仮面ライダー部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 15:10 UTC 版)
「仮面ライダーフォーゼ」の記事における「仮面ライダー部」の解説
各自の入部した時系列は用語の「仮面ライダー部」の項目を参照。 如月 弦太朗(きさらぎ げんたろう) / 仮面ライダーフォーゼ 仮面ライダーフォーゼに変身する主人公。 天ノ川学園高等学校2年B組に転校してきた男子生徒。17歳。4月からは3年B組在籍。一人称は「俺」。 学園内では規定の制服を着用せず、短ラン・Tシャツ・ボンタン、つぶして薄くした革製の改造学生鞄にリーゼントという昭和時代の不良のような格好にアイデンティティを持つ。 転入初日にゾディアーツと遭遇し、賢吾から奪ったフォーゼドライバーで変身。当初は賢吾と対立するもユウキのアドバイスにより、自分がフォーゼに変身する肉体労働、彼に分析や助言を任せる頭脳労働という関係を成立させ、仮面ライダーフォーゼとして闘うこととなった。その後フォーゼの力で学園を守るべく独断で仮面ライダー部を創立、高校生活を楽しむ傍ら、仲間を集めてゾディアーツから生徒を守る闘いをくり広げる。 服装に反して正義感が強く、情に脆いまっすぐな性格の持ち主。ユウキとは幼馴染みで、転入した天高にて再会を果たす。小学3年時に両親が交通事故で死去して以降、祖父・吾郎に引き取られ、彼の仕事の関係上全国を転々としながら過ごしてきた。弦太朗に新しい友達ができるたびに両親が大喜びした感動と全国を転校し続けた経緯から、「友達を作る」ことに意義を見出しており、学園内では「この学園の生徒全員と友達になる男」と自称している。友達になった相手には友情の確認の意味を込め、握手と共に互いの拳を数回打ち合わせる「友情のシルシ」を交わす。身体能力は高くケンカも強く、ダブルダッチという特技も持つ。一方で、勉強はからっきし駄目だが、初めてフォーゼに変身した際に、ユウキから少しスイッチの使い方を教えてもらうだけで自分で応用を効かせて戦うことが出来たり、それまで経験のなかったボクシングやギターを短期間の練習や経験で、ある程度こなせるようになるなど学習能力は高い。吾郎から受け継いだ「○○は心の××だ」が口癖で、対面時の自己アピールの時に、自身の胸を2回叩いて相手を指差すという動作をする。 平素の思考・行動こそ短絡的かつ型破りだが、おおらかな性格ゆえ「気に入らない奴ほど友達になる」と豪語するなど、周囲には悪事を働く者を含めて分け隔てなく接する。そういった考えの下で多くの人間と積極的に関わってきた経緯から、他人のクセや心に潜めた本質を見抜く洞察力と、周囲の言動に心を乱されにくい年齢不相応な落ち着きを併せ持っており、無意味に傲慢な態度をとることはない。ただし元々直情気質で思い込みが激しいため、よかれと思ってやったことが裏目に出て、相手の反感を買うことが若干ある。また相手の善悪に関わらず友情を求めることも多いが、逆に一旦友達になった人間が必ずしも善だとは思っていないため、疑うこともある。なお年相応に異性に関心はあるが、色恋沙汰にはかなり鈍感。ただ天高のプロムの際には、美羽に加えてフォーゼに助けられた元スイッチャーの卒業生2人に誘われたり、3年時の同級生・高村優希奈に片思いされたりと、本人の意図しないところで中々モテている。 フォーゼになった経緯こそ強引だが「全てを受け入れよう」という姿勢からスイッチによるステイツチェンジを成功させ、積極的に仲間を増やしてきた行動により培った人間同士の絆によってコズミックステイツを実現させるなど、フォーゼの力を引き出すための高い資質を備えている。なお自分がフォーゼであることを隠す意識は薄く、緊急事態には周りに一般生徒や教職員がいても構わずに変身し、仮面ライダー部の活動についても平然と口にしているため、彼の関知していないところで正体を知っている生徒もいる。ただし「学園の平和を守る」など漠然としたことしか言っておらず、部の核心までは(特に教職員には)彼もさすがに口にしないため、彼と関わりを持たない生徒および教師からは単なる変わり者として見られている。 我望との決戦後は復活した賢吾、正式入部したハルと蘭を交え、仮面ライダー部を宇宙仮面ライダー部に改名し、宇宙へ旅立つことを目指して活動を再開した。企画段階では強面の不良寄りのキャラクターであったが、演じる福士蒼汰にあわせて笑顔の似合うキャラクターとなった。友達を作るという設定は、子供たちの日常と繋がった感覚で観てもらいたかったため、理由付けをしっかりとはしなかった。通りすがりのお節介な転校生として誰かの代わりに宣言してやるなどといった行動は、弦太朗が背負っているものがない普通の高校生の男の子だからこそ他人のことも全部背負える主人公にするため、込み入った設定はほとんどが賢吾に設定され、気持ちだけで行動する方向に落ち着くものとなった。名前の由来は如月が「月の如し」、弦太朗の弦が「弦月」、朗が「良い月」の意となっている。 『小説 仮面ライダーフォーゼ』 持ち前の直感で宇宙京大に合格するも、進路を決めかねていた。しかし、卒業時に起きたある事件と、それ以前の出会い(『ウィザード&フォーゼ』での出会い)をきっかけに教師を目指すこととなる。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 仮面ライダー部の面々が学園と地球を守った戦いから5年後、22歳。新米教師として母校である新・天ノ川学園高校に赴任。服装こそスーツになったが、特徴的なリーゼントヘアーは未だ健在。1年A組の担任としてクラスの超問題児集団・怪人同盟の問題行動に手を焼きつつ、文字通り命をかけて彼らの更生に挑む。また、現在は部員がたった1人だけとなってしまった宇宙仮面ライダー部の顧問にもなっている。途中で風田三郎=サナギマンと協力して番場影人=ヘラクレス・ゾディアーツと戦うことになる。仮面ライダーではなく教師として風田三郎に向かい合うため、フォーゼドライバーを溶鉱炉に自ら投げ込み破棄。三郎がサナギマンからイナズマンへと殻を破るきっかけを作る。ヘラクレス・ゾディアーツがイナズマンに倒された後に現れたアクマイザーのイビルの後を追い5年前の世界へと飛び、そこにいた5年前の自分からフォーゼドライバーを借り受ける。(フォーゼ編) 5年前の世界にて仮面ライダーウィザード=操真晴人との再会を果たし、同じく再会を果たした仮面ライダーなでしこ=美咲撫子、メテオ、魔法で召喚された4人の先輩ライダーたちと協力してアクマイザー軍団との最後決戦に挑む。(MOVIE大戦アルティメイタム) 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 『ウィザード&フォーゼ』のフォーゼ編よりも前の話とされ、宇宙に旅立つユウキとサポート役の賢吾を見送るため、ロシアに行っている間に事件が発生したことが明かされている。 歌星 賢吾(うたほし けんご) 2年B組在籍の男子生徒。17歳。一人称は「俺」だが、第12話で一度だけ「僕」を用いていた。両親が亡くなり、高校からは1人暮らし。 明晰な頭脳の持ち主ながら生まれつきの虚弱体質で、「保健室の先生より長く保健室にいる」という噂があるほどだが、それを口実に授業のサボタージュも多いため、優秀な成績にもかかわらず、出席日数が足りないなど進級に支障が出かねないほど内申点は著しく低く教師からは問題児扱いされている。本来ならば自らフォーゼに変身したいが、その体質のために変身できずにおり、自身の虚弱さに憤りを抱いている。 内向的で他者に対して心を開くことは滅多にない。さらに毒舌家でもあり、思ったことは歯に衣着せずにズバズバと言い、価値観のそぐわない相手に辛辣な言葉をぶつけたり、「時間の無駄」としてしばしば物事を否定する。弦太朗の編入以前は、ユウキ以外にはほとんど友人もいなかったが、前述の物言いが的確なアドバイスとして成立することもあるため、他の生徒からは一目置かれた存在であるほか、彼を慕う女生徒も少なからずいる。ユウキを除けば同級生および下級生に対しては基本的に男女を問わず姓を呼び捨てで呼んでいたが、第47話以降は弦太朗のことも名前で呼ぶようになった。 17年前にアストロスイッチの開発者だった父・緑郎を失っており、現在は1人暮らしである。1年前の誕生日に贈られたゲートスイッチの力でラビットハッチへのゲートを手に入れて以来、父親の遺した資料を元にアストロスイッチとフォーゼドライバーに関する研究を行っていた。 当初は弦太朗を拒絶し、強引にフォーゼドライバーを奪って変身した際は、パワーダイザーで掴みかかっている。後に知識の豊富さを信頼してくれた彼を認め、フォーゼドライバーを託し、自身は参謀としてサポートに徹する。戦闘時以外にもアストロスイッチのメンテナンスを欠かさず行っており、弦太朗と共同して随時スイッチを導入するテストを行うのが日課となっている。 また、無断でラビットハッチを使用していた仮面ライダー部を部活と認めていなかったが、月面に取り残された際に孤独を味わい、その後弦太朗に助けられた一件から考えを改め、弦太朗と友達になると同時に月面でライダー部の旗を立て学園と地球の自由と平和を守る仮面ライダー部の正式なスタートを宣言。美羽と隼の卒業による新体制では副部長扱いになった。 内向的な性格はライダー部の面々と接するうちに変わっていき、第46話では、友達や絆を否定する我望に対して激烈な怒りを露にした。それと同時に彼から放たれたエネルギー波がホロスコープスが作り出したダークネビュラをも消失させ、サジタリウスとレオを瞬時に撤退させた。 その正体は、体内にあったコアスイッチから生まれた存在・コアチャイルドであり、緑郎の実子では無い。本人も終盤までそのことを知らなかったが、上記の出来事をきっかけにコアチャイルドとして覚醒した。虚弱な体や発作も覚醒のためのコズミックエナジーの副作用であり、フォーゼドライバーが使えなかったのも覚醒前はストッパーがかかっているためであった。コアチャイルドとして覚醒したことで、人間という知性体のサンプルとしてプレゼンターの元に向かうという使命を知り、ライダー部の面々と別れることに苦悩するが、弦太朗に再会を約束されたことによってプレゼンターの元に行くことを決心。流星や弦太朗の協力によって月面からフォーゼドライバーを用いてプレゼンターの元に向かおうとするが、サジタリウス・ノヴァによってコアスイッチを破壊され自身の肉体も消滅してしまう。 自身が最期に残した手紙からライダー部は我望の支配から卒業する道を選び、和解のきっかけを作った。最終決戦後、消滅寸前の我望がアクエリアスの力によってコアスイッチを修復したため復活を果たす。コアスイッチは手元になく、普通の人間になったことが示唆されている。 『戦国MOVIE大合戦』では彼にそっくりなフォーゼ軍武将が登場。名前は本郷 猛(ほんごう たけし)のアナグラム。 当初からコアスイッチが身体の中にあるという設定であったものの、それとは別の設定が長谷川の指摘から急遽変更となって現在のように賢吾がコアチャイルドという設定となった。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 テレビシリーズでの復活後はコアチャイルドとしての能力が発現しないまま普通の人間として生きており、現在は宇宙京都大学の大学院で院生としてコズミックエナジーの研究やプレゼンターに会う方法を模索する日々を送る。その一方で、ダスタードを寄せ付けないほどの戦闘能力を鍛錬し身に付けた模様。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 『ウィザード&フォーゼ』の『フォーゼ編』よりも前の話とされ、宇宙に旅立つユウキのサポート役としてロシアに行っている。ただし、作中には登場しない。 城島 ユウキ(じょうじま ユウキ) 2年B組在籍の女子生徒で弦太朗の幼馴染。17歳。髪は黒のロングヘア。一人称は「あたし」。 天真爛漫でノリのいい性格は小学三年生時の同級生である弦太朗と馬が合い、彼を「弦ちゃん」と呼んでいる。天高の生徒の中では唯一最初から彼に理解を示しており、仮面ライダー部設立に賛同し、部員第1号となる。また、フォーゼの変身時に居合わせた場合には、フォーゼの後ろで一緒にポーズを取っている。 1年生のころ、賢吾の誕生日当日に宇宙科学者である歌星博士の息子であるという理由で賢吾と接触。そこからラビットハッチを訪れたことをきっかけに賢吾に協力。フォーゼドライバーの使用方法も熟知していた。 幼いころに星からの呼び声を聞いた経験から宇宙に憧れを抱き、宇宙飛行士になって宇宙へ行くこと夢見る宇宙オタク。学園に入学したのも我望の著書に感銘を受け、自分の夢に近しいと判断したためである。今でもはやぶさやスペースシャトルのかぶり物をし、独自に「がんばれ、はやぶさくん」という歌を作り上げるなどしてPR活動をしたり、放課後にはJAXAを訪れるなど、かなりミーハーな自己表現を見せる。なおラビットハッチ(月面)に常時通ってはいるが、それは自力で成し遂げたことではないため「夢はまだ叶ってない」と発言している。修学旅行以降ははやぶさくんのパペット人形を持ち歩くようになる。成績はそこそこ。宇宙おかゆや宇宙鍋など宇宙をテーマにした珍妙な料理や宇宙食を作ることがあるが、実際には普通の料理を作ることもできる。 弦太朗と賢吾の理解者でもあるため価値観の違いから当初は何かと対立していた二人の仲を取り持ったり、何かと誤解されやすい両者への橋渡しといった潤滑油・緩衝役としての役割を持っている。また、仮面ライダー部を認める以前は他人に名前で呼ばれることを嫌っていた賢吾に、唯一名前で呼ぶことを許されていた。 後に美羽の卒業に従い美羽から新部長に任命。部長としてはひらめきはすごいがパニックに弱いという欠点がある。名前は結城 丈二(ゆうき じょうじ)の苗字と名前を入れ替え「ま」を加えたアナグラム。企画段階では理系オタク少女のキャラクターであったが、演じる清水富美加にあわせて明るいキャラクターとなった。「I AM SOJIKYU(私は双子座)」というアナグラムになったことは偶然であったという。 当初は仮面ライダー部の全員がホロスコープスになるという構想であったが、一人に絞ることとなり、ヒロインであるユウキがホロスコープスになることとなった。『がんばれ、はやぶさくん』は脚本の三条が作詞しているが、フレーズの一部は清水のアドリブによるもので、三条はその続きを作詞したという。 闇ユウキ / ジェミニ・ゾディアーツについてはホロスコープスのスイッチャーの項を参照。『小説 仮面ライダーフォーゼ』 宇宙京大に合格するも、夢のためアメリカへ渡ることを決める。しかし、それを賢吾や弦太朗に黙っていたことで亀裂が生じてしまう。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 卒業後、史上最年少で念願の超宇宙ステーションで働く宇宙飛行士になり、旧・仮面ライダー部員では唯一自らの力で宇宙に到達している。だが宇宙から帰還船で地球へ戻る際にアクシデントが発生。それがキッカケとなり、かつてのライダー部員たちが再集結することとなる。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 『ウィザード&フォーゼ』の『フォーゼ編』よりも前の話とされ、宇宙へと旅立つためロシアに行っている。作中には登場しない。 朔田 流星(さくた りゅうせい) / 仮面ライダーメテオ 昴星高等学校からの特別交換編入生として半年の期間、2年B組に編入してきた少年。その正体は反ゾディアーツ同盟の潜入員で、星心大輪拳というジークンドーの使い手。一人称は「俺」だが、仮面ライダー部の面々に正体を知られるまでは、周囲に対して「僕」を使用していた。 タチバナの指示に従い、彼らを利用するために仮面ライダー部への潜入を試みる。一度は「本気を見せるどころか心から笑ってすらいない」と弦太朗に断られるが、仮面ライダー部の実態を知り、弦太朗に自らの本気を認めさせたことで見習いライダー部員として仮入部を果たした。普段は天高の模範服ではなく昴星高校の制服を着用している。 かつては大成殿で友人の井石二郎と修業の日々を送っていたが、二郎がゾディアーツスイッチの影響で昏睡状態となってしまう。病院で眠る二郎の前で途方に暮れていたところに反ゾディアーツ同盟からメテオドライバーとメテオスイッチが贈られてくる。これを機に同盟に加入し、タチバナと共に二郎を目覚めさせるためにアリエス・ゾディアーツを探していた。そのため、ラストワンを超えたゾディアーツのスイッチャーを当たりとして保護し、進化するまで見逃すという方針をとっており、一刻も早く倒して人間に戻そうとする弦太朗たちとは対立する姿勢をとっている。ただし、それ以外のことに関しては心理的距離を置きつつフォーゼと共闘していた。 潜入活動のために人当たりの良い好印象な人物を演じているが、心の中では周囲に対し毒を吐いている。変身中は弦太朗たちに冷徹に振る舞っているが、自身の行動を邪魔した弦太朗に任務を省みず変身前の姿で殴り掛かったり、一時的に関係に亀裂が生じた弦太朗と賢吾の仲を取り持つなど本質的には豊かな感情を持った人物。また、短気で負けず嫌いな一面や、意外と抜けた一面もある。交換編入生に選ばれるだけあって成績は良い。 生身でもダスタードを退ける体術を持つが自分がメテオであることは秘匿するようタチバナに指示されており、表面上はゾディアーツを見ると逃走する臆病者を演じている。部内ではスイッチャーを見つける洞察力や、アストロスイッチの調整技術などの才能を発揮し、部員からは評価されている。 当初は弦太朗たちの友情を「友情ごっこ」と見下していたが、弦太朗と賢吾の喧嘩と仲直りを通して2人の友情が本物だと実感した。だが、自身と二郎の過去から「笑顔のために友情を築く」という弦太朗の考え方には否定的であった。また二郎が昏睡状態になった時の経験から「どうなってもいい」という言葉を「自らを不幸にする」と言って忌み嫌っているが、一方でその一件をきっかけに「二度と友達を作らない」と心に決めていた。彼にとっての「友情・友達」といった概念は弦太朗たちのものよりも重く、友達に対して非常に献身的且つ時として手段を選ばない面を持つ。 後にふとしたミスから鬼島に自らの正体を知られたため、一度はタチバナに見捨てられてしまうが、もう一度変身できるチャンスを与えられる。自らのために身代わりになった弦太朗たちを優先したことで約束の時間には間に合わなかったものの、その選択肢を正しいと認めたタチバナからメテオストームスイッチを託され、新たな力でキャンサー・ゾディアーツの撃破に成功する。この戦いを通して彼らと自分たちの友情が同じ笑顔のために命をかけるものだと気付かされたが、その後も自らの目的のために距離を置き続けていた。 ゾディアーツ調査のために昴星高校に戻った際、長らく探していたアリエス・ゾディアーツと遭遇し、その力で二郎を目覚めさせられると確信する。タチバナからはライダー部と協力してアリエスを倒し、スイッチを入手するよう指示されるが、彼を裏切ってアリエスと取引きしてしまう。その後、フォーゼとアリエスの戦闘に乱入し、アリエスに止めを刺そうとしていたフォーゼに対して猛攻撃を浴びせ、致命傷を負わせた。この一連の暴挙から遂にタチバナの激怒を買ってしまい、その場で変身を強制解除され、仮面ライダー部のメンバー全員にその正体を知られてしまう。 弦太朗を手にかけたことで賢吾から「自分の友達を救うために他人の友達を奪っていい訳がない」と責められ、他の部員たちからも非難される。アリエスの力で二郎の意識を取り戻しスイッチをOFFにさせることに成功するが、体力の低下が止まらず再び意識を失ってしまったことで自己嫌悪に陥る。同時に心の底では弦太朗と友達になりたかったことに気付かされ、ライダー部の部員たちが処刑される寸前に生身で立ちはだかり身体を張って護ろうとした。その後、復活した弦太朗と友情のシルシを交わし、弦太朗が赦したことで他のライダー部の面々とも和解し真の仮面ライダー部員となった。その後はライダー部の面々とも打ち解けあい、下の名前で呼ぶようになったり、素の態度で接するようになっている。特に弦太朗に対して「返しても返しきれない借りがある」として、随所でフォローしたり世話を焼いたりと積極的に気に掛けるようになった。また、それに伴って仮入部時代にはなかったコミカルな言動も見せるようになった。また自分の正体が知られる前から何かと自分に関わっている友子に惹かれているようで、敵に人質に取られて隙が多くなることがあった。 タチバナの正体がヴァルゴだと知った際は、友子をダークネビュラに送られたこともあって一度は逆上するが、彼の真意を知ってからは、メテオを続ける決意を固めた。 最終決戦では今まで苦戦してきたレオに勝利し、その後は編入期間終了と共に昴星高校に戻った。名前の由来は「新月」の意味である「朔」から。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 エージェントだった経験を生かし、社会に出た後はインターポール捜査官に。現在は敵であったこともあるインガ・ブリンクを同僚とし、任務のために世界中を飛び回る日々を送る。ちなみに野座間友子との仲が進展したかは明確にされていないが、劇中で再会した際は笑顔で抱き合っている。 風城 美羽(かざしろ みう) 18歳の財閥の令嬢で、天高ではチアリーディング部部長だった。一人称は「私」。 美人だが「学園の女王」と呼ばれているのを鼻にかけ、それを隠そうともしない高いプライドを持つ高慢ちきな性格。しかしその立場に胡坐をかかず、影で自己鍛錬を怠らないなど、1年でクイーンの座を手に入れた芯の通った努力家でもある。それゆえに努力を怠り他者に頼りがちな者には厳しく、どんな状況に陥ろうとも他者からの同情を極度に嫌う。その性格ゆえに、パワーダイザーに乗り込んで戦闘に参加するなど突拍子もない行動に出る無鉄砲な一面もある。また、時にはゾディアーツをも出し抜くほどの巧妙な作戦を考案するなど知略家な一面も見せる。口癖は「Oops!」。 当初は弦太朗をトラッシュと見下していたが、クイーンフェスの事件を通して、彼を認めたうえで仮面ライダー部に入部。入部当初から勝手に部長を名乗ったが、程なく他のメンバーからも追認されている。一方でチアリーダー部はサイドキックスのジュンに任せて事実上引退した。恋人である隼とはクイーンフェスの事件で疎遠になったが、彼が改心して仮面ライダー部に入部したことで恋人ではなく仲間として受け入れている。 仮面ライダー部に入部してからは高飛車ではあるものの他者を見下すような高慢な態度は見せなくなる。そのカリスマ性とリーダーシップを活かして適材適所に的確な指示を送り、他の部員が悩み苦しむ時にはフォローを入れ、頼り甲斐のある部の司令塔として部員たちを引っ張っていく。しかし勇敢とも無謀とも言える行動に出てしまう面だけは変わらず、時には自ら危険な場に赴き、正義感からゾディアーツを挑発してしまうこともある。弦太朗には友情以上の感情を持っていたようで、卒業プロムの際は弦太朗と踊ることを願っていた。弦太朗が他の女生徒からプロムの誘いを受けたと知って動揺するなど弦太朗に関することになるとクイーンとしてではなく、普通の女の子としての一面を見せる。 ユウキとは仮面ライダー部の指揮権を巡って対立することもあったが、自らの後任として二代目部長に指名するなど内心では彼女の素質を高く評価して認めており、ユウキからも「目の上のたんこぶ」と言われながらも慕われている。 AO入試に合格して大学に進学したが、大学のキャンパスが近いため、天高卒業後も会長としてライダー部に留まっているが、それでも卒業した身であるため、隼と共に事件の際にも合流が遅れたり、事件そのものをほとんど把握していないこともある。その後、最終決戦後に隼と共にライダー部を卒業した。 最終決戦が終わった後、隼から結婚指輪を見せられ告白されるが、通りすがった操真晴人のウィザードリングを目にして、「あっちの方が綺麗」と見とれている。またスタイルも抜群によく黒色のビキニ姿を披露したこともある(第3話)。 なお、初代仮面ライダー部のメンバーの中では流星と共に家族が劇中に一切登場しなかった。名前は風見 志郎(かざみ しろう)のアナグラム。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 類い稀なる美貌を存分に発揮出来ることからパリコレのファッションモデルになって旧・ライダー部員では友子・ユウキとともに巷で話題の有名人に。 大文字 隼(だいもんじ しゅん) アメフト部主将。ポジションはクォーターバック。制服はブレザーではなく学園のスタジャンを着用していた。一人称は基本的に「俺」だが、両親といるときは「僕」になる。腕っ節が強く、どこかキザな言動を見せ、敬礼のポーズをする癖があるエリート。 当初は父親から学んだ帝王学に基づき、「キング」(一般的なジョックのトップ)という立場を盾に、独善的かつ傍若無人に振る舞っており、美羽同様にトラッシュと嘲弄していた弦太朗をはじめ、自分が気に入らない生徒や自分に追従しない生徒たちを尽く目の敵にし、逆らう者は強引にでも屈服させようとするなど唯我独尊を絵に描いたような暴君であった。 だが、それは父親の期待に応えなければならないという精神的呪縛から来るものであり、本来はシャイで寂しがり屋な性格で仲間と支え合う学園生活に憧れていた。また、アメフト部の部員をはじめとする学園の生徒たちからは表面上はキングとして畏敬される一方、実際は畏怖されたり、疎まれたり、恨みを買うことも珍しくなく、周囲から反発され、孤立していくことや、父親に逆らえず、言うとおりにすればするほどに自分の想う学園生活を送れないことに人知れず苦悩を抱え、心を痛めていた。反発した部員に対する暴行の一件で参加した補習を通して、その本心を弦太朗たちに涙を流しながら告白したことがきっかけで和解し友人となる。その後父に自分の道を行くと宣言。同時に賢吾たちが扱い切れなかったパワーダイザーを使いこなし、自分たちにしか勝ち得ない裏の勲章を持てる仮面ライダー部に入部した。 その後は少々キザな物言いを入れるのは相変わらずだが、父親からのプレッシャーが消えた影響か傲岸不遜だった性格は嘘のように消え失せ、入部前は遭遇しても真っ先に逃げ出していたゾディアーツや他人の危機に対して臆さずに立ち向かう勇敢さや思慮深さと、仲間想いな面を兼ね揃えた爽やかな好人物となった。 仮面ライダー部内では、パワーダイザーの操縦を担当。アメフトで鍛えたその身体を生かしてパワーダイザーを乗りこなしフォーゼの援護役として戦闘時のバックアップや肉体労働を担っている。しかしながら詰めが甘く、肝心なところでアクシデントに見舞われたりと、決めるべき場面で決められなかったりすることがしばしばある。 また、後述するクイーンフェスの件での負い目から、美羽に頭が上がらなくなってしまい、彼女から無理難題を押し付けられ、体裁よくこき使われてしまったり、他の仲間からもネタにされるといったコメディリリーフ的な役割を担うことも多い。 美羽とは恋人関係だったがそれはトップの者と付き合えという父からの勧めによるもので、クイーンフェスの事件で一時窮地に立たされた彼女を見捨てたことで疎遠になっていたが、仮面ライダー部に入部した後は恋人ではなく仲間として接している。しかし最初は父の勧めに従い恋人になったものの、やがて美羽もアメフトも心から好きになったために未練は残っているようで、彼女には人一倍優しく接しているものの素っ気無い態度を取られている。美羽が弦太朗とプロムで踊りたいと思っていることを知った際にはショックを受けるが、最終的には自らが望む美羽の笑顔を見るために彼女の気持ちを後押しした。 天高卒業後、アメフト推選枠で大学に進学したが、「まだキングとして天高を平和にしていない」という理由と美羽同様大学のキャンパスが近いため、それ以降も本来の役目であるパワーダイザーのメインパイロットとして、また名誉プレイングコーチとしてサブパイロットであるJKの師匠として仮面ライダー部に残ることになった。既に運転免許も取得しており、自動車の運転もできる。 最終決戦の後は美羽と共にライダー部を卒業した。名前は大の字を一と人に分け並べ替えると、一文字 隼人となる。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 大学に進学後アメフトを再開しプロ選手に。海外への移籍も決定していた。 野座間 友子(のざま ともこ) 1年の女子生徒。16歳。一人称は「私」。 目の下の黒メイクが特徴で他人にノーメイク顔を見られるのを極度に嫌うが、その素顔は弦太朗からも「美人」と言われるほどのなかなかの美少女。無口で他者と話すことが苦手なため、普段はたどたどしい話し方をするが、感情に火がつくと熱い言葉や口調を見せる。 「面白いから」という理由で弦太朗を気に入り、最初の協力者となって以降は陰ながら彼らの活動に力を貸す。一方でオカルト嗜好で独特かつズレた感覚の持ち主のいわゆる霊感少女であることから周囲から変人扱いされて孤立しており、「地球には自分の居場所がない」「自分を変えなければいけない」と思い込んで地球から逃げたいと思っており、月の理想郷へ魔女が連れていってくれると信じていた。そこに付け込まれて一時ゾディアーツ・スイッチを手にするもアルター・ゾディアーツの事件を通じて、弦太朗に月へと連れて行かれて現実を見させられ、彼から「今のままのお前を受け止める」と諭され考えを改めて仮面ライダー部に加入。 フォーゼを「仮面ライダー」と呼んだ最初の人間であり、仮面ライダー部設立の切っ掛けを作った。「正義の味方」としての仮面ライダーに憧れを持っているため、悪人であるゾディアーツを敢えて逃がすメテオの行動に衝撃を受け非難したこともあるが、キグナス・ゾディアーツの騒動以降、メテオに対する認識を改めつつあった。ゆえに流星がアリエスと手を組み弦太朗を殺した(と思われた)際には誰よりも怒りを顕にし、一連の暴挙を「仮面ライダーじゃない」と怒鳴り付けている。復活した弦太朗の仲裁によって和解した後には、流星が罪悪感から手放していたメテオドライバーを彼に渡し、再び仮面ライダーと認めた。 常にタブレットを携帯し、携帯電話の番号やIPアドレスを解析するなどコンピューター関連の知識に長け、ライダー部ではJKの聞き込みと平行してネット路線で情報収集を行う。また、速水校長や流星の仕草を見て違和感を抱くなど勘も鋭く、スイッチの力を探ることや意外な利用法・応用法を考案することも多々あり、その点では賢吾からも一目置かれている。 宇宙飛行士選抜試験では二次試験で不合格となったが、後述のエリーヌが辞退したことで、次点の彼女が合格になったと賢吾が語っている。 第39話にて宇宙特待生の特別講師として天高を訪れた江本に興味を持ち、偶然その正体を知ってしまう。それでも自身と心を通わせていた江本が悪人だとは信じきれず、後に自分の正体を知られたと気づいた江本に追い詰められた際にも、彼の中の良心の存在を信じて必死に訴えかけようとしたが、逆にダークネビュラに送られてしまった。しかし、実際はM-BUSに保護されており、江本がライダー部と和解した後に流星と共に帰還し、江本がホロスコープスに粛清された際には誰よりも彼の死を悼んでいた。流星と同様に彼女も彼のことを意識しているようで、「友ちゃん」と呼んだり、親身に看病したり、さり気なくアプローチをしたりと、若干の好意を寄せている模様。苗字の「野座間」はアマゾン(AMAZON)の綴りを逆読みしたもので、名前の「友子」はアマゾンがまさひこ少年と「アマゾン、トモダチ」と言って友情を交わしたことから来ている。 おどおどした感じを出すために、指を組んだり、胸にパソコンを抱えるなど腕を前で組んでいる。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 若きダークファンタジーの小説家としてベストセラーを連発。著書『夢の魔女と魔法の指輪』は最新作にして売上100万部の最大のヒット作となる。 JK(ジェイク) 1年C組の男子生徒。16歳。本名は神宮 海蔵(じんぐう かいぞう)だが普段は名乗っていない。両手をクロスさせて自分のイニシャルを手先で作る「J、K」が決めポーズ。一人称は「俺」。 学園一の情報通を自称するお調子者で裏地を派手な色遣いにした制服のブレザーの前を開け、ネクタイを緩め、ワイシャツは襟元を開け裾を外に出すなどだらしなく見える服装をしている。オープニングでも披露するなどブレイクダンスが得意であり、その要領で敵の攻撃を回避したこともある。 当初は軽い外観とは裏腹にしたたかで腹黒く「友情」や「友達」を全く信じていない打算的な性格で、いざこざやトラブルには近づかず、他者に取り入って、用心棒に利用するなど、安全なところから高みの見物を決め込んでいたため、人脈の広さに反して信用は薄かった。それゆえ、友情を前向きに捉えている弦太朗を小馬鹿にしていたがユニコーン・ゾディアーツの事件を通して友情に対する認識を改める。その後、弦太朗に更生という形で半強制的に入部させられた。入部以降も抜け目なさや危険を避けたがる傾向は変わらないが腹黒さはなくなり、キャンサーと対峙した時も「一人で逃げるのは嫌」と部員と一緒ならば対面したり、アリエスこと山田にシナリオを見せられた際には「俺も褒められた人間ではないけど、これよりクズなシナリオは見たことがない。ゴミか」と言い放ち真っ先に台本を破り捨てるなど、性格的にも改善が見られる。また、当初は弦太朗を機嫌取りと皮肉を込めて「如月先輩」と呼んでいたが、改心してからは「弦太朗さん」と呼ぶようになった。 ライダー部では自身の人脈の広さや、フードロイドを介した情報収集を担うが、表立って動く関係上、敵に狙われる回数が多い。隼の卒業に伴い消去法によって賢吾から強制的にパワーダイザーの後任操縦者に任命され、情報収集の役目と兼務することとなる。本人は嫌がっていたが、初陣では十二分な操縦テクニックを見せ、フォーゼのサポートを行なっている。しかし瞬発力が高い一方でパワー不足なため、実力派のゾディアーツ相手だと長時間の戦闘を余儀なくされ、アメフト選手である隼に比べると持久力も低いなど未熟な部分が多い。これをカバーするため卒業した隼が引き続きメインパイロット兼プレイングコーチとしてJKを指導することとなり、弟子入りする形でJKはサブパイロットとなった。 現在は漁師をしている父親は元プロのギタリストで、その影響で中学時代に五藤東次郎と「ジーンゴッド」というバンドを組んでいたが、それぞれの才能の無さを酷評され、解散してしまっていた。しかし自身が理想とするロックスター「ジーン」の姿を今も捨てきれずにおり、その名を名乗って人気のネットラジオのカリスマDJとして正体を隠して活躍していたが、本命の歌ではなくオマケのつもりで始めたトークで思わぬ好評を博していた。 第35話で再会した五藤の誘いを受けてジーンゴッドを再結成し、ゾディアーツの力を借りてプロを目指すことを決意。そして「夢を掴むためにはキッカケが必要」として、ライダー部の退部を宣言。内心では罪悪感を抱きつつも、自分たちの曲に魅入られた生徒たちを集めて生ライブを行なおうとするが、元ギタリストである父親からギターを習って来た弦太朗の演奏で歌を歌ったことで思い留まりライブを中止した。事件後、退部の件は部の仲間たちに必死の思いで詫びを入れたことでライダー部に復帰。同時に、自身のケジメとして自ら歌とDJを辞めている。なお、父の発言によると、実家から離れて暮らしている。あだ名は神 敬介の頭文字(Jin Keisuke)から。本名の「神宮海蔵」は苗字が仮面ライダーXに登場する神ステーションで名前はカイゾーグから来ている。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 学生時代から発揮していた情報収集力を生かして雑誌『週刊リアル』の記者となり、ハードワークをこなしていた。天高に起きた異変をいち早く察知し、弦太朗を驚かせた。なお、このとき、『仮面ライダーW』の左翔太郎を思わせるポーズをとり、5年間のどこかで翔太郎と会い、親交があったのかもしれないとされている。また、「ビレッジ」について、噂で聞いたことがあるとしている。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 『ウィザード&フォーゼ』の『フォーゼ編』よりも前の話とされ、弦太朗不在の日本を守るため奮闘する。 大杉 忠太(おおすぎ ちゅうた) 地学担当の生活指導主任で、長身痩躯の30代の教師。独身。サスペンダーを愛用し弾いて鳴らすクセを持つ。一人称は基本的に「俺」だが、時々「僕」になる。 当初は生徒を学園ヒエラルキーだけで判断して態度をコロコロ変え、ゾディアーツに遭遇すれば生徒を見捨てて真っ先に逃げ出してしまう臆病な日和見主義者で、自分の気に入らない生徒をとことん目の敵にするなど陰湿な一面もあった。特に弦太朗に対しては「究極の問題児」と蔑むほか、学園で何かトラブルがあれば証拠の有無に関わらず真っ先に弦太朗に疑いの目を向け詰問するなどその態度が露骨であったが、その一方で学内では唯一人自分とまともに会話してくれる人物として親近感を寄せている素振りも見せている。 そのような性格と外観から生徒や同僚の教師たちからの評判や信頼が最悪なばかりか、保護者からも「気持ち悪い」などと扱き下ろされる有様で、人望はほとんど皆無。教師生活のみならず青春時代までも疎外されて過ごしてきた経緯から当人にも疎外されている自覚はあり、「呪われたような人生」と称し、後述の園田の辞職の際には「(自分の恋が)始まってないのに終わった」とさえ発言している。教師としての人格や資質には疑問が残る部分は多いものの、一方で「生徒を守るのが教師の務め」と語るなど、不器用ながらも教師として模範的な一面も持ちあわせており、これが後述の仮面ライダー部を認めるきっかけとなる。 同僚の園田に好意を持ち、しばしばモーションをかけていたが、モーションが始まるといつの間にか誰もいなくなっているのがお約束。その後彼女が突然学園から姿を消し、さらに辞職したと知らされたことに落胆を隠せなかった。その後も園田と自分の合成写真を持ち歩き、速水からの情報で彼女がスコーピオンと知ったときには「俺の愛しい園田先生が」とショックを受けるなど彼女への想いは一途であった模様。 第29話にて新学期に入ってからは、弦太朗たち3年B組の担任になる。園田が学園を去った原因を弦太朗・賢吾・ユウキの3人による心労だと決めてかかり、これに伴い流星を除く弦太朗たち3人を自身の目の前に席替えし、四六時中監視しているうちにラビットハッチや仮面ライダー部の存在を突き止める。最初は「学園で認められていない」ということを理由に弦太朗たちの言い分にも聞く耳を持たず、仮面ライダー部を解散に追い込もうとしたが、蘭の話でゾディアーツスイッチを手配しているのが自分と同じ教職員である事実を知ったことと、ムスカ・ゾディアーツに襲われた際に仮面ライダー部に助けられたことから考えを改め、今まで空席だった仮面ライダー部の顧問に強引ながら就任した。 仮面ライダー部の顧問になってからは弦太朗たちへの態度を軟化させ、「やっと仲間を得た」と顧問としての仕事にも乗り気であり、弦太朗・賢吾・ユウキの潜入捜査のために「昴星高校への体験通学」と偽って速水に嘆願して了解を取り付けるなど、教師である彼にしかできない仕事も精力的に果たした。また修学旅行の班分けの際に弦太朗たちを同じ班にするなど、部員たちへの気配りも利かせたり、仮面ライダーとして戦い常に危険と隣り合わせな弦太朗と流星の身を心から案じ、戦えない悔しさをこらえるJKを励まそうとするなど顧問らしい一面も見せるようになる。レオ・ゾディアーツがラビットハッチを襲った際には、生徒たちを守ろうと単身挑みかかるなど、序盤よりも人間性の成長が見られる。しかしながらようやく仲間が出来て楽しめると意気込んでいた修学旅行先でも結局置いてきぼりにされており、「一番口が軽そう」という理由から唯一メテオの正体を知らされていないなど、完全には皆の輪に入りきれていない。第30話のスイッチを投げ渡すシーンは、『オーズ』のアンクのようにしている。 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 引き続き新・天高の教諭として、同僚となった弦太朗の破天荒な活動にいろいろと辟易させられている模様。仮面ライダー部顧問の座は弦太朗に譲っており、同部にはあまり関わってはいない。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 『ウィザード&フォーゼ』の『フォーゼ編』よりも前の話とされ、弦太朗不在の日本を守るため奮闘する。 草尾 ハル(くさお ハル) / ムスカ・ゾディアーツ 天高に入学した新1年。天然パーマで弱々しい雰囲気の男子生徒。中学時代は水泳部に所属。一人称は基本的に「僕」だが、スイッチに魅入られたときは「俺」になっていた。陰で当時の先輩たちからいじめを受けていたほど貧弱で、自分に自信がなく、いつも蘭に守られてばかりの自分を不甲斐なく感じていた。 天高入学初日に速水の甘言に釣られて、ゾディアーツスイッチに手を出し、ムスカ・ゾディアーツに変身してしまう。 ゾディアーツの力に快感を覚え、蘭を守るためにもっと強くなろうとするが、強さに溺れていくうちに徐々に精神を蝕まれ、終いには彼の人格がほとんど残らない怪物になってしまった。この状態のままリミットブレイクすると、精神が崩壊してしまう危険な状態だったが、彼の真意を知った蘭の声を聴き、無事に自我を取り戻した。 スイッチ消滅後、蘭と共に仮面ライダー部に入部する意向を固めるが、盲腸で入院を余儀なくされたため、退院するまでは仮入部となった。その後、後遺症は回復したものの盲腸で再度入院することになるが、蘭のホロスコープススイッチ回収のために立神によって人質にされてしまう。その後は重傷を負った蘭の付き添いをすることになるが、最終話で回復した蘭と共に「宇宙仮面ライダー部」と改名した仮面ライダー部に正式に入部した。 黒木 蘭(くろき らん) / ピスケス・ゾディアーツ ハルと同じく天高に入学した新1年。合気道を得意としている。中学時代はハルと同様に水泳部に所属。一人称は「私」。 当時は明るく前向きな性格だったが、信頼していた先輩たちが自分のいない時にハルをいじめていたことで裏切られ、それ以降先輩を信じられなくなっていた。同時にハルを守りたいと思うようになったが、それがハルがゾディアーツになる原因となってしまう。 入学当初は弦太朗たちに敵意を示し、ハルの証言でスイッチを渡したのが教師であることを知った際には、たった一人でスイッチを渡した教師を探していた。しかし、ハルを本気で救おうとする弦太朗たちを見て、彼らを信じることにした。そして、ハルの真意を知り、賢吾の提案によりハルを正気に戻した。 その後、仮面ライダー部に入部する意向を固めたが、ハルが盲腸で入院を余儀なくされたため、ハルが退院するまでは仮入部となった。 後に最後の使徒である魚座の「星の運命」を持っていることが明らかになる。速水の正体を知った際は、ハルにスイッチを渡した張本人である彼に対して怒りを露にしたが、その身を犠牲にしてまでも自分を助けようとした彼の決死の行動(のように見える演技)から、レオに対抗すべく、自らスイッチを手にしてピスケスへと覚醒・変身を遂げてしまう。 覚醒後もホロスコープスには加わらず、仮面ライダー部の一員として戦うことを決意する。その後、自身を呼び出すための人質にされたハルを助けるため、隼と美羽の制止を振り切り、再びレオと戦う。しかし、その最中にフォーゼに擬態したリブラに隙を突かれ、スイッチを奪われてしまう。その際に重傷を負い体力の低下が酷いことから入院することになるが、最終話で回復し、ハルと共に「宇宙仮面ライダー部」と改名した仮面ライダー部に正式に入部した。 ピスケス・ゾディアーツについてはピスケス・ゾディアーツの項を参照。
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