2,730,350 65.32 21 1,448,816 34.66 754 0.02 1,281,534 30.66 4,180,051 FL
ジョージア州 12 1,068,722 60.17 12 706,628 39.79 151 0.01 362,094 20.39 1,776,093 GA
ハワイ州 4 185,050 55.10 4 147,154 43.82 2,167 0.65 37,896 11.28 335,846 HI
アイダホ州 4 297,523 72.36 4 108,510 26.39 2,823 0.69 189,013 45.97 411,144 ID
イリノイ州 24 2,707,103 56.17 24 2,086,499 43.30 10,086 0.21 620,604 12.88 4,819,088 IL
インディアナ州 12 1,377,230 61.67 12 841,481 37.68 6,741 0.30 535,749 23.99 2,233,069 IN
アイオワ州 8 703,088 53.27 8 605,620 45.89 1,844 0.14 97,468 7.39 1,319,805 IA
カンザス州 7 677,296 66.27 7 333,149 32.60 3,329 0.33 344,147 33.67 1,021,991 KS
ケンタッキー州 9 822,782 60.04 9 539,589 39.37 283,193 20.66 1,370,461 KY
ルイジアナ州 10 1,037,299 60.77 10 651,586 38.18 1,876 0.11 385,713 22.60 1,706,822 LA
メイン州 4 336,500 60.83 4 214,515 38.78 121,985 22.05 553,144 ME
メリーランド州 10 879,918 52.51 10 787,935 47.02 5,721 0.34 91,983 5.49 1,675,873 MD
マサチューセッツ州 13 1,310,936 51.22 13 1,239,606 48.43 71,330 2.79 2,559,453 MA
ミシガン州 20 2,251,571 59.23 20 1,529,638 40.24 10,055 0.26 721,933 18.99 3,801,658 MI
ミネソタ州 10 1,032,603 49.54 1,036,364 49.72 10 2,996 0.14 −3,761 −0.18 2,084,449 MN
ミシシッピ州 7 581,477 61.85 7 352,192 37.46 2,336 0.25 229,285 24.39 940,192 MS
ミズーリ州 11 1,274,188 60.02 11 848,583 39.98 425,605 20.05 2,122,771 MO
モンタナ州 4 232,450 60.47 4 146,742 38.18 5,185 1.35 85,708 22.30 384,377 MT
ネブラスカ州 5 460,054 70.55 5 187,866 28.81 2,079 0.32 272,188 41.74 652,090 NE
ネバダ州 4 188,770 65.85 4 91,655 31.97 2,292 0.80 97,115 33.88 286,667 NV
ニューハンプシャー州 4 267,051 68.66 4 120,395 30.95 735 0.19 146,656 37.71 388,954 NH
ニュージャージー州 16 1,933,630 60.09 16 1,261,323 39.20 6,416 0.20 672,307 20.89 3,217,862 NJ
ニューメキシコ州 5 307,101 59.70 5 201,769 39.23 4,459 0.87 105,332 20.48 514,370 NM
ニューヨーク州 36 3,664,763 53.84 36 3,119,609 45.83 11,949 0.18 545,154 8.01 6,806,810 NY
ノースカロライナ州 13 1,346,481 61.90 13 824,287 37.89 3,794 0.17 522,194 24.00 2,175,361 NC
ノースダコタ州 3 200,336 64.84 3 104,429 33.80 703 0.23 95,907 31.04 308,971 ND
オハイオ州 23 2,678,560 58.90 23 1,825,440 40.14 5,886 0.13 853,120 18.76 4,547,619 OH
オクラホマ州 8 861,530 68.61 8 385,080 30.67 9,066 0.72 476,450 37.94 1,255,676 OK
オレゴン州 7 685,700 55.91 7 536,479 43.74 149,221 12.17 1,226,527 OR
ペンシルベニア州 25 2,584,323 53.34 25 2,228,131 45.99 6,982 0.14 356,192 7.35 4,844,903 PA
ロードアイランド州 4 212,080 51.66 4 197,106 48.02 277 0.07 14,974 3.65 410,492 RI
サウスカロライナ州 8 615,539 63.55 8 344,470 35.57 4,360 0.45 271,069 27.99 968,540 SC
サウスダコタ州 3 200,267 63.00 3 116,113 36.53 84,154 26.47 317,867 SD
テネシー州 11 990,212 57.84 11 711,714 41.57 3,072 0.18 278,498 16.27 1,711,993 TN
テキサス州 29 3,433,428 63.61 29 1,949,276 36.11 1,484,152 27.50 5,397,571 TX
ユタ州 5 469,105 74.50 5 155,369 24.68 2,447 0.39 313,736 49.83 629,656 UT
バーモント州 3 135,865 57.92 3 95,730 40.81 1,002 0.43 40,135 17.11 234,561 VT
バージニア州 12 1,337,078 62.29 12 796,250 37.09 540,828 25.19 2,146,635 VA
ワシントン州 10 1,051,670 55.82 10 807,352 42.86 8,844 0.47 244,318 12.97 1,883,910 WA
ウェストバージニア州 6 405,483 55.11 6 328,125 44.60 77,358 10.51 735,742 WV
ウィスコンシン州 11 1,198,800 54.19 11 995,847 45.02 4,884 0.22 202,953 9.18 2,212,016 WI
ワイオミング州 3 133,241 70.51 3 53,370 28.24 2,357 1.25 79,871 42.27 188,968 WY
TOTALS: 538 54,455,472 58.77 525 37,577,352 40.56 13 228,111 0.25 16,878,120 18.22 92,653,233 US

接戦だった州

青字は民主党、赤字は共和党が勝利したことを示す。数字は得票率の差。

得票率差1%以下 (選挙人数10):

  1. ミネソタ州, 0.18%

得票率差5%以下 (選挙人数17)[4][5]:

  1. マサチューセッツ州, 2.79%
  2. ロードアイランド州, 3.65%

得票率差5%以上10%以下 (選挙人数90)[4][5]:

  1. メリーランド州, 5.49%
  2. ペンシルベニア州, 7.35%
  3. アイオワ州, 7.38%
  4. ニューヨーク州, 8.01%
  5. ウィスコンシン州, 9.17%

脚注

  1. ^ Dave Leip's Atlas of U.S. Presidential Elections
  2. ^ 池端祐一朗「84年大統領選挙におけるマリオ・クオモの演説: 政治家の信仰と職責」『共生学ジャーナル』第6巻、大阪大学大学院人間科学研究科 『共生学ジャーナル』 編集委員会、2022年、106-129頁、doi:10.18910/86428ISSN 243267552022年3月28日閲覧 
  3. ^ 1984 Presidential General Election Data – National”. 2013年3月17日閲覧。
  4. ^ a b POPULAR VOTE AND ELECTORAL COLLEGE VOTE BY STATE” (TXT). Psephos.adam-carr.net. 2015年1月18日閲覧。
  5. ^ a b Dave Leip's Atlas of U.S. Presidential Elections – County Data”. Uselectionatlas.org. 2011年1月16日閲覧。

1984年アメリカ合衆国大統領選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 02:26 UTC 版)

ジェラルディン・フェラーロ」の記事における「1984年アメリカ合衆国大統領選挙」の解説

1984年7月形勢不利と見られていた民主党大統領候補ウォルター・モンデール副大統領によって副大統領候補選ばれ広く認知されイタリア系アメリカ人として初め主要政党正副大統領候補となったまた、主要政党大統領副大統領選挙立候補した初の女性候補でもあった。モンデールとフェラーロの立候補対し当初世論好意的な反応示していたが、フェラーロと実業家の夫の財務資産議会での情報開示について不利となる疑惑生じたため、勢いはすぐに失速して本選挙では現職レーガン大統領ブッシュ副大統領大差敗北したまた、フェラーロが中絶反対する教説有するカトリックありながら中絶政策容認していたことで、中絶巡って論争起きた。これには、ニューヨーク州知事マリオ・クオモ当時上院議員であったジョー・バイデンダニエル・パトリック・モイニハン等のカトリック政治家巻き込まれた。

※この「1984年アメリカ合衆国大統領選挙」の解説は、「ジェラルディン・フェラーロ」の解説の一部です。
「1984年アメリカ合衆国大統領選挙」を含む「ジェラルディン・フェラーロ」の記事については、「ジェラルディン・フェラーロ」の概要を参照ください。

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