トンネル トンネルと文化的影響

トンネル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 09:52 UTC 版)

トンネルと文化的影響

日本では「山の中に女が入ると、女神である山の神の嫉妬に遭い事故が起こる」という迷信が長らく信じられてきた。そのためトンネルや坑道などへの立ち入りは長らく女人禁制であった。

見学者のうち女性のみが拒否され問題となった例[35] も多数ある。

同様にアメリカ合衆国でも、トンネル建設現場に女性がいると不幸が起きると信じられていたが、1972年コロラド州のアイゼンハワー・トンネルの建設現場において、性別を理由にトンネル内の建設現場から事務仕事に異動させられた女性が提訴したことを契機に、性差を理由にした制限等が解消されている[36]

また、度々トンネルは怪談都市伝説の舞台になる。トンネル内で、工事中あるいは開通後の事故で死んだ人の亡霊が現れる、といったたぐいである。有名なところでは、石北本線常紋トンネルにおいてはいわゆる「タコ部屋労働」が原因であるとして、また肥薩線第二山の神トンネルにおいてはそこで発生した乗客轢死事故が原因であるとして亡霊話がしばしば語られる。

トンネルの貫通の際に採取された石を貫通石(かんつうせき)といい、安産のお守りとして用いられる。最近では各高速道路会社などが販売することもある。

企業・団体・集団・著名人の長期の業績・状態・売上不振や、スポーツチームの長期の連敗・下位低迷などを「トンネル」と表現されることがあるほか、野球失策において野手がゴロを捕球できず自分の股の下をすり抜けさせることをトンネルと表現する。

自然に作られたトンネル

脚注

参考文献

関連項目


注釈

  1. ^ 呉音では「ずいどう」、漢音では「すいとう」となる。国土交通省は「ずいどう」を用いている[1]
  2. ^ より稀な例としては、川沿いや谷底の道が冬季に雪崩の危険があることからトンネルで迂回することもある。
  3. ^ 関越トンネルでは天井板の撤去は難しいとされ、撤去は一部にとどまった。

出典

  1. ^ 隧道』 - コトバンク
  2. ^ トンネルとは?、一般社団法人日本トンネル技術協会
  3. ^ a b 浅井建爾 2015, p. 190.
  4. ^ a b c d e 浅井建爾 2001, p. 234.
  5. ^ 長崎新聞 (2019年6月21日). “トンネル工事で減水 水源確保、水田に送水 諫早市多良見町井樋ノ尾地区 | 長崎新聞”. 長崎新聞. 2020年7月10日閲覧。
  6. ^ 九州新幹線工事で水枯れ 代替井戸で水田へ送水、久々の田植えに喜び”. 毎日新聞. 2020年7月10日閲覧。
  7. ^ トンネルでは基準の10倍超 - 東大など、高速道路上の二酸化窒素濃度を調査(2012年1月13日マイナビニュース)
  8. ^ 長いトンネル、外気は禁物…NO2基準の50倍」『読売新聞』2012年1月14日。 オリジナルの2012年1月23日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20120123221429/http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=52993 
  9. ^ 「河口湖・新倉掘抜史跡館」山梨新報社公式HP
  10. ^ 「河口湖新倉掘抜史跡館」河口湖net公式HP
  11. ^ 「市指定史跡・市指定名勝」富士吉田市公式HP
  12. ^ 『東北新幹線工事誌 黒川・有壁間』(日本国有鉄道仙台新幹線工事局編)及び『上越新幹線工事誌 大宮・水上間』(日本鉄道建設公団東京新幹線建設局編)による
  13. ^ 快適で安全な地下鉄を目指して(営団地下鉄ホームページ)(インターネットアーカイブ・2003年時点の版)
  14. ^ 浅井建爾 2001, pp. 234–235.
  15. ^ 例:旭川市・旭山動物園
  16. ^ 浅井建爾 2015, p. 192.
  17. ^ 下水処理場なんでも一番・その2_日本最初のトンネル式下水処理場
  18. ^ 産業遺産保存・活用事例集33_甲州市勝沼地域におけるワイン貯蔵庫・遊歩道としての活用
  19. ^ 「予防医療.com」・特集・キノコ多糖体
  20. ^ a b 社団法人交通工学研究会, ed. (2007), 道路交通技術必携2007, p. 116, ISBN ISBN 978-4-7676-7600-5 (PDF)
  21. ^ 品川線の秘密13 トンネルの換気方式 (PDF) - 東京SMOOTH(首都高速道路特設サイト)内
  22. ^ a b 浅井建爾 2001, p. 241.
  23. ^ a b c d e 浅井建爾 2015, p. v.
  24. ^ 月報KAJIMA 2001 October
  25. ^ ジオスター(株)
  26. ^ 浅井建爾 2001, p. 240.
  27. ^ 浅井建爾 2001, pp. 238–239.
  28. ^ a b 浅井建爾 2015, p. 188.
  29. ^ 浅井建爾 2015, p. vi.
  30. ^ 『南日本新聞』 2012年2月14日付 4面(新武岡トンネル貫通)
  31. ^ 鹿児島東西道路鹿児島IC~建部IC間が開通 - 鹿児島建設新聞、2013年9月28日付
  32. ^ a b 高速道路のトンネルで火災が発生した場合の対処とは?”. 日本自動車連盟. 2013年12月10日閲覧。
  33. ^ a b c d e ロム・インターナショナル(編) 2005, pp. 95–96.
  34. ^ 小﨑美希、‎原直也、‎望月悦子、鈴木広隆、秋月有紀『建築光環境工学―その基礎から応用まで―』理工図書株式会社、2018、123-124頁。 
  35. ^ 一例としてトンネル工事で女性を立入禁止」『日経コンストラクション』2001年9月5日http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20010905/1712/ 
  36. ^ 圧巻のスケールと技術力、世界の巨大トンネル10選 CNN(2017年3月25日)2017年5月14日閲覧






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