かすとは?

か・す【貸す】

[動サ五(四)

自分の金や物などを、ある期間だけ他人に使わせる。「友人にお金を—・す」「本を一日—・す」「タバコの火を—・す」⇔借りる。

使用料をとって、ある期間他人に利用させる。「アパートを—・す」「土地を—・している」⇔借りる。

能力労力などを他人に提供する。「手を—・す」「肩を—・す」「耳を—・そうともしない」「お力を—・して下さい」⇔借りる。

[可能] かせる


か・す【仮す】

[動サ五(四)《「貸す」と同語源》

仮に与える。

海鳴りに耳を—・しつつ」〈佐藤春夫晶子曼陀羅

許す。仮借(かしゃく)する。

不法の者があれば…寸毫も—・さず」〈福沢福翁自伝

[可能] かせる


か・す〔クワす〕【和す】

[動サ変

混じり合う混じり合わせる調和させる

失敬挨拶は、ゴツサイの掛声に—・し」〈逍遥当世書生気質

気持ちがなごむ。また、なごませるやわらげる

「酔(ゑ)ひに—・してこの事を語り出されたるに」〈太平記・三二〉


か・す

接尾動詞(四)段型活用動詞未然形に付いて動詞をつくり、そのようにさせるという意を表す。「散ら—・す」「冷や—・す」

「なほ思ひの罪逃(の)がら—・し給へ」〈宇津保・蔵開上〉

然らばこれ構へて見顕は—・さばや」〈今昔二七三五


か・す〔クワす〕【科す】

【一】[動サ五]「か(科)する」(サ変)の五段化。「罰金は—・さない」

[可能] かせる

【二】[動サ変「か(科)する」の文語形


か・す【×痂す/×悴す】

[動サ下二「かせる」の文語形


か・す【浸す/×淅す】

[動サ四]

にひたす。つける。

「秋刈り室のおしね思ひ出でて春ぞたなゐに種も—・しける」〈堀河百首

米を洗う。米をとぐ。〈新撰字鏡


か・す〔クワす〕【課す】

【一】[動サ五]「か(課)する」(サ変)の五段化。「春休みには宿題は—・さない」

[可能] かせる

【二】[動サ変「か(課)する」の文語形


かす【×滓/×糟/×粕】

【一】[名]

液体をこしたあとに残ったり、液体を入れた容器の底に沈殿したりしたもの。おり。

よい所、必要な部分取り去ったあとの残り。「食べ—」

役に立たないつまらないもの。最も下等なもの。くず。「人間の—」

糟・粕)酒のもろみを醸(かも)し、酒汁をこしたあとに残るもの。酒かす

【二】[接頭]

名詞に付いて、取るに足りない粗末な、の意を表す。「—烏帽子

人を表す語に付いて、ののしる気持ちを表す。「—侍」「—野郎


か・す〔クワす〕【化す】

【一】[動サ五]「か(化)する」(サ変)の五段化。「貴重な文化財火災で灰と—・す」

[可能] かせる

【二】[動サ変「か(化)する」の文語形


か・す

接尾〕 (五(四)段型活用他動的な意味を強調するのに用いる。四段活用動詞未然形に付く場合が多いが、二段活用動詞語尾ア段に変えた形などに付く場合もある。

蜻蛉(974頃)上「脛(はぎ)を布のはししてひきめぐらかしたる者ども

源氏100114頃)関屋「車など、かたへはおくらかし」

[語誌](1)用例平安初期から見られるが、俗語的、口語的な語であったらしいカ行四段活用動詞未然形+「す」、他動的使役的な形との類推によって使われるようになったともいわれる院政鎌倉室町期などの文献には用例多く現代でも俗語的な感じ用いられ、諸方言にも多く残る。
(2)「散らかす」と「散らす」、「冷やかす」と「冷やす」などのように、対応するはずの語どうしで意味が異なるものもある。


か・す【仮】

〔他サ四〕

① 仮(かり)にあたえる。労力能力時間などを仮に人に提供する。貸す。

応永本論語抄(1420)述而第七「我に、数年を、天が仮してまちっと久く生て」

浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「我輩一臂の力を仮しても宜しい」

見逃す。ゆるす。仮借(かしゃく)する。

日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉五「其諸侯対す一に家康在世時のごとく一毫も仮す所なかりき」


か‐・す【加】

1⃣ 〔自サ変〕 加わる。増す。ふえる。

2⃣ 〔他サ変加える。増す。ふやす。

正法眼蔵随聞記123538)四「勧修(ごんしゅ)するもの有れば必ず加(カ)す。少善なれども是を重くす


か‐・す クヮ‥ 【化】

自・他サ変〕 ⇒かする(化)


か‐・す【呵】

〔他サ変〕 ⇒かする(呵)


か‐・す クヮ‥ 【和】

1⃣ 〔自サ変〕 (「か」は「和」の漢音

① 心がやわらぐ互い気持がなごむ。和(わ)する。

太平記14C後)三二「頼光酔に和(クヮ)して此の事を語り出されたるに」

まじりあう。うまく調和する。調子が合う。和(わ)する。

太平記14C後)七「里遠からぬ鐘の声の月に和(クヮ)して聞へけるを」

2⃣ 〔他サ変

① 心をやわらげる互い気持なごませる

太平記14C後)二八「労せる兵を助け、化を普く施して、人の心を和(クヮ)せし故也」

混ぜ合わせる調子を合わせる調和させるまた、漢方で、ある薬種に何かを加えて、効き目を増す状態にする。

歌舞伎名歌徳三舛玉垣(1801)五立「同年同生の女の生血(せいけつ)にて薬湯に和(クヮ)し差上れば」


か‐・す【嫁】

自・他サ変〕 ⇒かする(嫁)


か‐・す【架】

〔他サ変〕 ⇒かする(架)


か・す【淅・浸】

〔他サ四〕

① 米などをにひたす。につけるうるかす

堀河百首(1105‐06頃)春「秋刈りしむろのおしねを思ひ出でて春ぞたなゐに種をかしける源俊頼〉」

② 米を洗う。米をとぐ。

新撰字鏡(898‐901頃)「濤米 米加須


か・す【痂・悴】

〔自サ下二〕 ⇒かせる(痂)


か‐・す クヮ‥ 【科】

〔他サ変〕 ⇒かする(科)


かす【糟・滓・粕】

1⃣ 〔名〕

液体をこしたあとに残った不純物。おり。おどみ。〔十巻本和名抄(934頃)〕

② 酒のもろみを醸(かも)し、液汁をこして残るもの。酒のかす。〔十巻本和名抄(934頃)〕

よい所取り去ってあとに残ったもの。くず。つまらぬもの。のこりくず。不用なもの。

法華義疏長保四年点(1002)四「五千の人は中道真味を失ひて、但、断常の糟(カス)を得たらく耳(のみ)」

暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉四「腹からは信じきれない何か滓(カス)のやうなものが」

④ 人をののしっていう語。

譬喩尽(1786)二「糟(カス)(こっぱ)の二言は皆在沢山而令卑語也」

(5) 花合わせで、一点。かすふだ。

歌舞伎猿若万代厦(1786)三立おいらがめくりを引いて居りゃアかすに来る」

(6) ⇒かす(糟)を食う

2⃣ 〔接頭〕 人を表わすの上に付けてののしる気持つけ加える。「かす客」「かす公家」「かす芸者」「かす侍」「かす通」「かす禰宜(ねぎ)」「かす売女(ばいた)」「かす奴」「かす野郎」「かすわっぱ」など。


か‐・す クヮ‥ 【課】

〔他サ変〕 ⇒かする(課)


か・す【貸】

〔他サ五(四)

① あとで返してもらう約束で、一時的他人に金銭物品を渡す。また、ある期間、場所を使わせる。

万葉(8C後)一八・四〇三二「奈呉の海に船しまし可勢(カセ)沖に出でて波立ち来やと見てかへり来む」

伊勢物語(10C前)八二「一年(ひととせ)にひとたび来ます君まてば宿かす人もあらじとぞ思ふ

遊里で、ある客の相手をしている遊女を、他の客に回す。遊女、または先客からいう語。

浮世草子好色一代男(1682)五「一時程のうちに、七八度宛(づつ)かす程に、さてもはんじゃうの所ぞ、馴染客数も有かと下を睨(のぞ)けば」

③ 体の一部を人のために使わせる。労力能力時間などを人に提供する仮す

洒落本当世嘘之川(1804)四「彦様 一寸(ちょっと)耳かしトささやき

金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉続「敢て拯(すくひ)の手を藉さんと為るにもあらで」

*卍(1928‐30)〈谷崎潤一郎〉一五「何ぞ智恵貸しくれへんか」

④ (動詞連用形助詞「て」を添えた形に付いて補助動詞のように用いる) 相手してやるまた、してくれる意を表わす

浄瑠璃奥州安達原(1762)四「こなた何ぞ落したか、尋ねるのなら、火をともしてかしてやりましょ」

[補注](1)近世以前は「借」の字用いることが多かった。
(2)④の用法連用形命令法として用いられ、「…てくれ」の意となるが、「かしんか」「かしい」となる場合もある。「十界和尚話‐五」の「咄してかしんか」、「浪花聞書」の「何何してかしいはしてくれ也」など。


嫁す、呵す、架す


痂す、悴す

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かす

かす - 乗務員さんの用語(嫌)

短距離仕事同意語で[はずれ]がある。
反対語 当たり

粕(かす)

酒粕のこと。酒醪をこした(上層した)ときに分離される固形分のことで、清酒醸造副産物である。清酒粕または単に粕ともいう。

かす

  1. 同上(※「かる」参照)。〔第二類 人物風俗
  2. 娘。「かる、おかる、ちんまいなご」等皆同意
  3. 娘のこと。「かる、おかる、ちんまいなご」等皆同意

カス

読み方:かす

  1. 一点の事。

カス

読み方:かす

  1. 隠語小言のこと。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

糟谷

読み方
糟谷かす

かす

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 10:13 UTC 版)

かす(滓、糟、粕、残渣)は、原料となる液体や固体などから目的の成分を取り除いた後に残る不純物やあまりの部分。絞り残りなど。転じて、良い部分を取り去って後に残った不用の部分。劣等なもの。つまらぬもの。




「かす」の続きの解説一覧

かす

出典:『Wiktionary』 (2020/01/11 20:42 UTC 版)

名詞

かす、渣】

  1. 絞ったり漉したりした後にできるもの
  2. よごれ
  3. 罵倒語)取るに足らないもの。つまらない人。

発音

東京アクセント
か↘す
京阪アクセント
か↗す

動詞

かすす】

  1. あとで返してもらう前提で、他人にものを与えたり使わせたりする。
  2. 特に、賃貸料利息をとる目的一定期間相手使用させたり所持させたりする。
  3. 手渡す
  4. 労力などを提供する。

活用

か-す 動詞活用日本語活用
サ行五段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形

活用形基礎的結合
意味 語形 結合
否定 かさない 未然形 + ない
意志勧誘 かそう 未然形音便 + う
丁寧 かします 連用形 + ます
過去・完了・状態 かした 連用形音便 + た
言い切り かす 終止形のみ
名詞化 かすこと 連体形 + こと
仮定条件 かせば 仮定形 + ば
命令 かせ 命令形のみ

発音

東京アクセント
か↗す
京阪アクセント
↗かす

関連語

翻訳

参照

「単漢字」+「する」が変化五段活用したもの

接尾辞

かす

  1. 動詞未然形に付いて、他動詞をつくる接尾辞

  • 画数:16
  • 音読み:テンデン
  • 訓読み:かす、 おり、 との、 たち、 やかた
  • ピンイン:dian4



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