桐とは? わかりやすく解説

きり【×桐】

読み方:きり

キリ科落葉高木。高さ約10メートル樹皮灰白色大形広卵形長い柄をもち、対生5月ごろ、紫色鐘状の花が円錐状に集まって咲く。実は熟すと殻が裂け、翼をもった種子が出る。材は白く軽くて狂い少なく、げた・たんすなどに重用中国原産。しろぎり。《 花=夏 実=秋》

紋所の名。桐の花かたどったもの。五七の桐五三の桐唐桐(からぎり)など。

1の材で作るところから》琴。

2打ってあるところから》大判小判などの判金また、金銭

「籠を出る皇—の光なり」〈柳多留・七一〉

桐の画像 桐の画像
桐の紋所一つ雲州桐」
桐の画像
桐の紋所一つ中陰鬼桐(なかかげおにぎり)」
桐の画像
桐の紋所一つ花桐
桐の画像
桐の紋所一つ中陰光琳桐(なかかげこうりんぎり)」

とう【×桐】

読み方:とう

人名用漢字] [音]トウ(漢) [訓]きり

[一]トウ〉木の名。キリ。「桐油梧桐(ごとう)」

[二]〈きり(ぎり)〉「青桐

名のり]ひさ


桐は高さ15mにもなる落葉高木で、成長は大変早く10年から15年製材出来るようになる特徴としては、柔軟性弾力性富み水分吸収し難くまた、乾燥にも強く燃えにくい特製持っている

キリ

別名:桐
【英】:Paulownia tomentosa
(ゴマノハグサ科)


野生のものはなく、北海道南部から南の各地植栽されています。よく知られている産地福島県会津桐)、岩手県南部桐)、さらに新潟県茨城県などです。しかし、最近では日本でキリの需要が多いことから、中国台湾米国、フラジルなど海外諸国植栽されたものが、大量に輸入されています。同類には、タイワンギリ:P.kawakamii、ココノエギリ:P.fortuneiなどがありますが、これらを見分けるのは、容易ではありません。このようなことから、婚礼家具の代表の観のあるキリの箪笥の内かなりの割合のものが、外国育ちのキリを使ったもののはずです。かつて「娘が生まれたら、キリを植えて嫁入りのときに伐って箪笥つくってやる」というようなことがいわれ、また行われていました。そのくらい成長早く短期間木材得られる樹種です。キリを植え習慣減ったでしょうが、キリの箪笥婚礼家具一つとして依然として頑張ってます。

木材
年輪境界大き道管帯状配列する傾向ありますが、あまりはっきりはしません。肌目はやや粗です。心材淡褐色で、辺材それより淡色程度ですから、両者の差は著しくありません。ときに、材面がやや紫色帯びることがあります気乾比重は0.19~0.30(平均値)~0.40で、日本産の中では、最も軽軟です。加工は容易で、製品は高い寸度安定性もちます
寸度安定性の高いことが、種々の家具用いられる理由一つで、密閉度の高いものを作ることが出来ます。軽軟なため、下駄にしたような場合、土の細かい粒が木材にくい込むようになり摩滅少なくなります

用途
家具箪笥など)、器具建具、箱、楽器(琴など)、彫刻下駄羽子板などが知られています。


作者芥川龍之介

収載図書芥川龍之介全集 第1巻 羅生門
出版社岩波書店
刊行年月1995.11


読み方:きり

  1. 事ノ終結シタルコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・新潟県
  2. 物事終末の意。「ぴん」から「きり」迄の「きり」よりか。
  3. 物事終末の意。「ぴんから、きり」までの意。転じて足のことをいう。

分類 新潟県


読み方:きり

  1. 絹物一切。〔第七類 雑纂
  2. 絹布一切を云ふ。
  3. 絹布一切をいう。

読み方:きり

  1. 私はさびしい日を送つて居ります憂鬱の意味含ませる。〔花言葉

分類 花言葉


読み方:きり

  1. 最上等であるといふこと。桐は琴(殊)を製するによいから起つたもの。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

読み方:キリkiri

所在 長野県松本市

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

読み方
きり
きりさき
きりたか
とう
ひさ

キリ

( から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 16:14 UTC 版)

キリ(桐[2]学名: Paulownia tomentosa)は、シソ目キリ科[注釈 1]キリ属の落葉広葉樹。別名、キリノキともよばれる[3]中国名は毛泡桐で[1]漢語の別名として白桐、泡桐、榮がある。初夏に特徴的な淡紫色の花を咲かせる花木で知られる。日本における経済的価値は高く、林業の特用樹種である[4]。アメリカの国立公園では外来種として駆除の対象[5]。日本では軽くて狂いや割れも少ない材の特性を活かして、高級家具の桐箪笥や、琴、琵琶が作られる。


注釈

  1. ^ キリは以前、ゴマノハグサ科、あるいはノウゼンカズラ科に分類していた。
  2. ^ ただし中国本来の伝説では鳳凰の止まる木はアオギリ: 梧桐)という、キリ(: 泡桐)とはまったく異なる樹木である。

出典

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Paulownia tomentosa (Thunb.) Steud. キリ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 53
  3. ^ a b c d e f g 山﨑 2019, p. 130.
  4. ^ a b 鈴木和夫(理事長). “樹病研究100年間のエポック”. www.forestry.jp. 日本森林学会100周年記念事業. 森林総合研究所. 2021年12月13日閲覧。
  5. ^ a b c Least Wanted: Princess Tree — aulownia tomentosa (Thunb.) Sieb. & Zucc. ex Steud. Figwort family (Scrophulariaceae)” [最も手強い:キリ]. www.nps.gov. Plant Conservation Alliance's Alien Plant Working Group 植物保全同盟 外来植物対策班(アメリカ合衆国国立公園局) (2009年7月7日). 2017年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月13日閲覧。 “
    • (前略)
    • ECOLOGICAL THREAT Princess tree is an aggressive ornamental tree that grows rapidly in disturbed natural areas, including forests, streambanks, and steep rocky slopes.(キリは観賞植物であり繁殖力が強く森林や河川敷、岩の多い斜面など撹乱された自然環境で急速に増える。後略)
    • DISTRIBUTION IN THE UNITED STATES Princess tree is found in 25 states in the eastern U.S., from Maine to Texas.(アメリカ東部のメイン州からテキサス州にかけて25州に分布。後略)
    • (中略)
    • BACKGROUND Princess tree was introduced into the U.S. as an ornamental and landscape tree around 1840. It was first imported to Europe in the 1830's by the Dutch East India Company and brought to North America a few years later. (キリのアメリカ持ち込みは1840年前後で、オランダの東インド会社が1830年代にヨーロッパへ輸入し、数年以内にアメリカに入った。後略)
  6. ^ キリ”. 小石川植物園の樹木、植物名の由来. 2019年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月12日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m 田中 2011, p. 48.
  8. ^ a b c d e 辻井達一 1995, p. 282.
  9. ^ 賈思勰『斉民要術』 種槐柳楸梓梧柞第五十、68頁https://archive.org/stream/06049859.cn#page/n68/mode/2up 
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n キリ”. 東京農工大学. 2019年12月18日閲覧。
  11. ^ a b c 辻井達一 1995, p. 285.
  12. ^ a b 青森県の伝統工芸品”. 青森県庁ホームページ. 2021年12月13日閲覧。
  13. ^ 八重樫 良暉「岩手県に生育する桐の種類」(pdf)『岩手県林業試験場成果報告』第13巻、岩手県、1980年(昭和55年)8月、2021年12月13日閲覧 
  14. ^ 川上 1902.
  15. ^ 土居 養二、寺中 理明、与良 清、明日山 秀文『クワ萎縮病,ジャガイモてんぐ巣病,Aster yellows感染ペチュニアならびにキリてんぐ巣病の罹病茎葉篩部に見出されたMycoplasma様(あるいはPLT様)微生物について』。doi:10.3186/jjphytopath.33.259 別題『Mycoplasma- or PLT Group-like Microorganisms Found in the Phloem Elements of Plants Infected with Mulberry Dwarf, Potato Witches' Broom, Aster Yellows, or Paulownia Witches' Broom』。
  16. ^ a b 山﨑 2019, p. 131.
  17. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Paulownia tomentosa (Thunb.) Steud. f. virginea H.Ohashi シロバナノキリ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月12日閲覧。
  18. ^ 戸田 良吉『キリのタネの発芽に及ぼす散光の効果』。doi:10.11519/jjfs1934.34.250  別題『Effect of diffused light on the germination of Paulownia seeds』。
  19. ^ a b 桐紋とは”. www.so-bien.com. きもの用語大全. 2021年12月13日閲覧。
  20. ^ a b 桐たんす専門メーカー TOP |”. 株式会社 総桐箪笥和光-福岡県-. 2021年12月13日閲覧。
  21. ^ 中田喜直『中田喜直歌曲集 = A collection of songs』カワイ楽譜、1962年。注記:ピアノ伴奏、日本語歌詞(ローマ字付き)。NACSIS-CATレコードID: BA87771080。
  22. ^ a b 辻井達一 1995, p. 283.
  23. ^ a b c d e f g h 辻井達一 1995, p. 284.
  24. ^ 尾田 十八 金沢大学自然科学研究科, 教授 (30019749)『生物の構造・組織の力学的最適性の評価とその構造・材料設計法への応用研究』金沢大学、2006年https://kaken.nii.ac.jp/report/KAKENHI-PROJECT-18206014/182060142006jisseki/ 
  25. ^ Li, P; Oda, J. (2006). “Flame Retardancy of Paulownia Wood and its Mechanism” (英語). Proc. CJJCC 7: 197-205. 



桐(初代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/23 15:13 UTC 版)

桐 (データベース)」の記事における「桐(初代)」の解説

1986年5月発売

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発音(?)

熟語: 日本語


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