たねん‐そう〔‐サウ〕【多年草】
読み方:たねんそう
「多年生植物」に同じ。
多年草
多年生植物
(多年草 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/30 06:03 UTC 版)
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多年生植物(たねんせいしょくぶつ)とは、個体として複数年にわたって生存する植物のことである。多年生宿根草や木本植物がそれにあたる。しばしば草本(いわゆる草)に対して用いられる言葉であり、「多年草」と呼ぶことがある。
概要
多年生植物に対して、1年で世代を終える植物は「一年生植物」という。また、冬の前に発芽し冬を越えて春から夏に花を咲かせて枯れるものを、特に「二年生植物」と呼ぶことがあるが、「越年生植物」と呼び、実質的には一年生植物である。一方で、1年を超え2年以内で世代を終える植物(ハタザオ、ツキミソウなど)のことを「二年生植物」と定義する場合もある。
熱帯の多雨地帯のように年間を通じて植物の成長が維持できる環境では、植物は一般的に多年生である。厳しい乾期や冬季など植物の生長に不利な季節がある場合、これを乗り越えられれば多年生植物となる。そのため熱帯では多年生であるが、温帯では一年生になる植物も存在する。
通年にわたって地上に姿を見せているものもあるが、越冬時などに地上部の茎や葉が枯れ落ちる一方で地下茎や根などが休眠状態で残り、翌年にそこから再び茎や葉を伸ばすものもある。このように地上部だけが枯れてしまうものを「宿根草」という。なお、園芸方面では後述のように「常緑草」も含めて宿根草と呼んでいる。
一稔性(一回結実性)
珍しい部類に属するが、1年目で発芽し、2年目で成長、3年目に花を咲かせて枯れるものがある(ムラサキケマンなど)。ただし、特に三年草が多いというわけではなく、むしろもっと長い年月にわたって花をつけずに成長し、最後に開花して枯れるという経過を辿る植物がたくさん存在しており、有名なものにタケやリュウゼツランがある。このような生活史を持つ植物のことを「一稔性」(一回結実性、英語: monocarpic)と呼ぶ場合がある。
常緑多年草、宿根草、球根植物
ミントやマツバギクのように年中緑の葉があるものを「常緑多年草」、生育に適さない時期(多くは冬だが夏のこともある)に地上部が枯れるものを「宿根草」(しゅっこんそう)という。また、鱗茎・塊茎・球茎などの球根を形成する植物を「球根植物」という。園芸では、常緑草と宿根草を合わせて宿根草と呼んでいる。また園芸方面であえて「多年草」と呼ぶ場合には常緑草のことを挿す。
多年生植物の繁殖
球根植物は原則として分球によって増やすが、タネから1年で開花するものを一度に大量に増やしたい場合(ユリ類、アネモネ、ラナンキュラス、ダリアの一部など)は、実生で増やす。宿根草では実生の他、挿し芽、株分けなどが行われる。
備考
「多年生」や「一年生」という語は、植物に限らず生物全般に対して用いることができる表現である。
関連項目
外部リンク
多年草
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 07:19 UTC 版)
意外に簡単にできるのが菊である。小菊は十分に切り花、とくに仏花に使えるものができる。厚物や管物などの観賞菊も、やはりタネをまいた年の秋に開花するが、重ねの良い大輪咲きはなかなか出ないようである。ガーベラやゼラニウムなどは、国内でもタネが売られており、播いた年に開花するが、他の宿根草も、開花までさほどの年月はかからない。
※この「多年草」の解説は、「播種」の解説の一部です。
「多年草」を含む「播種」の記事については、「播種」の概要を参照ください。
多年草
「多年草」の例文・使い方・用例・文例
- イトシャジンは常緑多年草だ。
- ゼラニウムのほとんどは多年草だ。
- 地中海地方からインド・東アジアにかけて産する多年草
- 根茎のある多年草または低木
- 晩春から初夏のレモン色花への金色の多年草の旧世界キンポウゲ
- 葉がやりのように形成されている半水生のユーラシアの多年草のウマノアシガタ
- ニュージーランド産の華やかな白い花を持つ多年草
- 北米西部産の多年草
- 北米の森林に生える丈の低い多年草で三葉の葉と黄色の根茎、白い花を持つ
- かすかに毛で覆われた多年草で、皮のような深緑の葉を持ち、花は最後に紫がかった緑色になる
- 根茎、掌状葉と小さな孤立した花を持つ多年草の小さな属
- 北米東部産の細く直立する多年草で、塊茎状の根と、ピンクの縁取りがある白い花を持つ
- 短い毛の生えた多年草で、早春に青スミレ色または藤色の花が咲く
- 欧州産の多年草で、通常スミレ色または白の花が春に咲く
- 米国東部産の丈の高い多年草で、根元から出ている広い葉と夏咲きの白い花を持つ
- 東オーストラリアで見られる、直生または地面を這うように生える多年草で、青や紫、赤い色の花の腋生の総状花序を持つ
- 南オーストラリア産の低木性の多年草で、茎と葉の裏綿は綿毛で覆われ、赤からピンクの花は総状花序をなす
- 直立性あるいは傾状した寿命の短い多年草で、赤紫からピンクの花を持つ
- 緩やかな集散花序にピンクがかった花を持つ、北米の多年草
- 湿地に生える多年草で刀のような葉と芳香性の根を持つ
多年草と同じ種類の言葉
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