はんしん‐ろん【汎神論】
汎神論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/11 16:13 UTC 版)
汎神論(はんしんろん、英: pantheism)または万有神論とは、現実は神性と同一である[1]、あるいは、すべてのものはすべてを包含する内在的な神を構成しているという信条[2]。神を擬人化した人格神を認めず[3]、一切全てを神と同一視する神学的・宗教的・哲学的立場[4]。創造者(神的存在)と被造物(世界や自然)とに断絶を置かない立場であり[5]、「一にして全(ヘン・カイ・パン)」、「梵我一如(ぼんがいちにょ)」、「神即自然」などが標語として使われる[6]。全ては創造者によって創造された ―― すなわち、「世界」は「世界の外にある神」によって創造されたとするのが有神論だが、汎神論はそのような対立を否定し、全ては創造者の現れである、または、全ては創造者を内に含んでいる、と実体一元論的に見なす[6][7]。「神」のみが実在しており、「世界」は神の流出や表現や展開にすぎない、と見れば無世界論に通じるが、「世界」のみが実在しており、「神」は世界の総和にすぎない、と見れば無神論・唯物論に通じる[8][5]。
- ^ アブラハムの宗教の聖典には人格神と非人格神を示す文が残されているが、人格は表層的な現実であり、非人格神は現実の最奥部にあると聖句を解釈する注釈者がいる[16]
- ^ The idea that Gnosticism was derived from Buddhism was first proposed by the Victorian gem collector and numismatist Charles William King (1864).[78] Mansel (1875) [79] considered the principal sources of Gnosticism to be Platonism, Zoroastrianism, and Buddhism.[80]
汎神論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 13:42 UTC 版)
神 (神道)、古神道の自然のもの全てには神が宿っているとする八百万の神や神奈備の考え方は「神の内在化」である(汎神論参照)。またスピノザが提唱した神即自然 (deus sive natura) の概念(この自然とは、植物のことではなく、人や物も含めたすべてのこと)に代表される非人格的な神概念も汎神論とされる。神奈川大学教授工藤喜作は1967年「スピノザの汎神論研究」で筑波大学文学博士。
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汎神論(pantheism)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 03:06 UTC 版)
「世界観」の記事における「汎神論(pantheism)」の解説
神と世界を同一視する立場。一神教と多神教が物質原理と精神原理の二元的であるのに対して、これは極めて一元的である。いずれにせよ多神教よりもさらに多くの神を認める立場として理解してはならない。古代においては『ウパニシャッド』やソクラテス以前のギリシャ思想、近代に入るとスピノザ、ゲーテ、シェリングなどの思考にはこの立場が見られる。
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汎神論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 06:21 UTC 版)
ラフソンは汎神論という言葉を1697年のDe Spatio Realiで作っており、ラフソンの研究を独創的と評したジョン・トーランドによって発見された。ラフソンは世界が人間の理解に関して果てしないものだと信じ、人間には決して理解できないものであるとした。
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「汎神論」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は汎神論者だと非難された。
- 汎神論の、または、汎神論に関する
- 老子の教えに基づいているが、多くの神を受け入れる汎神論と、錬金術、易断、および呪術の実践を特徴とする、大衆的な中国の哲学体系
- ヴェーダーンタの哲学は、ウパニシャッドの汎神論的な視点から発達した
- 老子の教えに従うことを主張し、汎神論と妖術をも取り込んだ中国の道教の分派
- 汎神論的な一元哲学を展開するのに、コペルニクス原理を用いたイタリア人の哲学者
- オランダ人の哲学者で、汎神論的な体系を支持した(1632年−1677年)
- 汎神論という思想
- 汎神論に基づく宗教
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