こがねむし【こがね虫】
こがね‐むし【黄金虫/金=亀=子】
読み方:こがねむし
1 甲虫目コガネムシ科の昆虫。体長約2センチ。体は広卵形で、背面は強い光沢のある濃緑色または紫紅色。夏に出現し、広葉樹の葉を食する。《季 夏》「落ちしまま翅(はね)はみ出せる—/正雄」
2 甲虫目コガネムシ科の昆虫の総称。体は頑丈で背面は丸く高まり、金属光沢をもつものが多い。幼虫は土中にすみ、地虫(じむし)とよばれる。植物の葉を食うコガネムシ・カブトムシ・ドウガネブイブイなどと、動物の糞(ふん)を食うダイコクコガネ・タマオシコガネなどとに大別される。
こがねむし【黄金虫】
コガネムシ
コガネムシ
この群のグループ
|
特徴
多くの種類では成虫は6~8月に発生しますが、マメコガネは5月から見られます。芝草害虫のウスチャコガネは、4~5月に出現します。幼虫は土中に生息し植物の根を食べます。幼虫で越冬するのが普通ですが、種類によっては成虫で越冬するものも知られています。 庭木や農作物の新芽や葉、花などを成虫が食害します。幼虫は土中で根(ラッカセイでは莢実も)を食害し、葉のしおれや枯死を招きます。チビサクラコガネ、ウスチャコガネはゴルフ場の芝草の重要な害虫となります。コガネムシ類の成虫は照明に飛来するものも多く、不快害虫にもなります。
防除
植物の葉や花に止まっているものや、照明に飛来した成虫は、素早く捕まえて除去します。畑を耕したり鉢土を取り除いた時に幼虫を見つけたら、それらも直ぐに取り除きます。 防除薬剤としては、コガネムシ用の殺虫剤(スミチオン等)を加害植物に定期的に散布します。市販の性フェロモントラップも有効です。また夜に光に誘引される種類に対しては、電撃殺虫器も効果があります。 園芸作物などの近くでコガネムシの姿を見かけたら、付近に卵を産み付けた可能性が大きいので、コガネムシ幼虫用粒剤(ダイアジノン等)や乳剤(スミチオン等)を植物のまわりの土に処理します。毎年発生している場合には、春先の苗を植え付ける時にこのような薬剤を土に予め処理しておきます。 |
金亀子
黄金虫
金亀子
金亀虫
黄金虫
コガネムシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/15 08:09 UTC 版)
コガネムシ(黄金虫、金亀子、Mimela splendens)は、甲虫目コガネムシ科の昆虫。
成虫の体色は時に赤紫の混ざった光沢の鈍い緑色、赤紫・黒紫色のものもある。体長は17-23mm。食性は食葉性であり、サクラ等の広葉樹の葉を食する。
幼虫は土中で植物の根を食べて成長する。
また、コガネムシ科の昆虫の総称または一部のグループを指して「コガネムシ」という場合もある。一般的にカブトムシやダイコクコガネなど形態に著しい特徴があるものを除き、ときにはハナムグリ亜科などのカナブン・ハナムグリの類を除いて草食のものだけをいうこともある。
狭義のコガネムシMimela splendensは、外見的には、前肢基節間に前胸突起が確認できることにより、上記広義のコガネムシと区別できる。
本種には「ナミコガネ」の和名もあるが一般的とはいえず、広義コガネムシとの混乱に注意する必要もある。
コガネムシに関する作品
- 『こがねむし』 - 中山晋平作曲、野口雨情作詞の童謡。ただし、この「こがねむし」は方言でチャバネゴキブリを指すものであるという説もある。
- 『黄金虫のワルツ』 - 東京メトロ日比谷線の八丁堀駅1番線の発車メロディ。塩塚博作曲。
参考文献
- 今森光彦 『野山の昆虫』 山と溪谷社〈ヤマケイポケットガイド〉、1999年、ISBN 4-635-06220-1。
関連項目
外部リンク
- コガネムシ科(コガネムシ図鑑) - 新・理科教材データベース(岐阜聖徳学園大学教育学部 地学・川上研究室)
- 『コガネムシ』 - コトバンク
- 『コガネムシ(黄金虫∥金亀子)』 - コトバンク
- コガネムシ研究会
コガネムシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 09:05 UTC 版)
タイやラオスでは、マグソコガネ亜科など糞虫と呼ばれる糞食性の甲虫の、蛹になる直前の幼虫を生で食べたり、煮物にしたりする。
※この「コガネムシ」の解説は、「昆虫食」の解説の一部です。
「コガネムシ」を含む「昆虫食」の記事については、「昆虫食」の概要を参照ください。
コガネムシ
「コガネムシ」の例文・使い方・用例・文例
- コガネムシのページへのリンク