阿光坊古墳群とは? わかりやすく解説

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阿光坊古墳群

名称: 阿光坊古墳群
ふりがな あこうぼうこふんぐん
種別 史跡
種別2:
都道府県 青森県
市区町村 上北郡おいらせ町
管理団体 おいらせ町
指定年月日 2007.07.26(平成19.07.26)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 阿光坊古墳群は、青森県南東部太平洋岸より西へ約7km、奥入瀬川下流左岸標高30mから40mの段丘上に立地する7世紀前半から9世紀末にかけて営まれ大規模な古墳群である。
 阿光坊古墳群は、昭和62年耕作中に勾玉発見されたことから、昭和63年から平成2年にかけて下田町教育委員会(現おいらせ町教育委員会)が発掘調査行い周溝をもつ古墳12基、周溝もたない古墳2基を検出し、その重要性認識された。このため平成11年から18年にかけ、範囲および内容確認のための発掘調査実施した。これらの調査により、周溝をもつ古墳108基、周溝もたない古墳8基を検出した墳丘が削平され、地表面痕跡残さないものがあることから、さらに未発見の古墳存在する考えられる
 古墳直径10m程度円墳で、周溝をもつ場合、幅が1から2.5mほどの周溝がめぐる。墳丘残りのよいもので高さが1.1mである。
 墳丘中央には、木棺直葬推定される各1基の埋葬施設がある。墓坑は長辺2m短辺1m程度木棺長さ1.7m、幅0.7m程度である。墓坑の一方小口階段状に加工するものがみられる
出土遺物には、内に納められ副葬品のほか、周溝墳丘供えられた供献土器がある。副葬品には玉類や耳環などの装身具蕨手刀鉄鏃などの武器類鉄製馬具農工具、土器類などがある。その内容は豊富で、東北地方南部以南地域から入手した考えられるものが多く頻繁な交流窺わせる
 東北地方北部から北海道石平野にかけての地域築造されたこの種の古墳群は、「末期古墳」などと称されている。当時、この地域は、古代律令制下組み込まれておらず、いわゆる末期古墳群は、蝦夷称され人々の墓と考えられている。その中で、阿光坊古墳群は100基以上と非常に大規模なのである同時に、削平されずに残るものも多いなど、保存状況極めて良好である。加えて、ほぼ3世紀にわたる継続期間は、この種の古墳群の中では長い事例である。
 また、阿光坊古墳群の周辺には、併行する時期集落集中してつかっていることも注目される代表的なもの古墳群立地する谷を東へ3km下った中野平遺跡で、これまで100軒以上の竪穴住居跡が見つかっており、未調査地域には竪穴住居跡推定される窪み地表から多数観察できる。このほか、大型竪穴住居跡から蕨手刀挂甲小札出土した根岸遺跡などもあり、古墳群との直接関わり想起させる
 このように、阿光坊古墳群は末期古墳群の中では規模極めて大きく保存状況良好であり、同種の古墳群代表例位置づけることができる。本古墳群古代蝦夷呼ばれた人々の生活墓制実態社会構成当時東北地方北部社会状況を知る上で重要である。
上のことから、阿光坊古墳群を史跡指定し保護図ろうとするものである
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史跡:  関城跡  闘鶏山古墳  阿久遺跡  阿光坊古墳群  阿坂城跡  阿弥大寺古墳群  阿武山古墳

阿光坊古墳群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/06 06:49 UTC 版)

阿光坊古墳群(あこうぼうこふんぐん)は、青森県上北郡おいらせ町にある古墳群。国の史跡




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