新潟県
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/18 06:47 UTC 版)
概要
本州の中北部に位置し、北東から南西へ細長い領域を持つ。離島の佐渡島・粟島も擁する。
面積は約12,584 km2で、47都道府県のうち第5位。海岸線の長さは約634.0 kmである[注 1][2]。
人口は約220万人前後で、47都道府県のうち第15位(2019年推計値時点)[3]。詳細は「#人口」節で後述。
日本の地域区分では中部地方あるいはより細分して北陸地方として扱われることがある[4]。一方、行政機関の地方支分部局では、財務省では関東財務局、経済産業省では関東経済産業局、農林水産省外局の林野庁では関東森林管理局、厚生労働省では関東信越厚生局、環境省では関東地方環境事務所の管轄区域である[5]。これに対して農林水産省では北陸農政局、国土交通省では北陸地方整備局や北陸信越運輸局の管轄区域である[5]。なお、水力発電の歴史的経緯から、電力やそれに付随する経済分野では東北地方と一括りに扱われることもある(詳細は東北地方#東北電力と「東北7県」を参照)。
県内の分類
県内は地理的観点から、一般に次の上越地方・中越地方・下越地方・佐渡地方の4地域に大きく区分される[6]。
- 上越地方 - 県の西部。上越市・糸魚川市・妙高市の3市からなる[6]。
- 中越地方 - 県の中部。長岡市・三条市・柏崎市・南魚沼市などからなる[6]。
- 下越地方 - 県の北東部。新潟市・新発田市・村上市・燕市などからなる[6]。
- 佐渡地方 - 佐渡島。佐渡市のみからなる[6]。
詳細は「#地域」節で後述。
主要都市
主な都市として、人口の上位3市は次の通り。これらは各地方の最大都市でもある。
ほか、人口の多い順に、新発田市・三条市・柏崎市・燕市・村上市・南魚沼市・佐渡市・十日町市などがある(人口5万以上のもの。2021年1月1日時点)[7]。
詳細は「#都市」節で後述。
沿革
五畿七道においては北陸道のうち東半分を占め、令制国(旧国)における越後国(えちごのくに)と佐渡国(さどのくに)の2国の全域に相当する。この国名を合わせて越佐(えっさ)と呼称することもある[8]。
明治維新と廃藩置県の直後には、現在の新潟県にあたる領域には13個もの藩や県が並立していた[9]。のちに統合を経て、1876年(明治9年)までに新潟県(旧)と柏崎県と相川県との3県が合併することで、ほぼ現在の新潟県と等しい区域となった[9]。
そして1886年(明治19年)に福島県から東蒲原郡が新潟県へと移管されたことで、現在の新潟県の形が成立した[9]。
詳細は「#歴史」節を参照。
県章
県章は「新」の字を崩した物を中央上に置いて、その周りを「ガタ」を丸く図案化したもので囲んだものである。また、県章とは別にシンボルマークも制定されている。
隣接する都道府県
以下の5県と隣接する。
注釈
- ^ 本州部分は331.0 km。佐渡島が279.9 km、粟島が23.1 km。
- ^ 寺泊は2000年 - 2020年、松浜は2003年 - 2020年
- ^ 新潟県教育委員会編纂「私たちの新潟県」で佐渡地方を下越地方に含めるとする見解が示されたことも一時期あった。
- ^ 後述の広域市町村圏とは燕市・弥彦村など一部が異なる。
- ^ より正確には、1876年に現在の富山県に相当する『新川県』が石川県に併合された。また同年、現在の福井県にほぼ相当する『敦賀県』が南北(嶺南と嶺北)に分割され、嶺南が滋賀県、嶺北が石川県へと併合された。
- ^ より正確には、1881年に福井県が独立、1883年に富山県が独立した。
- ^ より詳細には、それ以前までの「大阪府」は現在の大阪府の北半分の範囲であり、現在の大阪府の南半分は当時『堺県』が管轄した。堺県はまた現在の奈良県(大和国)の全域も管轄していた。そして1881年に大阪府が堺県を併合したため、現在の大阪府および奈良県の全域を管轄することとなった。
- ^ 開局から2019年9月までの社名は株式会社新潟総合テレビ。
- ^ 新潟駅 - 新津駅・内野駅・豊栄駅
- ^ a b 語頭の「に」が国際音声記号では [ɲi] で示され硬口蓋鼻音が用いられていることになっているが、実際は口蓋化した歯茎鼻音の [nʲi] であるとも。
出典
- ^ “錦鯉を「県の鑑賞魚」に指定します”. 新潟県広報広聴課 (2017年3月29日). 2019年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月9日閲覧。
- ^ “第129回 新潟県統計年鑑 2018 (第1章 県土・気象)”. 新潟県庁 総務管理部 統計課 統計情報班 (2019年6月29日). 2022年1月12日閲覧。
- ^ “統計データ > 日本の統計 > 本書の内容 > 第2章 人口・世帯 > 都道府県別人口と人口増減率”. 総務省統計局. 2022年1月12日閲覧。
- ^ “第99回 地域区分のいろいろ(1)”. NetAdvance Inc.. 2023年1月16日閲覧。
- ^ a b “圏域部会における検討状況について”. 国土交通省. 2023年1月16日閲覧。
- ^ a b c d e “リンク集:県内市町村|地図から探す”. 新潟県庁 知事政策局 ICT推進課 スマート自治体推進班 企画調整担当 (2019年8月26日). 2022年1月12日閲覧。
- ^ 新潟県庁 総務管理部 市町村課 行政班 (2021年8月10日). “住民基本台帳に基づく市町村別人口、世帯数”. 新潟県庁. 2022年1月2日閲覧。
- ^ “世界大百科事典 第2版「越佐史料」の解説”. コトバンク. 2022年1月12日閲覧。
- ^ a b c “新潟県の歴史相談室> 新潟県全般に関する相談>Q2 新潟県が成立したのはいつか?”. 新潟県立文書館. 2022年1月12日閲覧。
- ^ a b c “統計データハンドブック(平成24年) 第 1 章 県土・気象”. 新潟県庁 総務管理部 統計課 統計情報班 (2019年1月17日). 2022年1月12日閲覧。
- ^ “水管理・国土保全>統計・調査結果>日本の川>北陸の一級河川 - 信濃川”. 国土交通省. 2022年1月12日閲覧。
- ^ “日本大百科全書(ニッポニカ)「越後平野」の解説”. コトバンク. 2022年1月12日閲覧。
- ^ “日本大百科全書(ニッポニカ)「関川」の解説”. コトバンク. 2022年1月12日閲覧。
- ^ “日本大百科全書(ニッポニカ)「高田平野」の解説”. コトバンク. 2022年1月12日閲覧。
- ^ a b “新潟県の気象の特徴”. 新潟地方気象台. 2022年6月25日閲覧。
- ^ a b “新潟県の雪情報 降積雪資料”. 新潟県. 2022年1月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月25日閲覧。
- ^ “積雪世界一 8m18cm! 上越市板倉区柄山の春”. 上越タウンジャーナル. (2010年3月1日)
- ^ 気象庁データは「気象庁 過去の気象データ検索」(2021年2月7日閲覧)、県データは「新潟県の雪情報 降積雪資料 - 新潟県」(2021年2月7日閲覧)をそれぞれ参照した。
- ^ a b “リンク集:県内市町村”. 新潟県総務管理部 情報政策課. 2020年2月22日閲覧。
- ^ “気象警報・注意報や天気予報の発表区域:新潟県”. 気象庁. 2020年2月24日閲覧。
- ^ “Ⅲ その他の広域行政制度 連携中枢都市圏・定住自立圏等”. 広域行政事務の手引. 新潟県総務管理部 市町村課. 2020年2月22日閲覧。
- ^ 市町村合併に伴う新潟県内の広域市町村圏 - 新潟県
- ^ “地域特性資料:明治期と現在の都道府県別人口一覧”. 北陸の社会資本2003. 国土交通省北陸地方整備局. 2020年2月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 辰井裕紀 (2021年6月17日). “なぜ新潟や石川が「人口日本一」だったのか? 都道府県の人口推移から見る、日本近代化の歴史”. ねとらぼ 2022年1月2日閲覧。
- ^ これでいいのか新潟県 (日本の特別地域特別編集)19頁
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- ^ “第033回国会法務委員会第6号”. 衆議院 (1959年12月8日). 2010年2月6日閲覧。
- ^ 海底資源開発で連携 日本海沿岸の10府県:産経新聞2012年9月8日 - WayBack Machineによるアーカイブ
- ^ メタンハイドレート活用研究10府県が会議設立[リンク切れ]:神戸新聞2012年9月8日
- ^ 日本海の資源開発で連携、連合設立。本県など日本海側10府県:新潟日報2012年9月10日
- ^ メタンハイドレート、日本海でも調査を 10府県が連合:朝日新聞2012年9月9日
- ^ これでいいのか新潟県 (日本の特別地域特別編集)122頁~123頁
- ^ a b c “平成28年度県民経済計算の概要”. 新潟県総務管理部 統計課. 2020年2月22日閲覧。
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- ^ “ご当地アイドルの先駆者”Negicco・Nao☆が入籍を発表!憧れだったPerfumeの現場が“出会いの場”に!! - ザ・テレビジョン 2019年2月26日
- ^ Negicco・Nao☆の結婚発表はなぜ批判されない?アイドル界で何が起きているのか - ガジェット通信 2019年2月26日
- ^ TVアニメ「魔法少女育成計画」の舞台は上越市⁉
- ^ a b 漢字の現在 第223回 「潟」の略字の広がりと消失(三省堂ワードワイズ・ウェブ 2012年9月25日)
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- ^ 漢字の現在 第51回 島根の「腐」らない「とうふ」(三省堂ワードワイズ・ウェブ 2009年11月12日)
- ^ “「新潟=新(さんずい+写)」は本当なの?”. 新潟日報 (2006年8月4日). 2009年3月31日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 视频:日本新泻火灾烧毁140栋房屋(BBC中文网 2016年12月22日)
- ^ 視頻:日本新瀉火災燒燬140棟房屋(BBC中文網 2016年12月22日)
- ^ 平成19年 6月定例会 総務文教委員会 平成19年6月28日(新潟県議会 会議録検索)
- ^ a b ●中国語における「新潟」の表記について(平成19年8月1日)(新潟県)
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