あまり【余り】
読み方:あまり
[名]
1 使ったり処理したりしたあとになお残ったもの。残り。余剰。「—の布切れ」「シチューの—を冷凍する」
3 (感情などを表す連体修飾語を上に付けて副詞的に用いる)程度がはなはだしくて引き起こされた結果として。「うれしさの—に涙が出る」「案件の成立を急ぐ—委員会が混乱した」
1 程度のはなはだしいさま。予想を超えているさま。「値段が—に高い」「—な剣幕に恐れをなす」
2 話にならないほど度が過ぎてひどいさま。あんまり。「—な仕打ちに怒る」
[副]
1 度を越しているさま。過度に。あんまり。「—勉強するとからだを壊すよ」
2 (あとに打消しの語を伴って)特に取り立てていうほどでないさま。それほど。あんまり。「—出来はよくない」
[接尾]
1 数量を表す語に付いて、それよりも少し多い意を表す。以上。「百名—の従業員」
あんまり【▽余り】
まり【▽余り】
余り
剰余
演算の結果 |
---|
加法 (+) |
項 + 項 = 和 加法因子 + 加法因子 = 和 被加数 + 加数 = 和 |
減法 (-) |
被減数 − 減数 = 差 |
乗法 (×) |
因数 × 因数 = 積 被乗数 × 乗数 = 積 被乗数 × 倍率 = 積 |
除法 (÷) |
被除数 ÷ 除数 = 商 被約数 ÷ 約数 = 商 実 ÷ 法 = 商 分子/分母 = 商 |
剰余算 (mod) |
被除数 mod 除数 = 剰余 被除数 mod 法 = 剰余 |
冪 (^) |
底冪指数 = 冪 |
冪根 (√) |
次数√被開方数 = 冪根 |
対数 (log) |
log底(真数) = 対数 |
数学において剰余(じょうよ、英: remainder)とは、ある種の計算を実行した後の「あまり」の量を指す。算術においては、剰余とはある整数を別の整数で割って(除法、割り算)商を得る際に「あまる」整数のことを指す(整数除法)。多項代数学においては、剰余とはある多項式を別の多項式で割った際の「あまり」を指す。剰余演算は被除数(dividend)と除数(divisor)が与えられた際にそのような乗除を得るような演算である。
他に、ある数から別の数を引いた(減法、引き算)際に残された数のことも剰余と呼ばれるが、こちらは「差」という言い方がより正確である。この用法はいくつかの初歩的な教科書で見られる。会話では「2ドルを私に返して、残りはそちらで持っておいてくれ」といったようにしばしば「残り」(rest)という語に置き換えられる[1]。しかしながら、「剰余」という用語はこの用法であっても、函数を級数展開する際に「誤差」が剰余項として使われる。
整数除法
a を整数、d を0でない整数とすると、式 a = qd + r(0 ≤ r < |d|)を満たすただ一組の整数 q および r が存在する。ここで q は「商」、r は「剰余」とそれぞれ呼ばれる。
(この結果の証明は en:Euclidean division を参照。どのように剰余を計算するかのアルゴリズムについては除算 (デジタル)を参照。)
上で定義されたような剰余は「最小正剰余」あるいは単に「剰余」と呼ばれる[2]。整数 a は d の倍数か、(q を正として)q⋅d と (q + 1)d の間にある数のどちらかである。
いくつかの場合、a ができる限り d の整数倍になるようにすると便利である。このとき、いくつかの整数 k に対して
- a = k⋅d + s(ただし |s| ≤ |d/2|)
となる。
この場合、s は「最小絶対剰余」と呼ばれる[3]。商および剰余と同様に、d = 2n かつ s = ± n の場合を除き、k と s は一意に定まる。例外の場合、
- a = k⋅d + n = (k + 1)d − n
となる。 固有の剰余はいくつかの条件(例えば s は正に限る)などの条件を付け加えた場合に得られる。
例
43を5で割る場合、
- 43 = 8 × 5 + 3
となり、3が最小正剰余となる。また
- 43 = 9 × 5 − 2
となるから、−2が最小絶対剰余となる。
これらの定義は d が負の場合も有効である。例えば43を−5で割ると
- 43 = (−8) × (−5) + 3
より3が最小正剰余となり、一方
- 43 = (−9) × (−5) + (−2)
より−2が最小絶対剰余となる。
42を5で割ると
- 42 = 8 × 5 + 2
となり、2 < 5/2 であるから、2は最小正剰余かつ最小絶対剰余となる。
これらの例において、(負の)最小絶対剰余は最小正剰余から5、すなわち d を引くことで得られる。このことは一般に成り立つ。d で割った際、両方の剰余は正でそれゆえ等しくなるか、あるいは正負が真逆になる。正剰余を r1 とし、負のものを r2 とすると
- r1 = r2 + d
となる。
浮動小数点数
a および d が浮動小数点数で、かつ d がゼロでない時、a は d によって剰余なしで割り切れ、その商は別の浮動小数点数となる。しかしながら、商を整数値に制限するとき、剰余の概念が必要となる。a = qd + r(ただし 0 ≤ r < |d|)を満たすような唯一つの整数商 q および浮動小数点数剰余 r が存在することを示せる。
上記のような、剰余の概念を浮動小数点数へ拡張することは数学の理論上重要ではない。しかしながら、多くのプログラミング言語はこの定義を実装している(剰余演算を参照)。
プログラミング言語
定義そのものは困難ではないが、剰余を計算する際に負の数が関わることによる実装の問題が存在する。プログラミング言語ごとに異なる慣習が採用されている。以下に例を示す。
- Pascal は mod 演算の結果が正になるよう選び、d が負や0になるのを許容していない(それゆえ a = (a div d ) × d + a mod d は必ずしも成り立たない)[4]。
- C99 は剰余が被除数 a と同じ符号になるよう選ぶ[5]。(C99より前では、C言語は他の選択肢を許容していた)
- Perl と Python(新しい版[どれ?]のみ)は剰余が除数 d と同じ符号になるよう選ぶ[6]。
- Schemeは2つの関数
remainder
とmodulo
を提供している。AdaとPL/Iはmod
とrem
を、Fortranはmod
とmodulo
を持っている。それぞれ、前者が被除数に、後者が除数に符号を合わせる。Common LispとHaskellもmod
とrem
を持っているが、mod
は除数の符号を使用し、rem
は被除数の符号を使用する。[要出典]
多項式の除法
多項式のユークリッド除法は整数のユークリッド除法とよく似ており、多項式剰余が導かれる。その存在は次の定理に基づく。ある体(特に実数あるいは複素数)上で定義された一変数多項式 a(x) および b(x)(b(x) は非零多項式)が与えられたとき、
「余り」の例文・使い方・用例・文例
- 40年余り
- そのにおいは余りにもひどかったので涙が出た
- すでに三十年余りの月日が流れました
- それが水余り状況に陥っています
- ホチキスの留め方が余り上手でないのが、彼の特徴だ。
- この1年余り、預貯金で生活をしてきました。
- 母は食欲が無く、この2~3日余り食べてないそうだ。
- 私は余りに忙し過ぎて旅行にも行けない。
- 余りに忙し過ぎて旅行にも行けない。
- それは余りにも愚かすぎる。
- 彼の優しさは彼の小さな欠点を補って余りある。
- 彼女の長所は欠点を補って余りある。
- 私の両親の家は、ここから電車で2時間余り離れています。
- もしかしたら、余り馴染みのないイベントかもしれない
- 私はあまり英語が得意ではなかったころは、ミーティングに参加しても、相手の言っていることが余り理解できていませんでした。
- もし、営業が余りうまく行っていないのであれば、例えば、強く売り込む前に、相手のニーズを引き出すようにしてはいかがでしょうか?
- 発注してから商品が届くのが余りに遅いので、注文をキャンセルしたいと思います。
- 不慮の事故でご子息を亡くされたご心痛は察するに余りあります。
- 料理は余りおいしくなかったが、その他の点では、そのパーティーは成功だった。
- 余り他人に頼っては行けない。
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