汎神論論争がもたらしたもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/29 03:58 UTC 版)
「汎神論論争」の記事における「汎神論論争がもたらしたもの」の解説
汎神論論争の帰結は、それまで無神論としてタブー視されてきたスピノザ哲学が一気に花開いたこと、つまりスピノザの哲学が、無神論ではなく汎神論的であったとして、一つの哲学として認められたことであろう。そしてこれは、自然を生命に充ちた統一として崇めるドイツロマン主義の成立を促した。ドイツロマン主義の哲学者、シェリングやヘーゲル(彼らはドイツ観念論の代表でもあったが)といった人物にも大きな影響を及ぼしたのである。 なお、この論争の14年後にフィヒテのイェナ追放をめぐる無神論論争が勃発するが、これもフィヒテの汎神論的な発想に端を発しており、汎神論論争と同様、スピノザ的汎神論の考えが伏線にあるものといわれている。
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