ヴェーダーンタとは? わかりやすく解説

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ベーダーンタ【(梵)Vedānta】

読み方:べーだーんた

ウパニシャッド異称ベーダ最後アンタ)にあるところからの称。


ヴェーダーンタ

名前 Vedānta

ヴェーダーンタ学派

(ヴェーダーンタ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/15 07:13 UTC 版)

ヴェーダーンタ学派(ヴェーダーンタがくは、デーヴァナーガリー: वेदान्त, Vedānta、: Vedanta)は、ダルシャナ(インド哲学)の学派。現代ではシャド・ダルシャナ(六派哲学)の1つに数えられる[1]ヴェーダウパニシャッドの研究を行う。古代よりインド哲学の主流であった。「ヴェーダンタ」の語源は veda と anta (終わり)を掛け合わせたもので、ヴェーダの最終的な教説を意味し、ウパニシャッドの別名でもある。

開祖はバーダラーヤナ英語版で、彼の著作『ブラフマ・スートラ』(別名・『ヴェーダーンタ・スートラ』)のほか、『ウパニシャッド』と『バガヴァッド・ギーター』を三大経典(プラスターナ・トラヤ)英語版としている。

ヴェーダーンタ学派における最も著名な学者は、8世紀インドで活躍したシャンカラであり、彼の説くアドヴァイタ・ヴェーダーンタ哲学(不二一元論)は最も影響力のある学説となっている。ほかに、ラーマーヌジャらが提唱するヴィシシュタ・アドヴァイタ{制限(非限定的)・不二一元論}や、マドヴァ英語版の説くドヴァイタ(二元論)などがある。

思想

ブラフマン(宇宙の本質)とアートマン(自己の本質)の究極的同一性を説く。シャンカラが最も著名。

文献

  • 中村元 『初期のヴェーダーンタ哲学』 <インド哲学思想 第1巻>岩波書店
    • 『ヴェーダンタ哲学の発展』 <インド哲学思想 第3巻>全5巻、新版1989年
    • 中村元 『初期ヴェーダーンタ哲学史』全4巻 岩波書店、増補版1981年
    •  『決定版中村元選集.第27巻 ヴェーダーンタ思想の展開』 春秋社、1996年

脚注

  1. ^ 六派哲学”. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. 2020年8月23日閲覧。

関連項目

外部リンク


ヴェーダーンタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 04:47 UTC 版)

ヒンドゥー哲学」の記事における「ヴェーダーンタ」の解説

ヴェーダーンタあるいは「後期ミーマーンサー学派ブラーフマナ儀式主義的な教えよりもウパニシャッド哲学的教説専心する語源的には、ヴェーダーンタはヴェーダ知識最後部分意味する。これはジュニャーナ・カーンダ(知識部、jñāna-kāṇḍa)としても知られる一方ヴェーダ最初部分はカルマ・カーンダ(祭事部、karma-kāṇḍa)と呼ばれるヴェーダのうち、信仰祈祷瞑想といった精神修養焦点当てた部分はウパーサナ・カーンダと呼ばれる伝統的なヴェーダ儀礼瞑想的慰撫的な儀式として行われ続けたが、知識により焦点当てた理解起こった。それは、伝統的な儀礼主義よりもむしろ瞑想自己修養精神的結合焦点当てたヴェーダの宗教神秘主義的側面であった。 より深遠であるヴェーダーンタは、ウパニシャッド要約された、ヴェーダ本質である。ヴェーダーンタ思想ヴェーダ宇宙論頌歌哲学依拠した。ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド3000年前に現れたとされた。元本としては13ほどのウパニシャッドのみが認められているが、100上のウパニシャッド存在する。ヴェーダンタ思想の最も顕著な業績は、自意識ブラフマン意識連続していて区別不可能だという教説である。 ヴェーダーンタ・スートラの格言謎めいた詩的な文体表されており、様々な解釈を許す。そのため、ヴェーダーンタから六つ分派生まれそれぞれが独自の方法聖典解釈して二次注釈書生み出した

※この「ヴェーダーンタ」の解説は、「ヒンドゥー哲学」の解説の一部です。
「ヴェーダーンタ」を含む「ヒンドゥー哲学」の記事については、「ヒンドゥー哲学」の概要を参照ください。

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