セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサスとは? わかりやすく解説

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セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/07 04:19 UTC 版)

セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス
Centro Financiero Confinanzas
2017年の状態
概要
現状 建築中断
用途 オフィス
ホテル
アパートメントホテル
所在地 ベネズエラカラカス
着工 1990
建設停止 1994
所有者 Corpolago C. A.
高さ
屋上 190 m (623 ft)
技術的詳細
階数 45
設計・建設
建築家 Enrique Gómez and Associates.
開発業者 J. David Brillembourg.
構造技術者 Brewer and Brewer Engineers S.C.
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セントロ・フィナンシエーロ・コンフィナンサススペイン語: Centro Financiero Confinanzas)は、ベネズエラの首都・カラカスにある超高層建築物。パルケセントラルのツインタワーに次ぐ、ベネズエラで3番目の高さの超高層ビルである。開発主の名にちなみ、トーレ・デ・ダビ西: Torre de David、デイビッド・タワーの意)とも呼ばれる。1990年に着工したが、銀行破たんにより1994年から工事が中断しており、2013年現在未完成である。

歴史

開発主のディヴィッド・ブリレンブルクにより建築がすすめられた。ロビーや会議室、ヘリポートを有する高さ190mのタワーAをはじめ、6つの建物で構成される。

ディヴィッドは1993年に亡くなり、その後1994年に起きた金融危機により、建物は政府の管理下に置かれた。内部は水道や配電設備、エレベーター、バルコニーの手すり、更には壁や窓にも未完成の部分があった[1]

ベネズエラの大規模な住宅難により、2007年10月頃からスラム化し不法占拠者が住み着きはじめた。居住者らにより22階まで水道が敷設され、無認可の歯科医師が診療するなど環境が整えられた。一部の居住者は自動車を所有し、建物の駐車場に保管している。建物の28階まで、700世帯2500人が暮らし[1][2][3]、居住者ら自身により床屋や食堂、フィットネスクラブなどが営まれている[4]

2014年7月にニコラス・マドゥロ政権は居住者を退去させるザモラ2014作戦を開始し、2015年に完了した[4]。しかし、建物を買収して改装するとされていた中国の銀行との商談が破談したために放置されていると2016年に報じられた[5][6]

2018年8月に2回発生した大地震英語版ではコンクリートが最上階から歩道に落下するなど周囲に被害を及ぼし[7]、最上部の5フロア分が25度傾くなど建物自体も大きな被害を負った[8]

脚注

  1. ^ a b Romero, Simon; Díaz, María Eugenia (2011年3月1日). “CARACAS JOURNAL; In Venezuela Housing Crisis, Squatters Find 45-Story Walkup”. The New York Times. http://www.nytimes.com/2011/03/01/world/americas/01venezuela.html 2011年3月3日閲覧。 
  2. ^ Grant, Will (2010年12月18日). “Venezuelan squatters bank on the future in office tower” (英語). BBC Online. http://www.bbc.co.uk/news/world-latin-america-11942501 2011年3月3日閲覧。 
  3. ^ “Anywhere but Here: Deserted Banking Empire turned Skyscraper Slum” (英語). (2013年5月7日). http://www.messynessychic.com/2013/05/07/anywhere-but-here-deserted-banking-empire-turned-skyscraper-slum/ 
  4. ^ a b 世界で一番高い場所にあるスラム、45階建ての高層ビルが丸ごとスラム街に。ベネズエラ「ディヴィッド・タワー」廃墟”. karapaia (2013年8月15日). 2013年8月22日閲覧。
  5. ^ Cawthorne, Andrew (22 July 2014). "Venezuela moves squatters from 'Tower of David' slum". Reuters.
  6. ^ Berg, Nate (24 April 2016). "Inside The Tower of David, Venezuela's Vertical Slum". The Daily Beast.
  7. ^ “Strong earthquake rocks Venezuela, felt as far away as Colombia's capital”. CTV News. (2018年8月21日). https://www.ctvnews.ca/world/strong-earthquake-rocks-venezuela-felt-as-far-away-as-colombia-s-capital-1.4062404 2021年9月6日閲覧。 
  8. ^ “Ministro Reverol informó que la “Torre de David” sufrió una inclinación de 25 grados en sus últimos cinco pisos”. La Patilla. (2018年8月21日). https://www.lapatilla.com/2018/08/21/ministro-reverol-informo-que-la-torre-de-david-tiene-una-inclinacion-de-25-en-sus-ultimos-cinco-piso/ 2021年9月6日閲覧。 

関連項目


座標: 北緯10度30分19秒 西経66度53分56秒 / 北緯10.50528度 西経66.89889度 / 10.50528; -66.89889


セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス(ディヴィッド・タワー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 01:56 UTC 版)

九龍城砦」の記事における「セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス(ディヴィッド・タワー)」の解説

ベネズエラ首都カラカスにある45階建て超高層ビル建設途中の状態で2,500人もの不法居住者占拠され自前水道設備整えられるだけでなく、住居商店床屋フィットネスクラブまで勝手に開業されるなど、建物一つがまるで一つの街の様になっている。

※この「セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス(ディヴィッド・タワー)」の解説は、「九龍城砦」の解説の一部です。
「セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス(ディヴィッド・タワー)」を含む「九龍城砦」の記事については、「九龍城砦」の概要を参照ください。

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