ノースカロライナ州立大学とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 建物・施設 > 施設 > 教育施設 > ノースカロライナ州の大学 > ノースカロライナ州立大学の意味・解説 

ノースカロライナ州立大学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/08 14:49 UTC 版)

ノースカロライナ州立大学
ベルタワー
大学設置/創立 1887年
学校種別 州立
設置者 North Carolina General Assembly
本部所在地 ノースカロライナ州ローリー
学生数 34,767、31,676
学部
  • 後述
ウェブサイト http://www.ncsu.edu/
テンプレートを表示

ノースカロライナ州立大学英語: North Carolina State University)は、ノースカロライナ州ローリーに本部を置くアメリカ合衆国州立大学1887年創立、1887年大学設置。大学の略称はNC State, NCSU。

学生数約35,000人(大学院生は全体の28%程度)を擁する。近年のノーベル賞受賞者の輩出を含め、米国屈指の研究機関である。

ノースカロライナ大学システム(UNC System)を構成するノースカロライナ大学群の一つであり、アメリカ東海岸に位置するノースカロライナ州最大の学術研究機関である。Land Grant (土地開発研究助成)、Sea Grant (海洋研究開発助成)、Space Grant (宇宙開発研究助成)の全ての助成指定を受けており、政府の研究助成金の割り当て金額で常にトップ5にランクインする名門州立大学として知られる。

アメリカ東海岸最大の研究地域であるリサーチ・トライアングル・パーク[1]を構成する三大学のうちの一つであり、その他には、ノースカロライナ大学チャペルヒル校デューク大学がある。リサーチ・トライアングル・パークは、スタンフォード大学が牽引するアメリカ西海岸最大のシリコンバレーとよく比較され、東海岸最大の新興研究開発推進地域として期待されている。

基本情報

東海岸南部に位置する大学としては珍しく、白人の学生が65%以上を占める[2]SATの平均スコアは1,300である。(1,600点満点)[3]大学生の4年以内の卒業率は約40%である。

歴史

1887年にノースカロライナ州の州都であるローリーに創設された。1932年にノースカロライナ州内の3つの大学(ノースカロライナ州立大学・ノースカロライナ大学チャペルヒル校・ノースカロライナ大学グリーンズボロ校)が統合されて以来、1969年までにシャーロット校、アッシュビル校、ウィルミントン校も加わって、UNC(University of North Carolina) として単一のシステム(UNC System)で運営されている。研究開発においては、米国ハイテク産業を牽引する大学の一つとして知られ、また、『誰でも使える』がモットーのユニバーサルデザインを発祥した芸術・デザイン系の大学としても知られる。なお、スウェーデン王立アカデミーノミネートするノーベル賞受賞者を輩出している大学としても歴史に名を刻む。

教育

連邦政府からの補助金額は全米で常に5位以内で、産業界からの補助金額においても全米8位、研究者の特許保有数は全米9位であり、世界屈指の研究学術機関である。工学に関する研究の評価が特に高い。

ランキング

主要世界大学ランキング

U.S.News & World Report大学ランキング

  • 世界大学ランキング: 第222位(2018年度)[8]
  • 全米大学総合ランキング:第81位(2018年度)[9]
  • 全米州立大学ランキング: 第33位(2018年度)

US NEWS主要研究課程ランキング(2019)

  • 工学部: 第24位(原子力(4), 農業(8), IE(16), 材料(18), 化学(21), 土木(23), 計算機(26), 環境(27), 航空宇宙(30), 電気(32), 医用生体(34), 機械(38))
  • 計算機科学部: 第43位
  • 物理学部: 第52位
  • 化学部: 第52位
  • 生物学部: 第85位
  • 数学部: 第53位
  • 統計学部: 第16位
  • 経済学部: 第55位
  • 心理学部: 第112位
  • 社会学部: 第47位
  • 地球科学部: 第68位
  • 獣医学部: 第3位

専門大学院

  • 経営学大学院(MBA): 第92位
  • 公共政策大学院: 第44位
  • 教育学大学院:第46位

カレッジ

本校には、下記の10のカレッジ(日本の大学における学部・研究科に相当)が存在する。

アクセス

ローリーへの空路による直行便の就航都市は下記を含む約40都市に上る。

大学附属図書館群

2013年1月に130億円以上の建設費用を投資してオープンしたJames B. Hunt Libraryは、Automated libraryと呼ばれる世界中でも類を見ない次世代型の図書館である。BookBotと呼ばれる「人間に代わって、本を本棚から取りに(または、収納をしに)行くロボット」がこの図書館では導入されている。また、現代的なスタイルを取り入れた建築様式で、世界で最も美しい50の図書館において14位にランクイン[10]し、世界で最も素晴らしい図書館25選(25 Coolest College Libraries)にも選出されている[11]。ただし、この他にもキャンパス内には4つの図書館(NCSU Libraries)があり、同大学が誇る最大の図書館は飽くまでもD. H. Hill Libraryであることには留意されたい。図書館群全体での蔵書総数は450万冊以上と言われている[12]

キャンパス

本学は、州都RaleighにCentral Campus(中央キャンパス), South Campus(南キャンパス), West Campus(西キャンパス), North Campus(北キャンパス), East Campus(東キャンパス), Centennial Biomedical Campus(生医学キャンパス), Centennial Campus(記念キャンパス)の7つのキャンパスを有し、総面積2,110エーカー(8.5平方キロメートル)を誇る。キャンパス内には大学利用者用の無料シャトルバスが早朝から深夜まで数分〜十数分間隔で運行されており、各々のバスの「現在地」と進行方向、バス停情報等がスマートフォン用のアプリケーションで常に確認できるようになっている。 学内には大学運営のジムが存在し、フィットネスクラブ温水プール・クライミング施設、サウナ等を無料で利用することができる。 多々のショッピングセンターが広大なキャンパス内に存在し、映画館カフェテリア、ずらっと並んだ各種飲食店は車・バスでのアクセスに恵まれる。

記念キャンパス

同大学はメインキャンパスの他に、大学の創立100周年を記念して作られた記念キャンパス(Centennial Campus)を擁している。この記念キャンパスでは、多分野の産学協同研究プロジェクトが推進されており、バイオテクノロジーや各種工学を中心とした、複数のベンチャー企業が拠点を置いている。Linuxディストリビューションの最大手であるレッドハットPC大手メーカーIBM、繊維材料系大手デュポン等がこのキャンパス内に研究所・実験設備を擁している。

スポーツ

大学ではバスケットボール、フットボール、野球などあらゆるスポーツが盛んで、アトランティック・コースト・カンファレンスに所属していて、ウルフパック(Wolfpack)をチーム名としている。特にバスケットボールは過去にデイヴィッド・トンプソンを輩出しており、毎年近隣の強豪であるデューク大学ノースカロライナ大学チャペルヒル校と、あるいは他の強豪との熾烈な対抗戦を繰り広げる。

スポーツ施設は、主キャンパス内のレノルズ・コロシアム(Reynolds Coliseum)で行う場合もあるが、中央キャンパスのシンボルである記念ベル・タワーから北西へ5.5 km(3.4マイル)離れたカーター・フィンレイ・スタジアム(Carter–Finley Stadium)および1997年に開館したPNCアリーナである。両施設の周りは、ノースカロライナ・ステート・フェアNorth Carolina State Fair)が行われるグラウンドである。

著名な出身者

多岐分野にわたる著名人有名人セレブリティを輩出している。

日本の提携大学・姉妹校

下記の4つの国公立大学と5つの私立大学との間に学生の交換留学の提携を結んでいる。

国立大学 提携校一覧

私立大学 提携校一覧

リサーチ・トライアングル・パーク(Research Triangle Park)

リサーチ・トライアングルを牽引する三大学のうちの一校である。他の2校は世界屈指の名門大学であるデューク大学ノースカロライナ大学チャペルヒル校であり、これら3大学を中心とした研究地域はリサーチ・トライアングル・パーク(Research Triangle Park)と呼ばれる世界でも有数の研究開発地域である。また、リサーチ・トライアングル・パークは博士号保有者の割合が極めて高い地域としても知られる。

キャンパス風景

脚注

外部リンク

  • NC State Home Page - 公式サイト(英語)
  • NCSU Centennial Campus - センテニアル・キャンパス(英語)
  • The Go Pack Site - スポーツ関連公式サイト(英語)
  • [1](英語)
  • [2](英語)
  • [3] - James B. Hunt図書館(Youtube, 英語)
  • [4] - キャンパス紹介(Youtube, 英語)
  • [5] - James B. Hunt Library, Rankings(英語)



ノースカロライナ州立大学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/25 05:52 UTC 版)

デイヴィッド・トンプソン (バスケットボール)」の記事における「ノースカロライナ州立大学」の解説

1954年南部田舎町ノースカロライナ州シェルビー聖職者の親のもと10兄弟一人として生まれたデイヴィッド・オニール・トンプソンは、貧しさ差別喘ぎながらもバスケットボール熱中する少年時代過ごし高校時代には2度の州オールチームに選ばれ3年生時には最優秀選手受賞した大学地元のノースカロライナ州立大学に進学大学でのプレーデイヴィッド"スカイウォーカー"トンプソンの名を一躍全米知らしめた。彼はとにかく誰よりも高く宙に舞った。「バスケットボードの上置いたコインジャンプして取ることができた」という有名なエピソード出来たのもこの頃であり、大学1年時には彼の噂を聞きつけたギネスブックがわざわざ大学にやってきて、彼の跳躍力測定したその時出た記録42インチ(約107cm)で、ギネス記録認定された。その後さらに跳躍力鍛えたトンプソンは、48インチ(約122cm)にまで数字伸ばしている。当時カレッジバスケNCAA)は試合中ダンクシュート禁止しており、その制約乗り切るために生み出されたのがカリーム・アブドゥル=ジャバーの「スカイフック」だったが、トンプソンもまた彼独自のプレー編み出している。それは「アリウープ・レーン」と呼ばれるもので、チームメート共同発案者でもあるモンテ・トウがリング近く高々とあげたトストンプソン空中受け取りそのままリング中に落とすというものだった驚異的な身体能力を誇るトンプソンだからできる技であり、このプレーチーム重要な得点パターン一つとなり、またこの技術トンプソンによって広く知られるようになった。なお、大学最後の年1975年ノースカロライナ大学との試合後半開始直後に、トンプソン彼の大学キャリア唯一のダンク決めている。得点認められず、コーチのノーム・スローンの命令トンプソンはすぐにベンチ下げられたが、客席からは嵐のような喝采送られた。 当時NCAA規定により大学1年時は公式試合出場できなかったが、大学2年生、1972-73シーズンからいよいよトンプソン快進撃始まったトンプソンはこのシーズンチーム27全勝導き、1973-74シーズン全米ランキング1位となった1974年ACCトーナメント決勝ではランキング4位のメリーランド州立大学とACC史上に残る熱戦演じオーバータイムまでもつれた試合を103-100で制したその後ノースカロライナ州立大NCAAトーナメント勝ち抜いていくが、ランキング4位のメリーランド州立大NCAAトーナメント本戦出られないという事態となったため、後にトーナメント出場枠拡大繋がっている。当時カレッジバスケ界は名将ジョン・ウッデン率いUCLANCAAトーナメント連覇達成するなど圧倒的な強さ誇っていたが、ノースカロライナ州立大はそのUCLAトーナメント準決勝対決試合はダブルオーバータイムまで戦うという大激戦となったが、193cmのトンプソンUCLAエースで211cmのセンタービル・ウォルトンシュートブロックしさらには試合終盤での決定的な場面でウォルトンの上からジャンプシュートを決めるなどの大活躍を見せノースカロライナ州立大勝利に導くと共に10年近く渡って続いたUCLAによるNCAA支配終止符打った決勝マーケット大学戦を制したノースカロライナ州立大NCAAトーナメント初優勝果たしトンプソン大会MVP選ばれた。1974-75シーズンにはネイスミス賞、アドルフ・ラップ賞など主要個人タイトルをはじめ、様々な賞を総なめにしている。 トンプソンACC史上最も重要な選手の一人位置づけられており、2002年のACC50周年記念発表されACCバスケットボール選手Top50においてはマイケル・ジョーダンティム・ダンカングラント・ヒル怱々たるメンバー抑えて1位に選ばれている。また70年代当時ノースカロライナに数いるバスケ少年一人だったマイケル・ジョーダンは、大学活躍するトンプソン強烈な印象持ったという。ジョーダン少年時代憧れたバスケ選手に度々トンプソンの名前を挙げており、2009年ジョーダン殿堂入りする際にも、プレゼンタートンプソン選んだほどである。

※この「ノースカロライナ州立大学」の解説は、「デイヴィッド・トンプソン (バスケットボール)」の解説の一部です。
「ノースカロライナ州立大学」を含む「デイヴィッド・トンプソン (バスケットボール)」の記事については、「デイヴィッド・トンプソン (バスケットボール)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ノースカロライナ州立大学」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ノースカロライナ州立大学」の関連用語

ノースカロライナ州立大学のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ノースカロライナ州立大学のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのノースカロライナ州立大学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのデイヴィッド・トンプソン (バスケットボール) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS