イイジマムシクイ
名称: | イイジマムシクイ |
ふりがな: | いいじまむしくい |
種別: | 天然記念物 |
種別2: | |
都道府県: | 定めず |
市区町村: | 東京都・鹿児島県・沖縄県 |
管理団体: | |
指定年月日: | 1975.06.26(昭和50.06.26) |
指定基準: | 動1 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | |
解説文: | S50-5-130イイジマムシクイ.txt: イイジマムシクイは、センダイムシクイに似た色彩をしているウグイス亜科に属する日本固有の種であり、主に伊豆大島、利島、新島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島および屋久島で繁殖することが知られており、冬期は、沖縄、宮古、与那国などでも越冬する。 以上のようにその生息地は離島に限られているが、近年地域開発等によりその生息地は狭められ、個体数が少なくなってきている種類である。 |
飯島虫喰
イイジマムシクイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/19 19:29 UTC 版)
イイジマムシクイ | |||||||||||||||||||||||||||
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![]() イイジマムシクイ Phylloscopus ijimae
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ![]() | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Phylloscopus ijimae (Stejneger, 1892)[2][3] | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
イイジマムシクイ[2][3][4][5][6] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Ijima's leaf warbler[2][3] |
イイジマムシクイ(飯島虫喰[4]、Phylloscopus ijimae)は、スズメ目ムシクイ科ムシクイ属に分類される鳥類[7]。
分布
冬季になるとフィリピンへ南下し越冬すると考えられ、1947年にルソン島ラマオで6羽の標本が採集されている[8]。
日本では繁殖のため夏季に伊豆大島から青ヶ島までの伊豆諸島・トカラ列島の中之島に飛来(夏鳥)する[3]。冬季には伊豆諸島や南西列島で発見例がある[8][3]。伊豆諸島の個体群は春季に海上から静岡県沿岸部に飛来した後に南下して伊豆諸島へ渡り、秋季に紀伊半島、四国山岳地帯、大隅半島(稲尾岳では8-10月、主に9月に飛来)を経由して南西諸島へ南下していると推定されている[8]。
形態
全長11.5センチメートル[3]。翼長6 - 7センチメートル[3]。上面は淡オリーブ緑色、下面の羽衣は黄白色[3]。頭頂を正中線上に入る筋模様(頭央線)がない[3][8]。内側から5-8枚目の初列風切には、羽軸よりも外側の羽毛に切れ込み(外弁欠刻)が入る[8]。
後肢はピンクがかった淡褐色や橙褐色[8]。
分類
生態
スダジイ、タブノキからなる高木層や亜高木層の被度が高い常緑広葉樹林などに生息する[3]。
食性は動物食傾向の強い雑食で、昆虫、クモなどを食べるが果実、種子を食べることもある[5]。樹上を移動しながら獲物を捕食するが[5][6]、停空飛翔しながら獲物を捕食することもある[3]。
繁殖形態は卵生。広葉樹の樹上やアズマネザサに球状の巣を作り、4 - 7月に3 - 4個の卵を産む[3]。ホトトギスに托卵されることもある[3]。
人間との関係
森林伐採や道路工事による繁殖地の破壊などにより生息数は減少している[3]。主要な繁殖地であった三宅島では2000年の噴火により約60%の森林が消失あるいは影響を受け、本種への影響も懸念されている[3]。繁殖地よりも、不明である越冬地の環境破壊の方が生息数減少の原因となっている可能性も考えられている[3]。日本では1975年に国の天然記念物に指定されている[5]。
参考文献
- ^ BirdLife International. 2012. Phylloscopus ijimae. The IUCN Red List of Threatened Species 2012: e.T22715353A38197619. doi:10.2305/IUCN.UK.2012-1.RLTS.T22715353A38197619.en, Downloaded on 20 June 2016.
- ^ a b c 日本鳥学会 「イイジマムシクイ」『日本鳥類目録 改訂第7版』日本鳥学会(目録編集委員会)編、日本鳥学会、2012年、289-290頁
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 山本裕 「イイジマムシクイ」『レッドデータブック2014 -日本の絶滅のおそれのある野生動物-2 鳥類』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編、株式会社ぎょうせい、2014年、218-219頁。
- ^ a b c 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社、2008年、205頁。
- ^ a b c d 加藤陸奥雄、沼田眞、渡辺景隆、畑正憲監修 『日本の天然記念物』、講談社、1995年、672、675頁。
- ^ a b 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科9 鳥類III』、平凡社、1986年、157頁。
- ^ 山形則男・吉野俊幸・五百澤日丸=写真、五百澤日丸・山形則男=解説『新訂 日本の鳥550 山野の鳥』文一総合出版、2014年、206頁。ISBN 978-4829984000。
- ^ a b c d e f 『BIRDER』第25巻 3号、文一総合出版、2011年、26、36、41頁。
関連項目
- ムシクイ属
- 鳥類天然記念物一覧
- 鳥類レッドリスト (環境省)
イイジマムシクイと同じ種類の言葉
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