非対称戦争とは? わかりやすく解説

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【非対称戦争】(ひたいしょうせんそう)

戦力数値化して比較した場合劣勢側の勝機を見い出すのが不可能に思えるほど膨大な戦力差のある戦争

普通は軍事革命進捗において一段階以上の断絶存在している場合用いる用語で、単純な兵員数兵器性能と開発技術力資源保有量などが違うだけなら外交戦術戦略で覆せる可能性があるので、必ずしも非対称戦争とは呼ばれない。

当然ながら劣勢側がまともな戦術太刀打ちできるわけが無いため、必然的にゲリラ戦NBC兵器民間人への攻撃その他の優勢側の理屈言えば犯罪みなされる戦術実行余儀なくされる。この種の「非道」な戦術対す反撃総じて苛烈極める傾向にある。

また、そもそも非対称戦争が成り立つほどの劣勢知っていて戦争仕掛けたがる国家指導者など存在するわけがない以上、全ての非対称戦争は劣勢当事国意志とは無関係に行われる侵略行為である(少なくとも侵攻受けた側は当然そのように考える)。


非対称戦争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/25 00:08 UTC 版)

非対称戦争(ひたいしょうせんそう、英語: asymmetric warfare)とは、戦争の形態のひとつで、両交戦者間の軍事力、あるいは戦略または戦術が大幅に異なる戦争。

概要

その交戦様態が、正規軍同士ではない戦闘である点を特徴とし、相手と同じ戦術では勝利が困難な交戦集団が、相手にとって予想も対抗も困難な別の手段によって戦闘をしかけることで戦われる[1]。一般にはテロゲリラ戦という言葉で認識される場合が多い[1]。このため、交戦集団の量的な意味での単なる戦力差、組織体力の大小強弱に着目した概念では必ずしもない。大国の正規軍の歩兵小隊が携行する火器の成形炸薬弾で、ゲリラ組織その他の戦車部隊と戦う場合も、戦術としては非対称戦である。

冷戦終結後、武力衝突に発展する民族運動、宗教対立等が頻発するようになったが、多くの場合それらの紛争主権国家の正規軍ではない武装勢力などによるゲリラ戦によって実行されており、近代国家が従来重化学工業力を活用して整備してきた機械化戦力では対処が非常に困難であった。21世紀初頭現在、各国軍において、精強に訓練された生身の歩兵からなる特殊部隊の重要性が大きく高まっているのはこのためである。

加えて、安価で優秀な性能を持つ旧ソビエト連邦製とそのコピーの中華人民共和国製のAK(カラシニコフ突撃銃)シリーズ及び、同様に安価で女性や子供でも装甲戦闘車両を撃破できる携帯式対戦車兵器RPGシリーズ第三世界での爆発的普及も、非国家非正規交戦集団に、国家の正規軍を相手に戦いうるという自信を付けさせており、非対称戦争が頻発するようになった一因といえる。

脚注

関連文献

関連項目



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