富士箱根伊豆国立公園とは? わかりやすく解説

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ふじはこねいず‐こくりつこうえん〔ふじはこねいづコクリツコウヱン〕【富士箱根伊豆国立公園】

読み方:ふじはこねいずこくりつこうえん

山梨静岡神奈川東京1都3県にわたり、富士山富士五湖箱根山伊豆半島伊豆七島などからなる国立公園火山温泉海岸風景に富む。


富士箱根伊豆国立公園

写真:長尾峠から望む仙石原
長尾峠から望む仙石原

人気ナンバーワンの公園

写真:富士山と山中湖
富士山山中湖

日本国立・国定公園中、最も訪れる人の多い公園である。この地域については、明治44年1911)、帝国議会富士山中心とする地域を国設の公園にしようとする「国設大公園設置ニ関スル建議」が提出され可決され経緯がある。国立公園設置向けての、国レベルでの最初動きであるが、実現したのは昭和11年であった。このときの区域富士山箱根地区のみで、名称も富士箱根国立公園であり、その後30年伊豆半島加えて今の名称になったまた、39年には国定公園だった伊豆七島編入している。

富士山(3,776m)は成立新し火山で、近世まで活動していたため、高山植生乏しい。ハイマツもなく、低木状のカラマツ高所まで登っている。山頂への登山道は4本あるが、富士スバルライン富士山スカイライン標高2,300〜2,400mの5合目までつけられているので、一般にはこの5合目から出発することが多い。

北麓青木ヶ原樹海貞観6年864)の噴火の際、流れ出した溶岩流の上成立している。ツガヒノキミズナラブナなどからなる森林で、地表には溶岩樹形洞穴見られる北麓富士五湖火山活動によって生まれた湖沼群である。また、西南から西麓にかけては白糸の滝田貫(たぬき)湖、朝霧高原がある。

箱根地域

伊豆地域

伊豆半島は、海岸線天城連峰などが区域含まれる相模湾面する半島東岸海岸線単調変化乏しいが、城ヶ崎海岸南端石廊(いろう)崎には、海食崖発達している。一方駿河湾面する西岸は、海食崖砂浜溺れ谷などがあって島も多く変化富んでいる。波勝(はがち)崎の海食崖は高さ250mに達し堂ヶ島岩礁の多い断崖である。公園内近隣伊東、熱川(あたがわ)、湯ヶ島など温泉が多い。

天城連峰万三郎岳(1,405m)を最高峰とし、万二郎岳遠笠山などを連ねる山群である。天城峠東側にはブナ林があり、八丁池モリアオガエル生息地として知られる

伊豆諸島大島から八丈島までの伊豆七島で、いずれも火山島であり、大島の三原山三宅島雄山(おやま)は今も活動している。各島とも温暖な気候豊かな海が魅力である。御蔵(みくら)島南岸には、高さ480mに達す日本最大級海食崖がある。

鳥類では、アカコッコイイジマムシクイ主要な繁殖地である。

パークボランティアの活動

写真:パークボランティアの活動

国立公園で、来訪者マナーの向上を呼びかけ自然観察手助けしたり、美化清掃活動施設簡単な維持補修などの作業広く大勢の人の協力求めるため、環境省では昭和60年からパークボランティアの制度始めた

現在、全国国立公園39地区で、1,800名以上が活動している。パークボランティアは各地方環境事務所募集登録し地区自然保護官による指導の下に、多岐にわたる活動行っている。


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富士箱根伊豆国立公園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/21 16:56 UTC 版)

富士箱根伊豆国立公園
Fuji-Hakone-Izu National Park
指定区域 北緯34度40分00秒 東経139度00分00秒 / 北緯34.66667度 東経139.00000度 / 34.66667; 139.00000座標: 北緯34度40分00秒 東経139度00分00秒 / 北緯34.66667度 東経139.00000度 / 34.66667; 139.00000
分類 国立公園
面積 121,695 ha[4]
指定日 1936年2月1日
運営者 環境省
年来園者数 11,250万人(2010年)[5]
事務所 関東地方環境事務所
事務所所在地 330-6018
埼玉県さいたま市中央区新都心11-2
明治安田生命さいたま新都心ビル18階
公式サイト 富士箱根伊豆国立公園(環境省)
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富士箱根伊豆国立公園(ふじはこねいずこくりつこうえん)は、神奈川県静岡県東京都山梨県にまたがる国立公園である。

概要

県別面積概要[6]
静岡県 山梨県 東京都 神奈川県 その他[注釈 1]
面積比 38.4% 30.2% 22.6% 8.5% 0.3%
  • 年間利用者数:1億人以上/年
  • 施設:
    • 箱根ビジターセンター
    • 田貫湖ふれあい自然塾

歴史

主な指定地

富士山」「箱根」「伊豆半島」「伊豆諸島」の4つのエリアで構成され、火山活動に由来する山・湖・島などの自然が指定されている。

富士山地域

富士山とその火山活動による地形。

自然公園法により特別地域のうち特に重要な区域を「特別保護地区」といい、富士山地域は以下が該当する。

特別保護地区の地域と面積一覧[7]
自治体 面積(ha)
山梨県富士吉田市内 533
西八代郡上九一色村内 1,133
南都留郡山中湖村内 57
南都留郡富士河口湖町内 6
南都留郡鳴沢村内 1,500
静岡県富士宮市内 463
富士市内 38
御殿場市内 287
駿東郡小山町内 220
富士山頂浅間神社奥宮境内地の全部 405

箱根地域

箱根山とその火山活動による地形。

伊豆半島

切り立った海岸線。第四紀火山が浸食されて形成された山稜や、活動中の伊豆東部火山群による地形。

東部
西部

伊豆諸島の北部

八丈島以北の島々の海岸線や火山地形[注釈 3]

ビジターセンター

利用者数は2008年(平成20年)[9]

センター名 設置者 所在地 利用者数(人)
箱根ビジターセンター 環境省 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根164 71,660
田貫湖ふれあい自然塾 静岡県富士宮市佐折633-14 116,876
八丈ビジターセンター 東京都 東京都八丈町大賀郷2843 23,546
山梨県立富士ビジターセンター 山梨県 山梨県南都留郡富士河口湖町船津6663-1 265,700

その他

静岡県賀茂郡南伊豆町奥石廊には伊豆半島で唯一[10]、および日本全国でも有数のユウスゲの群生地があり[11]、一帯は「奥石廊ユウスゲ公園」として整備されている[12]

脚注

注釈

  1. ^ 県境未定により不明
  2. ^ a b 同名の富士山の側火山である大室山 (富士山)も特別保護地区に指定されている。
  3. ^ よって、青ヶ島以南は富士箱根伊豆国立公園に含まない。

出典

  1. ^ 富士箱根伊豆国立公園の区域図(富士山・箱根地域)” (PDF). 環境省. 2012年10月6日閲覧。
  2. ^ 富士箱根伊豆国立公園の区域図(伊豆半島地域)” (PDF). 環境省. 2012年10月6日閲覧。
  3. ^ 富士箱根伊豆国立公園の区域図(伊豆諸島地域)” (PDF). 環境省. 2012年10月6日閲覧。
  4. ^ 富士箱根伊豆国立公園の公園紹介”. 環境省. 2012年10月6日閲覧。
  5. ^ 国立公園の利用者数(公園、年次別)” (PDF). 環境省. 2012年10月6日閲覧。
  6. ^ 環境省 基礎情報 富士箱根伊豆国立公園
  7. ^ 富士山地域 - 環境省 (PDF)
  8. ^ a b c 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 日本の第四紀火山 本州の火山
  9. ^ 環境省自然ふれあい推進室"表II-9 国立公園内ビジターセンター等利用者数"自然公園等利用者数調(2013年3月18日閲覧。)
  10. ^ 静岡新聞』1998年7月11日朝刊13頁「海風に揺れるかれんな花―南伊豆・奥石廊のユウスゲが見ごろ(ウオッチング)」(静岡新聞社)
  11. ^ 『静岡新聞』1999年7月7日朝刊17頁「夏の夕を彩る、かれんな花 ユウスゲ花壇が満開に―南伊豆」(静岡新聞社)
  12. ^ 奥石廊ユウスゲ公園”. 南伊豆町ホームページ. 南伊豆町 (2002年4月25日). 2024年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年1月1日閲覧。

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