オーストラリア 経済

オーストラリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 02:26 UTC 版)

経済

混合経済であり、インフラの多くを国、州などが持つ。具体例は、電話テルストラ、各種公共交通英語圏最古の航空会社であるカンタス

ベルギーと同時期・同規模外債を幹事のモルガン・スタンレーなどが引受けている。

オーストラリアは、農産物や鉱産物などの第一次産品の輸出国としての側面、および、第三次産業の割合が圧倒的に高い先進国型の産業構造を持つ側面との二つの顔を持つ。
シドニーは同国最大の金融センターであり、世界有数の世界都市である。

基本情報

  • 会計年度 - 7月1日から6月30日
  • 加入している主要貿易関係国際組織:APEC、WTO、OECD

貿易

  • 輸出 - 1,270億 AUD
    • 相手国 - 日本、中国韓国、アメリカ、ニュージーランド
  • 輸入 - 1,495億 AUD
    • 相手国 - アメリカ、中国、日本、ドイツ

ODA出資:25億 AUD

産業

オールレッドライン

19世紀前半にメリノ種の牧羊が普及した。1859年に持ち込んだウサギが牧草を食べてしまい、羊毛生産量を減じた。バサーストに始まったゴールドラッシュの開拓者に食わせる肉が必要だった。19世紀後半には鉄道が敷設されてゆき、ケーブル・アンド・ワイヤレスが陸揚げを果した。羊毛業はジリ貧となって、義賊ネッド・ケリーが出た。彼はメルボルン万国博覧会の期間中に処刑された。ベアリング恐慌が響いて1893年5月頭バンクホリデーに陥った。

パリ講和会議には、首相ヒューズが全権代表として参加した。太平洋の旧ドイツ領諸島の帰属について日本と激しく争った末に、赤道を挟んで北側をC式委任統治領として日本が確保することで妥結した。また、日本が提案した人種平等案に対してはカナダと共に反対し、これを阻止した。ワシントン会議では蚊帳の外に置かれたが、1925年には太平洋問題調査会がホノルルで発足、1961年まで活動した。

第二次世界大戦の終結年において、スターリング・ポンド圏にとどまる外交姿勢を堅持した[47]。1950年、フランク・フェナー博士が指揮する調査のあと、野ウサギを駆除するため天然痘の遠い親類が撒かれた。半年足らずで蔓延し、個体数を二度と繁栄できない数にまで減らした。1950年代にダグラス・コップランドが、オーストラリアのポンド圏残留によって、ニュージーランドとともにブレトンウッズ協定からくるドル不足から逃れたことを認めた。しかし同時に、この残留措置が経済成長を遅らせるという見解も示した[47]。1950から60年代、覇権をかけて、セカンダリー・バンキングが途上国から引き上げたポンドとUSドルを投下した。

マーチャント・バンクの機関化

1960年代と1970年代は激動期であった。羊毛主体であった産業構造は鉱業主体となった。この間にまずポセイドン・バブルが起きた。それから国際的に遅れて変動為替相場制をとった。また、この期間にオーストラリア系銀行日本香港マレー半島を除く極東地域で支店数を増やした。1961年にたった12店舗であったのが1978年に528店舗となり、これほどの急展開を諸外国の銀行に見ることはできなかった[48]。1980年マーチャント・バンクのニューガン・ハンド・バンクが倒産した。CIAの天下る同行は資金洗浄でもスキャンダルとなり、マーチャント・バンクの機関化する背景を成した。1986年、ロイズ銀行スタンダードチャータード銀行に買収をしかけた。ホワイトナイトを演じたロバートは、スタンダードチャータード銀行のトップ・マネジメントに迎えられた[49]。クー・テクバはスタンダードチャータード銀行の重役を辞めた[50]。一番上の息子邱万福(Khuu Ban Hock)はブルネイ国立銀行元会長であったが、同行で金融犯罪に手を染め折り悪く有罪を認めていた[51][52]。ブルネイ国立銀行はクーが王族と出資割合7対3で1965年に創立したが[53][54]ブルネイ通貨委員会の設立が2年後であるのと比べて早い。この1986年にはHSBCと懇意の李嘉誠万科城市花园别墅中国光大グループに売却し内部者取引として非難を浴びているが[55]、2000年パワーコルオーストラリア を買収[56]、2013年パワーコルオーストラリア親会社の南オーストラリア電力の持つ利権をめぐって税務署と衝突し[57]、2017年1月現在も電力事業の買収を続けている[58]

1990年代、香港経済の脱英国化が進行した。この頃にマーチャント・バンクは機関化されていった。このとき動いていた機関投資家は欧米の投資信託や保険会社であった。これらはオーストラリアの機関投資家を内から蚕食していったものと考えられる。2001年3月15日、HIH保険がサウスウェールズの最高裁から暫定破産の許可を得た[59]。2001年8月27日には解散命令を受けることになり、負債総額は36億オーストラリア・ドルから53億に達した。HIHは企業編成をした1995年、アクサに持株会社を買収された。その後HIHは合衆国の保険会社を買収するほどの拡大経営を展開した。1998年8月、アクサは資本を引き揚げた[60]。1999年[61]、HIHは国内のFAI保険を公開買い付けで買収した。2000年9月13日にアリアンツへ国内個人向け事業を5億ドル近くの廉価で譲渡して[61]、翌日からすぐHIHの株価は低迷するようになった[59]。不自然な取引は調査に付された。バークシャー・ハサウェイの保険会社は、HIHの清算人へ200万ドルを払い込んでいた[62]。この事件は2005年、やはりバークシャー・ハサウェイの保険会社ジェネラル・リーで不正会計が問題となったときも振り返られたのである[63]

金融スキャンダルの上書き

ガーディアンが2009年3月から2018年4月までの銀行スキャンダルを年表に書いている[64]。中央銀行(オーストラリア準備銀行)とオーストラリア・ニュージーランド銀行について、それぞれ10件以上の記事がリンクされている。年表が全く取り上げない事実を補足しておく。世界金融危機のとき中央銀行はレポ市場から700億ドル超を借り入れており、ユーロ危機をすぎて2016年以降に再び600億ドル超を記録しようとしている[65]。世界金融危機時の貸し手は特定がむずかしいが、2014年以降のそれは海外機関投資家である[65]。これはつまり、アメリカのシャドー・バンキング・システムが規制されたので、そこへ資金を投下していた大物機関投資家がオーストラリアへ乗り換えてきたのである。自らの関わった世界金融危機を棚にあげて、オーストラリア経済の不祥事を追及し、経営を合理化し、年金債務を整理し、ガバナンスからも収益性を担保しようとした。

2014年7月、マレーシア・インドネシア・ベトナム各国政府高官と関係する汚職について、過去のものを含むあらゆるメディアが政府の命令で検閲を受けていたことが、中央銀行筋でウィキリークスの公開により明らかとなった。この翌年にマレーシアで1MDBをめぐる汚職が報道され、パナマ文書が捜査に活用された。

2017年8月3日、豪金融取引報告・分析センターが、資金洗浄の疑いがある取引について報告義務を怠ったなどとして、オーストラリア・コモンウェルス銀行を連邦裁判所に提訴した。不正の温床とされるのは2012年5月に同行が導入した新型ATMであった。原告によると、2014から15年に起きた香港の犯罪組織が関与したとみられる事件で、容疑者らは同行のATMから30の口座に2059万豪ドルを入金、その大半が即座に海外へ送金された[66]。2017年8月24日、ルパート・マードックの長男を幹事とするコンソーシアムが大手メディアを買収することについて、オーストラリア公取委会長は競争を阻害するものではないと声明を出した[67]。マスメディアは積極的に国内大手銀行の不正を報じて、それらを機関化する流れをつくろうとした。コモンウェルス銀行のスキャンダルをきっかけに、国内金融の不正を追及する王立委員会が設けられた。国内年金ファンドが反発したにもかかわらず、委員会は2017年末に設置され、翌2018年2月12日にメルボルンで公聴会を開催し活動をはじめた。4月19日、コモンウェルス銀行は委員会に対して、死亡した複数の顧客から財政面での助言に対する見返りという名目で手数料を取り続けていたことを認めた[68]。大手金融機関AMPも集団訴訟に直面してCEOが引責辞任する事態となった[69]。2018年7月、オーストラリア証券投資委員会が企業の登録料として実際のコストの数千倍に当たるほとんど内容のないに等しい手数料を請求し、2017年には総額8億170万豪ドルの関連収入を得たことが分かった[70]。王立委員会の考える「不正」については、銀行から反論がなされている[71]


注釈

  1. ^ イギリス側の法であるウェストミンスター憲章とオーストラリア側の法である1942年ウェストミンスター憲章制定法英語版による。1939年9月3日まで遡及して適用。
  2. ^ 国家の三要素人民を満たす
  3. ^ 国家の三要素主権を満たし、3つ全てを満たす

出典

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