第五列とは? わかりやすく解説

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だいご‐れつ【第五列】


【第五列】(だいごれつ)

敵対勢力および仮想敵国支配下スパイ活動破壊工作要人暗殺などの後方攪乱従事する要員
軍籍有無問わないが、第五列であると公表されていない人員は普通非合法戦闘員みなされる
特に戦時場合、第五列であるとの疑いをもたれれば現地当局拘束される危険性が高い。

拘束され人員の辿る末路は、どのような組織拘束されたかによる。
正規政府諜報機関拘束され場合秘密取引情報抽出の手段として徹底的に利用されるだろう。
一方でテロリスト拘束され場合残虐な方法殺害され時には死体ネット上に公開されるだろう。
何にせよ拷問受けずに済む事はまずないし、生還望み多くはない。

おおむね、以下のような人物当てはまると考えられる

語源

「第五列」という言葉の起源1930年代スペイン内戦という説が有力。
反政府軍のエミリオ・モラ将軍ラジオ演説行った以下の発言最初言及とされる

我々は4個軍団マドリードに向け進軍させている。
人民戦線政府支配するマドリード市内でも我々に共鳴する5番目の軍団』が戦い始めるだろう。

第五列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 19:09 UTC 版)

第五列(だいごれつ、スペイン語: quinta columna英語: fifth column)とは、本来味方であるはずの集団の中で敵方に味方する人々、つまり「スパイ」などの存在を指す[1]

概要

この表現は、スペイン内戦反乱軍の指導者の1人であったエミリオ・モラ英語版准将が、1936年10月にラジオ放送で「我々は4個軍団マドリードに向け進軍させている。人民戦線政府が支配するマドリード市内でも我々に共鳴する5番目の軍団(第五列)が戦いを始めるだろう」と発言したことに由来する。共和国側では「第五列」を摘発するキャンペーンが共産党などによって行われた[2]

太平洋戦争中、1942年からアメリカ政府はドイツ系やイタリア系には何もせず、日系人のみを強制的に内陸部の収容所に隔離した。これは日系人が日本軍の「第五列」として内応し通敵活動する可能性があるとしてアメリカ国内で正当化されたためである。第二次世界大戦中、ソビエト連邦ではナチス・ドイツの侵攻を受けて、国内約80万人のドイツ人がシベリアカザフスタンに強制移住させられ、1941年ヴォルガ・ドイツ人自治共和国も廃止された[3]

イギリスにおけるアイルランドカトリック教徒はいわゆる北アイルランド問題を理由として連合支持者から「第五列」とされることがある。

脚注

  1. ^ 松村劭 『ゲリラの戦争学』 文芸春秋文春新書〉2002年6月20日第1刷発行、ISBN 4-16-660254-3、102頁
  2. ^ 小項目事典,デジタル大辞泉,百科事典マイペディア, 精選版 日本国語大辞典,日本大百科全書(ニッポニカ),ブリタニカ国際大百科事典. “第五列とは”. コトバンク. 2022年9月11日閲覧。
  3. ^ 松戸清裕 『ソ連史』 筑摩書房ちくま新書〉2011年12月10日第1刷発行、ISBN 978-4-480-06638-1、71頁

関連項目



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