ケシ科とは? わかりやすく解説

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ケシ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/19 14:00 UTC 版)

ケシ科
Meconopsis simplicifolia
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperm
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
: キンポウゲ目 Ranunculales
: ケシ科 Papaveraceae
  • 本文参照

ケシ科(ケシか、Papaveraceae)は、一年草または多年草で、双子葉植物に属する。また、一部は小型の低木。葉は羽状裂(羽のような形に、切れ込み)のある葉の裂片周囲に鋸歯がある葉を持つまた、果実蒴果または痩果となる。双子葉植物に属する。北半球の暖帯から亜寒帯に多く、約40属800種ある[1]医薬品で強力なオピオイド鎮痛剤麻薬モルヒネ)原料のアヘンを含むケシをはじめとして、プロトピンサンギナリンなどの麻薬麻酔薬である成分の各種アヘンアルカロイドを含み、重要な薬効成分であるのだが、そのままの使用では有毒になる物質を含む種が多い。

分類の経過

近縁な群としてケマンソウ亜科があり、これはケマンソウ亜科として含める(新エングラー体系)。クロンキスト体系ではこの広義ケシ科をケシ目としている。現在のAGPIIIではケシ科に含めている。花の形態が、キンポウゲ科に類似する種と、フウチョウソウ科アブラナ科に類似する種があるため、ケシ科はこれら2つの群を進化的に結ぶものと考えられてきた。しかし近年の分子系統学的研究から、アブラナ目とは直接は関係ないことが明らかになり、APG植物分類体系ではケシ科をキンポウゲ目に入れている。

下位分類

分類方法の参考元は英語版のWikipediaを翻訳したものになる。各属の分類根拠については、各亜科のページを参照していただきたい。

ケマンソウ亜科(Fumarioideae

かつてはケマンソウ科という独立した科だったがAPG体系ではケシ科の亜科としている。薬草のエンゴサクや、観賞されるケマンソウ、ヒマラヤエンゴサクなどを含む。

ヒペコウム連(Hypecoeae

フマリア連(Fumarieae

ケシ亜科(Papaveroideae

かつてアヘンに使用されたケシや、あへん法で栽培が原則禁止のアツミゲシ、ケシ、神秘的な青色の花を咲かせるメコノプシス、外来種として猛威を振るうナガミヒナゲシ、切り花などで利用されるアイスランドポピー、ハナビシソウ、ハンネマニアなどを含む。クサノオウなどもこの亜科に含む。

エッシュショルチア連(Eschscholzieae

ケシ連(Papavereae

ケリドニウム連(Chelidonieae

プラティステモン連(Platystemoneae

  • プラティステモン属(Platystemon
  • ヘスペロメコン属(Hesperomecon
  • メコネラ属(Meconella

ギャラリー

ケマンソウ亜科

ケシ亜科

脚注

  1. ^ 福原達人 (2016)「ケシ科」『改訂新版 日本の野生植物 2』103頁。

参考文献

  • 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 2』、2016年、平凡社

関連項目


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