【宣戦布告】(せんせんふこく)
ある国家が仮想敵国との外交問題を決着するために軍事力を行使する、と公式に宣言する事。
交戦する部隊が展開する前に布告するのが望ましいとされているが、当然ながらそのような布告は自軍の作戦を暴露しあたら人命を損なう行為であり、非対称戦争でない限り尊重されない。
最も誠実な場合でも宣戦布告とほぼ同時に攻撃を開始するか、宣戦布告した事実そのものを欺瞞情報やプロパガンダとして第五列で活用される事となる。
現代の戦時国際法は、宣戦布告を伴わない事実上の戦争を法的に正当な戦争であるとは認めず、「不正規戦闘」「事変」もしくは紛争として区別する。
ただし、開戦した後に宣戦布告する事も可能ではある。
宣戦布告せずに事実上の戦争を開始する事はしばしば国際社会における非難の対象となるが、ほとんどの戦争当事国はこのリスクを考慮しない。
宣戦布告
宣戦布告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 04:56 UTC 版)
宣戦布告(せんせんふこく、英: declaration of war)とは、紛争当事者である国家が相手国に対して戦争行為(hostilities)[1]を開始する意思を表明する宣言である。
- ^ 1907年開戦に関する条約、第1条
Article 1- The Contracting Powers recognize that hostilities between themselves must not commence without previous and explicit warning, in the form either of a reasoned declaration of war or of an ultimatum with conditional declaration of war.
- 邦訳「締約国は理由を付したる開戦宣言の形式、または条件付開戦宣言を含む最後通牒の形式を有する、明瞭かつ事前の通告なくして、其の相互間に戦争(hostility)を開始すべからざることを承認す。」
- The Contracting Powers recognize that hostilities between themselves must not commence without previous and explicit warning, in the form either of a reasoned declaration of war or of an ultimatum with conditional declaration of war.
- ^ “Convention (III) relative to the Opening of Hostilities. The Hague, 18 October 1907.”. ICRC databases on international humanitarian law. 赤十字国際委員会. 2014年8月29日閲覧。
- ^ 根本和幸 2007, pp. 178–179.
- ^ 「スーダンが宣戦布告した」 訪中の南スーダン大統領
- ^ 南朝鮮のPSI全面参加 「戦時に相応する措置とる」祖平統、人民軍板門店代表部が声明 朝鮮新報
- ^ 北朝鮮外相、「トランプ氏が宣戦布告」と主張 米報道官は否定 CNN(2017年9月26日)2017年9月27日閲覧
- ^ Michael Oren (2003). Six Days of War. New York: Random House Ballantine Publishing Group. p. 5. ISBN 0-345-46192-4
- ^ Kamazima, Switbert Rwechungura (2004). Borders, boundaries, peoples, and states : a comparative analysis of post-independence Tanzania-Uganda border regions (PhD). University of Minnesota. p. 167. OCLC 62698476。
- ^ Robert Cowley (1996年). “Iran-Iraq War”. History.com. 2019年6月5日閲覧。
- ^ “The Battle over the Falklands”. BBC News. (1998年) 2019年6月5日閲覧。
- ^ Theodore Draper. “Did Noriega declare war?”. New York Review of Books. 2019年6月5日閲覧。
- ^ BBC staff (1998年6月6日). “World: Africa Eritrea: 'Ethiopia pursues total war'”. BBC Monitoring service
- ^ “Call to ease Chad-Sudan tension”. BBC News. (2005年12月25日)
- ^ “France backing Djibouti in 'war'”. BBC News. (2008年6月13日)
- ^ Peter Walker. “Georgia declares 'state of war' over South Ossetia”. The Guardian. 2019年6月5日閲覧。
- ^ Scott Baldauf. “Sudan declares war on South Sudan”. Christian Science Monitor. 2019年6月5日閲覧。
- ^ “Egypt Officially Announces ‘State Of War’”. Egyptian Streets (2015年7月1日). 2015年7月1日閲覧。
- ^ アメリカ大統領の役割と権限-実は議会が強い? The Capital Tribune Japan 2017年10月7日閲覧
- ^ ニュルンベルク裁判中のゲーリング空相とギルバート心理分析官とのやり取りより
- ^ 米最高裁が却下 マサチューセッツの反戦訴訟『朝日新聞』1970年(昭和45年)11月10日朝刊 12版 23面
- 1 宣戦布告とは
- 2 宣戦布告の概要
- 3 日本における宣戦布告
- 4 外部リンク
宣戦布告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 13:06 UTC 版)
1979年、ヤマハの第2代社長・小池久雄は社内外に「チャンスが来た!オートバイ業界の盟主の座を狙う」と高らかに宣言。当時軸足を四輪車に置きつつあったホンダは、自動車生産への布石として前年からアメリカ合衆国オハイオ州に二輪工場の建設を開始し、ブリティッシュ・レイランド(BL、後のローバー)との提携も交渉途上だった。日本国内でも1978年に新たな販売チャンネルの「ベルノ店」を開始するなど、既に四輪車の売り上げが二輪車を越えていた。一方のヤマハは小池自らの主導したマーケティング改革で実力を着実に伸ばしており、このような状勢の中でヤマハ側が仕掛ければホンダは二輪トップシェアを諦めざるを得ず、ヤマハがその座を奪う可能性は充分にあると小池は踏んでいた。 ホンダはこの小池の宣言を、意気高揚を狙ったプロパガンダだと捉えていた。宗一郎と嘉市の関係、国内4社のうちファミリーバイクに参入していない川崎重工業(現:カワサキモータース)を除けば寡占状態の典型のようなオートバイ市場で、ヤマハが挑戦的な行動を取るとは思えなかったためである。ただしホンダも無為に過ごす訳には行かず、9月には「カレンNX50」、11月には「ロードパルS」と新製品を発売。これらの効果もありホンダはシェアを45%前後まで巻き返している。 ホンダ・カレンNX50 ホンダ・ロードパルS
※この「宣戦布告」の解説は、「HY戦争」の解説の一部です。» 「HY戦争」の概要を見る
宣戦布告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 00:58 UTC 版)
1864年11月12日、イギリスのインド総督はブータンに宣戦布告する。イギリスは「シッキム、コチ・ビハールの騒乱の元凶」「友好的な使節団に対する非礼」「使節団への侮蔑的な言動」「使節団への脅迫による無効な条約の締結」とブータンの非を提示し、代償として「補償金支払いの永続的停止」「ベンガル・ドゥアールの支配権」を請求した。ブータンは対外的にはデシがイギリスの不当な侵攻を非難する声明を発表し、国内ではジグミ・ナムゲルが紛争状態だった他のペンロップや有力者に共闘を呼びかけた。
※この「宣戦布告」の解説は、「ブータン戦争」の解説の一部です。» 「ブータン戦争」の概要を見る
宣戦布告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 15:13 UTC 版)
イギリス政府はオランダの同盟参加の危険性が分かっており(イギリスがロシアやスウェーデン、デンマーク=ノルウェーといった北ヨーロッパ諸国との戦争に巻き込まれる可能性がある)、オランダが同盟参加の意向を示した直後の1780年12月にオランダに宣戦布告した。ロシアがオランダに援助することを防ぐために(ロシア女帝エカチェリーナ2世も援助に前向きではなかったが)、イギリス政府は開戦事由にオランダの同盟参加と関係ないものを挙げた。例としてはオランダが1779年に私掠船長ジョン・ポール・ジョーンズを(嫌々ながら)保護したことがあるが、より重要な理由はアムステルダムの銀行家ジャン・ド・ヌフヴィル(英語版)と米国の駐アーヘン代表ウィリアム・リー(英語版)がオランダの法律顧問のエンゲルベルト・フランソワ・ファン・ベルッケル(英語版)に黙認されて、秘密裏に通商条約を交渉したことだった。大陸会議がオランダとの外交関係樹立のために派遣したヘンリー・ローレンスが1780年9月にイギリスの巡洋艦ヴェスタル(英語版)により捕らわれ、通商条約の草案が発見されてしまったことで交渉が露見、イギリスはこれをオランダが中立ではない証拠として挙げた。
※この「宣戦布告」の解説は、「第四次英蘭戦争」の解説の一部です。» 「第四次英蘭戦争」の概要を見る
宣戦布告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 13:50 UTC 版)
交戦状態及び同盟状態にない国家に対して行えるコマンド。実行すると相手国家と交戦状態になり、勝利ポイントが低下する。
※この「宣戦布告」の解説は、「D〜欧州蜃気楼〜」の解説の一部です。» 「D〜欧州蜃気楼〜」の概要を見る
宣戦布告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 15:16 UTC 版)
他国の支配するマップ上で、自軍の本拠地となる「キープ(後述)」を建設する事によって、相手国に宣戦が布告され「戦争」状態が開始される。戦争中、マップ上からモンスターは姿を消し、対人攻撃が可能となる。戦争に参加できる人数は通常戦争であれば50人vs50人で最大100人。人数が上限に満たない場合のみ、第3国からのプレイヤーが人数の少ない陣営に援軍として参戦することが出来る。イベント等で100vs100の200人戦争や30vs30の60人戦争などが開催される場合がある。以前はクロニクル戦場として少人数戦争が通常戦争として実装されていたが、ユーザーからの不評によりクロニクル戦場自体が撤廃され年に数回のイベント戦場として登場する程度となっている。
※この「宣戦布告」の解説は、「ファンタジーアース ゼロ」の解説の一部です。» 「ファンタジーアース ゼロ」の概要を見る
宣戦布告
「宣戦布告」の例文・使い方・用例・文例
- 宣戦布告
- 日本は1941年12月に合衆国に宣戦布告をした。
- 宣戦布告の理由は判明していない。
- 宣戦布告に至るまでの時期はこのような状況であったと言える。
- イランはアメリカ合衆国に対して宣戦布告をした。
- 宣戦布告.
- 宣戦布告なしの戦争をすること
- 宣戦布告のない地域的な軍事行動
- 大統領は宣戦布告した
- メキシコ人が住みついたテキサスの土地に関する論争が高じて、1846年に米国はメキシコに宣戦布告をし、1848年の条約で、米国がテキサス、カリフォルニア、アリゾナ、ニューメキシコ、ネバダ、ユタ、およびコロラドの一部を取得し、メキシコに1500万ドルを支払った
- 宣戦布告がなされた理由
- 宣戦布告により作られ、戦争の国際的な原則が適用される間の国際的な宣言により終わる法的な状態
- 宣戦布告通知書
- 国際間の宣戦布告なき戦争
- ロシア政府はその爆破を「宣戦布告なき戦争行為」とみなす。
宣戦布告と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
品詞の分類
名詞およびサ変動詞(闘う) | 取り合い 紛争 宣戦布告 交綏 鼎足 |
- 宣戦布告のページへのリンク