青森県 概要

青森県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 01:18 UTC 版)

概要

リンゴの花と岩木山

青森県は東北地方及び本州の最北部でもあり、岩手県秋田県を含む北東北の県である。県の人口は約125万人であり、日本の総人口の約1%を占め、県の面積は9,644km2で、国土の約2.5%を占める。県内の市町村数は40で、うち市は10、町は22、村は8あり、8つの郡がある。県人口の52%は青森市、八戸市弘前市に居住する。

東は太平洋、西は日本海、北は津軽海峡に面する。太平洋側の南に岩手県が、日本海側の南に秋田県が隣接し、津軽海峡の対岸に北海道が位置する。同海峡の中央部は公海[1](ただし、日本の排他的経済水域[2])であるが、同海峡を潜る青函隧道は公海下も日本の領土であり、ここで東津軽郡外ヶ浜町と北海道松前郡福島町が隣接している[注釈 2]

秋田県にまたがる世界遺産白神山地を有するほか、景勝地十和田湖をはじめ八甲田山岩木山下北半島仏ヶ浦などの自然環境が数多く残されている。青森県の中央部には奥羽山脈が縦走し、西側の津軽地方と東側が南部地方(三八地方・上北地方・下北地方)ではそれぞれ異なる歴史や気候、文化、風土を持つ。

青森県は全国有数の農業産出県であり、食料自給率カロリーベースで118%である[3]。主要な出荷品目はリンゴナガイモニンニクが全国一の生産量である。漁業においても全国有数の水揚高である八戸漁港があり、サバイカが国内一の水揚げで、全国に出荷されている。

県南部では国策で建設された八戸臨海工業地帯があり、火力発電所、製紙工場、電気機器工場、造船所およびその関連産業が立地する。下北半島ではむつ小川原湖周辺(六ヶ所村)から東部(むつ市)、北部(大間町)にかけて国策事業である原子力関連施設が点在する(建設中や未稼働の施設を含む)。核燃料サイクル施設を運営・建設する日本原燃は県内主要企業でもある。このほか、国際協力で核融合を研究するITER関連施設、原子力発電所が立地する。他に県内には国内で最大級の風力発電施設がある。

交通インフラストラクチャーとしては県内には青森空港三沢空港があり、東北新幹線新青森駅から東京駅まで最短2時間59分で結び、北海道新幹線青函トンネルにより北海道と結ぶ。在来線は青い森鉄道線弘南鉄道弘南線大鰐線)、津軽鉄道線JR奥羽本線等がある。主要道路は東北縦貫自動車道弘前線および八戸線(八戸自動車道)、国道4号日本橋と青森市を終点にして通る。国道7号新潟市と青森市を結ぶ。また青森港、八戸港から北海道と結ぶカーフェリーが、八戸港から国際コンテナ航路が就航している。

祭りは青森ねぶた祭弘前ねぷたまつり、黒石ねぷた祭り、五所川原立佞武多八戸三社大祭などが有名である。県内では縄文時代の遺跡が数多く出土し、三内丸山遺跡(青森市)や二ツ森貝塚是川遺跡(八戸市)などで住居跡や土器および土偶が発見されている。

青森県の失業率は6.1%(2010年 モデル推計値)で、ドイツ連邦共和国(2011年)と同じ値である[4]。県民の平均年収は247.6万円(2008年 現金付与額)[5]。2011年時点の県の有効求人倍率は、0.42倍で、都市別では高い順に、八戸(0.51倍)、青森(0.48倍)、野辺地(0.48倍)、弘前(0.42倍)[6][7]。県では2005年から2008年までの平均の社会減数が9,263人の転出超過で[8] 高校卒業時に約5600人が転出[9][注釈 3][注釈 4]、大学卒業時の転出は2270人である[注釈 5]。20歳から24歳の転出理由の60.7%は他県への就職を理由としている[10]。青森県は2004年に青森県若年者就職支援センター(ジョブカフェあおもり)を設置し、高校生から40歳までを対象として、青森、八戸、弘前、むつで就労支援を実施している[11]


注釈

  1. ^ 津軽海峡を挟んで隣接。
  2. ^ 1988年昭和63年)3月13日に開催された事務次官等会議において、公海下約4.7kmが東津軽郡三厩村(現・外ヶ浜町)、約5kmが福島町に編入されることとなった。外ヶ浜町の青函トンネル記念館には、三厩村と福島町の境界を示す標識が展示されている。
  3. ^ 大学進学者の 64.8%、就職者の 54.3%、その他短大生含む。専修学校の学生は県内外に分類されていないため、実際には県外に流出する学生数は若干多いことを考慮しなければならない。
  4. ^ 高校卒業後の県外進学者・就職者の中には住民票を県内に置いたままの可能性があるため、県の人口統計の転出者数と異なる。このため、ここではデータに信頼性がある青森県教育委員会の進路状況調査の数値を利用している。
  5. ^ 22歳の数値は本県の大学卒業生以外の転出者も含む。
  6. ^ 「爾薩体」は、岩手県二戸郡九戸郡から青森県三戸郡にあたる地域を指すと考えられている。青森県では従来「にさて」と読まれることが多かった。「にさたい」「にさったい」とも読まれる。岩手県二戸市に「仁左平(にさったい)」という地名がある。かつては「爾薩体」と表記されており、古代の「爾薩体」に繋がると考えられる。
  7. ^ 糠部五郡とは糠部郡岩手郡閉伊郡鹿角郡津軽郡 (陸奥国) のことだとされているが、これらは後の16世紀半ば南部氏領の最大版図とほぼ同域であり、豊臣政権から領地安堵してもらうことと、南部氏から見た場合に津軽地方を押領している大浦(津軽)為信惣無事令に違反する逆徒と訴えていることについて、歴史的にも正当性があるように南部家伝を捏造したと考えられている。
  8. ^ 平均年齢:42.4歳、勤続年数11.6年。
  9. ^ 平均年齢:43.3歳、勤続年数12.8年。
  10. ^ 平均年齢:40.9歳、勤続年数 9.6年。
  11. ^ 現在、同地にて生産されている品種は、「夏かんろ」「恋みらい」「あまとう」「あかつき」「おどろき」など。
  12. ^ この品種は「八助梅(はちすけうめ)」の別名を持つ。

出典

  1. ^ “【正論】津軽海峡を全面領海にして守れ 東海大学教授・山田吉彦”. 『産経新聞』. (2013年11月5日). オリジナルの2017年6月20日時点におけるアーカイブ。. http://archive.is/PTTgV 2017年6月23日閲覧。 
  2. ^ 日本の領海等概念図”. 海上保安庁海洋情報部. 2017年6月23日閲覧。
  3. ^ 農林水産省 平成19年度(概算値)、平成18年度(確定値)の都道府県別食料自給率
  4. ^ 労働力調査 年平均 都道府県別完全失業率(モデル推計値) https://www.stat.go.jp/data/roudou/pref/zuhyou/lt06y.xls 総務省統計局
  5. ^ 厚生労働省 平成20年賃金構造基本統計調査(都道府県別速報)統計表1
  6. ^ デーリー東北』「青森県の有効求人倍率0.42倍」(2011/08/30 22:05)http://cgi.daily-tohoku.co.jp/cgi-bin/news/2011/08/30/new1108302203.htm
  7. ^ 青森労働局 最近の雇用情勢について (PDF) - (平成23年7月)Ⅳ 安定所別求人倍率の状況(学卒を除きパートタイムを含む全数…原数値)
  8. ^ 『青森県社会経済白書』(平成20年度版) (PDF) pp.50 図1-1-12県外転出、県内転出の推移
  9. ^ 青森県教育委員会 高等学校卒業者の進路状況—平成21年5月1日現在— pp2.表 卒業後の進路状況
  10. ^ 青森県企画政策部 平成21年青森県の人口 2009年の20歳から24歳までの転出者7118人を対象にした調査
  11. ^ ジョブカフェあおもり http://www.jobcafe-aomori.jp/index.php
  12. ^ 青森県の由来や地名について”. 青森県県民生活文化課 (2008年7月1日). 2020年9月24日閲覧。
  13. ^ (財)総合初等教育研究所 社会についての基礎的知識の習得に関する調査(平成19年:小学5 - 6年生)
  14. ^ 帝国書院 都道府県名認知度調査(平成14年:小学生)(平成16年:中学生)
  15. ^ 全国都道府県市区町村別面積調 国土地理院 2013年11月28日閲覧
  16. ^ 北海道・東北地方の東西南北端点と重心の経度緯度 国土地理院 2013年9月26日閲覧
  17. ^ 青森県 市区町村の役所・役場及び東西南北端点の経度緯度(世界測地系) 国土地理院 2013年9月26日閲覧
  18. ^ 我が国の人口重心 -平成22年国勢調査結果から- 統計局 2013年9月26日閲覧
  19. ^ 青森県・青森県観光連盟 あおもり教育旅行ガイド
  20. ^ a b c 平成22年全国都道府県市区町村別面積調国土交通省国土地理院
  21. ^ a b 青森県統計データランド
  22. ^ 青森県庁 東青地域県民局の概要
  23. ^ 青森県庁 青森県地域県民局及び行政機関設置条例
  24. ^ 小口雅史「古代蝦夷の時代」 長谷川成一・村越潔・小口雅史・斉藤利男・小岩信竹『青森県の歴史』2002年3月 53ページ
  25. ^ 亀ヶ岡石器時代遺跡 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  26. ^ a b c d e f g 2010年国勢調査
  27. ^ 2008年住宅土地統計調査
  28. ^ 外国人登録者数:「平成22年版在留外国人統計」(法務省)
  29. ^ 平成23年賃金構造基本統計調査
  30. ^ 平成21年全国消費実態調査,世帯分布編 - 総世帯
  31. ^ 将来の都道府県別総人口 http://www.ipss.go.jp/pp-fuken/j/fuken2007/kanmatu/kan/kanmatu01.xls
  32. ^ 青森県平成21年青森県保健統計年報 表1
  33. ^ 転入超過率(降順)の推移(平成17年 - 平成23年) https://www.stat.go.jp/data/idou/2010np/shousai/youyaku/index.html
  34. ^ 都道府県別転出者の主な移動後の住所地(平成20年) https://www.stat.go.jp/data/idou/2008np/ritsu/zuhyou/sankou2.xls
  35. ^ (ニュースQ3)青森、長らく「短命県」のわけは? 朝日新聞デジタル(2019年4月24日)2019年5月23日閲覧。
  36. ^ 【みちのく見聞録】「短命県」返上へ 青森県が勧める健康アップ作戦とは…キーワードは魚介だしと野菜産経ニュース(2014.11.24)2019年5月23日閲覧。
  37. ^ 青森「平均寿命」ワーストワンの原因 塩分取りすぎ、運動不足、喫煙、飲酒では当然J-CASTニュース(2013/3/1)2019年5月23日閲覧。
  38. ^ http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001036793&cycode=0 総務省統計局 社会生活統計指標 -都道府県の指標-2012
  39. ^ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/tdfk05/02.html 厚生労働省 都道府県別にみた平均余命
  40. ^ a b 平成 22 年青森県人口動態統計(確定数)の概況
  41. ^ 『平成22年度 「出生に関する統計」の概況』 (PDF) 厚生労働省 p.34
  42. ^ 厚生労働省 都道府県別にみた出生
  43. ^ 社会実情データ図録 都道府県別できちゃった結婚比率
  44. ^ 国民経済計算
  45. ^ リンゴ:輸出商戦熱く 県協会が台湾バイヤーを招待、安全訴え /青森
  46. ^ データで見るりんご:輸出入
  47. ^ 青森県 農水産物輸出額が過去最高 リンゴがアジアで人気
  48. ^ スイカ 青森のうまいものたち
  49. ^ 青森の果樹Information-もも
  50. ^ 津軽の桃 青森のうまいものたち
  51. ^ あんず 八助 青森のうまいものたち
  52. ^ 農林水産省 平成20年(2008年)11月統計
  53. ^ 青森の美しい梅「豊後(ぶんご)」 まるごと青森
  54. ^ 長宗拓弥(2015年4月25日). “シジミ漁獲量:県、4年ぶり全国一 青森から奪還 湖沼別でも宍道湖”. 『毎日新聞』(毎日新聞社)
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  57. ^ 日本・イタリア間で提携された姉妹都市(リスト)”. 在イタリア日本国大使館. 2012年11月24日閲覧。
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