新芽とは? わかりやすく解説

しん‐め【新芽】

読み方:しんめ

新しく出た草木若芽


新芽

作者徳田秋声

収載図書秋声全集 第2巻復刻版
出版社臨川書店
刊行年月1990.1

収載図書徳田秋声全集 第9巻 足迹・黴
出版社八木書店
刊行年月1998.1


(新芽 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/27 06:48 UTC 版)

(め、: bud)とは、維管束植物において、の頂端分裂組織とそれに由来する未熟な茎とからなる構造である(図1)。芽は、伸長して新たなシュート(葉やをつけた茎)となる。芽のうち、茎の先端にあるものを頂芽、茎の側方につくものを側芽といい、種子植物ではふつう側芽は葉の腋につくため腋芽ともよばれる(図1)。ふつうの芽は頂芽や腋芽であるため、これらの芽は定芽、葉やなどそれ以外につく芽は不定芽とよばれる。また芽のうち、成長して葉のみをつけるものは葉芽、花のみをつけるものは花芽、葉と花をつけるものは混芽とよばれる。低温や乾燥など生育不適期に休眠状態にある芽は休眠芽とよばれ、特に冬季にある休眠芽は冬芽とよばれる。休眠芽はしばしば特殊化した葉である芽鱗に覆われており、このような芽は鱗芽(有鱗芽)とよばれ(図1)、一方で芽鱗をもたない休眠芽は裸芽とよばれる。切り離されて新たな個体となる芽は、むかご(珠芽)とよばれる。専門用語ではないが、新たに生じて間もない芽は、新芽(しんめ)、若芽(わかめ)、嫩芽(どんが)とよばれる[1][2]


注釈

  1. ^ 複数形は leaf primodia[7]
  2. ^ a b aestivation は、広義には花芽内形態を意味するが、狭義にはそのうち芽中包覆を意味する[7]
  3. ^ 下記の渦巻き型 (circinate, circinal) は全く異なる。

出典

  1. ^ 新芽. コトバンクより2023年7月11日閲覧
  2. ^ 若芽. コトバンクより2023年7月11日閲覧
  3. ^ 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “出芽”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. pp. 640–641. ISBN 978-4000803144 
  4. ^ 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “再生芽”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 515. ISBN 978-4000803144 
  5. ^ a b . コトバンクより2023年6月18日閲覧
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  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq br bs 清水建美 (2001). “2. 芽”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 220–231. ISBN 978-4896944792 
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  47. ^ 森と水の恵み・山菜図鑑”. あきた森づくり活動サポートセンター. 2023年7月7日閲覧。


「芽」の続きの解説一覧

新芽(あらめ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 17:06 UTC 版)

狐のお嫁ちゃん」の記事における「新芽(あらめ)」の解説

主人公の妹。高校生主人公実家住んでいる。鷹匠をやっており、フクロウ使ってカラスなどを追い払っている。

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