ろ‐か〔‐クワ〕【×濾過】
濾過
流体中に懸濁、あるいは分散する固形物、粒子類と液成分とを分離する操作をいう。ろ材(フィルター)には一般的に綿や合成繊維などの繊布、合成紙、フェルト、金網などが使われている。ろ材表面に堆積した濾過ケークに阻害され、重力だけではスラリーがろ材を円滑に通過しない場合が多<、加圧したり負圧をかけたり遠心力を利用して濾過効率をよくする。自動車部品の製造工程では、切削加工、研削加工やホーニング加工用のクーラント中のチップ、砥粒粉などを濾過分離するため諸種の濾過装置が利用されており、自動車には、エンジンオイルや燃料に含まれる浮遊異物を除去する目的や、空気中の砂塵などを濾過する濾過器が装着されており、エンジンや気化器への障害を防いでいる。
ろ過
(濾過 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 01:02 UTC 版)
ろ過(ろか、濾過、沪過、英: filtration)とは、液体または気体に固体が混ざっている混合物を、細かい穴がたくさんあいた多孔質(ろ材)に通して、穴よりも大きな固体の粒子を液体または気体から分離する操作である。濾(さんずいに遠慮の「慮」。字義は「こし取る」)が常用漢字でないため、一般には「ろ過」と表記されることもあるが、交ぜ書きを避けるために、「沪過」という略字を用いて表記する専門家もいる[1]。
- 1 ろ過とは
- 2 ろ過の概要
- 3 方法
- 4 実用面での利用例
濾過
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:45 UTC 版)
濾過(ろか)とは、滓下げの施された生酒(なましゅ)の中にまだ残っている細かい滓(おり)や雑味を取り除くことである。液体の色を、黄金色から無色透明にできるだけ近づける目的もある。なお、この工程をあえて省略して、無濾過酒として出荷する場合も多い。 活性炭濾過 生酒(なましゅ)の中に、粉末状の活性炭を投入して行われる濾過を炭素濾過(たんそろか)もしくは活性炭濾過(かっせいたんろか)ともいう。この活性炭粉末を、酒蔵では単に炭(すみ)と呼ぶ。基本的には一般家庭の冷蔵庫などで使われる脱臭炭や、煙草のフィルターに入っている黒い粉末と同じものである。生酒(なましゅ)に活性炭を投入し、取り除きたい成分や色をその炭に吸着させて沈澱させる。その後に不要成分ごと炭を脱去する。活性炭を投入するといっても、単に投げ入れるだけではなく、活性炭の種類や加える量によって取り除ける成分や色が異なるところにこの工程の難しさがある。このように、炭加減(すみかげん)が大変に微妙であることから、地酒の本場では蔵人の間で炭屋(すみや)と呼ばれる、この工程だけの専門家が多く存在した。活性炭をあまり入れすぎると酒は澄んでくるが、味も色も香りも全て無化して面白くも何ともない完成酒になってしまう。かつては生酒(なましゅ)1キロリットルにつき炭1キログラムを投入する、通称「キロキロ」が目安とされていたが、現在では活性炭の使用量は減少傾向にあり、使用しないことも増え、炭屋なる専門職は減少傾向にある。また活性炭を使用してから他の方法で濾過する場合も多いので、「活性炭の使用」の有無と「濾過」の有無は、違う話である。 珪藻土濾過 精製された珪藻土の層を用いた濾過を行い、夾雑物を、そして活性炭濾過を行ったあとであれば活性炭そのものを取り除く。珪藻土とは珪藻類の化石で、非常に小さな孔を多数持つ形状をしており、色の元となる物質、雑味物質、香り物質もある程度除去する。この濾過技術の進歩は、活性炭の使用減少の一助ともなっている。 濾紙による濾過 特殊な濾紙を用いて濾過をする場合もある。 フィルター濾過 最近とみに増加してきた。カートリッジ式のフィルターを用いて濾過する方法。カートリッジ式なので取り替えが可能で、手軽さがメリットである。特に生酒(なまざけ)として出荷する場合は、高精度な(0.22 - 0.5μm程度の)濾過を行うことで火落ち菌を含む微生物を除去することがある。 槽口(ふなくち)から搾られたばかりの日本酒は、たいてい秋の稲穂のように美しい黄金色をしている。かつての全国新酒鑑評会では、酒に色がついた出品酒を減点対象にしていた時代があった。いきおい、酒蔵はどこも懸命に活性炭濾過で色を抜き、水のような無色透明の状態にして出荷することが多かった。 いわゆる「清酒」という言葉から一般的に連想される無色透明な色調は、そのような時代の名残りともいえる。現在では、雑味や雑香はともかく色の抜去は求められなくなってきたので、色のついたまま流通する酒が復活し、自然な色のついた酒の素朴さを好む消費者も増えてきている。
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濾過
「濾過」の例文・使い方・用例・文例
- 私は海水を濾過しているところです。
- 彼はその液体から不純物を濾過して取り除いた.
- 濾過性ウイルス.
- 濾過液
- 濾過器
- (水道の) 濾過池
- 抽出または浄化のための液体の濾過
- 濾過されるか、浸透を通す
- 濾過は浄化手段である
- 沸騰した水が中央の菅を昇り、濾過されて挽いたコーヒー豆の容器から降りてくるコーヒーポット
- 水道から不純物を取り除く濾過装置
- 血液から排泄物を濾過し(特に尿素)、それらを排泄し水分の中に分泌液を出す2つの豆形の排泄器官のどちらか
- 液体または濾過した形(カスタードやプディングも含む)で提供される食事
- 濾過の成果
- 液体を濾過するための袋
- 濾過したあとに残ったかす
- 水道設備で,濾過池から出てくる浄水を貯蔵する池
- セラミック材料を利用した濾過材
- 白降汞という,昇こう水溶液にアンモニア水を加えた化合物を濾過して乾燥させた粉末
- 血管壁から組織中へ濾過されて入った血清の液
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