アメリカ‐しろひとり【アメリカ白灯=蛾】
アメリカシロヒトリ
アメリカシロヒトリ(産卵中)
アメリカシロヒトリ
この群のグループ
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アメリカシロヒトリ
和名:アメリカシロヒトリ |
学名:Hyphantria cunea |
チョウ目,ヒトリガ科 |
分布:本州・四国・九州 |
写真(上):アメリカシロヒトリ幼虫 |
写真(下):アメリカシロヒトリ被害 |
説明 成虫の体長25〜30mm。第二次大戦後米軍物資とともに北米より侵入した。加害樹種は非常に多いが,とくにサクラ,プラナタス,ポプラ,ミズキなど落葉広葉樹で被害が多い。基本的には年2世代。最初の成虫は5〜6月,2回目は7〜8月に発生し,メスは葉裏に卵塊で産卵する。若い幼虫は口から吐いた糸で作った巣の内部で集団生活をするが,大きくなると単独で生活する。越冬は地面に降りた後,落ち葉の間などで蛹になって行う。集団生活している初期幼虫は,枝ごと除去する。またはDDVP,スミチオン乳剤1000倍などの散布を行う。 |
アメリカシロヒトリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/21 04:06 UTC 版)
アメリカシロヒトリ | ||||||||||||||||||||||||
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アメリカシロヒトリ
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Hyphantria cunea Drury, 1773 |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
アメリカシロヒトリ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Fall Webworm |
アメリカシロヒトリ(アメリカ白火取・亜米利加白火取、Hyphantria cunea)は、鱗翅目(チョウ目)ヒトリガ科の一種。
分類
本種の属するヒトリガ科は従来ヤガ上科に属する独立の科として扱われていたが、近年は Erebidae 科の亜科 Arctiinae として扱うことも多い。
分布
ヨーロッパ、中国、韓国、日本(北海道・本州・四国・九州)に外来種として移入分布する[1]。
日本では第二次世界大戦後、アメリカ軍の軍需物資に付いて渡来したとされる[2]。1945年に東京で発見されたのを最初に山手線沿線、中央線沿線に広がり、その後関東地方を中心に分布を広げた。
特徴
年2回(一部は3回)の発生で、樹幹の割れ目や樹皮下において蛹化し越冬する[3]。成虫は5月から6月あるいは7月から8月にかけて現れる[3]。成虫は長さ約1cm、翅を広げた大きさは約30mmで全体的に灰白色、体は赤味を帯びている。前翅には多数の小黒点があるが、2度目以降の発生種では黒点が消えかかる。
成虫は葉裏に産卵し、幼虫は5月から7月あるいは8月から9月にかけて現れる[3]。幼虫は中齢期まで糸に覆われた巣で集団で生活し、葉脈以外の葉肉の部分を食害する[3]。4齢以降は分散して葉を食害する[3]。
雑食性で寄生植物は、プラタナス(スズカケノキ類)、トウカエデ、サクラ、ミズキ、クワなどである[3]。
被害
毛虫に毒針毛はなく人体への直接の影響はない[4][5]。ただし、アレルギー反応を示すことがある[4]。
樹木の葉の食害[5]、洗濯物や建物への付着[5]、樹木の周囲が糞で汚されるなどの被害が出る[4]。
駆除

発生初期の群れになっている幼虫の段階で枝を切り取って踏みつぶす方法が最も効果的とされている[3]。殺虫剤は、スミチオンやオルトラン水和剤などが一般的。
参考文献
- ^ a b アメリカシロヒトリ 国立環境研究所 侵入生物DB
- ^ 富岡多恵子『どこ吹く風』思潮社、1978年、222p頁。
- ^ a b c d e f g “公園・街路樹等病害虫・雑草管理暫定マニュアル”. 環境省. p. 7. 2024年10月21日閲覧。
- ^ a b c “地区だより すぎのめ”. 福島市役所杉妻支所. 2024年10月21日閲覧。
- ^ a b c “暮らしの情報広場”. 五所川原市. 2024年10月21日閲覧。
アメリカシロヒトリ 中公新書 伊藤嘉昭 編 1972
関連項目
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