ナデシコ
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ナデシコ(なでしこ、撫子、牛麦)は、ナデシコ科ナデシコ属(Dianthus)のカワラナデシコ(学名: Dianthus superbus var. longicalycinus)の異名である。またナデシコ属の植物の総称。蘧麦(きょばく)とも呼ばれる。秋の七草の一つである。歌などで、「撫でし子」を掛詞にすることが多い[1]。
- ^ デジタル大辞泉. “なでしこ【×撫子/瞿=麦】”. 2019年7月25日閲覧。
- ^ a b c d e 『日本の野生植物』 (1999)、p.41
- ^ 一例として、『万葉集』巻第三「雑歌」408番に、大伴家持が大伴坂上大嬢に送った一首として、「石竹(なでしこ)の その花にもが 朝な朝(さ)な 手に取り持ちて 恋ひぬ日無けむ」(あなたがナデシコだったら毎朝手に取って愛しまない日はないだろう)。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) YList:イセナデシコ 2011年8月15日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) YList アメリカナデシコ 2011年7月30日閲覧。
ナデシコ属
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ナデシコ属 (Dianthus) はナデシコ科 (Caryophyllaceae) に属し、北半球の温帯域を中心に約300種が分布する。このうち、ヒメハマナデシコとシナノナデシコは日本固有種(日本にのみ自生)であり、他に日本にはカワラナデシコとハマナデシコが分布する。それらの特徴は次のようなものである。 カワラナデシコ (D. superbus L. var. longicalycinus (Maxim.) Williams) カワラナデシコには、ナデシコ、ヤマトナデシコの異名もある。これはセキチク (D. chinensis L.) を古くは唐撫子(カラナデシコ)といったことに対する。ナデシコは古くは常夏(とこなつ)ともいった。これは花期が夏から秋に渡ることにちなむ。 エゾカワラナデシコ (D. superbus L. var. superbus) カワラナデシコの基変種で、本州中部以北の日本を含むユーラシアの中北部に分布する。 タカネナデシコ (D. superbus L. var. speciosus Reichb.) 高山に分布し、本州中部以北と北海道の高山帯及びヨーロッパ、中国(東北)及び朝鮮に分布する。 ヒメハマナデシコ (D. kiusianus Makino) 九州、沖縄及び本州と四国の一部に分布する。 ハマナデシコ (D. japonicus Thunb.) 本州以西の日本と中国に分布する。別名フジナデシコ。 シナノナデシコ (D. shinanensis (Yatabe) Makino) 本州中部に分布する。別名ミヤマナデシコ。 花の色は紅から淡いピンク色が多いが、園芸品種などでは白色や紅白に咲き分けるものなどもある。 ナデシコ属の園芸品種をダイアンサス (Dianthus) ということがあるが、本来はナデシコ属の学名である。また、カーネーション(和名: オランダナデシコ、D. caryophyllus L.)もナデシコ属である。
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