富山市 富山市の概要

富山市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/29 14:42 UTC 版)

とやまし 
富山市
富山市旗 富山市章
2006年1月4日制定
日本
地方 中部地方北陸地方
都道府県 富山県
市町村コード 16201-9
法人番号 9000020162019
面積 1,241.77km2
(境界未定部分あり)
総人口 409,486[編集]
推計人口、2022年9月1日)
人口密度 330人/km2
隣接自治体 射水市滑川市砺波市南砺市中新川郡上市町立山町舟橋村
岐阜県飛騨市高山市
長野県大町市
市の木 ケヤキ
市の花 ヒマワリ
市の花木 ツバキ
富山市役所
市長 藤井裕久
所在地 930-8510
富山県富山市新桜町7番38号
北緯36度41分45秒 東経137度12分49秒 / 北緯36.69592度 東経137.21369度 / 36.69592; 137.21369座標: 北緯36度41分45秒 東経137度12分49秒 / 北緯36.69592度 東経137.21369度 / 36.69592; 137.21369
外部リンク 公式ウェブサイト

― 市 / ― 町・村

特記事項 ここでのデータは2005年4月発足の新市制のものである。
旧市制のデータは#平成(旧・富山市)に掲載する。
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概要

越中富山の置き薬

富山県の県庁所在地で、同県の中央部から南東部に位置する。2005年平成17年)4月1日、富山市(旧市)、上新川郡大沢野町大山町婦負郡八尾町婦中町山田村細入村の7市町村による新設合併によって現在の富山市が発足した。

この合併により、全国の都道府県庁所在地の中では2番目に広い総面積を持つようになった[注釈 1](全国の市では11位)。また、富山県の29.24%面積を占め、ひとつの市町村が県に占める面積の割合としては全国一である。市域は富山県域に対して南北にわたっており、日本海と南側の県境いずれにも接している[注釈 2]。広い総面積に対し、可住地面積比率は38.2%で、市域の約6割が林野地となっている[1]。また、市街化区域面積比率は5.8%であり[1]環境モデル都市の選定を受けてコンパクトシティを目指した都市計画を進めている。また、環境未来都市、国際会議観光都市国連エネルギー効率改善都市レジリエント・シティ持続可能な開発目標(SDGs)におけるSDGs未来都市自治体SDGsモデル事業に選定されている。市内の多くは立山黒部ジオパークに、南東部は中部山岳国立公園に指定されている。同市は2011年よりインドネシアバリ島小水力発電施設の設置事業を推進するなど、国際的な環境事業に力を入れており、2017年2月2日には日本の中核都市としては初めて国際協力機構(JICA)と人材交流や技術協力などの協定を結んでいる。同市は県のプライメイトシティとして機能している。

合併により、「越中富山の薬売り」で知られる富山城城下町として栄えた地域(「薬都」と呼ばれることも)、浄土真宗の古刹聞名寺の門前町として発展した地域、立山信仰の登山者たちの宿場町として人々が行きかった地域など、多様な地域が包含された。ライフラインの本社や支店が置かれ、商業・工業面において富山県の中心のみならず北陸地方の拠点都市としての機能も担っている。地形も変化に富み、水深約3,000 メートル富山深海長谷から標高2,986 メートルの水晶岳までさまざまな動植物が生息し、ホタルイカライチョウ(雷鳥)などが観光資源化されている。ホタルイカが水揚げされる富山市から魚津市にかけての富山湾沿岸は、特別天然記念物に指定されている。

方言富山弁が使用されている地域である。

隣県の新潟県の県庁所在地、新潟市とは252.5キロ離れている。これは、陸続きの隣県同士の県庁所在地間の距離では日本最長である(海上隣接を含めると、鹿児島市と那覇市の764.9 キロが最長)。

地理

地形

薬師岳山荘

富山県の中部から南東部に位置しており、県の総面積の約3分の1を占める。市の北部から中部には神通川常願寺川などの川によって形成された沖積平野富山平野が広がる。中西部にはなだらかな呉羽丘陵が横たわり、南部には飛騨高地が、南東部には雄大な北アルプス立山連峰がそびえる。森林セラピー基地に認定されている。富山平野の北側には、豊富な魚介類の宝庫である富山湾が広がっている。

立山カルデラ内にある新湯という池では、上質な玉滴石(オパールの一種)を産出する。

地名の由来

「トヤマ」の地名は、室町幕府直臣の吉見詮頼が、応永5年5月3日に「越中国外山郷地頭職」を観勝寺に寄せた寄進状[注釈 3] が初見である。外山郷は、越中守護所放生津(現・射水市)があった射水郡の東端である御服山(呉羽山)の東麓(射水郡からみて外側)に位置する。この地形から、「外山」の字が当てられたとする説がある。「富山」字は戦国時代に初見されるが、江戸時代は「富山」「外山」の両方が使用されている。また、慶長年間以前に成立したことが確実な文献史料のタイトルに『富山之記』がある。このほか、以下のような説がある。

  • 立山連峰を仰ぐことができ、山に富んでいることから富山(とやま)と呼ばれたため。
  • もともとは藤居山(ふじいやま)という地名だったが、富山寺(ふせんじ)[注釈 4] という寺院があったのでに次第に富山(とやま)と呼ばれていったため。
  • 富山城が築城された際に、外山から縁起よくするために富山に改名されたため。ただし富山城は江戸初期まで「安住城」「安城」と呼ばれていたという説もある。
  • 深山に対して外山(とやま)と呼ばれたため。

市街地

駅北ブールバール
富山市中心部周辺の空中写真。1975年撮影の10枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

昭和の第二次世界大戦後市街化区域内は土地区画整理され、東西と南北に碁盤目状に延びる道路と、富山駅を起点とした5本の放射状道路により構成された計画都市となっている。富山駅を中心に周辺には県庁、富山国際会議場県民会館などシビックセンターが発達している。富山駅南口からはメインストリートが伸びており、路面電車でアクセスできる繁華街が発達している。かつては駅裏とも呼ばれていた富山駅北側は昭和末期に策定された「とやま都市MIRAI計画[2]」による再開発が行われ、現在ではLRTが整備され、シアター富山市芸術文化ホール通称:オーバード・ホール)、シティーオアシスである富岩運河環水公園(カナルパーク)や富山県美術館などの施設が立地する他、企業の本社などオフィス街が発達している。また、神通川を渡った市内西部には五福エリアに富山大学を中心に学生街が、婦中町エリアにショッピングセンター「フューチャーシティ・ファボーレ」をメインとしたロードサイドショップが点在する商業圏が発達している。また、岐阜県飛騨高山方面へと続く国道41号線沿いにもロードサイドショップが点在する。一方、古い町並みの残る八尾地域は「越中おわら風の盆」で全国的に知られ、多数の観光客が訪れる。

気候

日本海側気候で、旧富山市域は豪雪地帯、市域南部の大山・八尾・山田・細入地域は特別豪雪地帯に属している。しかし、北陸地方のほかの地域と同様、緯度のわりには太平洋側と比べると気温は温暖で、年間降水日数が多く特に冬期は多量の降水を見る。富山平野富山湾に面しているが、能登半島で日本海からの海風が遮られ、南側に飛騨高地などの山脈が連なり南〜南西の風が卓越しやすいなど内陸性ともいえる気候の側面を持つ。以上の地形的な特徴により、冬の季節風が比較的弱いものの、夏はフェーン現象の影響を特に受けやすく高温となる。

冬は雪や雨の日が続く。年平均降雪量は383 センチで、都道府県庁所在地としては青森市札幌市山形市に続く多さである。年平均最深積雪は62 センチと青森市、札幌市に続く多さである。これには前述の地形的な特徴も原因となっており、能登方面から吹く弱い北西風と、金沢市方面から吹き込み南側の山地を回りこんでから吹き降りる南風が富山平野で収束しやすいことによるものである。冬季の過去最深積雪は1940年1月30日に観測された208 センチ。近年は暖冬化により積雪が減少傾向であるが、2021年1月8日に35年ぶりに100センチを超え、1月10日には128 センチに達した[3](2014年2月15日の山梨県甲府市の114 cmの豪雪を7年ぶりに上回った)。真冬日は年平均1.2日と少なく、最低気温の平年値も約0 と、関東地方の郊外都市部より高い。いわゆる湿り雪で、積雪後は北海道・東北地方のような恒常的な凍結状態にはならない。

夏は日本海を台風や低気圧が通過した際に著しいフェーン現象が発生し最高気温が37 ℃以上になることがあり、2000年7月31日には最低気温が30.1 ℃と、いわゆる超熱帯夜を記録している。年平均熱帯夜日数は6.4日。


富山地方気象台(富山市石坂、標高9m)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 20.9
(69.6)
22.5
(72.5)
25.7
(78.3)
32.4
(90.3)
33.3
(91.9)
36.4
(97.5)
38.8
(101.8)
39.5
(103.1)
38.3
(100.9)
33.3
(91.9)
29.2
(84.6)
24.8
(76.6)
39.5
(103.1)
平均最高気温 °C°F 6.3
(43.3)
7.4
(45.3)
11.8
(53.2)
17.6
(63.7)
22.7
(72.9)
25.7
(78.3)
29.8
(85.6)
31.4
(88.5)
27.0
(80.6)
21.6
(70.9)
15.7
(60.3)
9.5
(49.1)
18.9
(66)
日平均気温 °C°F 3.0
(37.4)
3.4
(38.1)
6.9
(44.4)
12.3
(54.1)
17.5
(63.5)
21.4
(70.5)
25.5
(77.9)
26.9
(80.4)
22.8
(73)
17.0
(62.6)
11.2
(52.2)
5.7
(42.3)
14.5
(58.1)
平均最低気温 °C°F 0.2
(32.4)
0.1
(32.2)
2.6
(36.7)
7.4
(45.3)
12.9
(55.2)
17.7
(63.9)
22.1
(71.8)
23.2
(73.8)
19.1
(66.4)
13.1
(55.6)
7.3
(45.1)
2.5
(36.5)
10.7
(51.3)
最低気温記録 °C°F −11.9
(10.6)
−11.1
(12)
−7.0
(19.4)
−2.2
(28)
2.3
(36.1)
7.7
(45.9)
13.0
(55.4)
14.1
(57.4)
8.9
(48)
1.9
(35.4)
−2.0
(28.4)
−8.5
(16.7)
−11.9
(10.6)
降水量 mm (inch) 259.0
(10.197)
171.7
(6.76)
164.6
(6.48)
134.5
(5.295)
122.8
(4.835)
172.6
(6.795)
245.6
(9.669)
207.0
(8.15)
218.1
(8.587)
171.9
(6.768)
224.8
(8.85)
281.6
(11.087)
2,374.2
(93.472)
降雪量 cm (inch) 104
(40.9)
84
(33.1)
17
(6.7)
1
(0.4)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
49
(19.3)
253
(99.6)
平均降水日数 (≥0.5 mm) 23.7 19.9 18.2 13.5 12.0 12.1 15.3 11.6 13.7 14.2 17.9 23.0 194.9
平均降雪日数 23.4 19.4 12.1 1.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.6 13.1 71.8
湿度 82 78 72 68 70 78 79 77 78 77 77 81 76
平均月間日照時間 68.1 89.7 135.9 173.6 199.9 154.0 153.3 201.4 144.2 143.1 105.1 70.7 1,647.2
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1939年-現在)[4][5]


猪谷(旧細入村、標高:215m)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
降水量 mm (inch) 240.7
(9.476)
151.8
(5.976)
178.8
(7.039)
146.7
(5.776)
147.7
(5.815)
168.0
(6.614)
267.4
(10.528)
188.4
(7.417)
231.6
(9.118)
192.6
(7.583)
228.0
(8.976)
233.7
(9.201)
2,353.4
(92.654)
降雪量 cm (inch) 274
(107.9)
234
(92.1)
94
(37)
3
(1.2)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
5
(2)
117
(46.1)
729
(287)
出典:気象庁 (降水量平均値:1996年-2010年、降雪量平均値:1981年-2010年)[6]


隣接している自治体

富山県

岐阜県

長野県




注釈

  1. ^ 2015年(平成27年)10月1日時点、1位は静岡市
  2. ^ 富山県を陸路で東西に移動する場合、必ず富山市を経由することになった
  3. ^ 富山市郷土博物館所蔵、富山市指定文化財。
  4. ^ 藤居山富山寺 富山市古鍛冶町4-17

出典

  1. ^ a b 富山県 富山市農林水産省「市町村の姿」)
  2. ^ とやま都市MIRAI計画|富山県 2021年1月18日閲覧
  3. ^ 令和3年3月7日から11日にかけての大雪に関する富山県気象速報 - 富山地方気象台 2021年1月15日
  4. ^ 平年値ダウンロード”. 気象庁. 2021年6月閲覧。
  5. ^ 観測史上1〜10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2021年6月閲覧。
  6. ^ 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2021年2月23日閲覧。
  7. ^ 荻原大輔「〈慶長富山火災〉をめぐる言説と実相」(初出:『富山史壇』第174号(2014年)/所収:大西泰正 編『シリーズ・織豊大名の研究 第三巻 前田利家・利長』(戎光祥出版、2016年) ISBN 978-4-86403-207-0))
  8. ^ 富山市名誉市民 (PDF)”. 富山市. 2022年8月2日閲覧。
  9. ^ 富山市郷土博物館だより第5号
  10. ^ 富山市史編纂委員会編『富山市史 第二編』(p934、p1044)1960年4月 富山市史編纂委員会
  11. ^ 「暴走族ついに殺人 富山」『朝日新聞』昭和47年(1972年)6月25日朝刊、13版、3面
  12. ^ 『富山市史 編年史<上巻>』(2015年3月20日、富山市発行)9頁。
  13. ^ “環境モデル都市に横浜など6自治体 先進性を評価”. asahi.com (朝日新聞社). (2008年7月22日). http://www.asahi.com/eco/TKY200807220127.html 2019年9月2日閲覧。 
  14. ^ “SDGs未来都市に富山市など 政府、29自治体選定”. asahi.com (朝日新聞社). (2018年6月16日). https://www.asahi.com/articles/ASL6G6VJBL6GUBQU013.html 2020年3月21日閲覧。 
  15. ^ “富山)路面電車の南北接続完了 特別列車が出発”. asahi.com (朝日新聞社). (2020年3月21日). https://www.asahi.com/articles/ASN3N745BN3MPUZB00F.html 2020年3月21日閲覧。 
  16. ^ 富山県暴力団排除条例の一部改正~令和3年1月1日施行~”. 富山県警察 (2022年2月1日). 2022年8月20日閲覧。
  17. ^ 人事行政の運営等の状況」『広報とやま』No.66、2007年12月20日。
  18. ^ 10年で職員500人削減 富山市行革計画」 北日本新聞、2006年2月23日。
  19. ^ 289. 歴代市長」『第37回富山市統計書(平成16年度版)』
  20. ^ 304. 歴代市長」『第3回富山市統計書(平成19年度版)』
  21. ^ 会派別議員名簿
  22. ^ 富山市国際交流センター - 富山市
  23. ^ “富山ライトレール、2月22日に富山地鉄が吸収合併”. 日本経済新聞. (2020年2月21日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55944650R20C20A2LB0000/ 2020年2月23日閲覧。 
  24. ^ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 9.
  25. ^ a b c d 「日本の道100選」研究会 2002, pp. 96–97.
  26. ^ ステーションリスト”. シクロシティ. 2022年2月17日閲覧。
  27. ^ 野原未蘭|女流棋士データベース”. 日本将棋連盟. 2020年12月3日閲覧。
  28. ^ 北日本新聞 2017年4月6日付16面『富山市出身の声優 上田麗奈さん 「頼られる存在」目指す』より。
  29. ^ 北日本新聞 2017年12月1日付






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