桐油とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 食物 > 調味料 > > 桐油の意味・解説 

きり‐あぶら【×桐油】

読み方:きりあぶら

⇒とうゆ(桐油)1


きり‐ゆ【×桐油】

読み方:きりゆ

⇒とうゆ(桐油)1


とう‐ゆ【×桐油】

読み方:とうゆ

アブラギリ種子から得られる赤黄色の油。乾燥速く耐水性がある。日本では古くから桐油紙番傘などに使用きりあぶら

桐油紙(がみ)」「桐油ガッパ」の略。


桐油

トウダイグサ科支那油桐種子から得られる油分種子に約355060含まれている。冷圧法によって得た油は黄色またはオレンジ色であるが、温圧法による油は暗色帯びる。
融点-1721比重d0.93~0.94、屈折率n1.51~1.52、鹸化価188197沃素価155175ロダン7887タイター3637℃不鹸化物0.61.8%である。脂肪酸組成は、飽和酸は2~7%でパルミチン酸多く不飽和9398%のうちαエレオステアリン酸(9.11.13オクタデカトリエン酸)が約80%を占めるのが大きな特徴である。例をあげれば飽和酸4%、オレイン酸9%、αエレオステアリン酸77%である。用途塗料リノリウム印刷インキなどである。
桐油
原産国中国産と日本産では油の性質異な

桐油

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/04 17:07 UTC 版)

桐油(きりあぶら)は、アブラギリ類の種子(種核)を搾油して得られる油脂。毒性があるため食用に用いられず、主に工業用途に古くから使用されてきた。流通する桐油の大半はシナアブラギリ由来のシナ桐油(tung oil)である。

概要

乾性油としては優秀な物で、同じ乾性油のアマニ油よりも優れている。桐油そのままの乾燥皮膜は不透明で、粘性弾性にも乏しく工業用途には向かないため、二酸化マンガン酸化鉛などの添加剤を加えて加熱処理を行って製品化される。

原料となるアブラギリの種子は、主にトウダイグサ科アブラギリ、シナアブラギリ、カントンアブラギリの三種。日本のアブラギリから作られる日本桐油は、シナ桐油と比べて比重、屈折率、ヨウ素価などが低い特徴があるが、2010年代ではほとんど生産されていない[1]。また、シナアブラギリとカントンアブラギリはほとんど区別されていない。

江戸時代には燈火油、油紙雨合羽などに利用され[2]、農村では防虫剤として重要な役割を果たした[3]1826年(文政9年)大蔵永常『除蝗録』 には、鯨油を水田に張って害虫を落として駆除するという方法が紹介されているが、鯨油を用意できない地域では桐油を用いることが提案されている[3]。明治時代に入ると、石油の輸入活用や近代農法の普及によって、燈明用・農業用の桐油の役割は小さくなるが、工業用塗料としてペンキニス、印刷用のインク等の需要が生じた[3]。太平洋戦争後は、中国産の桐油が大半を占めるようになり、国内生産は下火になっていった[3]

島根県の農家では、18世紀終わりから20世紀初頭にかけて、現金収入を得る重要な副業として桐油が位置付けられており、稲作とアブラギリ栽培・販売を組み合わせて生業としていた[3]

脚注

  1. ^ 桐油とは”. カネダ株式会社. 2020年4月29日閲覧。
  2. ^ 本田収「アブラギリ類」『新版 林業百科事典』第2版第5刷 p13-14 日本林業技術協会 1984年(昭和59年)発行
  3. ^ a b c d e 中野洋平 (2017-02). “農村におけるアブラギリの栽培と販売 : 島根県松江市島根町を事例に”. 人間と文化 (島根県立大学) 1: 199-205. http://id.nii.ac.jp/1377/00001667/ 2020年10月31日閲覧。. 

「桐油」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



桐油と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「桐油」の関連用語





5
油紙 デジタル大辞泉
100% |||||

6
桐油ガッパ デジタル大辞泉
100% |||||

7
94% |||||

8
灯油 デジタル大辞泉
94% |||||

9
紙ガッパ デジタル大辞泉
94% |||||

10
馬桐油 デジタル大辞泉
94% |||||

桐油のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



桐油のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
油屋.com油屋.com
All Copyright Reserved (C) Kaneda shouji Co., Ltd. 2000 -2025
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの桐油 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS