見えざる帝国 (BLEACH)とは? わかりやすく解説

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見えざる帝国 (BLEACH)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/23 13:00 UTC 版)

見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)は、久保帯人作の漫画作品『BLEACH』に登場する架空の集団。本稿では、その概要、及び、関連する登場人物について記述する。

概要

ユーハバッハがトップとして率いる滅却師(クインシー)の組織。星十字騎士団(シュテルンリッター)・狩猟部隊(ヤークトアルメー)といった部隊を擁する。虚圏を占領後、破面を戦闘訓練の必要が無い兵士として利用している。

千年血戦篇にて尸魂界への宣戦布告と襲撃を行った。

戦闘能力

特に星十字騎士団・狩猟部隊の精鋭達は、護廷十三隊の副隊長含む死神達から数多くの死傷者を出し、隊長格を圧倒するなど一人一人が一騎当千の実力を有している。

用語

滅却師としての詳細はBLEACH#滅却師(クインシー)を参照。

滅却師完聖体(クインシー・フォルシュテンディッヒ)
見えざる帝国の滅却師達の強化形態。広義的には滅却師最終形態と同等でありながらも、別種の物であり天地の差がある上位種に定義されている。
聖隷(スクラヴェライ)
滅却師完聖体の時に使用可能な"霊子の絶対隷属"の力で、霊子で構成された存在全てを毟り取り自らの力として吸収する。この力は虚圏や尸魂界に立ち入った者も対象となる(立ち入ると体が全て霊子となる為)。
血装(ブルート)
血管の中に直接霊子を流し込んで攻撃能力と防御能力を飛躍的に向上させる戦闘技術。攻撃用の動血装(ブルート・アルテリエ)と刃を通せないほどの防御力を秘める防御用の静血装(ブルート・ヴェーネ)の二つがあるが、霊子システムがそれぞれ独立している為に片方の能力しか強化できず、双方を同時強化できないという欠点がある。
星章化(メダライズ)
死神の卍解を強制的に略奪する技術。卍解を発動した瞬間に「メダリオン」と呼ばれる真円状の金属盤を使用することで奪い取れる。
だが、なぜか一護の卍解だけは奪い取れない。
聖別(アウスヴェーレン)
千年血戦篇から9年前の6月17日、ユーハバッハが自らの力を取り戻すために行った滅却師の選別と滅却師の力の略奪。
彼が"不浄"と取り決めた混血統滅却師全員と一部の純血統滅却師が対象に選ばれ滅却師の力を全て奪われ、ユーハバッハ自身の力に取り込まれた。
これを逃れたのは石田雨竜ただ一人。
特記戦力
見えざる帝国が警戒し一目置いている、敵対勢力の人物たち。5人存在する
現在判明しているのは下記の人間一人、死神二人の計三人。
黒崎一護
現世・空座町の死神代行。元十番隊隊長の父・一心と純血統滅却師の母・真咲(故人)を持つ。
更木剣八
護廷十三隊・現十一番隊隊長。唯一卍解を会得せずに就任した。
藍染惣右介
護廷十三隊・前五番隊隊長。尸魂界への謀反により今は投獄中。

メンバー

陛下

ユーハバッハ
帝国のトップ。配下からは"陛下"と呼ばれる滅却師の王。
その実力は第3十刃のハリベルすら手も足も出ない程。争いを好まないと言いながらも自分の不興を買う者には部下であろうと容赦無く殺害する冷酷な男。その目的は尸魂界への侵攻と殲滅。元柳斎とは千年前より何かしらの因縁があるが、昔と変わった彼に失望し、卍解『残火の太刀』を奪って殺害した。直後に駆け付けた一護と対峙するが、彼の出自について意味深な言葉を残し撤退した。
帰還後は騎士団を集め、雨竜を後継者にしたことを発表。更に雨竜に自身と同じ聖文字(シュリフト)"A"を授けた。
その正体は滅却師の始祖であり、全ての滅却師には彼の血が流れている。900年を経て鼓動を取り戻し、90年を経て理知を取り戻し、9年を経て力を取り戻した。
一護の母である真咲が殺されたのは彼が聖別(アウスヴェーレン)を行い真咲の滅却師の力を全て奪ったことによるものだった。雨竜の母・片桐叶絵も聖別によって滅却師の力を全て奪い死に至らしめている。
すなわち黒崎一護と石田雨竜にとって母の仇であり、黒崎一心と石田竜弦にとっては妻の仇である。

星十字騎士団(シュテルンリッター)

見えざる帝国の精鋭部隊。全体の人数は不明。各メンバーはユーハバッハから与えられた聖文字(シュリフト)と呼ばれるアルファベットの1文字を冠している。非常に高い戦闘力を有し、上級席官を圧倒し隊長格と互角以上に渡り合う程の実力者達。精霊廷への最初の侵攻の際、たった数十人で短時間の間に大多数の死神を殺害し、護廷十三隊を壊滅寸前まで追い詰めた。以下はアルファベット順。
石田雨竜
現世における滅却師の最後の生き残り。一護のクラスメートで仲間であったが、ハッシュヴァルトの手引きで「見えざる帝国」へと馳せ参じた。ユーハバッハから後継者として指名される。
聖文字はユーハバッハと同じ“A”。
ユーグラム・ハッシュヴァルト
星十字騎士団団長兼皇帝補佐を務める、金髪の青白い男。常にユーハバッハの傍にいる。キルゲの「監獄」に抗い、既に消耗していたとはいえ一護の卍解『天鎖斬月』を一瞬で切り落とした。撤退後、石田雨竜を「見えざる帝国」へと誘い入れた。
聖文字は“B”。
アスキン・ナックルヴァール
ノリの良いラテン系の滅却師。緊迫したハッシュヴァルトとバズビーの衝突を諌めた。二回目の侵攻では技術開発局に現れ、マユリと対峙する。
聖文字は“D”。
バンビエッタ・バスターバイン
軍服のような服を着た小柄な女。瀞霊廷に侵攻し、狛村の卍解『黒縄天譴明王』を奪取する。欲求不満がある度に、好みの男性を選んでは殺害するという悪癖を持つ。
聖文字は“E”。
エス・ノト
棘の着いた黒いマスクをした黒い長髪の人物(性別不明)。一人称は「僕」で片言で喋る。
瀞霊廷に侵攻し、後述の能力とともに白哉から奪取した卍解『千本桜景厳』を使用し圧勝する。その後バズビー、ナジャークープと共に元柳斎を奇襲するも返り討ちにされるが、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。
能力「恐怖(The Fear)」
聖文字“F”の能力。標的を周囲に浮かぶ棘のような矢で射ることで、理屈ではない理由無き「本能からの恐怖」を強力に呼び起こす。並大抵の相手は射られた瞬間に発狂し、強い精神力を持つ者も著しく動きに精細さを欠く状態となる。
リルトット・ランパード
小柄の少女のような外見を持つ滅却師。容姿とは裏腹にかなりの毒舌家。
聖文字は“G”。
バズビー
モヒカン頭の男。ハッシュヴァルトこそユーハバッハの後継者にふさわしいと考えており、雨竜に敵愾心を燃やしている。性格は直情的。吉良を一撃で戦闘不能(ジャンプ本誌では「死亡した」とある)にしたのを皮切りに、三番隊の席官たちを襲撃する。後にユーハバッハの元へ来た元柳斎をエス・ノト、ナジャークープと共に奇襲するも一蹴される。しかし、自身の能力で炎を相殺したため全身に大火傷を負いながらも生存しており、救助を求める隊士を踏み躙った。
撤退後、ユーハバッハが自分の後継者に石田雨竜を選んだことに不服を持ち、直接抗議しようとするもそれを止めようとしたハッシュヴァルトと一触即発となった。
二回目の侵攻では日番谷・松本と遭遇。二人の連携に倒されたかに見えたが効いておらず、日番谷を追い詰める。
能力「灼熱(The Heat)」
聖文字“H”の能力。始解の『流刃若火』を相殺できる火力を持つ炎を自在に操ることができる。
技「バーナーフィンガー1(ワン)」
指先から炎を発して相手を射抜く。
蒼都(ツァン・トゥ)
口元に傷のある、東洋人のような風貌の男。日番谷の卍解『大紅蓮氷輪丸』を奪った滅却師。鉤爪のような武器を備える。
聖文字は“I”。
キルゲ・オピー
狩猟部隊(ヤークトアルメー)統括狩猟隊長。詳細は下記。
聖文字は“J”。
BG9(ベー・ゲー・ノイン)
砕蜂の卍解『雀蜂雷公鞭』を奪った滅却師で、正体は全身が西洋甲冑を思わせる装甲で覆われた機械人形。右腕に巨大なガトリングガン、全身にはミサイルを内蔵している。戦う相手に選択肢を与える余裕を見せる。
二回目の侵攻の際に大前田と遭遇し、妹の希代を人質に取るなどして砕蜂の居場所を聞き出そうとした。次いでその場に現れた砕蜂と再戦。完成・発展させた新技「無窮瞬閧」を受けたが損傷もなく、そのまま追い詰める。
聖文字は“K”。
ドリスコール・ベルチ
黒髭を生やした巨体の男性。雀部の卍解『黄煌厳霊離宮』を奪取し、彼を殺害した張本人。尸魂界への宣戦布告の際に陽動で静霊門に現れ、警備していた雀部を含む100人以上の隊士を単独で殺害した。霊子兵装は巨大な投げ槍のような矢で、両手に嵌めているメリケンサックのような器具を打ちつけ作り出す。檜佐木と対峙し、圧倒的な力で彼を窮地に追いやる。駆けつけた元柳斎に雀部の卍解を使用するも、憤慨した元柳斎の一撃で一瞬で焼き尽くされた。
能力「大量虐殺(The Overkill)」
聖文字“O”の能力。敵味方を問わず、命を殺し続けることで自らの強さを底上げすることができる。
ミニーニャ・マカロン
巨乳でおっとり系の女性の外見を持つ滅却師。
聖文字は“P”。
ベレニケ・ガブリエリ
金のメッシュの入った髪色の男性。剣八に長々と能力の説明をしたが、ジェロームの咆哮の影響でよく聞こえていなかったため、能力を見せる間もなく業を煮やした剣八に咽を引きちぎられ死亡した。
能力「異議(The Question)」
聖文字“Q”の能力。詳細不明。
ジェローム・ギズバット
褐色の巨体の男性。大猿の姿に変化して剣八を襲うが、剣八に真っ二つにされた。
能力「咆哮(The Roar)」
聖文字“R”の能力。大猿の姿に変化して敵を吹き飛ばすほどの声を放つことができる。
マスク・ド・マスキュリン
額に星マークの入ったマスクを被った覆面レスラーの格好をした男。エス・ノトと交戦中の恋次を襲撃するも、白哉に足元を崩され一時的に戦線を離脱。その後再度出現し、白哉を援護しようとした恋次をドロップキックで倒す。情報の読み込みが足らず、恋次が卍解を使える事を知らなかった模様。
聖文字は“S”。
キャンディス・キャットニップ
巨乳で女性軍人のような外見を持つ滅却師。
聖文字は“T”。
ナナナ・ナジャークープ
顔の上半分をゴーグルで覆い、歯を互い違いに白黒にした長身の男。瀞霊廷に侵攻し、ローズと対峙する。その後エス・ノト、バズビーと共に元柳斎を奇襲するも返り討ちにされ、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。
聖文字は"U"。
ロイド・ロイド
額に第三の目があり、実の両親ですら区別がつかない程の全く同じ容姿を持つ一卵性双生児の兄弟。二人で一人の人間と呼べる同一思考を持ち、違いは名前のスペルの頭一字と所有する能力。
"L"のロイド・ロイド
兄のロイド(Loyd)。姿形と相手の力・技術の全てを真似ることができる能力を持つ。剣八自身に化けて剣八を苦戦させるも、その状態よりさらに強くなった剣八に倒される。
"R"のロイド・ロイド
弟のロイド(Royd)。姿形と相手の記憶・精神の全てを真似ることができる能力を持つ。ユーハバッハに化け、剣八を倒し、ユーハバッハの用事が済むまで元柳斎の足止めとして戦ったが、元柳斎の卍解によって敗れる。その直後、戻ってきたユーハバッハによって賛辞の言葉と共に消滅させられた。
能力「貴方自身(The Yourself)」
聖文字“Y”の能力。兄弟で同じ聖文字だが、能力は異なる(上述)。
技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」
媒体となる霊子兵装を用いずに直接手から作り出して射出する。
技「聖域礼賛(ザンクト・ツヴィンガー)」
掌からアルファベットが刻まれた四本の小さな柱を出現させ、踏み込んだ者を神の光によって斬り刻む領域を術者の周囲に展開する滅却師の極大防御呪法。元柳斎の「火火十万億死大葬陣」には意味を成さなかった。
ジゼル・ジュエル
長髪の黒髪を持つ天然の女性のような滅却師。
聖文字は“Z”。
シャズ・ドミノ
顔の右半分に刺青を入れた黒縁眼鏡の男。刀身の黒いクナイのような矢が武器。技術開発局を襲撃するが、キルゲの能力から脱出した一護に能力を説明する間も無く切り倒された。
聖文字は不明。

狩猟部隊(ヤークトアルメー)

虚圏での破面狩りに従事する部隊。彼らに選別された破面は斬魄刀を没収される代わりに滅却師の力を与えられ、「見えざる帝国」の兵士として扱われる。
キルゲ・オピー
狩猟部隊の統括狩猟隊長。星十字騎士団の一人でもある。
特に理由もなく破面達を殺害したり、撤退を進言した部下も手にかける残忍な性格の持ち主。霊子兵装と思われる武器はサーベル。
ハリベルを救うために襲撃してきた彼女の従属官達を一蹴し、その後にネル達の要請で虚圏に救援に訪れた一護と対峙。滅却師完聖体に変貌して優勢に立ちながらも、復帰したアパッチ達が召喚したアヨンに一度は叩きのめされるが、聖隷を発動させてアヨンを撃破し、アパッチ達をも吸収しようとするが一護の卍解『天鎖斬月』に翻弄され、隙を狙われて浦原の鬼道で敗北する。だが、乱装天傀によって強制的に復帰し、穿界門を強制的に封鎖、更に一護を檻の中に閉じ込め、その後、浦原達を抹殺しようとするが、何者かの斬撃により真っ二つにされた。
能力「監獄(The Jail)」
聖文字“J”の能力。敵を脱出不可能な霊子の檻に閉じ込めることができるが、同胞たる滅却師を封じ込めることはできない。その強度は凄まじく、一護の『天鎖斬月』が刃毀れするほどに酷使されても破れなかった。
滅却師完聖体:『神の正義(ピスキエル)』
背中に一対の翼が生え、頭上に天使の輪を思わせる円盤が出現、剣・手袋・靴の周りが光状の該当部位で覆われ、両目が異様な外見のものに変化する。周囲の霊子で構成された物質や術を分解、サーベルの先端に収束させることで巨大な光の刀剣を形作ることが出来る。
アヨンを吸収したことにより左上半身の筋肉が隆起、体格に比して異常に巨大化した左腕を始め蛇の頭を持つ尾に加え、口周りが仮面のような歯に覆われて完聖体の両翼に眼球が出現するなど、その特徴を色濃く受け継いだ姿へと変貌する。
技「神聖滅矢(ハイリッヒ・ブファイル)」
キルゲの武器であるサーベルから展開後に発射する。同時に6発まで発射可能。攻撃用と監獄の効果を持つ矢を撃ち分けられる模様。
技「乱装天傀(らんそうてんがい)」
負傷や加齢によって戦闘不可能となった体を強制的に動かす滅却師の超高等霊術。

その他の見えざる帝国の人物

アズギアロ・イーバーン
帝国の一兵士。帝国に支配された虚圏から連れてこられた破面の1人で、左目部分に仮面の残骸が付いた男性。一護を足止めするために現世に現れた。任務の報告後、「平和」の礎と称してユーハバッハに殺された。大した霊圧は持っておらず、滅却十字から大砲のような霊子兵装を出現させて武器としていた。
リューダース・フリーゲン
帝国の一兵士。イーバーンと同じく、帝国に支配された虚圏から連れてこられた破面の1人。仮面の残骸が顔ピアスのように付いている男性。二人との会話からイーバーンよりも立場は上だった模様。帝国から尸魂界への宣戦布告を行った。しかし帰還後、「今」の話が聞きたいと言ったユーハバッハに対し侵攻日を独断で勝手に5日後と布告したなど、未来に関する内容を報告して不興を買ったために殺された。
聖兵(ゾルダート)
帝国の雑兵たち。全員が同じ帽子にゴーグル、マスクを着用している。

脚注

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関連項目




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