建築家 建築家に対する職業上の資格要件

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建築家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 10:11 UTC 版)

建築家に対する職業上の資格要件

建築家に対する職業上の資格要件は国によって異なるが、通常は大学の学位または高等教育、インターンシップまたはオフィスでの訓練の期間、および管轄権の登録のための検査という3つの要素から成り立っている。

19世紀後半より前に建設プロジェクトの設計と監督に従事していた専門家は、必ずしも学術的な設定で別の建築プログラムで訓練されたわけではない。代わりに彼らは通常見習いとして何年も奉仕した後にマスタービルダー、またはサーベイヤーの称号を携えた(サー・クリストファー・レンのような)という。 学術機関における建築に関する正確な研究は、職業全体の発展において極めて重要な役割を果たし、建築技術と理論の進歩の焦点となっている。

英語を使用する主要国としてあげられることの多いイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリアの4か国を始め、他の英語使用国も含め「Architect」は法定上は登録制でその名称使用が認められているという称号資格名が主となっている。[9]日本の建築士試験の指定試験機関である公益財団法人建築技術教育普及センターウェブサイトの「ヨーロッパにおける建築教育とアーキテクト制度」[10]にあるとおり、ヨーロッパ諸国においても業務独占と名称独占に関してはさまざまである。

日本の建築士資格制度は,建築士の資格を有する人に対して,名称の独占と建築設計業務の独占を与えている。これと同じ制度を採用しているのはフランスやアメリカなどである。日本の制度は,欧米の制度と比較見劣りのしない制度になっているが,内容的には大きな違いがある。

オセアニア

オーストラリアでは、建築家の称号は、州および準州の建築家登録委員会を通じて登録されたものに合法的に制限されている。これらの委員会は、オーストラリア建築家認定評議会 (AACA)を通じて提携している[11]。AACAはまた、移住やオーストラリアでの建築家としての登録を目的として、海外資格を持つ建築家のための評価も実施する。建築大学大学院はAACAとオーストラリア建築家協会によって共同で合意された手続きに基づいて、州および準州の委員会によって認定されている。登録には認定建築学校からの専門職学位には少なくとも2年間の実務経験とそして建築実習試験の完了という3つの重要な要件がある。建築家はまた職能組織であるオーストラリア建築家協会 (旧ロイヤルオーストラリア建築家協会)のメンバーでもある。メンバーは名義文字RAIAを使用するが、同国ではすべての州および準州には、タイトルアーキテクトの使用を管理し、登録アーキテクト以外の者がタイトルを使用することを違法とする法律がある。ただし正確な要件は異なる可能性があるため、各州の関連法を確認することが不可欠である。

アフリカ

南アフリカでは[12]建築は資格に応じて:(Pr.Arch)プロの建築家、プロシニア建築技術者 (Pr.S.Arch T.)、プロの技術者(Pr.Arch T.)、またはプロのドラフト担当者 (Pr.Arch ドラフト。)という四つのカテゴリーの一つで従事することができる。あるカテゴリーから次のカテゴリーへの転職の可能性は規則で規定されているため、改定検討中である。大学を通して勉強するときプログラムは2つの部に構造化される。ひとつは建築学の学士号またはBSc(建築)に通じる3年のコースである。2つ目は、2年間の追加の大学院課程、専門家学位である。 大学によっては、建築学士号または建築修士号のいずれかになる。学生は最初の学位を取得した後大学を卒業でき、そして上級建築技術者になることができる。工科大学 (または総合大学 )で学んだ場合、建築学のコースは3年間の国立ディプロマで、さらに1年間の研究の後にはB.Techの学位を取得するひつようがある。これらにより、学生はそれぞれ建築技術者または上級技術者になることができる。ドラフト担当者になるには、(2年間の)国家証明書が必要である。卒業後、「候補者」として2年間のインサービストレーニングを受けてから、プロフェッショナルプラクティス試験を受ける。さらに南アフリカの建築専門家協議会にも登録する必要がある。資格のある建築家は、南アフリカ建築家協会のメンバーになることができる。

ヨーロッパ諸国

ヨーロッパ諸国も建築家は称号として、自国の建築家協会会員になった場合のみ授与されるというようなしくみとなっているが、ポルトガルやフランスについては、所定の実務経験をへて、オーストリアは実務経験と試験とで、イタリアは試験を経てと、会員になるのに各国で多少の相違がある。教育機関からの証書が発行されただちに建築設計に従事することができるしくみのスペインやオランダ、ルーマニアのケースなどや、実務経験を経ることによってみなされるベルギー、ギリシャのようにあくまで経験により、他分野からの参入で従事できるケースの場合もある。ベルギーは国内にある国が認める建築学校での5年間の教育を受けるが、学業期間内に法律で定められた試験と研修義務をクリアーする必要があり、また卒業後も国家試験を受けて資格を得るスタイルではなく、国内の建築家協会に登録されている事務所で2年間の研修が義務付けられ、その研修報告と受け入れ事務所の報告書が国に提出されて審査を受け、建築家として認定される。ヨーロッパは基本的に学校を卒業すれば建築家で、ヨーロッパ内でどの国でも通用する。国家によって与えられた証明証書があり、これにより建築家と称する。ヨーロッパでは特にスペインやイタリアなどでは建築家の資格を取るのが非常に難関で相当の年数と教育や研修を受け、学ぶ科目もかなり広範囲である。EU加盟国にある学校で加盟国建築協会に加入しているならば、その加盟校の卒業生は加盟国内で建築家として活動することができることになっている。

フランスではDPLGというフランス政府公認建築家資格があり、公認される6年制学校を最終試験で卒業すると基本的には建築家の資格が授与される。次にフランス政府公認建築家営業権の収得となるが、年によって試験制度は変化し、大学の教育のほかに自分の責任でまとめたプロジェクトのプレゼンテーションなど、建築理論面が重視されうる。同国では175平方メートルを超えるものをすべて資格をもった建築家が設計することになっているが、それ以下のものは資格がなくても設計できるため、一般の住宅会社については資格のある建築家なしで家をたてることができる。

フランスでは、専門的要件としてプロジェクトマネージャ(フランス語でmaîtred'oeuvre)として活動するには、 建築家は建築学の修士号を取得していること、自身の名前でプロジェクト管理のための能力証明書を保持すること、建築家の役職と職業を保護するフランスの機関であるNational Architects Order Boardに登録されていること、職業賠償責任保険に加入している、という要件を満たさなければならない。

フランスでは、職業は1977年の法律[13]によって定義され、規制されている。「建築は文化の表現である。 建築設計、建物の質、周囲の環境への調和のとれた取り込み、自然景観や都市景観の尊重、建築遺産は公共の関心事である。 当局と、アプリケーションの処理中に、この関心の遵守を保証するために細分化する権限から建築許可を発行する責任を負う」 といったこの法文はとりわけ、建築家として実践するための教育上の要件、および建築の専門職を行使するための規則をタイトルIIIおよびIVを設定している。1977年の法律によれば、「建築許可申請の対象となる建設を請け負うことを望む人は誰でも、建築プロジェクトを確立するために建築家に頼らなければならない 」等建築家への必須の頼りを備えられて以降、建築プロジェクト契約面積が170平方メートルを超える場合建築家との契約が必須となる(この値は、農家の建物で800平方メートルまで)[14]。それ故建築の国立学校、そして国立建築家注文委員会もあわせフランスの建築の管轄はフランス政府の文化局に完全に依存されている。教育は公立学校であるフランスの国土全体に広がる20 ENSA(国立建築高等学校)学校の1つによって提供され、授業料は年間約700ユーロ上昇。フランスのEtudes d'Architecture (フランス語)を参照。

フランスでは有資格者で,かつ建築家として登録した人しか設計業務を行うことができないが,有資格者でも職域によっては登録できないことが特徴である。フランスでは建設会社などに所属する建築設計士もおり,これらが第三者性が確保できないという理由からである。

アイルランドの建築の主要機関はアイルランドの王立建築家協会、RIAIである。会員は接尾辞 MRIAIを使用することができ、会社の文房具などにタイトル「Architect」を使用できるように登録されている。なおタイトルは近年制度保障されたばかりである。 アイルランドは法律的に名称独占も業務独占もない国の一つである。しかし,こ れにかわってアイルランドではRIAIの会員制度が機能している。つまり大学で建築教育を受けた者に入会資格が与えられ,倫理規定が課せられる実質的に,外部にわかる形で,建築家の名称保障がなされている。

登録建築家になるのには認識プロフェッショナル・プラクティス資格の一つであるRIAI[1] に許可を得るために通常の経験承認が2年以上で、続いて建築の認定学校で5年間のフルタイムの研究を行うので、全体として登録を取得するには最低7年かかる。この詳細はRIAIのウェブサイトにあるが、 登録簿への代替ルートとして、ARAE(Architects Register Admission Examination) [2]を利用できる。これは必要な教育および職業資格を持たない人がアイルランドで登録簿に入る機会を提供、この審査は2009年以来成功裏に実施されている。 アイルランドの建築家協会は、2007年建築管理法第3部に対応して設立された老舗の自主建築家のグループである。同法は、アイルランド共和国で「建築家」という用語の使用を統制することを初めて求めている[15]。同グループは、職業における自己訓練建築家の以前の地位を回復するための法律改正のロビー活動もしている。

工学系学部にも建築課程のあるイタリアでは,建築家の名称をシビルエンジニアには与えないが,設計の業務独占は両者に与えるという現実的解決策をとっている。 イタリアで建築の職業に就くためには、個人は最初に建築の学位または建築工学の学位を取得し、次に4つのテスト(3つの筆記と1つの口頭)で州試験に合格することによって得られる専門資格を受ける必要がある。実際には建築家はOrdine degli architetti (建築家の順序)に登録する必要があるが、最近の改革後に計画者、造園家、および保全専門家(建築遺産)も含まれる。要件は州ごとにまとめられており、登録は建築家の居住地に基づいている。オーダー内には特定の資格に応じて現在いくつかのクラスとカテゴリがある。なおイタリアの法律は適切な令で登録された建築技術者に対しても同等の権利を認めている。建設業界での他の専門家は建設に特化したジオメトラ測量士 )とペリト産業 (技術エキスパート)がある。これらの専門家は建築家やエンジニアと比較していくつかの制限があるが、彼らは建築作業の基本的かつ補完的な側面を学ぶことを目的とした異なる短期の学習コースで修了しているからである。

英国では、「建築家」という名前、スタイル、またはタイトルを掲げての活動は建築家登録委員会に登録されているものに法律で制限されている。登録に必要な資格と経験を取得するには、通常最低7年間かかる。登録を希望する者は最初に認定大学レベルの建築学校で勉強する必要がある。大学によっていくつかのバリエーションがあり、基本原則は建築家として資格を得るための候補者は王立英国建築家協会によって管理されるが、候補者は建築学の学位(通常3年または4年、通常はBA、BSc、またはBArch)を取得修了し、建築家の事務所で仕事の経験を積んでRIBA Part Iから免除を受ける、その後候補者は大学院卒業(Dip Arch)、修士(MArch)、またはB(Arch)のいずれかを取得するために、通常2年間の大学院卒業コースを修了する必要がある、そのコースを完了すると候補者はRIBAプロセスのパートIIから免除を受ける、その後候補者は職業実務管理におけるRIBAパートIII試験の受けるが受験を許可される前に、少なくとも1年以上の経験を積む必要がある、 という3つの段階を通過しなければならないということになっている。

英国は、英国王立建築家協会:(RIBA)とが推奨する中建築家登録委員会(ARB)に一連の検査を通じて題され、学位を取得する方法は7年間続く。学位習得に3年間の - RIBA試験の最初の部分|インターンシップの1年間 - 2年間の集中コース|RIBA試験の第2部 - インターンシップのもう一年|RIBA試験の第3部、という期間を費やす。前述の試験の第1部と第2部は、「追加資料」を含む候補者が作成した「分析的解説」に基づいており、審査官の審査が続く。修習の最後の1年後、RIBA試験の第3部は、以下のガイドライン:実践の背景|アーキテクチャにおける管理|建設管理|実務管理と経営管理、を考慮して候補者を評価する。

Architectのタイトルは英国で法律で保護されている。建築家1997年の法で上記の修練を規制される。建物の行為の伝統的な発展は、クライアントがプロジェクトを実行する建築家を選択し、それはクライアントの代わりに建物の責任者となる(対照的に工業用建物の役割は、エンジニアまたはプロジェクトを担当するエンジニアリング会社に相当)。前述のケースでは、アーキテクトはエンジニアとコストのエキスパート(数量調査士である積算士)の選択についてクライアントにアドバイスする。後者は、材料のコストを見積もり、文書を準備し、建物の許可を得る責任がある。建築家は、しばしばコストエキスパートと共に建設会社を選択、それによって下請けされる会社も決まる。それが示されているように、このモダリティにおける建築家の中心的役割は、他の専門家によって占有されることがある。特に、建築検査員は、保守またはリハビリプロジェクトで通常この機能を実行する。

ただしイギリスは法律的に建築家の名称独占だけで,業務独占のなされておらず、これは意外と思う人がいるかもしれないがサーベイヤーの伝統からか,建築家のみに設計業務の独占権を与えることに強い反対があったためのようである。実態としては建築家の設計責任が大きいため通常の建築については建築家に設計が依頼されている。

北欧と称される5カ国では、アイスランド以外のスウェーデンノルウェーフィンランドの3カ国には、建築家制度のような試験制度はもとより、登録規定制度などもないことが知られている。各国で所管される建築関連法規にも建築家などについての規定はなく、建築家としての業務は法的な保護はなされてはいない。このため建築設計に従事するにあたって免許等は必要なく、適格な判断は地方自治体などに任されている。デンマークで建築家を目指すのであれば、国内に2つある建築学校どちらかを卒業し、その学校の最終学年の試験が年2回行われ、無事にパスをすると協会への入会資格が与えられる。建物のデザインだけを扱うのではなく、家具や照明器具や食器、あらゆるものの「デザイン」をする職能となっている。建築設備や構造などは建築家教育施設とは別のテクニカルスクールでしか学ぶことができない。ノルディックカントリーであると、資格制度がないため、大学の建築学科学士と修士で5年間の教育を受け、肩書き「sivil architekt」が認定される。

これらの国でアーキテクトという名称は、建築に関する学位取得した者を指している。ただし学位授与自体が法的にも保護されており、建築候補者という卒業生称号が国によって証され、一般に学位取得者が建築の実務を行うに当たる資質を有するとみられているのである。さらに取得者は各国で建築家協会が組織されており、この組織への入会条件ともなっている。協会に入会せずとも民間での実務を行うこと自体はできるが、国や自治体等での業務を委託するには経験や専門性の証明要求がなされる。

建築家ヨジェ・プレチニック (1943)

たとえばスウェーデンは建築家の称号が守られていない数少ないEU諸国のひとつではあるが同国では建築資格を取得し(EU資格指令に適合する)、少なくとも2年間の実務経験を持つ建築家が保護称号建築家SAR / MSAを使用することが一般的である。建築家SAR / MSAの職業上の称号はSveriges Arkitekterによって発行され、その組合員のことである。それは建築家のための品質保証として役立っている。一方かなり小規模な職業団体であるArkitekter In Swedenは、タイトルアーキテクトAISを発行している。また環境デザイナー/ランドスケープアーキテクトにはLAR / MSA、インテリアアーキテクトにはSIR / MSA、プランニングアーキテクトには FPR / MSAを発行している。

建築教育には、建物や建物の環境の計画、設計、管理、更新に関するコースが含まれている。スウェーデンでは、5つの大学の専門課程( チャルマース工科大学スウェーデン王立工科大学ルンド大学(旧ルンド工科大学)、ブレーキンゲ工科大学、ウメオ大学が建築家に就任する権利を有している。同国の建築学位は、学部レベルの学士号および上級レベルの修士号の学位が取得されたときに取得される上級レベルの専門学位である[16]。学士号には180単位、修士号には120単位が必要である。これは5年間のフルタイムの研究に相当している。職業学位と同様に、学部によって学位の専門分野も異なっている。例えば、チャルマース工科大学の建築プログラムでは、理学士号Technサマルカンドまたは、学士号 )や科学修士と選出タイトルの科学(修士)がある。

専門資格の認定に関するEU指令2005/36 / EC(資格指令)は、建築トレーニングおよびその他の資格を他のEU諸国またはEFTA国で認定するための要件を定めている。建築の学位は高等教育条例の付録2に規定されており、上記のEU資格指令の品質要件に準拠している。またより上の建築家の学位もまたヨーロッパ建築指令に準拠しているがこれは、スウェーデンの訓練を受けた建築家が他のESS国でも同じ権限を持つことを意味している。このため同国では新しい建築学位プログラムを2007年7月1日以降に教育を始めた者から改めた。ただし2007年7月1日より前にプログラムを始めた者にはそのために古い建築学位270単位(4.5年間の学習)も含められる。建築プログラムの資格を得るためには基本的な資格に加えて数学C、化学A、物理A(あるいは化学および物理の代わりに自然科学A + B)および社会科学Aのような自然科学研究が必要):BI、BII(高等学校の学年単位)、HP(高等教育単位)、AU(建築試験のポイント)が必要で、競争は高い入学要件と毎年数千人の申請者があり激しい。高等学校の成績と大学のテストからの入学ポイントではそれぞれ約22と1.9ポイントである。入学ポイントは年によってそして学校によって異なるが、一般にこれらのレベルにある。

スウェーデンで最初に認定された女性建築家スネルマン(Brita Snellman)の場合、1920年に工科大学の建築学部に属する余剰学生であった。翌年、法律の女性が正規学生にならなければならないという規定によりヘデモラで1922年に石工としても修業し、1924年に建築を卒業。同年の8月にHjortの建築事務所に雇用された[17]

スウェーデンでは19世紀以降、「芸術的な」建築家と、その後「要塞技術者」と呼ばれていた建築家を区別することがある。この違いは、ストックホルムには実際には2つの建築学校があるという事実にも見ることができる。

スウェーデン王立工科大学|KTHの建築学部では、修士号プログラムDesign and Constructionが2002年に60ポイントで設立された。プログラムを申請するには建築工学または建築教育から120単位の学士号を取得する必要があった。設計と建設の修士課程は、建築家やエンジニアとして働く機会を持つ180クレジットを含んでいた。ルレオ工科大学では、建築系の工学学位が2005年に設置された。ただし、このトレーニングには少数の建築課程が含まれているのみのため、伝統的な意味での建築家学校とは見なされない。この教育は建築学の学位ではなく別の修士号につながっている。 2006年秋からチャルマースでは建築家としても土木技師としてもダブルディグリーの機会を提供する新しい教育制度がある。このカリキュラムは建築と技術という名称で、300から360クレジットである。

ドイツの場合も、修了証書が国によって保証されており、学位を取得し2年間の実務を経て、建築家会議所アルキテクテンカルマに入会許可を得ることができる。建築家の称号はこの州ごとの建築家会議所(Architektenkammer http://www.architektenkammern.net/ )に登録されているものに法的に制限されている[3]。建築家になるにはドイツの建築家会議所への入会が必要である。会議所はインテリアデザイナー、ランドスケープアーキテクト、そして都市計画従事者も登録している( http://www.architekten-thueringen.de/english/ )。登録には部門ごとに異なるが3つの一般的な要件がある。4年間の建築プログラムの修了、継続的な専門教育、および登録建築家のもとでの数年間の実務経験が必要である。建築家会議への登録は建築家の居住地または職場に基づいている。そしてすべての州建築家会議所は、ベルリンにある連邦建築家会議所(BAK - Bundesarchitektenkammer)のメンバーである。ただし連邦所は職業上の登録提供はしていない。

なお、連邦制を採用しているドイツでは州によって技術者にも建築家と同じ業務独占を与えており,混在した制度となっている。

スペイン(LOEによって設立された)では、プロジェクト起草や建築物の建築管理はその用途にかかわらず、建築家が行うことができる。さらに、特定の用途(住宅、教育、行政、文化、宗教、健康)の建設作業は、建築家によってのみ設計され、示される。 したがって、この資格は、都市の問題だけでなく、建築の分野でも最も幅広い能力を備えている。建築家によって設計された作品の重要な執行の方向性は、建築家と一緒に仕事のプロジェクト管理を行う技術アーキテクトのみ対応。法律が技術アーキテクトに付与する帰属は、数量検査員、技術アーキテクト、建築技術者、および2010年7月8日付最高裁判所の判決の適用から得られたその他の資格によってテクニカルアーキテクトの職業遂行のために実行されている。同国でArchitectの職業は、建築家としての練習を希望する人が公式の建築大学に登録されていることが法的に義務付けられているため、いわゆる強制的なライセンスの一つである。これらの組織が公的ビザを通じて建築家の法的訓練を証明し、法律に基づく能力の範囲内で行使し、職業の組織と利益の保護の手段として機能している。さらに、スペインでは、建築家の学問的トレーニングは都市計画家のものと密接に結びついているため、建築家はその人数などにかかわらずあらゆる市町村のあらゆる規模の計画、基準または都市計画を作成する能力があるとされ、建設セクターの異なる専門家の帰属が混乱することがあって有能な専門家は次のようになる。建築家に対応し橋、ダム、ドック、道路などのプロジェクトを立案課題とする運河や港の土木技師や道路エンジニアなどや、住宅、行政、宗教、健康、教育、文化に関した建物の計画担当する者を建築家、残りの建造物は建築家またはその専門エンジニアなどが、例としてあげられる。

スペインの建築家を希望する個人は、文部科学省の認定を受けた大学から建築学位を取得する必要がある。実践的な経験を認識させるので、これで十分な状況である。世界の他の国々(メキシコなど)と同様に、スペインでは、建築家は建築家自身の専門分野を背景にしているだけでなく、土木工学、構造計算、設備の更新、不動産管理、プロジェクトの実現可能性調査、開発の促進、建物の検査などが含まれる。そのため、建築家の活動は基本プロジェクトだけでなく、実行プロジェクト(他の国のエンジニアも想定している)と作品監督のプロジェクトにも還元される。スペインの建築家の称号はその能力によって、イタリアに存在する建築家建築技術者の称号と同化することができる。このingegneria edile-architetturaその属性は建築家と土木技術者二重に対応している。

スペインでは他の国の建築家も、州協定によって合法的に認められている場合、その職業を実施することができる。ただしスペインの建築家の称号は、スペイン外の外国人の公認時、スペインでの称号は公認は直接的にはなされない。エンジニアリングの能力を持たない建築家の学位で権能を持つと理解するような建築家の称号は、スペインには存在しないと付け加えられる。称号が取得されたら、建築家は自治体の建築家協会に登録することによって認定されなければならない。この査証によってあらゆる専門的活動が建設の計画、設計、方向性の範囲内で行使することができる。免許を持つ建築家は、独立した専門家として、民間の建築会社のメンバーとして、または民間の建設会社のメンバーとして業を実施することができる。行政(中央政府、自治政府または市議会)でも同様である。

南北アメリカ諸国

アメリカでは,弁護士,建築家,医者などを対象とした職能法人制度があり,建築家を含む専門家の独立性が保たれる制度がある同国では建築家になることを希望する人々はそれぞれの州の要件を満たす必要がある。各州にはその州の免許法を監督するための登録委員会がある。建築登録委員会の全国評議会は 1919年に設立された非営利の専門家協会で、州のしばしば矛盾する規則間の平等を確実にする活動を行っている。50州(および5つの地域)それぞれの登録委員会NCARBがあり、資格のある建築家に国家証明書を発行する。NCARB証明書は、承認または相互主義による免許の付与を目的として、ほとんどのライセンス管轄で認められている。要件は管轄区域によって異なり、登録には3つの一般的な要件、教育、経験および審査がある。米国の約半数はその教育要件を満たすために国立建築認定委員会 (NAAB)によって認定された学校の専門学位を必要としている。これはB.ArchまたはM.Archの学位である。合意された候補者のための経験要件は、典型的には建築経験プログラム(AXP)、アメリカ建築家協会 (AIA)の共同プログラムである。AXPは、インターンアーキテクトの基本スキルとコアコンピタンスを特定するためのフレームワークを作成する。インターンアーキテクトはライセンスアーキテクトのもとで6つの特定部門(業務管理、プロジェクト管理、プログラミングと分析、プロジェクトの計画と設計、プロジェクトの開発と文書化、および建設と評価)にわたって約3年の経験を積む必要がある。学位取得要件を求めない州で受験者が受験資格を得るためには通常、AXPの多様化要件と組み合わせて10年間の全経験を必要とする。カリフォルニア州ではC-IDP(Comprehensive Intern Development Program)が義務付けられている。これは、IDPのシートタイム要件と、発生した学習を文書化する必要性に基づいている。すべての管轄区域で、NCARBが管理する一連の6つ(以前は7つ)のコンピュータ化された試験である建築家登録試験 (ARE)を使用している。NCARBはまた、NCARBのモデル規格を満たす建築家のための認定においてNAABの学位、AXPおよびAREの通過を受けているが建築家が別の管轄で登録を望む場合、この証明書はメンバーボード間の相互関係を容易にしており、それぞれの州によって認可されたすべての建築家は、登録建築家(RA)としての職業上の地位を持っている。ただし州の登録委員会の方針によっては他の方法で建築家としてのライセンスを取得することが可能な場合もある。典型的な免許取得プロセスの長さは、候補者の教育、経験および試験のペースの特定の組み合わせによっても異なるが一般に免許取得プロセス全体が完了するまでに少なくとも7年から11年かかる。5年間の研究(B.Archは5年間、M.Archは3年間、「4プラス2」プログラムは6年間)、3年間以上の経験(各カテゴリーのIDP要件を満たす) 7回のARE 4.0試験の受験と合格までに1年以上かかる。アメリカでこのタイトルを得るには、必要とする建築家の国家登録ボードによって提案された一連のテストをNAAB認定スクールの認定を受けている学位を獲得し、建築家登録試験(ARE)合格、さらに要求を取得する前に建築家の監督の下で実際最小で三年の実務を行うことに留意しなければならない。

AREは州別試験で各州は一連の特定の要件を提示し、各地域に存在する環境の多様性のために独自のライセンスを付与している。他の州ではいくつかの相互協定があり、その間に容易に度合いを移すことができる。高等法(ニューヨークやカリフォルニアなど)のある州では、学の事実は習得の要件ではなく、建築家の認定を受けた10年間の修習で十分としている。しかしほとんどの州では現在学士号が必要とされており、ほぼすべての雇用局側が求めており、それぞれの州で資格を持つすべての建築家は、登録建築家(RA)である。

アメリカ建築家協会(American Institute of Architects、AIA)は、継続的な教育プログラム、標準契約や慣行とのデザイン賞を含め、アメリカの建築家、へのサービスの範囲を提供し、プロの組織である。そのイメージとは対照的に、AIAは建築家のライセンスに直接関与していない。実際、建築家のための「AIAライセンス」または「AIA認証」は存在しない。ただし、AIAのメンバーは、その名前に接尾辞「AIA」を使用することがある。AIAは資格者のみが入会できる団体であり、保証・保険などのサービスとネットワークを提供する職能団体である。身分証明に AIA を付記することは、この会員にのみ許される。とはいえ、AIA メンバーでなければ建築家ではない、というわけではなく、AIA に所属しない建築家も多い。

公益財団法人建築技術教育普及センターウェブサイトの「北米3ヵ国における建築家資格の相互認証とメキシコの建築技術者制度」によると、メキシコ建築家については、法律制定以前は、建築家学会(Sociedad de Arquitectos Mexicanos A.C. 1905年設立)が建築家をまとめる活動を行い、1946年に「労働法・建築家に関する法律」制定後、新たに各州において建築家協会(Colegio de Arquitectos de各都市名A.C.)が設立(1946年)されはじめ、同時に建築家学会と統合し活動を行うかたちとなったとし、1965年には、各州の機関がまとまり、建築家の資質・技術向上のためにメキシコ建築家協会連合(Federacion de Colegios de Arquitectos de Mexico)が設立され、現在に至っているという。建築家の称号(資格)を取得するためには、ASINEAが認定する大学の建築学部を必要条件(社会奉仕、建築実務、学位論文、卒業試験)をみたして卒業後、出身大学がある州で建築家免許を発行され、晴れて建築家として業務に従事することとなっているが、免許も州内のみ有効で、その後メキシコ全土で有効の免許は専門技術総合局(DGP:Direccion General de Professiones en Mexico)に別途申請し免許交付を受ける必要があるとしている。メキシコでは、建築を含むあらゆる職業が公教育事務局によって規制されている。事務局は認められた学部課程が無事達成された後のみプロフェッショナルライセンス(スペイン語cedula pro )を免除する。したがって、建築家が学部の卒業証書と専門の免許を保有していれば法的には十分である。公機関または建築家協会への登録は完全に任意である。それにもかかわらず、他の規範が建築業界を規制している。メキシコでは建築事業が建築家以外の個人によってなされるのが一般的である。これらの規制は建築の専門家とは全く無関係である。大規模建設の場合、専門家が建設担当責任者(スペイン語、Director Responsable de ObraまたはDRO )として行動する必要があるがこの役職には最低2年間の建設の専門的経験と、さらなる評価および/またはトレーニングが必要である。ただし、建築家がこの役割を引き受けることは稀である。これは一般的に土木技師によって好まれ、留保される立場である。

カナダでは建築家として必要とされているライセンスを習得するためにはアーキテクチャでの学を修了した後に到着したいくつかある地方の建築協会ですべて数年間の試用期間を完了し、試験のシリーズを渡し、年会費を支払う。

カナダのロイヤル・アーキテクチュア・インスティテュート(Royal Architectural Institute of Canada)は、「カナダにおける建築とその実践の声」になることを目指している。この組織に属するアーキテクトは、名前の後にRAIC接尾辞を使用する権限を持っている。RAICのすべてのメンバーは建築学の学位を持っているが、カナダの建築家のすべてがRAICのメンバーというわけではない。

カナダでは、建築家は登録のための3つの一般的な要件、すなわち教育、経験、そして審査を満たすことが義務付けられている。教育要件は一般的にM.Archから成り、カナダの建築認証委員会(CACB)によって認定されている。賛成候補者の場合、経験要件は通常インターン・アーキテクトプログラム (IAP)であるがそれぞれの地方建築家法に基づいて付与された権限により各建築家協会がインターンで最低5,600時間の実務経験を積むことを要求する。事前登録/免許取得期間の基本的な目的は、インターンが建築の実践に従事するのに必要とされる実用的なスキルと能力の水準を満たすのに十分な経験を提供されることを確実にすることである。この経験は4つの主要なカテゴリーと16のサブカテゴリーに多様化されており、登録建築家の直接監督の下で修業を修了しなければならない。現在、すべての管轄区域で建築家登録審査 委員会 (NCARB)が管理する一連の7つのコンピュータ化された試験である建築家登録審査 (ARE)を使用している。同様に、すべての管轄区域は、Pan Canadian ExAC委員会が管理する、カナダの建築家試験 (ExAC)を承認している。教育要件、IAP、および試験が完了したら、それぞれの州の建築研究所に登録/ライセンスを申請できる。建築家は年会費を支払う必要があり、継続的な教育要件を満たして実践するためのライセンスを維持する必要がある。 カナダ王立建築協会 (RAIC)は1907年に設立され、3,600人を超える建築家、および建築家認定校の卒業生を代表する自主的な全国協会である[18]。RAICは「建築の声とカナダでの実践」を目指している。メンバーは自分の名前の後に接尾辞MRAICを使用することが許可されている。接尾辞FRAIC(Fellow of the RAIC)は、RAIC College of Fellowsのメンバーによって使用される。RAICのすべてのメンバーが建築の認定を受けている学位を取得しているわけではなく、カナダのすべての建築家がRAICのメンバーであるとは限らない。

ブラジルで建築の仕事をするには、工学農学連邦評議会(CONFEA)から分離した建築都市評議会(CAU)が認定するCREAという資格が用意されている。試験はなく大学建築学部(FAU)卒業で資格として認定される仕組みである。ブラジルでは大学進学率が低いため、建築家の社会的地位はおろか大学出という立場は相当価値が高い。総じて富裕層出身者が多く、所得水準が高水準である。日本のような一級建築士として工学的設計瑕疵が重く問われる国とはかなり異なり、製図はDesenhista製図工が行い、建築の確認申請もProjetistaに任せ、構造や設備などもエンジニアに任せる仕組みであり、計画意匠の統括がブラジルの建築家の役割となっている。

アルゼンチンにおいて建築の実践には、国家教育省の認可を受けた州立または私立大学のカリキュラムの承認を必要とする。機関に応じたプログラムで、5年から6年の間で異なり、最終論文の要件を含む場合と含まない場合がある。そのプロフェッショナルの責任範囲には、通常、都市計画と国土計画も含まれるが、この大学院の専門課程も数多くある。

職業訓練の資格は、それが国家であるか各省であるかにかかわらず、専門家協会によって付与される。ほとんどの地方自治体は各管轄区域内での業を許可するためにこの許可証を必要としている。地方自治体が建築警察の責任で設計を承認し、建築許可を与え、建物建築を可能にするために建築家が実行しなければならない専門的な作業は次のとおり。

プロジェクト - 建設管理(すなわち、発起人または所有者に代わっての建設事業のコントローラー)|技術的表現(すなわち、建設会社に代わって専門的な技術的責任)- 非常に小規模な作業を除いて、または所有者の管理によって実行される場合を除き、タスク2とタスク3は互換性のない責任であるため、同じ専門家によって実行することはできない。

なお、実用的かつ法的な観点から、土木工事の設計・施工上のincumbenciesアーキテクト、主要な作業専門家の作業が他の職業、特に土木技師、構造においてエンジニア、または同等の者が建物の表装と高さの制限により可能としている。

アジア

シンガポールでは大学での勉学が必要である( シンガポール国立大学での5年間のコースまたは承認された特定の外国の大学など)。大学の修了時には、登録建築家の下で最低2年間働くことによる追加訓練の登録が要求される。シンガポールの法律は「建築家」という用語の使用を管理し、建築家登録簿に記載されるべき要件を規定している。シンガポール建築家協会の会員資格は、任意の専門家資格である。

インドで建築家が職業実務を行うためには、1972年建築家法の規定に基づいてインド政府によって構成された建築評議会に登録する必要がある。建築家の職業は1989年の建築家規則(2003年に改正された通り)によって管理されている。COA登録サービスは建築の程度を提供する機関の認定も提供している。これは、16営業週間(1学期)の職業訓練を含む最低5年間の期間である。インドの認定資格をって建築教育を提供する機関は大学の構成大学/学部、みなし大学、附属大学/学校および自律教育機関を含めて約280の機関がある。なおインドの法律は適切な令で登録された土木技師に対しても平等の権利を認めているが、同国の土木工学の大学院の学位プログラムは専門的な実践なしで4年間の期間である。

スリランカでは「建築家」および「公認建築家」という用語は、スリランカの建築家協会法(行為)1976年の1とスリランカ建築家協会(改正)法、1996年の第14noに基づく保護されたタイトルである。スリランカでは、建築家は登録のための3つの一般的な要件を満たすことを要求されており、教育、経験、そして審査と教育は、モラトゥワ大学またはシティスクールオブアーキテクツ(スリランカ建築家協会が所有)またはSLIAが認定する外国の大学が主催する学位コースといった利用可能な2つの機関のうちの1つから行われている。そのうちモラトゥワ大学は、SLIAとRIBA の両方に認められた「3 + 2」プログラムを提供している。3年間の学士号(建造環境)の学位と2年間の修士、M. Sc。(建築)。2年間の適切な実務経験とSLIA Part III試験の無事完了を伴うこれは、憲章と建築登録委員会(ARB)登録につながるが、最近になってモラトゥワ大学は「3 + 2」プログラムを5年連続のB.Archに変更した。このほかにCity School of Architectureは7年間のパートタイムコースを提供し、その間学生はチャータードアーキテクトの監督の下で継続的に働きながら、パートタイムで学校に通っている。このプログラムの最初の4年間の修了はSLIAパートIの資格があり、3年後の残高の修了はSLIAパートIIの資格がある。1年間の適切な実務経験とSLIA Part III試験の無事の完了でこのプログラムを成功裏に完了することは憲章と建築登録委員会(ARB)登録につながるといえる。

北朝鮮では、1953年に設立された平壌建設大学に、建築学部、建築工学部、都市経営学部、建設材料学部、など六つの建築関連学部があるのであるが、建築学部には建築学科、園林学科、都市計画科の三つの学科がある。定員は併せて450から500人である。建築学科は住宅、公共建築、産業·工場、室内でほかに古建築·建築史、建築理論·美学理論の各講座からなっている。建築工学部には、土木などエンジニア系の学科がある。併せて900人である。他に、各地方に,建築単科大学があって建築家を養成する。大学は 5年制である。優秀な人材は研究院 (大学院)に進む。さらに研究院を卒業して、研究士になる道もある。北朝鮮では普通、大学を出ると設計員の資格を受験する。六級から一級まであって、一級上がるのに三年の経験がいるという、かなり厳しい 条件である。二級以上になると、功勲設計家、さらには人民設計家となる資格が出来るという。人民設計家というのが最高位である。

第二次世界大戦後の1950年建築士法が成立し、国家資格としての「建築士」制度が誕生した日本では「建築士」が法定の資格名となっている[19]。実務上は、建築設計事務所のなかでも国家資格である「建築士」を擁した登録事務所でなければ、一定規模の建築を設計・監理することはできない。法律上は、極小規模な建物を除き、建築士以外の者が設計や監理を行うことは禁止されている[20]。また、建築士の資格を持たない者が建築士と紛らわしい名称を使用することは禁止されている[21]。戸谷英世『欧米の建築家、日本の建築士』(井上書院、2018)では、日本では住宅建築設計であっても建築士法により建築士以外の者が住宅建築設計及び工事監理業務を行うことを禁止(就業制限業務)しており、資格を得る条件として建築士法では大学及び高等建築機関で建築教育に応じた学歴と建築の設計工事監理の実務経験を受験要件と定めているが、欧米の人文科学としての建築設計教育が行われていない日本で実務経験として設計工事監理のできるところは実際一部の建築士事務所等に限られているとしている。同書によると欧米では建築学は人文科学(ヒューマニティーズ)学部で教育し、卒業生はアーキテクトになるほかにドラフトマンになることもあるがドラフトマンには人文科学の学歴は義務ではなく、材料と工法の専門技術かあればドラフトマンとして生計を立てることができる。またドラフトマンには質格はないか、多くの場合建築家との共同作業をとおして実施設計の作成能力が求められる。

この上で、明治期の日本で近代建槃設計として始められた建築教育は、欧米のアーキテクト教育ではなくドラフトマン教育であったとし、日本では人文科学としての近代ルネサンス思想などを学ぶための歴史・文化・生活教育は一切行わず、建築製団技術者が近代建築の工事のために建葉意匠の設計図書を作成することを第一とした教育で、明治時代の工部大学校で行われた近代建築教育では建築機能と性能を満たす一般建築構造(ビルディング・コンストラクション)として建築を設計し、それに近代ルネサンス様式の意匠を施す技術教育を建築学とし、意匠設計教育はドラフトマン教育であり、様式の建築物をつくることを条件(指定された様式)に実施設計図書を作成しなければならなかった日本ではこの結果設計業務委託でも設計入札が一般的に行われ、落札者は施主のもとへ意匠のモデルを拝借にくることが日常的に行われていたとしている。さらに戸谷は、設計図書作成にかかわる欧米の基本設計を行う「アーキテクト(建槃家)」と実施設計を行う「ドラフトマン(建築製図技術者)」の関係では、ドラフトマンには基本設計の作成はできないが、一方、アーキテクトであっても施工の具体的なしかたがわからなければ実施設計をまとめることはできないとするが、基本設計がすでにできている場合には、ドラフトマンは実施設計に取り掛かれる。これは実施には建築設計思想を問題にする必要がないからであって基本設計を前提にした実施設計は、入札によっても実施することが可能であるという。そして明治維新以降、近代建薬の基本設計教育は日本には存在せず、そして正確な様式の精度高さがデザインの優秀さと勘違いし、実施設計の作成(トレース・模写)から始まっていたとしている。しかしながらアーキテクトとドラフトマンとの違いは、基本設計を創作する人文科学的知識、経験を有する建築家か、工事実施に責任がもてる設計図書を作成する建築製図技術者かの違いであり、同じ設計の業務に携わり同じ技術を使うことも多いが、基本的に両者は人文科学か建設工学かという異質の知識、能力を必要とする技術者で、その間には優劣の差はないとしている。

日本語の建築家というのも資格制度上の名称ではなく、建築家とは職業名ということである。自身では有資格がない場合、スタッフに有資格者を置くことで建築士事務所を主宰する。下記のように建築家という名称を使用した建築家の会合民間団体が存在し、たとえば国際建築家連合(UIA)に加盟を目的に設立した建築家協会が現在の日本建築家協会(JIA)に直結、西洋型の正統派建築家集団を設立当時から目指している日本建築家協会では、建築家を職業のひとつとして扱う。建築家職能原則に従って、同協会への入会資格を、専業で建築設計監理業務を行なう者、前記業務を行なう組織の主宰者または協同者、責任ある立場で設計監理業務を行なっている者、前記の立場に相当し公的資格を持つ者(建築士)、などと定めている。建築家の呼称は1890年出版の「東京百事便」の職能分類において官庁・国家機関所属の建築技師の意味で使用されている[22]

国際的な建築設計競技などでは、国際建築家連合の会員資格を求められるものが多いが、日本ではJIA(日本建築家協会)に所属することでUIA資格保持に準拠するものとしている。


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