星十字騎士団(シュテルンリッター)
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「見えざる帝国 (BLEACH)」の記事における「星十字騎士団(シュテルンリッター)」の解説
見えざる帝国の精鋭部隊。全体の人数は不明。各メンバーはユーハバッハから与えられた聖文字(シュリフト)と呼ばれるアルファベットの1文字を冠している。非常に高い戦闘力を有し、上級席官を圧倒し隊長格と互角以上に渡り合う程の実力者達。精霊廷への最初の侵攻の際、たった数十人で短時間の間に大多数の死神を殺害し、護廷十三隊を壊滅寸前まで追い詰めた。以下はアルファベット順。 石田雨竜 現世における滅却師の最後の生き残り。一護のクラスメートで仲間であったが、ハッシュヴァルトの手引きで「見えざる帝国」へと馳せ参じた。ユーハバッハから後継者として指名される。 聖文字はユーハバッハと同じ“A”。 ユーグラム・ハッシュヴァルト 星十字騎士団団長兼皇帝補佐を務める、金髪の青白い男。常にユーハバッハの傍にいる。キルゲの「監獄」に抗い、既に消耗していたとはいえ一護の卍解『天鎖斬月』を一瞬で切り落とした。撤退後、石田雨竜を「見えざる帝国」へと誘い入れた。 聖文字は“B”。 アスキン・ナックルヴァール ノリの良いラテン系の滅却師。緊迫したハッシュヴァルトとバズビーの衝突を諌めた。二回目の侵攻では技術開発局に現れ、マユリと対峙する。 聖文字は“D”。 バンビエッタ・バスターバイン 軍服のような服を着た小柄な女。瀞霊廷に侵攻し、狛村の卍解『黒縄天譴明王』を奪取する。欲求不満がある度に、好みの男性を選んでは殺害するという悪癖を持つ。 聖文字は“E”。 エス・ノト 棘の着いた黒いマスクをした黒い長髪の人物(性別不明)。一人称は「僕」で片言で喋る。 瀞霊廷に侵攻し、後述の能力とともに白哉から奪取した卍解『千本桜景厳』を使用し圧勝する。その後バズビー、ナジャークープと共に元柳斎を奇襲するも返り討ちにされるが、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。 能力「恐怖(The Fear)」 聖文字“F”の能力。標的を周囲に浮かぶ棘のような矢で射ることで、理屈ではない理由無き「本能からの恐怖」を強力に呼び起こす。並大抵の相手は射られた瞬間に発狂し、強い精神力を持つ者も著しく動きに精細さを欠く状態となる。 リルトット・ランパード 小柄の少女のような外見を持つ滅却師。容姿とは裏腹にかなりの毒舌家。 聖文字は“G”。 バズビー モヒカン頭の男。ハッシュヴァルトこそユーハバッハの後継者にふさわしいと考えており、雨竜に敵愾心を燃やしている。性格は直情的。吉良を一撃で戦闘不能(ジャンプ本誌では「死亡した」とある)にしたのを皮切りに、三番隊の席官たちを襲撃する。後にユーハバッハの元へ来た元柳斎をエス・ノト、ナジャークープと共に奇襲するも一蹴される。しかし、自身の能力で炎を相殺したため全身に大火傷を負いながらも生存しており、救助を求める隊士を踏み躙った。 撤退後、ユーハバッハが自分の後継者に石田雨竜を選んだことに不服を持ち、直接抗議しようとするもそれを止めようとしたハッシュヴァルトと一触即発となった。 二回目の侵攻では日番谷・松本と遭遇。二人の連携に倒されたかに見えたが効いておらず、日番谷を追い詰める。能力「灼熱(The Heat)」 聖文字“H”の能力。始解の『流刃若火』を相殺できる火力を持つ炎を自在に操ることができる。 技「バーナーフィンガー1(ワン)」 指先から炎を発して相手を射抜く。 蒼都(ツァン・トゥ) 口元に傷のある、東洋人のような風貌の男。日番谷の卍解『大紅蓮氷輪丸』を奪った滅却師。鉤爪のような武器を備える。 聖文字は“I”。 キルゲ・オピー 狩猟部隊(ヤークトアルメー)統括狩猟隊長。詳細は下記。 聖文字は“J”。 BG9(ベー・ゲー・ノイン) 砕蜂の卍解『雀蜂雷公鞭』を奪った滅却師で、正体は全身が西洋甲冑を思わせる装甲で覆われた機械人形。右腕に巨大なガトリングガン、全身にはミサイルを内蔵している。戦う相手に選択肢を与える余裕を見せる。 二回目の侵攻の際に大前田と遭遇し、妹の希代を人質に取るなどして砕蜂の居場所を聞き出そうとした。次いでその場に現れた砕蜂と再戦。完成・発展させた新技「無窮瞬閧」を受けたが損傷もなく、そのまま追い詰める。 聖文字は“K”。 ドリスコール・ベルチ 黒髭を生やした巨体の男性。雀部の卍解『黄煌厳霊離宮』を奪取し、彼を殺害した張本人。尸魂界への宣戦布告の際に陽動で静霊門に現れ、警備していた雀部を含む100人以上の隊士を単独で殺害した。霊子兵装は巨大な投げ槍のような矢で、両手に嵌めているメリケンサックのような器具を打ちつけ作り出す。檜佐木と対峙し、圧倒的な力で彼を窮地に追いやる。駆けつけた元柳斎に雀部の卍解を使用するも、憤慨した元柳斎の一撃で一瞬で焼き尽くされた。 能力「大量虐殺(The Overkill)」 聖文字“O”の能力。敵味方を問わず、命を殺し続けることで自らの強さを底上げすることができる。 ミニーニャ・マカロン 巨乳でおっとり系の女性の外見を持つ滅却師。 聖文字は“P”。 ベレニケ・ガブリエリ 金のメッシュの入った髪色の男性。剣八に長々と能力の説明をしたが、ジェロームの咆哮の影響でよく聞こえていなかったため、能力を見せる間もなく業を煮やした剣八に咽を引きちぎられ死亡した。 能力「異議(The Question)」 聖文字“Q”の能力。詳細不明。 ジェローム・ギズバット 褐色の巨体の男性。大猿の姿に変化して剣八を襲うが、剣八に真っ二つにされた。 能力「咆哮(The Roar)」 聖文字“R”の能力。大猿の姿に変化して敵を吹き飛ばすほどの声を放つことができる。 マスク・ド・マスキュリン 額に星マークの入ったマスクを被った覆面レスラーの格好をした男。エス・ノトと交戦中の恋次を襲撃するも、白哉に足元を崩され一時的に戦線を離脱。その後再度出現し、白哉を援護しようとした恋次をドロップキックで倒す。情報の読み込みが足らず、恋次が卍解を使える事を知らなかった模様。 聖文字は“S”。 キャンディス・キャットニップ 巨乳で女性軍人のような外見を持つ滅却師。 聖文字は“T”。 ナナナ・ナジャークープ 顔の上半分をゴーグルで覆い、歯を互い違いに白黒にした長身の男。瀞霊廷に侵攻し、ローズと対峙する。その後エス・ノト、バズビーと共に元柳斎を奇襲するも返り討ちにされ、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。 聖文字は"U"。 ロイド・ロイド 額に第三の目があり、実の両親ですら区別がつかない程の全く同じ容姿を持つ一卵性双生児の兄弟。二人で一人の人間と呼べる同一思考を持ち、違いは名前のスペルの頭一字と所有する能力。"L"のロイド・ロイド 兄のロイド(Loyd)。姿形と相手の力・技術の全てを真似ることができる能力を持つ。剣八自身に化けて剣八を苦戦させるも、その状態よりさらに強くなった剣八に倒される。 "R"のロイド・ロイド 弟のロイド(Royd)。姿形と相手の記憶・精神の全てを真似ることができる能力を持つ。ユーハバッハに化け、剣八を倒し、ユーハバッハの用事が済むまで元柳斎の足止めとして戦ったが、元柳斎の卍解によって敗れる。その直後、戻ってきたユーハバッハによって賛辞の言葉と共に消滅させられた。 能力「貴方自身(The Yourself)」 聖文字“Y”の能力。兄弟で同じ聖文字だが、能力は異なる(上述)。 技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」 媒体となる霊子兵装を用いずに直接手から作り出して射出する。 技「聖域礼賛(ザンクト・ツヴィンガー)」 掌からアルファベットが刻まれた四本の小さな柱を出現させ、踏み込んだ者を神の光によって斬り刻む領域を術者の周囲に展開する滅却師の極大防御呪法。元柳斎の「火火十万億死大葬陣」には意味を成さなかった。 ジゼル・ジュエル 長髪の黒髪を持つ天然の女性のような滅却師。 聖文字は“Z”。 シャズ・ドミノ 顔の右半分に刺青を入れた黒縁眼鏡の男。刀身の黒いクナイのような矢が武器。技術開発局を襲撃するが、キルゲの能力から脱出した一護に能力を説明する間も無く切り倒された。 聖文字は不明。
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星十字騎士団(シュテルンリッター)
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「BLEACHの登場人物」の記事における「星十字騎士団(シュテルンリッター)」の解説
帝国兵士は全員、ユーハバッハから力を分け与えられているが、その中でも、各個がアルファベットから連想される特殊な能力を与えられる「聖文字」を受けている特殊部隊(元々持ち得ていた力になぞらえて付けられた者もいる)で、護廷十三隊と同様に騎士団の中でも差異はあるが、ほぼ全員が隊長格と同等以上の戦闘力を有する。 このうち、ジェラルド・ヴァルキリー、リジェ・バロ、ペルニダ・パルンカジャス、アスキン・ナックルヴァールの4名はユーハバッハの親衛隊(シュッツシュタッフェル) となっており、彼らのみ通常の完聖体とは異なる円盤と翼の生えた姿に変化する。 卍解奪取用アイテム「メダリオン」を持つ。敗北者は処刑され、ユーハバッハに能力を吸収され彼を生かす糧となる。頭の光輪が霊子の吸収基点となる強化形態「滅却師完聖体」(名称は「神の〜」で統一されている)を持つ者もいる。これまでに登場した滅却師たちとは異なり、霊子兵装は弓矢に限定されておらず、それぞれが異なる能力を持つ。 石田雨竜 声 - 杉山紀彰、本田貴子(少年期) 演 - 吉沢亮 現世における滅却師の最後の生き残り。一護のクラスメートで仲間であったが、ハッシュヴァルトの手引きで「見えざる帝国」へと馳せ参じた。ユーハバッハから後継者として指名される。上記のユーハバッハの能力を知らず聖文字の契約を交わすが、後にハッシュヴァルトから説明を受け、裏切りが無意味であることを知らされた時は動揺を見せた。その後はユーハバッハに従い霊王宮への侵攻に同行し、霊王を救出にきた一護たちに対しても攻撃を仕掛ける。しかし、その真意は一護たちを現世に逃がした後で、自分もろとも真世界城を崩壊させてユーハバッハを滅ぼすためであったことが判明した。能力「完全反立(アンチサーシス)」 聖文字“A”の能力。指定した2点の間に“すでに起きた”出来事を“逆転”させることができる。なおその特性からハッシュバルトに、「陛下の全知全能の能力にとって脅威になるかもしれない」と評されていたが、実際にはこの能力をユーハバッハに使う機会はなかった。 ユーグラム・ハッシュヴァルト 声 - 梅原裕一郎 星十字騎士団団長を務める金髪色白の男性滅却師。常にユーハバッハの傍に仕え、後継者候補と目されていた。ユーハバッハから「支配者の仮面」を与えられており、ユーハバッハが眠っている時は彼と自身の能力が逆転し、『全知全能』の能力のうち『未来を視認』する能力を用いる事ができる。 約1000年前には少年の姿をしており、叔父から虐待を受けていた形跡があった。バズビーとは幼馴染みの間柄であり「ユーゴ」と呼ばれていた。しかしユーハバッハの侵攻で叔父を失い、バズビーとともにユーハバッハへの復讐を志す。当初は鍛錬にも拘わらず弓矢ひとつ作り出せない不全の滅却師とされていたが、実はユーハバッハと同じ「力を分け与える」能力を持っており、その事実をユーハバッハから告げられ『星十字騎士団』に任命され、劣等感に苛まれていた自身の価値を知った事で復讐やバズビーとの友情を捨て、ユーハバッハに忠誠を誓う事となる。 一度目の侵攻ではユーハバッハとともに十三番隊を襲撃し、退却時にはユーハバッハに一矢報いようとする一護の天鎖斬月を両断した。二回目の侵攻では京楽と七緒の前に現れ対峙するが、七緒の鬼道により手が出せないまま帰投命令を受け銀架城に帰還、蒼都とBG9を処刑した。その後はユーハバッハや雨竜とともに霊王宮へ侵入し、霊王宮制圧後は『帝国』を離反したバズビーと交戦し、『聖文字』の能力を使うまでもなく剣だけで勝利した。その後は雨竜の裏切りを看破し交戦、終始圧倒しながらもユーハバッハの『聖別』により命を落とすが、死の間際に雨竜に彼の肉体へのダメージを自身に転移していくよう促し、自分とは異なり友とともに進むことを選んだ雨竜の決断を後押しした後、力尽き死亡した。 小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ユーハバッハから「全知全能」の能力を預けられていた後、側近の女性に反逆者を含めた生き残りの滅却師の回収と治療を命じていたことが判明した。能力「世界調和(ザ・バランス)」 聖文字“B”の能力。範囲世界に起こる不運を幸運な者に分け与える。たとえばハッシュヴァルトの攻撃を防げばそれを幸運とし、次の攻撃は不運に見舞われ対処不可能になるなど、事象の反転とも言える現象が発生する。また、逆五芒星の意匠がある盾「身代わりの盾(フロイントシルト)」により、ハッシュヴァルト自身に降りかかった不運は強制的に他人に擦りつけることが出来る。この場合は先の能力と合わせて二乗の不運が相手に襲いかかることとなる。ハッシュヴァルト本人は「全知全能」よりも戦闘向きと評している。 能力「全知全能(ジ・オールマイティ)」 聖文字“A”の能力。眼球に瞳が3つ現れ、ユーハバッハが眠る夜の間だけ代行する。未来を見通すことができるが分岐した未来までは読めず、本来の持ち主であるユーハバッハに比べると十全に使いこなせているとは言えず、敵対した石田は「全知全能からはほど遠い」と評した。 側近の女 ハッシュヴァルトの側近の女性聖兵(ゾルダート)。 「見えざる帝国」の尸魂界侵攻の際には前線に出ておらず、銀架城に留まっていた。実力は高く、聖文字こそ持たないものの戦闘能力は一部の星十字騎士団を上回る。ハッシュヴァルトの側近であり続けるために、聖文字を受けなかった。 全ての戦いが終わった後、ユーハバッハに倒されたリルトットやジゼルやバンビエッタ(ゾンビ化)を保護し、彼女らの治療にあたっていたことが、小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World 』にて明らかになった。 ペルニダ・パルンカジャス 親衛隊専用のフーデッドコートを着用し、顔を隠した滅却師。ユーハバッハの親衛隊の1人。唸り声のような声しか発さないが、リジェ・バロは意味を理解している。 普段は黒い膜のようなものに覆われているが、その正体は掌の中央に巨大な単眼(霊王の力を取り込んだユーハバッハと同様に重瞳)のついた霊王の左腕であり、指ごとに鎖がついている。片言で言葉を話せるが、どの器官を用いて声を発するのかは不明。どのような経緯で滅却師の能力を持ち、ユーハバッハの配下になったのは不明であるが、自分の名前や滅却師を穢す者を徹底的に許さない。また、ナックルヴァールの発言から、ユーハバッハから力を授かっていない滅却師であることが明らかとなっている。 ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻するも、王悦に倒された。後に聖別で復活し、自身の能力で曳舟の檻を破壊した。その後、霊王救出のためにやってきた夜一を襲撃する。護廷十三隊の侵攻時には出遅れた剣八一行やマユリと交戦する。剣八を後述の能力で倒すと、マユリと戦闘。マユリの卍解を破壊し、神経凝固剤を打たれても進化することで無効化するなど、高い実力を見せつけ、マユリを追い詰める。しかし、ネムが参戦しネムの撃破には成功するものの、ネムの脳下垂体に埋め込まれていた強制細胞分裂加速器官を取り込んだことで、過剰成長を起こし自滅する形で敗北した。能力「強制執行(ザ・コンパルソリィ)」 聖文字“C”の能力。自身の神経を対象の内部に侵食させる事で肉体を支配し、強制的に変形させ破壊する事で死に至らしめる。大事に至らないためには接触した部位を切り落とす、または神経そのものを別の構造に再構築するなどの早急な対処が必要となる。 この能力はユーハバッハから授かったものではなく、ペルニダ自身がもともと持っていた能力であり、聖文字もその能力になぞらえて命名されたものである。 アスキン・ナックルヴァール 声 - 武内駿輔 ノリのいいラテン系の滅却師。口癖は「致命的」。戦闘において独自のポリシーを持っており、またユーハバッハに従っているのは単に忠誠心だけではなく、「現世・尸魂界・虚圏の三つの世界を潰した後に、彼がどのような世界を築くのかを自身の目で見てみたい」という好奇心によるところも大きい。 二回目の侵攻では技術開発局に現れるが、マユリとの会話で気分が乗らず戦わずして去っていった。その後は4名の親衛隊員のうちの一人として召喚され、霊王宮にて零番隊の面々と対峙する。一度は王悦に斬られるも自身の能力で生き延び、「致死量」の能力で王悦を追い詰めるものの麒麟寺の援護で復活した王悦に倒されるが、ユーハバッハの聖別により蘇生した。その後は霊王宮にて死神ら一行を迎え撃ち、一行に同行していたグリムジョーの追跡を受けるも能力を用いて戦闘不能に陥れた。その後は一護たちと交戦し一時は戦闘不能化に追い込むも、夜一の乱入により彼女やその弟の夕四郎、および救援に駆けつけた喜助らと交戦。『滅却師完聖体』を発動して喜助を追い詰めるが、浦原喜助の卍解の能力によって、遮断された領域内に乱入してきたグリムジョーに胸を貫かれ敗北し死亡した。能力「致死量(ザ・デスディーリング)」 聖文字“D”の能力。あらゆる物質は生物の体内に摂取される際、その摂取量が一定を超えると死に至らしめる「致死量」を持っており、その量の値を自在に操ることができる。相手の体内にもともと存在する物質にも有効で、血液や霊子などの本来は「そこにあって当たり前の物質」であっても、相手にとっては猛毒とも言える物質へと変換することができる。さらに攻撃をしてきた者の霊圧を反射的に解析し、免疫を作ることでどんな攻撃も一分あれば無効化してしまい、その際に受けた負傷も回復する。 滅却師完聖体:『神の毒見(ハスハイン)』 光輪・翼・バックルが出現し顔にバイザーが装着される。物質の変質に対応する能力が加わり、どんな相手でも瞬時に免疫を作ることができる。 バンビエッタ・バスターバイン 声 - 竹達彩奈 軍服のような服を着た小柄な少女。通称「バンビ」。かなりの短気かつ癇癪持ちで、欲求不満があるたびに好みの男性を選んでは殺害するという悪癖を持つ。女滅却師グループの中ではリーダー格を自認していたが、実際には軽んじられていた。一度目の侵攻時には狛村と対峙し、『星章化』を用いて卍解を奪取した。 二度目の侵攻では浦原の開発した『侵影薬』の影響により卍解を奪還されるが、特に未練を見せる様子はなかった。『滅却師完聖体』を発動して平子を一撃で戦闘不能に追い込み、飛梅が通用しなかった雛森を絶望させるも、卍解を取り戻し秘術を手にした狛村に完敗した。 その後瀕死の状態で倒れていたところをリルトットたちに発見され、このときジゼルにとどめを刺されて強制的にゾンビ化され、ジゼルの従順な奴隷と化した。従来の爆撃能力とゾンビの特性で一角と弓親を倒すが、マユリによって改造・復活を遂げたクールホーンに圧倒され、虚閃の直撃を受けて倒された。のちに追い詰められたジゼルに血液を奪われ、活動を停止した。 小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では再び活動を再開するもさらに言動が曖昧になっており、ジゼルの手駒としてルドボーンと交戦。帰刃後の能力を磨き上げたルドボーンが繰り出す「髑髏兵団」の捨て身の戦術にかつての狛村戦の恐怖を思い出し、戦慄していた。能力「爆撃(ジ・エクスプロード)」 聖文字“E”の能力。小規模なものから周囲を巻き込む大規模までの爆発を自在に起こす。この爆撃はバンビエッタから発せられた霊子に触れた物体そのものを爆弾に変えて爆破するため、防御自体できない。「滅却師完聖体」になると翼から無数の霊子の羽を撃ち出すことで弾幕を形成し、「爆撃」の能力をさらに強化した攻撃が可能となる。ただし、爆撃の霊子が弾けて対象物を爆弾に変えるまでには極々一瞬の間があり、その間に物体が大きく密着して爆発したときは自身もダメージを受ける。弾速そのものは全てほぼ同程度で、マユリが用意していた「霊子固定装置」には相性の悪さもあって自爆する結果となっている。 エス・ノト 棘の着いた黒いマスクをした、黒い長髪で痩身の男。一人称は「僕」。平仮名やカタカナ、漢字が入り混じった特徴的な喋り方をする。マスクの下には唇の周囲が削ぎ落とされたかのような痛々しい傷跡があり、歯が剥き出しになっている。 一度目の侵攻では白哉の卍解を奪取し、『聖文字』の能力と同時に使用して圧勝する。その後バズビーやナジャークープとともに元柳斎を奇襲するも返り討ちにされるが、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。 二度目の侵攻では浦原の侵影薬により白哉に卍解を取り戻され、その後は単独で行動していたルキアと遭遇、白哉をおびき寄せるために交戦する。零番離殿の修行により『袖白雪』の真の能力に開花したルキアに一度は氷漬けにされるも、ユーハバッハへの恐れから自力で氷結を打ち破り完聖体へと変貌。逆襲に転じるも助太刀に現れた白哉の励ましを受け、心を強く持ち直したルキアの卍解の前に死の恐怖に怯えながら粉々となって散った。 もともとは「聖別」から生き残った滅却師の1人であったが、呼吸器を必要とする虫の息の状態であり、死後の恐怖に怯える日常を過ごしていたところをユーハバッハに力を与えられた。このときは至って普通の顔であり、口調も片言ではなかった。能力「恐怖(ザ・フィアー)」 聖文字“F”の能力。標的を周囲に浮かぶ棘のような「矢」で射ることで、理屈ではない理由なき「本能からの恐怖」を強力に呼び起こす。矢に触れると黒い液体のような「恐怖」が滲み出し、並大抵の相手は射られた瞬間に発狂し、強い精神力を持つ者も著しく動きに精細さを欠く状態となる。矢の動きを物理的に止めたとしても滲み出す恐怖は止められない。ただし、生命活動を行っていない細胞に対しては効力を発揮しない弱点がある。 滅却師完聖体:『神の怯え(タタルフォラス)』 背に茨のような羽と頭上に茨の冠を思わせる輪に囲まれた五芒星が出現、白目を剥いた眼からは血涙のような模様が現れ、両腕が黒く変色、体の皮膚がロングスカートのように伸び、足元から喉元までを縫合痕が刻まれた姿となる。 「恐怖」の能力が強化され、自身の姿を見た者の視神経から脳内に恐怖を捻じ込み心を焼き切る。一度でも目視すれば眼を閉じても逃れることはできず、本体以外にも同様の効果を与える無数の眼が生えた肉壁を形成でき、自在に移動させて標的を囲むことも可能。さらに胴体の縫合を解くことで腐敗したゾンビのような巨大な姿となる。 リルトット・ランパード 小柄で少女のような外見を持つ滅却師。通称「リル」。容姿とは裏腹にかなりの毒舌家。一人称は「オレ」で口調も荒いが、仲間想いの一面の描写もある。 二度目の侵攻ではバンビエッタと行動していたが、ミニーニャ、キャンディス、ジゼルとともに無断で離脱、高みの見物を決め込む。その後、グレミィとの戦いを終えて弱っている剣八を他の団員とともに急襲し、援護に現れた一護や他の隊長格らと対峙し乱戦となる。手柄を独り占めにしようとしたペペにより攻撃されるも、ペペがマユリのゾンビ状態の拳西に敗れると自ら制裁しとどめを刺した。その後ジゼルと合流するが、ユーハバッハの発動した『聖別』により力を奪われてしまい、ユーハバッハの指揮を離反しバズビーやジゼルとともに死神たちの門作りに手を貸し、真世界城に到着する。到着後はハッシュヴァルトの始末をバズビーに譲り、自身はジゼルとともにユーハバッハと交戦するが、返り討ちに遭って撃破された。 小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』ではジゼルと共にハッシュヴァルトの側近に救われた後、狩猟部隊の残党を助けながら十二番隊の捕虜となっているミニーニャとキャンディスを奪還するべく、兵力を求めて虚圏を襲撃していた。能力「食いしんぼう(ザ・グラタン)」 聖文字“G”の能力。口が変形して巨大化し、獲物を丸ごと貪り食らう。『BLEACH Can't Fear Your Own World』では詳細が明かされ、一部でも捕食した獲物の能力を本能的に理解し、体内で完全に消化するまでの間だけ行使することが可能で、ユーハバッハに挑んだときもペペの能力を所有していた。強力な胃酸で滅却師にとっては毒物にあたる虚も、その気になれば捕食できる。 技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」 霊子兵装の弓から矢を放つ。 バズビー / ハザード・ブラック 声 - 小野友樹 赤毛のモヒカン頭の男性滅却師。一度目の侵攻では吉良を一撃で殺害したのを皮切りに、三番隊の席官たちを襲撃する。後にユーハバッハのもとへ来た元柳斎をエス・ノトやナジャークープとともに奇襲するも、一蹴される。自身の能力で炎を相殺した為、全身に大火傷を負いながらも生存しており、救助を求める隊士を踏み躙った。 撤退後、ユーハバッハが自分の後継者に石田雨竜を選んだことに不服を持ち、直接抗議しようとするもそれを止めようとしたハッシュヴァルトと一触即発となった。 二回目の侵攻では、日番谷・松本と遭遇。二人の連携に倒されたかに見えたが効いておらず、日番谷を追い詰めるも、ユーハバッハの「卍解の元の持ち主は奪取した者が倒す」という命令に従い蒼都に譲り、彼が卍解を取り戻した日番谷に敗れたのを見て撤退する。その後、剣八のもとへ向かう平子・雛森・大前田を襲撃した後、一護と交戦していたリルトット・キャンディス・ミニーニャ・ジゼルを妨害し、援護に来たルキアや恋次と完聖体で対峙する。主に聖文字の能力を使用しているが、クロスボウのような霊子兵装も使い、完聖体では棒状の翼が生える。その後、聖別の光を受けて力を奪われてしまう。その後、ジゼルやリルトットやナジャークープとともに死神たちのもとに向かいナジャークープを戦闘不能にした後、自分たちを見限ったユーハバッハへの報復として死神たちに共闘戦線を申し出て、門作りに手を貸して真世界城にてハッシュヴァルトと交戦し、全てのバーナーフィンガーを使用するも右腕を飛ばされ、手も足も出ずに一太刀の下に敗れた。そして、ハッシュヴァルトに「お前に敗れたらもっと悔しいもんだと思ってた」と呟いたこととは裏腹に顔は笑みを浮かべており、その後に死亡した。 ハッシュヴァルトとは少年期に出会った幼馴染の間柄であり、彼の事を「ユーゴ」の愛称で呼んでいた。後にユーハバッハにより故郷の地を滅ぼされ、復讐のために騎士団入りを決意した。同年代の滅却師たちよりも才能に溢れており、ハッシュヴァルトの兄貴分として接していたが、その才能はハッシュヴァルトの能力の賜物だったとユーハバッハに真実を告げられ、以降ハッシュヴァルトに強い対抗意識を持つこととなる。能力「灼熱(ザ・ヒート)」 聖文字“H”の能力。元柳斎の始解『流刃若火』を相殺できる火力を持つ炎を自在に操る。日番谷との小手調べでは不定形の炎を無造作にぶつけていたが、技を使う際には何らかの形状を伴った炎となる。 蒼都(ツァン・トゥ) 左口元に傷のある、東洋人のような風貌の滅却師。鉤爪のような武器を備え、共に生きたものとは共に死すべしの流儀を持つ。汎神論に否定的(本人曰く、肌に合わない)で斬魄刀に心があることを認めていない。滅却師では珍しくフラットシューズを愛用しており、足技を主体とした体術を使う。ユーハバッハへの忠誠は高いが、他のメンバーには反抗的。 日番谷の卍解『大紅蓮氷輪丸』を奪い、美しい卍解と評している。二回目の侵攻では松本を倒し、バズビーに代わってユーハバッハの言いつけ通りに倒れた日番谷に卍解でとどめを刺そうとするが、すんでのところで卍解を虚化され体に異常をきたす。かろうじて再起した日番谷に独自に鍛錬した『大紅蓮氷輪丸』で応戦するも完全に卍解を奪い返され、巨大な氷の十字架に閉じ込められて敗れる。 後に滅却師完聖体 となって脱出するが、ユーハバッハに一度敗北した事実を咎められ、抵抗を試みるがBG9とともにハッシュヴァルトに処刑された。許しを請うBG9とは異なり、ユーハバッハから下された処罰そのものは受け入れていたようである。能力「鋼鉄(ジ・アイアン)」 聖文字“I”の能力。自分の肉体を鋼鉄に変える。『天鎖斬月』を一瞬で切り落としたハッシュヴァルトの斬撃を防ぐ防御力を持つが、能力を発動させたハッシュヴァルトの2撃目は防げなかった。 キルゲ・オピー 虚圏狩猟部隊(ヤークトアルメー)の統括狩猟隊長を務める滅却師。撤退を進言した部下をも殺害するなど冷徹な性格。 ハリベルを救うために襲撃してきた彼女の従属官達を一蹴し、その後にネルたちの要請で虚圏に救援に訪れた一護と対峙。滅却師完聖体に変貌して優勢に立ちながらも、復帰したアパッチたちが召喚したアヨンに一度は叩きのめされるが、聖隷を発動させてアヨンを撃破し、アパッチたちをも吸収しようとするが一護の卍解『天鎖斬月』の速度に翻弄され、卍解を奪えないという焦りもあって隙を狙われ浦原の鬼道で敗北する。しかし、乱装天傀によって強制的に復帰し、穿界門を強制的に封鎖、さらに一護を檻の中に閉じ込め、その後に浦原たちを抹殺しようとするが、突如現れたグリムジョーの斬撃により真っ二つにされて死亡した。 騎士団のほとんどの者が敵視・疑問視するなか、一護と対決したときに、自分の矢よりも石田の矢の方が弱いわけがないと石田の力を高く評価するような発言をしており、何らかの事情を知っている謎めいた発言を残した。また、ユーハバッハからの評価も高く特記戦力たる一護の足止めが可能だと言われていた。能力「監獄(ザ・ジェイル)」 聖文字“J”の能力。敵を脱出不可能な霊子の檻に閉じ込めることができるが、同胞たる滅却師を封じ込めることはできない。一護の『天鎖斬月』が刃こぼれするほどに酷使されても破れなかった。また、キルゲが死んでも消滅せず効果は続く。 滅却師完聖体:『神の正義(ピスキエル)』 背中に一対の翼が生え、頭上に天使の輪を思わせる円盤が出現、剣・手袋・靴の周りが光状の該当部位で覆われ、両目が鉄格子を思わせる縦線の入った模様に変化する。周囲の霊子で構成された物質や術を分解、サーベルの先端に収束させることで巨大な光の刀剣を形作ることが出来る。 アヨンを吸収したことで左上半身の筋肉が隆起、体格に比して異常に巨大化した左腕を始め蛇の頭を持つ尾に加え、口周りが仮面のような歯に覆われて完聖体の両翼に眼球が出現するなど、その特徴を色濃く受け継いだ姿へと変貌した。 BG9(ベー・ゲー・ノイン) 砕蜂の卍解『雀蜂雷公鞭』を奪った滅却師。正体は全身が西洋甲冑を思わせる装甲で覆われた機械人形。モノアイで右腕に巨大なガトリングガン、全身にはミサイルや伸縮自在の鋭い触手を内蔵している。極めて機械的な口調で話すが、戦う相手に選択肢を与える余裕を見せる。名前はドイツ語読みである。 二回目の侵攻の際に大前田と遭遇し、妹の希代を人質に取るなどして砕蜂の居場所を聞き出そうとした。次いでその場に現れた砕蜂と再戦。完成・発展させた新技「無窮瞬鬨」を受けるも損傷なくそのまま追い詰めるが、浦原の策により卍解が虚化。機能が低下していたところを奪い返された『雀蜂雷公鞭』の一撃を至近距離で食らい、敗北。自身は卍解を使うことがなかった。 後に滅却師完聖体 となって復活したものの、ユーハバッハに一度敗北した事実を咎められ、命乞いをするも、蒼都とともにハッシュヴァルトに処刑された。 聖文字は“K”。 ペペ・ワキャブラーダ 禿頭に豊かな髭をたくわえ、浅黒い肌をしているサングラスをかけた肥満の滅却師。鼻毛や腋毛などの無駄毛が目立つ。一人称は「ミー」で、「ゲッゲッゲッ」と特徴的な笑い方をする。宙に浮かぶ丸めたロープに搭乗し、瞳の中に滅却十字の装飾が施された杖「ベシャヌル」を所有している。愛があるゆえに戦いは起こると唱えるが、それを躊躇いなく利用する利己的な性格。 一度目の侵攻では兕丹坊を操り技術開発局を襲撃させ、撤退した後はハッシュヴァルトとバズビーの衝突を止めもせず、野次馬目的で隠れ見ていた。 二度目の侵攻では、剣八とグレミィの戦いをナックルヴァールとともに見物。おどけながらグレミィを「化け物」と揶揄するが、ペペもまたナックルヴァールに化け物呼ばわりされており、その実力の高さを伺わせていた。実際リルトットやミニーニャからは「キモい」「ゲロ」「ブタ」などとひどい言われようであったが、その能力は買われていた。一護とリルトットら女性滅却師の戦いにバズビーに続いて乱入し一護の前に立ちはだかるが、そこへ加勢に現れた隊長格と面々と対峙することとなり、激突する。檜佐木を操り白哉と仲間割れを起こさせるだけでなく、手柄を独り占めするためにミニーニャを操ってリルトットを攻撃させる暴挙に出る。さらに完聖体となって白哉を追い詰めるが、マユリの私兵へと作り変えられた拳西とローズに自身の能力も通じずに滅多打ちにされ、呆気なく敗れる。その直後、リルトットに詰め寄られ、命乞いも空しく、粛清の名のもとに食い殺された。リルトット曰く味は「不味かった」らしい。能力「愛(ザ・ラヴ)」 聖文字“L”の能力。両手でハートマークを形作り標的を自分の虜にする光線「ラヴ・キッス」を発射する。魅了された相手はペペに盲従するようになり、無自覚のまま操られる。無機物は操れないが心を持つ斬魄刀には有効。そのためペペ自身はメダリオンを必要としていなかった。本人曰く過去にジゼルのゾンビを虜にしたこともある。相手の強さにも能力が左右されるようで、白哉にも使用したが直撃したものの操ることはできなかった他、マユリの私兵化した拳西やローズにも効かなかった。術者のペペが倒されれば効果は解除される。 滅却師完聖体:『神の情愛(グドエロ)』 発動前には両手でハートマークを描く。頭上に光輪が出現し、眼のような模様がある一対の翼が生え、オムツのような着衣とブーツしか履いていないキューピットを思わせる姿となる。本人はこの姿を「純真無垢で愛したくなる姿」と称している。口から吐き出した弓矢を霊子兵装とする。 技「ラヴ・ロープ」 乗り物代わりにしていたロープがハートが連なった三叉に変形、相手に投げつけて拘束する。ロープは体をすり抜ける形で動きを縛る。 ジェラルド・ヴァルキリー 羽根のついた仮面を被り、剣闘士を思わせる盾と剣を携えた筋骨隆々の男。素顔は黒目のない白い両目にMの文字の隈取を入れている。一部のメンバーから異端の目で見られている雨竜を「新入り」と気さくに呼ぶなど、豪快な性格。とくに戦闘においては強敵と相対するとテンションが高まる傾向があり、更木とのやり取りを聞いていた日番谷に「似た者同士だな」と呆れられていた。ユーハバッハの親衛隊の1人で、「最大・最強・最速の滅却師」を自負する。ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻するも、王悦に倒された。のちに聖別で蘇生する。 真世界城に護廷十三隊や一護一行が侵入した際は、我先にと探し回ったがほかの親衛隊に嵌められて一人も侵入者を発見できずに絶叫していた。のちに驚異的な跳躍力で長大な距離を移動し、ユーハバッハのもとを急ぐ平子たちの眼前に立ちはだかる。始めは能力の関係上傷を負うため、隊長達に圧倒される。が、能力発動と同時に圧倒的な力で平子をはじめとする隊長格を撃破。途中参戦してきた仮面の軍勢を追い詰め、日番谷と交戦する。戦闘中に乱入した剣八に一時は圧倒されながらも、自身の能力や希望の剣の効果で圧倒するが、その最中でやちると再会し卍解した剣八に圧倒され体を真っ二つにされる。完聖体を発動して復活。卍解の力を解放しすぎてダメージを負った剣八を撃破するが、今度は卍解が完成した日番谷に翻弄され、全身を凍結された直後に白哉の卍解によって頭部を粉砕された挙句全身が瓦解し、敗北したかに見えたが、自身の能力で復活を遂げる。白哉たちと交戦中にユーハバッハが一護を下した直後、全ての騎士団員を不要と断じた聖別によって力を奪い尽くされて白骨化し、死亡した。 ナックルヴァールの発言から、彼もペルニダと同様にユーハバッハから力を授かっていない滅却師であることが明らかとなっている。騎士団内では、彼の正体は「霊王の心臓」と噂されているが真偽は不明であり、最後まで明かされなかった。能力「奇跡(ザ・ミラクル)」 聖文字“M”の能力。傷を負ったものを神の尺度へと交換し、巨大化する。発動前に負ったダメージも全快する。ダメージの大きさと巨体は比例し、十三隊本隊に負わされた傷は一度の交換で過去最大の巨体となった。白哉や仮面の軍勢の総攻撃をまったく受けつけない頑強さに加え、ただの息吹ですら強力な攻撃となる。また、剣八に肉体を真っ二つにされたり、白哉と日番谷の連携で全身を凍結させられた直後に粉砕されても再生するほどの、極めて不死に等しい生命力を誇る。能力の効果はジェラルド自身だけでなく、彼の装備品にまで適用される。二度目の交換では、損傷した部位が光に包まれて紋様と円盾のような関節部分が加わった様相となっている。 ペルニダと同様に、この能力の聖文字もジェラルド自身がもともと持っていた能力に准えてユーハバッハが命名したものである。 滅却師完聖体:『神の権能(アシュトニグ)』 剣八に真っ二つに切り裂かれた直後に発動。本人曰く「死して尚、神の為に剣を振るう戦士」。 上半身に放射状の模様が浮かび、それまでよりさらに巨大化する。頭部には兜のような甲殻が出現し、白哉と日番谷の連携で粉砕された直後に再生した際には、フルフェイス型の兜のような形状に変化しており、光り輝く全身からは無数の光弾をばら撒いている。神の戦士としてこの世の元素に縛られない肉体を持つ。 盾には五芒星を模した刃が出現し、投擲武器としても使用できるようになる。 「希望の剣(ホーフヌング)」 ジェラルドが装備している両刃剣。本人曰く「民衆の希望を束ねて剣となした希望の剣」。巨大化後に抜剣した際には、眼帯を外してグレミィ戦よりも強力になっている剣八の始解に、多少劣るとはいえせめぎ合える威力を誇る。 刀身を傷つけると、傷つけた相手にも傷つけた分と同等のダメージを与える効果を持つ。ただし、凍結させるなどして希望の剣の物質としての機能を停止させるとその効果を失う。 完聖体時には破損が修復されて鍔と柄の部分が五芒星を模した意匠に変化し、切っ先から枝街の大部分を壊滅させるほどの強力な光弾を撃てるようになる。 ロバート・アキュトロン 眼鏡をかけたスーツ姿の老紳士風の滅却師。武器は拳銃。騎士団の中では古株でユーハバッハの本性や残酷さを熟知している。 最初の侵攻では京楽と交戦し、完聖体となって京楽の右目を潰す。さらに元柳斎の敗北で狼狽した京楽に痛手を与え、聖兵を召喚していた。ミニーニャに殴られてビクともしなかった一護を見て驚いていた。 二度目の侵攻では他の騎士団の面々とともに一護を包囲するが、隊長格たちとの乱戦となり白哉によって倒される。後に再起するもユーハバッハに選ばれなかったことに絶望し、リルトットとジゼルに銃を向けユーハバッハの恐ろしさを訴えた瞬間に聖別の光を受けて白骨化しながら最後まで伝えた後に完全に白骨化し、死亡した。 聖文字は“N”。滅却師完聖体:『神の歩み(グリマニエル)』 光輪と一対の翼が出現する。京楽戦では、瞬間的に発動した。 ドリスコール・ベルチ 黒髭を生やした巨体の男性。口調からするに自信家。 雀部の卍解『黄煌厳霊離宮』を奪取し、彼を殺害した張本人。尸魂界への宣戦布告の際に陽動で静霊門に現れ、警備していた雀部を含む100人以上の隊士を単独で殺害した。一度目の侵攻で檜佐木と対峙し、圧倒的な力で彼を窮地に追いやる。その直後、駆けつけた元柳斎に雀部の卍解を使用するも、憤慨した元柳斎に一瞬で焼き尽くされ死亡した。能力「大量虐殺(ジ・オーヴァーキル)」 聖文字“O”の能力。敵味方を問わず、命を殺し続けることで自らの強さを底上げすることができ、その強さは100人で雀部長次郎や檜佐木修兵が相手にならなくなるレベル。 技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」 両手に嵌めているメリケンサックのような器具を打ちつけ、巨大な槍のような矢を形成して投槍の要領で投げつける。 ミニーニャ・マカロン 巨乳でおっとりとした外見の女滅却師。間延びした口調で話すが言動は辛辣。通称は「ミニー」。顔文字を多用するあざとい系女子。 霊子兵装はハート型のバックルを叩いて出現させる弓で、ハートが連なったような形状をしている。完聖体ではハートが連なったような翼が生える。ペペを「きもい」と嫌っている。 二回目の侵攻では、リルトット、キャンディス、ジゼルとともに剣八を襲撃し、十一番隊隊士を多数殺害する。直後に救援に来た一護と対峙し、自身の能力で一撃を加えたがほとんど通用しなかった。その後は完聖体化して、援軍に来た隊長格と交戦する。白哉を相手にリルトットとともに戦える実力を持っていたが、ペペの能力を受けて操られリルトットを襲ってしまい、リルトットに戦闘不能にされた模様。その後は姿を見せず、『BLEACH Can't Fear Your Own World』では聖別からは生き延び、キャンディスやナジャークープと共に十二番隊の捕虜兼実験体となっていることが判明した。流魂街での銀城たちとグリムジョーの争いに、キャンディスと共に偵察に駆り出されている最中にリルトットたちと再会し、叫谷での戦いの後に解放された。能力「力(ザ・パワー)」 聖文字“P”の能力。建物を地盤ごと軽々と持ち上げるほどの怪力を発揮し、強力な一撃を見舞うときは筋骨隆々とした外見に変化する。 技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」 霊子兵装の弓から、先端がハート型の矢を放つ。 ベレニケ・ガブリエリ 金のメッシュの入った髪色の男性。剣八に自身の能力の説明をしたが、ジェロームの咆哮の影響でよく聞こえていなかったため、能力を見せる間もなく業を煮やした剣八に咽を引きちぎられ死亡した。能力「異議(ザ・クエスチョン)」 聖文字“Q”の能力。剣八によると「お前のすべてに異議がどうのと長々と能力の説明をしてきやがった」とのことだが、詳細は不明。 ジェローム・ギズバット 褐色の巨体の男性。大猿の姿に変化して剣八を襲うが、頭から真っ二つに斬られて死亡した。能力「咆哮(ザ・ロア)」 聖文字“R”の能力。大猿の姿に変化して、敵を吹き飛ばすほどの声を放つことができる。 マスク・ド・マスキュリン 額に星マークの入ったマスクを被った覆面レスラーのような格好の男。見ての通りプロレス技が得意。一人称は「ワガハイ」で、目立つことを好む。己を「正義」、敵対する者を「悪党」と定義しているが、その言動はお世辞にもヒーローとは言いがたく、頭に血が上ると善悪云々をかなぐり捨てる激情的な一面もある。倒した「悪党」は記憶しない主義で、一度倒した恋次と再戦してからもしばらくの間は気づかなかった。ベルトに滅却十字を仕込んでいる。 エス・ノトと交戦中の恋次を襲撃するも、白哉に足元を崩され一時的に戦線を離脱。その後に再度出現し、白哉を援護しようとした恋次をドロップキックで倒す。この際情報の読み込みが足りず、恋次が卍解を使えることを知らなかった。 二回目の侵攻では夜になってから檜佐木・一角・弓親を不意打ちで倒し、続いて拳西とローズと対峙する。当初は拳西の卍解に圧倒されるが、ジェイムズの声援を浴び形勢逆転。拳西を圧倒して勝利し、卍解を発動させたローズも彼が能力を喋ってしまったため特性を見抜き、撃破する。直後に増援に駆けつけた恋次と交戦するが、零番離殿の修行で実力を大幅に上げた恋次には歯が立たず、頭部に星が現れ翼を思わせるマントを纏う滅却師完聖体を発動させるが、恋次の真の卍解で倒され死亡した。能力「英雄(ザ・スーパースター)」 聖文字“S”の能力。付き人であるジェイムズの声援を浴びることで傷の回復やパワーアップが可能。鼓膜が破れた状態でも効力を発揮していたことから、ジェイムズの声援を浴びるだけで聞こえなくとも発動すると考えられる。増殖したジェイムズたちの声援を浴びると「スター・パワーアップ」を完了し、マスクの模様が変化してチャンピオンベルトが巻かれたプロレスパンツ一丁の姿となり、攻撃を行うことで1マイル(約1609.344メートル)先にも届く衝撃波を発生させる「ワン・マイル・アーツ」の使用が可能となる。 ジェイムズ マスキュリンの付き人で、小柄なスキンヘッドの男。ゴングを携帯し、マスキュリンのことを「ミスター」と呼んでいる。本人の戦闘力はないが異常な生命力を持っており、胴体を真っ二つにされても生存、バラバラに切り刻まれてもマスキュリンの呼びかけに従い、刻まれた肉片から無数のジェイムズが誕生する。 声援でマスキュリンの「スター・パワーアップ」を完了させるが、恋次との再戦時に大技「スター・フラッシュ・スーパー・ノヴァ」の巻き添えを食らって消滅してしまった。マスキュリンとは一蓮托生であり、マスキュリンが健在な限りは、たとえ消滅してしまっても時間を置いて復活できる。マスキュリンの敗北を受けたユーハバッハは「ジェイムズ」の死を労っており、「ジェイムズ」は付き人なのかマスキュリンの本名かなど、2人の関係性は謎だが、「実際の本体」が『ジェイムズ』で再生特化・補助型の能力の滅却師であり、「(彼の思う理想の)スーパースターを具現化する」という能力でマスキュリンがジェイムズの能力によって作り出された者である可能性もある。 キャンディス・キャットニップ 声 - 内山夕実 巨乳で露出度の高い格好をした、ギャル風な女滅却師。髪型や眉が、稲妻を思わせる形にセットされている。通称は「キャンディ」。バンビエッタと同様に(もしくはそれ以上に)かなりの短気で気性が荒く、粗暴で好戦的で口調も悪い。 霊子兵装はハート型のバックルを叩いて出現させる弓で、雷を象った形状をしている。完聖体では稲妻のような形状の3対の翼が生える。 美形の兵士を選んでは手を出すのが趣味。バンビエッタをはじめとする周囲の完聖体に影響されて完聖体の姿となるが、このときは交戦の意思がなかった。好戦的であるが、実力はリルトットやミニーニャやジゼルより劣るようである。 二度目の侵攻では仲間の女滅却師らとともに、グレミィとの戦いを終えた剣八を急襲し行動不能に陥れ、霊王宮から帰還した一護にも挑む。手柄目当てに率先して完聖体となるが、繰り出した技を次々と破られ、一護の新たな技「月牙十字衝」を喰らい左腕を失う。ジゼルにより左腕は修復されるが、今度はバズビーの妨害を受けた後、ほかの騎士団とともに加勢に現れた隊長格たちとの戦いに発展し、白哉と交戦するが一蹴され敗れる。その後は姿を見せず、「聖別」の後の状況は不明だったが、『BLEACH Can't Fear Your Own World』では聖別からは生き延び、ミニーニャやナジャークープと共に十二番隊の捕虜兼実験体となっていることが判明した。そして、先述の叫谷での戦いの後に解放された。能力「雷霆(ザ・サンダーボルト)」 聖文字“T”の能力。空や掌から雷撃を繰り出す。肉体そのものを稲妻に変えることができ、機動力も高い。 技「ガルヴァノブラスト」 キャンディスが射る「神聖滅矢」。霊子兵装の弓から5GJ(ギガジュール)の雷の矢を撃ち出す。一護が纏っていた外套を焼き払ったが、ダメージはまったく与えられなかった。 技「ガルヴァノジャベリン」 完聖体時に使用した、キャンディス曰く「小技」。剣としても使える背後の翼を相手に向けて投擲する。 技「電滅刑(エレクトロキューション)」 完聖体時に使用。腕から凄まじい放電を発生させ、相手に向けて巨大な雷を打ち下ろす。 ナナナ・ナジャークープ 顔の上半分をゴーグルで覆い、互い違いにお歯黒を入れている痩せ身で長身の不思議な髪型(羅武の髪型の先に棒状の髪を付けたような髪型)をした男。手の甲を見せる癖と思われる行動をする。完聖体では中腹に丸い穴の開いた翼が生える。 瀞霊廷に侵攻し、ローズと対峙する。別場所で吉良を殺したバズビーに「死んでないならそいつの失策」と悪口を吐いていた。その後エス・ノト、バズビーとともに元柳斎を奇襲するも返り討ちにされるが、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。 二回目の侵攻では、マスキュリンに勝利したあとで一晩中眠っていた恋次を警戒しすぎるあまり、襲撃の機会を逃してしまう。その後、一護の加勢に現れた隊長格と対峙するも、ロバート・キャンディスと共に白哉に敗れる。その後、気絶している間に聖別を受けたが生き延び、自身の能力で藍染を一時戦闘不能にしてその場に集まっていた死神たちを襲おうとするも、裏切ったバズビーの不意打ちで胸を貫かれ完全に死亡した。意識がなかったからかユーハバッハに見限られたのを知ったうえなのかは不明だが、生き延びていた滅却師で唯一ユーハバッハに対して反逆の意思を見せなかった。 小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ミニーニャやキャンディスと共に十二番隊の捕虜兼実験体となっているのが判明したが、リルトットからは「出歯亀野郎」として関心を持たれていない。そして、先述の叫谷での戦いの後もキャンディスやミニーニャとは異なり解放されず、愚痴をこぼしている。能力「無防備(ジ・アンダーベリー)」 聖文字“U”の能力。相手を観察することで、霊圧配置を正確に割り出し、モーフィーン・パターンを打ち込むことで相手を麻痺させる能力。『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ナックルヴァールの「致死量」と同様に霊圧が常時変化する相手には相性が悪い反面、一度に数百体の相手までなら観察・無力化できると豪語している。 技「モーフィーン・パターン」 U字状の霊子を観察済みの相手に打ち込み、露わとなった急所を打つことで相手を麻痺させる。拘束具で霊圧の急所が顕著になっていたとはいえ、無間にいる間にさらに力を増していた藍染の動きさえ5分の間停止させた。これでも効果は薄く、本来は体と霊圧だけに留まらず意識も奪えるようである。 グレミィ・トゥミュー 声 - 花江夏樹 ロングコートを着用し、フードを被っている少年。「想像力」こそこの世で一番強い力と語り、「星十字騎士団」最強を自負する。仲間意識が希薄な騎士団の中でも一際危うい性格をしており、主であるユーハバッハすら攻撃に巻き込むことに躊躇がない。 その強すぎる能力と危うい性格からナックルヴァールやバズビーはおろかユーハバッハからも危険視されており、監禁されていたために一度目の尸魂界侵攻には参加していなかった。 二度目の侵攻では、自分が差し向けたグエナエルが敗色濃厚になると突如その場に出現。昏睡していた拳西とローズを想像で殺害し、グエナエルも用済みとして処分する。続けてやちるを戦闘不能に追い込み救援に駆けつけた剣八と対峙、決戦の舞台を作り出して交戦する。 圧倒的な能力から他者と本気でぶつかり合わず、物事に対して無関心に近い感情を持っていたが、鬼神の如き剣八の戦いぶりに触発され、勝利を渇望するようになる。巨大隕石を想像して瀞霊廷ごと剣八を倒そうとしたがこれを打ち破られ、分身を駆使した追撃や異空間の召喚でも倒しきれず、最後の手段として剣八と同じ力を持った怪物に変貌しようとするが、その途中で身体が崩壊してしまい敗北。剣八に負けたことを悔しがりながらも戦いには満足したようで、清々しい表情を浮かべながら本体を残して消滅した。 実は前述した少年の姿すら想像の産物であり、真の姿はケースに入れられた脳髄。剣八と同じ強さを想像した際、想像上の身体のキャパシティを剣八の力が超えたため収まりきらず、自壊に繋がり死亡した。能力「夢想家(ザ・ヴィジョナリィ)」 聖文字“V”の能力。文字通り、グレミィが想像した事象を現実にする能力。想像すると即座に反映される。他人の骨を脆くしたり、自分の傷の回復や体の硬度を上げるほか、自然物や人工物は勿論、生命をも創造でき、「自分自身」を生み出すことで想像力を倍増し、より壮大で強力なイメージを実現し、理不尽極まりない戦術も可能。全能のような能力ではあるが、グレミィの想像が逐一反映されるため、目の前の戦闘に集中しすぎるとほかの想像を維持できずに効果が消失してしまう。また、予想外の反撃を受けるなどしてわずかでも精神的に動揺しネガティブなイメージが頭をよぎっても、それが即座に反映されてしまうため自身に不利益な効果をもたらすこともある上、作り上げた人物・能力によってはジャズ・ドミノのように自分の支配から逃れられてしまう場合やグエナエル・リーの様に反逆する危険もある諸刃の剣な能力である。グエナエル・リー 頭にヘッドホンのようなものをつけた小柄な老人。霊子兵装は小振りのナイフ。実はグレミィの空想の産物であり、実在する人間ではない。 ローズと拳西を治療していた勇音とやちるの前に現れ、自身の能力でやちるを圧倒するも、やちるの始解で逆に追い詰められ、創造主のグレミィからも「忘れ去られた」挙句に抹殺されてしまった。空想の産物とはいえれっきとした人格があり、一方的に相手を痛めつけることを好む卑劣かつサディスティックな性格の持ち主。また創造主に忠実というわけではなく、用済みにされた際には怒りを見せグレミィにも襲いかかろうとしていた。 能力「消失点(バニシング・ポイント)」 グレミィが想像したグエナエルの能力。自分の存在を相手の視界、意識からも完全に消すことができる。3つの能力形態を持つ。 バージョン1 グエナエルの姿が消えて透明となり視認できなくなる バージョン2 グエナエルの存在(実体)が消え、そこには居ない状態となり攻撃をかわす(相手は残像を殴った錯覚だけが残る)。 バージョン3 グエナエルの存在及び記憶が他者から消える(完全に忘れる) なお、バージョン1とバージョン2は瞬時に切り替えでき、作中ではおもにこの2つを使い分け、1&2が対応されると3を交えた。 技「消尽滑体(バニシング・スライダー)」 全霊圧を集中して発動する技。グエナエルの存在をわずかに後方にずらすことで敵の攻撃を回避する。 シャズ・ドミノ 顔の右半分に刺青を入れた、黒縁眼鏡の男。霊子兵装は、刀身の黒いクナイ。 技術開発局をぺぺとともに襲撃するが、キルゲの能力から脱出した一護に名乗って能力を説明する前に斬り倒された。その後、後述の能力により偽の死体をその場に残し、本体は中央四十六室を襲撃。崩玉を得るためにナユラを攻撃したが、足を切り取る寸前で現れた吉良と戦闘。激戦をくり広げるも、瓦礫を使った吉良の策の前に破れ、叫び声とともに大地に沈んでいった。 グエナエルと同様にグレミィの空想の産物であるが、ユーハバッハの気まぐれから自身の持つ能力になぞらえて“ϛ(スティグマ)”という仮初の聖文字を与えられている。 能力「生存能力(ザ・バイアビリティー)」 グレミィが想像したシャズの能力。周囲の霊子を取り込み、尋常ならざる勢いで自らの肉体の補修を行うことができる。虚の超速再生をも上回る再生速度を持ち、霊子から生み出した血肉を自らの死体であるかのように偽装することもできる。この能力を使い、シャズはグレミィの想像であった体を、実体のある体に変えることで、グレミィの支配から解放された。 ニャンゾル・ワイゾル 2枚の舌を持ち、舌足らずな喋り方(ち→ちゅ、ぜ→じぇ、だ→ら)で話す長髪の少年のような滅却師。一人称は「オイ」。ポンチョの様なものを頭から被っており、手があまり見えない。滅却師には珍しく裸足。 ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻する。零番隊の攻撃からユーハバッハを守り、神兵をその能力で殺戮するが、姿を表して神兵に構っている間に千手丸に衣服を改造され、衣服内部から針で全身を貫かれて死亡した。霊王宮で召喚されていたが親衛隊として選ばれていたわけではないらしく、フーデッドコートは着用していない。能力「紆余曲折(ザ・ワインド)」 聖文字“W”の能力。敵の攻撃を捻じ曲げることができる。刀や天示郎の湯から身を守ることはもちろん、指向性を持たせれば敵の身体を捻じ切って殺害することも可能。捻じ曲げる対象は「本能で見つけた」対象であり、目視する必要はない。 リジェ・バロ 声 - 日野聡 閉じた左目にXのマークを持つ、褐色の男性。ユーハバッハの親衛隊の1人にして、リーダーを務める。一人称は「僕」でやや幼さのある口調で話す。ユーハバッハから最初に力を与えられたらしく、自らを「陛下の最高傑作」「神にもっとも近い男」と自称する。傲岸不遜で自信過剰な性格。霊子兵装は銃口にX字の意匠がある巨大なライフル「ディアグラム」。 ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻するも、王悦に倒された。のちに聖別によって翼の生えた姿で復活し、使う暇がなかった「万物貫通」の真の力を使い王悦を倒した。 真世界城に護廷十三隊や一護一行が侵入した際は、護廷十三隊をいち早く発見し、霊王宮における霊子環境の変化と負傷具合から乱れた隊列の隙を突いて屋根から檜佐木を狙撃した。その後も狙撃を続け、副隊長を中心に撃破していくが、現状打破を狙った京楽と戦闘。一時は遊びに翻弄されるが、目を3度開いたことで完聖体を発動。その圧倒的な力で、京楽を追い詰める。反撃に転じた京楽の卍解によって首を切断されて敗北したかに見えたが、執念で生き残り更に京楽に一撃を加え、再び優位に立つ。しかし、駆けつけた七緒と京楽の連携によって自分の力を八鏡剣で反射されたことで体を真っ二つにされて四散。いくつもの流星となって遮魂膜を貫通し、瀞霊廷へと降り注いだ。神の力と光輪を失い、流星一つ一つが怪鳥と化した姿で京楽への憎悪を燃やし、報復として瀞霊廷を蹂躙しようとするが、マユリの手によって死人として復活した吉良と交戦する。勝敗も含めて以降はどうなったのかは明かされず、聖別を受けた場面もない。 小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ハッシュヴァルトの側近から「親衛隊は全滅した」と言及され、一匹も残らず一掃されたことがうかがえる。。能力「万物貫通(ジ・イグザクシス)」 聖文字“X”の能力。霊子兵装と化した巨大な銃の射線上にある物体を貫通する。能力発動には狙撃の動作を取るが、その本質は弾丸そのものを発射しているわけではなく、「銃口の先の物体を等しく貫通する」ので、相手が標的を守ろうと何重に障壁を作ろうとも射程内にいる限り被害は免れず、引き金を引いた瞬間に攻撃が完了するため回避の余地がない。また、身体も万物貫通状態になり、たとえ刀で斬られたとしても、その刀を体が貫通するため武器で倒すことは不可能。この能力を使えるのは両目を開けているときのみで、さらに戦闘中のごく短い瞬間に限られているが、3度開くと以降開いたまま戦闘を行える。京楽に敗れた後は能力自体が失われた。 雑誌掲載時には、「石物貫通」と誤植されていた。 滅却師完聖体『神の裁き(ジリエル)』 左目のXの刻印が五芒星へと変化し、全身を光り輝く五芒星に包み込まれる形で発動する。発動すると、頭頂部からXの刻印が刻まれた頭部以外が硬質的な服に包まれ、それぞれ3つの穴が開いた8枚の羽にすっぽりと体が潜れる大きさの光輪が出現、任意に四脚の足と両腕を生やせる。銃口となる羽の穴からは「万物貫通」を一度に何発も発射できるようになり、テレポートのような力も持つ。生命力も高く、首を斬り落とされても鳥のような頭と細長い首が生え、もはやまったく面影のない異形の姿となることで戦闘を続行できる。また口調はさらに不遜になり、瞼をよく閉じる。顔を変形させ、眼を自在に移動させることで広い視野を得られるようになる。完聖体となった直後に京楽の動きを封じているが、詳細は不明。 ロイド・ロイド スキンヘッドで額に大きな第三の目があり、実の両親ですら区別がつかないほどのまったく同じ容姿を持つ一卵性双生児の兄弟。どちらが兄で弟かは余りの似具合にどうでも良くなったらしい。性格ははっきりとは不明であるが、ユーハバッハには従順。二人で一人の人間と呼べる同一思考を持ち、違いは名前のスペルの頭一字と所有する能力。"L"のロイド・ロイド 兄のロイド(Loyd)。 剣八自身に化けて剣八を苦戦させるも、その時点よりどんどん強くなっていく剣八の成長についていけなくなり倒された。 "R"のロイド・ロイド 弟のロイド(Royd)。 ユーハバッハに化け、眼帯を外した状態の剣八を倒し、ユーハバッハの「用事」が済むまで元柳斎の足止めとして戦ったが、元柳斎の卍解によって敗れる。その直後、戻ってきたユーハバッハによって賛辞の言葉を受け、満足気な笑みを浮かべた直後に消滅させられた。元柳斎の始解『流刃若火』を受け止めるほどの血装強度の持ち主であった。 能力「貴方自身(ジ・ユアセルフ)」 聖文字“Y”の能力。兄弟で同じ聖文字だが、能力は異なる。 兄の能力は姿形と相手の力・技術の全てを真似ることができる能力。ただし、相手の成長が早いとついていけなくなる。 弟の能力は姿形と相手の記憶・精神の全てを真似ることができる能力。作中では完全にユーハバッハに成りすましていた。 ジゼル・ジュエル 小さな軍帽を被り、長髪の黒髪を結わえて触覚を作っている滅却師。一人称は「ボク」で、通称「ジジ」。女性の外見をしているが、実は女装した少年。男性であることを指摘されると、途端に敵意を剥き出しにする(この事から女性化願望は、かなり強いと思われる)。能力からか肉体的にも強く、高い不死性を持っており、体を切り裂かれても平然としていた。 霊子兵装はハート型のバックルを叩いて出現させる弓で、骨が連なったような形状をしている。完聖体では骨で形成された翼が生える(矢の先もディフォルメ骸骨)。天然を装っているがその実、嗜虐的な性格をしており、興奮すると涎を垂らすことが多い。また切迫すると、口調が乱暴かつ男性口調になる。 実力はリルトットと同格らしく完聖体にもなれるが、「疲れるから」と極力出し渋っている。後述の能力から、自身が戦うよりもゾンビを使役して戦うことが多い。 二度目の侵攻では、バズビーや蒼都との戦いで力尽きた日番谷と松本を回収後、狛村との敗戦で戦闘不能になったバンビエッタを殺害し、彼女の死に際の顔を見て性的興奮を得て ゾンビに変えた後、リルトットやミニーニャやキャンディスとともに消耗した剣八の前に出現。十一番隊隊士を虐殺し、多数の一般隊士をゾンビ化させた。一角・弓親と対峙したときは当初は弱者の振る舞いを見せていたが、弓親に精液の臭いを嗅ぎつかれて性別を見抜かれたことでバンビエッタを召喚して、二人を撃破。次に現れたマユリが率いる再生した破面たちにバンビエッタや多数の一般隊士を倒され、ゾンビ化した日番谷や拳西やローズや松本の4人を差し向けるが、マユリが新薬で彼らの支配権を奪ったことで形勢が逆転し、マユリの一部始終の講釈を受けた後に拳西の刀に胸を貫かれて敗北した。その後は何とか逃げ延び、バンビエッタから血液を啜って回復するも、直後に聖別により力を奪われる。リルトットと同じく、「見えざる帝国」には比較的新参だった。その後、リルトットやバズビーとともに門作りに手を貸し、真世界城に到着する。到着後はリルトットとともにユーハバッハと交戦するが、返り討ちに遭い倒された。 小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ハッシュヴァルトの側近により救われ、リルトットと行動を共にしているが、綱彌代時灘の陰謀に巻き込まれる事になる。能力「死者(ザ・ゾンビ)」 聖文字“Z”の能力。自分の血を浴びせた者をゾンビに変え、意のままに操れる。ゾンビとなった者は致命傷を受けても活動を止めず、その肉を生者が受けた傷の修復に利用することも可能。その性質から、星十字騎士団の中でも一際残虐性の高い能力である。 対象が生存している状態でのゾンビ化では細胞が新鮮に保たれているため戦闘力はほとんど低下せず、もともとの本人の意識も消えて精密な操作ができる反面、死亡後にゾンビ化させた場合は自我が残る代わりに生前よりも力が落ちる。死神に対しては自分の血を浴びせるだけでゾンビに変えることができる一方、「見えざる帝国」の滅却師に対しては一度死亡した状態でなければゾンビに変えることができない。よって滅却師をゾンビ化させる場合は必然的に弱体化してしまう。霊圧の弱い者ならわずかな血液でゾンビにできるが、隊長格並みの霊圧を持っている者に対しては多量の血液を必要とし、心臓で血液を増量させたうえで全身に循環させる必要があるため、肌が赤黒く変色する特徴がある。『BLEACH Can't Fear Your Own World』において、虚に対しては短時間しか効果が続かないことが判明した。 また、体を切り裂かれても平然としているなど高い不死性を持つが、回復力に直結しているわけではなく、体内の血液量が不足していると再生に支障が出るため、その場合は自身の血を持つゾンビを食らって補充する。 血液を使う性質上、血液組成を変えられる(改変される)と機能しなくなる弱点がある。
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