野生化
外来種
(野生化 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 10:05 UTC 版)
外来種(がいらいしゅ)とは、もともとその地域にいなかったのに、人為的に他の地域から入ってきた生物のこと[1]。アレロパシーが強い植物、など、その一部は生態系や経済に重大な影響を与える際には、環境問題のひとつとして扱われる[2]。
- ^ 外来生物法
- ^ “日本における外来植物の実態とそのリスク評価”. 2018年5月19日閲覧。
- ^ a b Charles S. Elton(著者) 川那部浩哉・大沢秀行・安部琢哉(訳者)『侵略の生態学』思索社、1971年2月5日。
- ^ a b c d e f g h i j 川道美枝子・岩槻邦男・堂本暁子『移入・外来・侵入種 生物多様性を脅かすもの』築地書館、2002年3月25日。ISBN 4-8067-1234-5。
- ^ a b c d e f 西川潮・宮下直『外来生物-生物多様性と人間社会への影響-』裳華房、2011年10月20日。ISBN 978-4-7853-5848-8。
- ^ a b 尼子直輝「外来生物法の概略」『雑草研究』第52巻第3号、2007年、137-140頁、NAID 130004503992。
- ^ a b 鷲谷いづみ「外来植物の管理(<特集>国外外来種の管理法)」『保全生態学研究』第5巻第2号、日本生態学会、2000年1月15日、181-185頁、NAID 110007643293。
- ^ a b 鷲谷いづみ「外来種の定着と侵略性の生態学的要因」『日本水産学会誌』第73巻第6号、2007年、1117-1120頁、NAID 110006530891。
- ^ a b c 大場秀章『日本の帰化植物図譜』アボック社、2009年12月25日。ISBN 978-4-900358-65-2。
- ^ a b c d e 種生物学会『外来生物の生態学 進化する脅威とその対策』文一総合出版、2010年3月31日。ISBN 978-4-8299-1080-1。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 村上興正・鷲谷いづみ(監修) 日本生態学会(編著)『外来種ハンドブック』地人書館、2002年9月30日。ISBN 4-8052-0706-X。
- ^ a b c リチャード B. プリマック・小堀洋美『保全生物学のすすめ 改訂版』文一総合出版、2008年11月5日。ISBN 978-4-8299-0133-5。
- ^ a b c 松沢陽士・瀬能宏『日本の外来魚ガイド』文一総合出版、2008年8月23日。ISBN 978-4-8299-1013-9。
- ^ 池田透『外来生物が日本を襲う!』青春新書、2007年2月15日。ISBN 978-4-413-04166-9。
- ^ W. Ian Montgomery, M. G. Lundy and N. Reid (2012). “Invasional meltdown: evidence for unexpected consequences and cumulative impacts of multispecies invasions”. Biological Invasions 14 (6): 1111-1125.
- ^ 小林達明「外来種(移入種)問題と緑化」『日本緑化工学会誌』第30巻第2号、2004年、396-398頁、NAID 110002949647。
- ^ 池田透「アライグマ対策の課題」『哺乳類科学』第46巻第1号、2006年、95-97頁、NAID 10017603645。
- ^ a b 環境省 第4回 特定外来生物等分類群専門家グループ会合 資料2-4「ミシシッピアカミミガメの輸入・流通、飼育実態及び海外における法規制について」
- ^ a b 山田文雄「マングース根絶への課題」『哺乳類科学』第46巻第1号、2006年、99-102頁、NAID 10017603653。
- ^ 今井長兵衛「日本における外来種問題」『生活衛生』第49巻第4号、2005年、199-214頁。
- ^ 大林隆司「ニューギニアヤリガタリクウズムシについて : 小笠原の固有陸産貝類への脅威」『小笠原研究年報』第29巻、2006年、23-35頁、NAID 110004814808、2011年9月1日閲覧。
- ^ 鷲谷いづみ「保全生態学からみたセイヨウオオマルハナバチの侵入問題 (<特集>移入生物による生態系の攪乱とその対策)」『日本生態学会誌』第48巻第1号、日本生態学会、1998年4月25日、73-78頁、NAID 110001880957。
- ^ 淀太我, 井口恵一朗「バス問題の経緯と背景」『水産総合研究センター研究報告』第12号、水産総合研究センター、2004年11月、10-24頁、ISSN 1346-9894、NAID 40006614150。
- ^ a b c 瀬能宏「外来生物法はブラックバス問題を解決できるのか?」『哺乳類科学』第46巻第1号、2006年、103-109頁、NAID 10017603664。
- ^ 井口豊「長野県辰野町におけるゲンジボタルの明滅周期について」(PDF)『全国ホタル研究会誌』第39巻、2006年、37-39頁。
- ^ 日和佳政, 水野剛志, 草桶秀夫「人工移入によるゲンジボタルの地域個体群における遺伝的構造への影響」(PDF)『全国ホタル研究会誌』第40巻、2007年、25-27頁。
- ^ Iguchi, Yutaka (2009). “The ecological impact of an introduced population on a native population in the firefly Luciola cruciata (Coleoptera: Lampyridae)”. Biodiversity and conservation (Springer) 18 (8): 2119-2126. doi:10.1007/s10531-009-9576-8 .(要購読契約)
- ^ 井口豊「ゲンジボタルの移入問題」(PDF)『全国ホタル研究会誌』第42巻、2009年、35-38頁。
- ^ a b 岩崎敬二「日本に移入された外来海洋生物と在来生態系や産業に対する被害について」『日本水産学会誌』第73巻第6号、2007年、1121-1124頁、NAID 110006530892。
- ^ a b 中井克樹「陸水域における外来生物問題の課題」『陸水学雑誌』第70巻第3号、2009年、277-280頁、doi:10.3739/rikusui.70.277、NAID 10027008444。
- ^ 大塚攻, 黄長江, 商栩「バラスト水による動物プランクトンの導入と定着の実態」『用水と廃水』第53巻第10号、産業用水調査会、2011年10月、811-815頁、ISSN 05135907、CRID 1522262180464077312。
- ^ 哺乳類保護管理専門委員会「移入哺乳類への緊急対策に関する大会決議」『哺乳類科学』第39巻第1号、1999年、115-129頁、doi:10.11238/mammalianscience.39.115、NAID 10013370806。
- ^ 戸田光彦・中川直美・鋤柄直純「小笠原諸島におけるグリーンアノールの生態と防除」(PDF)『地球環境』第14巻第1号、2009年、39-46頁、2011年8月30日閲覧。
- ^ a b 村中孝司、石井潤、宮脇成生、鷲谷いづみ「特定外来生物に指定すべき外来植物種とその優先度に関する保全生態学的視点からの検討」『保全生態学研究』第10巻第1号、日本生態学会、2005年6月30日、19-33頁、doi:10.18960/hozen.10.1_19、NAID 110001888700。
- ^ a b 池田清彦(監修) DECO(編)『外来生物辞典』東京書籍、2006年。ISBN 4-487-80118-4。
- ^ a b 白井康子・池田滋・伊藤英夫・横井聰「希少淡水魚ニッポンバラタナゴ保護の取組み-タイリクバラタナゴ混入個体群の池干しと捕獲による防除の試み-」『水環境学会誌』第32巻第12号、2009年、661-664頁、doi:10.2965/jswe.32.661、NAID 10026288650。
- ^ a b 松井正文「DNA解析による外来種チュウゴクオオサンショウウオ事業報告書」(PDF)『河川整備基金助成事業』2005年、2011年8月29日閲覧。
- ^ “The Great French Wine Blight”. 2011年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年11月4日閲覧。
- ^ “ブドウ栽培の危機を救ったブドウネアブラムシ防除の功労者 神沢恒夫”. 2013年2月11日閲覧。
- ^ Ross, David (2002), Ireland: History of a Nation, New Lanark: Geddes & Grosset, ISBN 1-84205-164-4 p. 226
- ^ a b c d 内村真之「地中海のイチイヅタ」『藻類』第47巻第3号、日本藻類学会、1999年11月、187-203頁、ISSN 00381578、CRID 1520009410527098752。
- ^ 江端弘樹「「キラー海藻」の現状と問題点」『Ship & Ocean Newsletter』第105巻、海洋政策研究所、2004年12月、4-5頁、CRID 1050292472623709952。
- ^ “イチイヅタ / 国立環境研究所 侵入生物DB”. www.nies.go.jp. 2022年9月23日閲覧。
- ^ Mozzachiodi, R (2001年11月). “Caulerpenyne, a toxin from the seaweed Caulerpa taxifolia, depresses afterhyperpolarization in invertebrate neurons” (英語). Neuroscience. pp. 519–526. doi:10.1016/S0306-4522(01)00365-7. 2022年9月23日閲覧。
- ^ “イリオモテヤマネコ”. 政策分野・行政活動「自然環境・生物多様性」. 環境省. 2018年6月24日閲覧。
- ^ 竹前朝子「「希少野生動物の保護と自治行政」によせて」(PDF)『神奈川大学法学研究所ニュースレター』第13号、神奈川大学法学研究所、2009年3月、13頁、2018年6月24日閲覧“ニュースレター(目次)《神奈川大学法学研究所Webサイト内『法学研究所について~刊行物』より》”
- ^ “「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」記録集”. 鹿児島大学 鹿児島環境学研究会. 2019年2月10日閲覧。
- ^ 環境省 自然環境局 野生生物課 外来生物対策室「アルゼンチンアリ防除の手引き」(PDF)2009年、2011年8月29日閲覧。
- ^ 埼玉県で捕獲犬1頭からエキノコックス虫卵を検出 日経メディカル 2005/09/09
- ^ a b 亘悠哉「外来種を減らせても生態系が回復しないとき:意図せぬ結果に潜むプロセスと対処法を整理する」『哺乳類科学』第51巻第1号、2011年、27-38頁、doi:10.11238/mammalianscience.51.27。
- ^ 石田健, 宮下直, 山田文雄「群集動態を考慮した生態系管理の課題と展望:奄美大島における外来種問題の事例」『保全生態学研究』第8巻第2号、日本生態学会、2003年、159-168頁、doi:10.18960/hozen.8.2_159、2022年12月21日閲覧。
- ^ 中井克樹「日本における外来魚問題の背景と現状 : 管理のための方向性をさぐる(<特集>国外外来種の管理法)」『保全生態学研究』第5巻第2号、日本生態学会、2000年1月15日、171-180頁、doi:10.18960/hozen.5.2_171。
- ^ 日本魚類学会「生物多様性の保全をめざした魚類の放流ガイドライン」
- ^ IUCN(国際自然保護連合)・SSC(種の保存委員会) 再導入専門家グループ「再導入のためのIUCN/SSCガイドライン(和訳)」
- ^ Usio N, 中田和義, 川井唯史, 北野聡「特定外来生物シグナルザリガニ†(Pacifastacus leniusculus)の分布状況と防除の現状」『陸水学雑誌』第68巻、2007年、471-482頁。
- ^ Adetunji, Jo (2024年2月4日). “Madagascar: giant tortoises have returned 600 years after they were wiped out”. The Conversation. 2024年3月8日閲覧。
- ^ a b Emma Marris, 2017年10月07日, These Giant Invasive Beasts May Actually Be Good for the Planet
- ^ a b Arian D. Wallach, Daniel Ramp, Erick Lundgren, William Ripple, 2017年, From feral camels to‘cocaine hippos’, large animals are rewilding the world, Misha Ketchell, The Conversation
- ^ a b c Jo Adetunji, 2019年, Non-native species should count in conservation – even in Australia, The Conversation
- ^ Wild Boar (Pig)
- ^ 村上興正, 石井信夫, 池田透, 常田邦彦, 山田文雄「日本と諸外国における外来種問題とその対策―現状と課題」『哺乳類科学』第46巻第1号、2006年、69-74頁、doi:10.11238/mammalianscience.46.69、NAID 10017603607。
- ^ 加藤英明, 谷口絵美, 2018年05月21日, 日本の生態系を脅かす外来生物は、悪者ではない, 日経DUAL編集部, 日経クロスウーマン
- ^ 小崎丈太郎, 2017年06月28日, 外来種イコール悪でいいのか?, 日経バイオテクONLINE Vol.2712
- ^ 外来生物は本当に悪者? 外来生物の「言い分」に耳をかたむけよう! 小宮輝之さんインタビュー
- ^ Dana M. Bergstrom, Arko Lucieer, Kate Kiefer, Jane Wasley, Lee Belbin, Tore K. Pedersen, Steven L. Chown, 2009年, Indirect effects of invasive species removal devastate World Heritage Island, Journal of Applied Ecology, 46(1), pp.73 - 81, DOI:10.1111/j.1365-2664.2008.01601.x, British Ecological Society
- ^ Shonil A. Bhagwat, Elinor Breman, Tarsh Thekaekara, Thomas F. Thornton, Katherine J. Willis, 2012年, A Battle Lost? Report on Two Centuries of Invasion and Management of Lantana camara L. in Australia, India and South Africa, PLOS ONE, 7(3):e32407, DOI:10.1371/journal.pone.0032407
- ^ a b c Erick J. Lundgren, Daniel Ramp, John Rowan, Owen Middleton, Simon D. Schowanek, Oscar Sanisidro, Scott P. Carroll, Matt Davis, Christopher J. Sandom, Jens-Christian Svenning, Arian D. Wallach, James A. Estes, 2020年, Introduced herbivores restore Late Pleistocene ecological functions, PNAS, 117 (14), pp.7871-7878, 米国科学アカデミー紀要
- ^ 小坪遊, 2020年10月17日, 外来種を悪とする「池の水ぜんぶ抜く」の疑問点, 東洋経済オンライン
- ^ フレッド・ピアス, 藤井留美, 2016年07月14日, 外来種は本当に悪者か?: 新しい野生 THE NEW WILD, 草思社
- ^ Erick Lundgren, 2024年, Horses, camels and deer get a bad rap for razing plants – but our new research shows they’re no worse than native animals, The Conversation
- ^ Brian Switek, 2016年06月22日, Could bringing back camels ‘rewild’ the American West?
- ^ Adam Hart, 2022年08月01日, Rewilding: is it the conservation silver bullet we need?, BBC Science Focus Magazine
- ^ For the first time in 6,000 years, a bison is born in the wild in the U.K.
- ^ a b Why is Europe rewilding with water buffalo?
- ^ タスマニアデビルの赤ちゃん、オーストラリア本土で3千年ぶりに誕生
- ^ 麻薬王がのこした「コカイン・カバ」自然環境に貢献?
- ^ 村上興正「日本における外来種の法的規制(<特集>国外外来種の管理法)」『保全生態学研究』第5巻第2号、日本生態学会、2000年1月15日、119-130頁、doi:10.18960/hozen.5.2_119、NAID 110007643288。
- ^ 北海道 ブルーリスト
- ^ 滋賀県 ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例
- ^ 中山聖子「外来生物問題の普及啓発の重要性と陸水域で望まれる対策について」『陸水学雑誌』第70巻第3号、2009年、281-283頁、doi:10.3739/rikusui.70.281、NAID 10027008457。
- ^ a b 加藤英寿「ニュージーランドにおける外来種対策について」『小笠原研究年報』第30巻、2007年、1-13頁、ISSN 03879844、2011年8月28日閲覧。
- ^ 環境省 自然環境局「侵略的な外来生物とは」
- ^ 小山重郎「日本におけるウリミバエの根絶」『日本応用動物昆虫学会誌』第38巻第4号、日本応用動物昆虫学会、1994年11月25日、219-229頁、doi:10.1303/jjaez.38.219。
- ^ 常田邦彦「小笠原のノヤギ排除の成功例と今後の課題」『哺乳類科学』第46巻第1号、2006年、93-94頁、doi:10.11238/mammalianscience.46.93。
- ^ a b c “毎小ニュース:話題 外来種、食べて駆除 やっかい者を活用”. 毎日新聞. 2023年7月31日閲覧。
- ^ “外来種は食べて駆除する? 斬新すぎる外来種対策が話題!”. レタスクラブ (2018年11月29日). 2023年7月31日閲覧。
- ^ “カミツキガメ:味鶏肉に近くぷりぷり 外来種、食べて駆除”. 毎日新聞. 2023年7月31日閲覧。
- ^ “ロブスター級に美味な外来種『ウチダザリガニ』は食べて駆除が正解”. article.yahoo.co.jp (2023年7月28日). 2023年7月31日閲覧。
- ^ “ザリガニとミドリガメが特定外来生物に 食べて駆除するならザリガニがオススメ?”. tsurinews.jp (2023年6月11日). 2023年7月31日閲覧。
- ^ “アメリカザリガニは食べて駆除!? 子どもたちのアイドルは「最悪の外来生物」だった”. AERA dot. (アエラドット) (2021年9月15日). 2023年7月31日閲覧。
- ^ “害虫なんて食べてしまえ! クビアカツヤカミキリ「食べる会」 足利で開催|下野新聞 SOON”. 下野新聞 SOON. 2023年7月31日閲覧。
- ^ “稲の大敵「ジャンボタニシ」は食べて駆除も可能 味はまるでサザエ?”. tsurinews.jp (2020年8月2日). 2023年7月31日閲覧。
野生化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:19 UTC 版)
ペットが野に放たれ、外来種が生み出されるという問題も世界中で発生している。たとえば日本では、アライグマが野生化し、農作物を食い荒らす、住宅の天井裏に住み着き糞尿をするなどの被害が発生している。アライグマがペットとして人気となったのは、1977年(昭和52年)に放映された『あらいぐまラスカル』というテレビ番組の影響であるとされる。しかしアライグマの成獣は気性が荒く、飼育は難しい。世話に手を焼く飼い主が捨てたことで、野生のアライグマが全国に急速に増加した。そのような実情を経て日本ではアライグマは飼育禁止になっており、野生の個体を捕獲・保護した場合にも飼育は不可能である。 野生化したペットは狩猟対象となることがある。ドイツでは、同国の狩猟法において、野生の犬猫の駆除は野生生物の保護を名目に合法化されている。年間40万匹のノネコ、4 - 6万頭のノイヌが民間のハンターによって狩猟の対象とされているが、野生化した動物も単に戸外を歩き回るペットも見分けが付かないことにも絡んで、狩猟区域に入り込んだペットが捕獲されたり罠にかかったりするトラブルも報じられている。 日本でも、鳥獣保護法により野生化したノイヌ、ノネコは狩猟対象である。しかし、それらは非狩猟鳥獣の野良犬、野良猫との判別が困難なため、それらを主要な狩猟対象として活動する者はほとんどいないとされる。
※この「野生化」の解説は、「ペット」の解説の一部です。
「野生化」を含む「ペット」の記事については、「ペット」の概要を参照ください。
野生化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 06:24 UTC 版)
人間に飼われていたウサギが野生化して繁殖している島や大陸がいくつかある。ウサギのペットブームを背景に、飼い主の都合で公園や川岸などに捨てられたペットのウサギが群れ、繁殖したケースもある。室内飼い専用の品種として販売されていても、野外で生き延びる場合がある。 広島県大久野島 詳細は「大久野島のうさぎ」を参照 瀬戸内海にある広島県大久野島は別名を「うさぎ島」という。1970年代初頭に島外の小学校で飼われていたウサギがこの島に放されて繁殖したのだという。なお同島では戦時中に毒ガスの研究が行なわれていたが、そのための実験用ウサギが野生化したというのは都市伝説に過ぎない。実際には毒ガス関連処理の際に全羽殺処分されている。 愛知県前島 愛知県幡豆郡の無人島である前島も、名鉄海上観光船によって数百羽のうさぎが放し飼いにされ、「うさぎ島」と呼ばれた。日本猿を放し飼いにされた「猿ヶ島」こと沖島とともに41年間にわたって観光航路となっていたが、1997年11月30日に両島をめぐる観光船は運航廃止となり、ウサギは各地の動物園に、猿は日本モンキーパークに引き取られた。 オーストラリア ここではウサギの野生化が環境問題として扱われている。 オーストラリア大陸では、哺乳類は始新世までは有袋類と単孔類、そして有胎盤類が共存していたが、その後になって有胎盤類が一度姿を消した。5500万年前に翼手目が、2800万年前にジュゴンや鰭脚類が、約5万年前にネズミ目が現れ始めたが、ウサギ類はこの時まだオーストラリアには現れていなかったとされる。 オーストラリアでは1859年に、ビクトリア州において食用やハンティングの目的で飼育ウサギ持ち込み、それを放獣したのが、ウサギ類の分布の始まりであるとされる。現在はタスマニア州を除く全州に分布している。ウサギが増えたわけであるが、気候が適していて、餌が豊富で、その上で人間以外の天敵の猛威がさほどでもなかったのである。農作物や牧場の牧草、土着の植物を食い荒らし土壌の流失の原因になったとして、ウサギが数々の固有種とニッチを競合すること等とともに問題視された。そのため、オーストラリアでは農作物を守るため、ウサギの侵入を防ぐ「ラビット・プルーフ・フェンス」が敷設されている。ウサギを駆逐するため盛んに捕獲したところ、ウサギ毛皮の売上高がもともとの特産である羊毛の売上高を上回るという皮肉な結果を招いた時期があった。最近では、ウサギを捕食対象とする野良ネコが繁殖する事態も生じている。いうまでもなく、このノラネコもウサギ同様、人間が持ち込んだものが野生化したものである。 ニュージーランド ニュージーランド島には、翼手目、鰭脚類を除けば哺乳類はいなかったとされ、当然ウサギもいなかった。
※この「野生化」の解説は、「カイウサギ」の解説の一部です。
「野生化」を含む「カイウサギ」の記事については、「カイウサギ」の概要を参照ください。
「野生化」の例文・使い方・用例・文例
- 野生化のページへのリンク