三宅島(東京都)
775m 北緯34度05分37秒 東経139度31分34秒 (雄山) (世界測地系)
※最高標高は国土地理院の火山基本図(平成16年作成)による

概 要
直径8kmのほぼ円形の主に玄武岩(SiO2 50~56%)からなる成層火山。頂上部に直径約 3.5kmの外側カルデラがあり、その内側には2000年噴火により生じた直径1.6kmのカルデラがある。山頂部の火口のほか、山腹に割れ目噴火による側火口が多く、海岸近くにはマグマ水蒸気爆発による爆裂火口(大路池(たいろいけ)など)が多数ある。
最近500年間には17~69年、平均50年の間隔で13回の噴火が起き、1回の噴出物量は2000~3000万トン程度である。有史以後の活動は、山頂から北-東南東、西-南南西の方向の山腹の割れ目火口からの短期間の噴火であり、時に山頂噴火を伴う。スコリアの放出・溶岩流出のほか、割れ目火口が海岸近くに達したときは海岸付近では激しいマグマ水蒸気爆発が起こりやすい(1983年噴火など)。
噴火前後に地震活動を伴うが、地震活動域と噴火地点とは一致しないことがある。2000年噴火では島内で始まった地震活動が徐々に西方沖に移動して海底噴火に至り、その後山頂直下の地震活動が始まり山頂噴火・カルデラ形成へと推移した。1983年噴火では前年から南方海域での群発地震活動などがあり、噴火直前の地震活動は噴火開始の1時間半前からであった。1962年をはじめ、過去のいくつかの噴火では噴火後に有感地震が頻発した。1940、1962年の噴火に際して起こった地震の震源は噴火場所が北東山腹であったにもかかわらず島の北西部であった。
2000年6月に始まった噴火活動では、山頂噴火が発生するとともにカルデラを形成した。さらに火山ガス(二酸化硫黄)の大量放出が続き、全島民が島外での避難生活を余儀なくされた。

最近1万年間の火山活動
最近1万年間の活動のうち、堆積物の露出状況がよいのは約7000年前以降である。約7000~4000年前の間は、噴火活動が不活発で目立った堆積物は見られない。約4000~2500年前の間は、1万年前より古い時代に形成されていた桑木平カルデラ中に山体を形成した時期と考えられているが、堆積物は島の南部と北西部でのみ確認できる程度である。約2500年前には、最近1万年間で最も噴出量の大きな八丁平噴火が発生し、島の中央に八丁平カルデラが形成された。この噴火以降、12世紀後半までは八丁平カルデラを埋めて現在の雄山を形成する噴火が続き、スコリアや溶岩が噴出し、この間山腹噴火も発生した。その後、15世紀後半までの約300年間は噴火がなく、1469年の噴火以降1983年までに12回の山腹割れ目噴火が発生した。
2000年6月に始まった噴火活動では、山頂噴火が発生するとともに約2500前にできた八丁平カルデラとほぼ同じ位置に、カルデラが形成された(津久井ほか,2001)。
記録に残る火山活動
火山観測
気象庁では、地震計,空振計,傾斜計,GPS,遠望カメラ ,全磁力計を島内外に設置し、三宅島の火山活動の監視・観測を行っています。その他、関係機関の協力の下、二酸化硫黄の放出量観測、火口内温度の測定も定期的に実施しています。
火山活動解説資料
三宅島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 14:40 UTC 版)
三宅島(みやけじま)は、伊豆諸島の島。雄山(おやま)を中心としてしばしば激しく噴火をすることで知られ、火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山(常時観測火山)に選定されている[1]。また、日本の気象庁によって火山活動度ランクAの活火山に指定されている。島の全域が富士箱根伊豆国立公園となっており、行政区画は島全体が東京都三宅村に属する。
注釈
- ^ この時の火砕流の様子を島民の女性がリアルタイムでインターネットの掲示板[5](千葉達郎氏の掲示板「ある火山学者のひとりごと」への書き込み)に書き込んでおり、話題となった。火砕流内の温度は40℃程度だったと見られている。
出典
- ^ “火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山”. 気象庁. 2016年2月25日閲覧。
- ^ “伊豆・小笠原諸島の活火山 - 三宅島”. 気象庁. 2017年11月28日閲覧。
- ^ “平年値ダウンロード”. 気象庁. 2021年6月閲覧。
- ^ “観測史上1〜10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2021年6月閲覧。
- ^ 死線を越えて
- ^ a b “三宅島 火山ガス(二酸化硫黄)放出量”. 気象庁. 2017年11月28日閲覧。
- ^ a b “火山名 三宅島 噴火予報:警報解除”. 気象庁. 2017年11月28日閲覧。
- ^ 三宅島噴火及び新島・神津島近海地震に対してとった措置
- ^ “東京大学地震研究所 教員紹介 瀬野徹三”. 2017年11月28日閲覧。
- ^ 早川 2000.
- ^ ザトウクジラの目撃情報を募集しています!
- ^ イタチ放すのは待って 貴重な野鳥に聞き 声からす米人教師『朝日新聞』1970年(昭和45年)11月17日朝刊 12版 23面
- ^ “伊豆諸島におけるイタチ導入:歴史と事実と教訓”. 東邦大学理学部生物学科. 2021年12月14日閲覧。
- ^ “三宅支庁産業課”. https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/14miyake/miyakehp/sangyouka/1sangyouka.html. 2018年12月13日閲覧。
- ^ “三宅島及び御蔵島へのアクセス : 東京都三宅支庁公式ホームページ”. www.soumu.metro.tokyo.lg.jp. 2018年12月13日閲覧。
- ^ 47NEWS 共同通信2011年11月6日配信 三宅島で初のバイクレース 溶岩地形を疾走
三宅島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 08:36 UTC 版)
アニメでの独自設定として、一般道が特別にスピード無制限となっており、レースシーズンには島外から多くのレーサーが練習に訪れる。レースの練習時間や大会中は一般道がコースに使われるために封鎖され、一般車は走れない。島独自の免許で、高校生でも自動車の運転が可能の様子。レース以外でレーシングニーラー(保安部品付き)を駆って一般道をヘルメットもレーシングスーツも無しで運転しても、警察には咎められない。
※この「三宅島」の解説は、「つうかあ (アニメ)」の解説の一部です。» 「つうかあ (アニメ)」の概要を見る
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