ツルウメモドキとは? わかりやすく解説

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つる‐うめもどき【×蔓梅擬】

読み方:つるうめもどき

ニシキギ科蔓性落葉低木山野にみられ、楕円形で、互生雌雄異株で、5月ごろ、黄緑色小花をつける。実は丸く熟す三つ裂け黄赤色の種子露出するつるもどき。《 秋》

蔓梅擬の画像
撮影おくやまひさし

蔓梅擬

読み方:ツルウメモドキ(tsuruumemodoki)

ニシキギ科落葉つる性植物


ツルウメモドキ

ツルウメモドキ
科名 ニシキギ科
別名: -
生薬名: -
漢字表記 -
原産 日本朝鮮半島中国
用途 ツル性落葉潅木丸く、花は小花で、果実割れて黄赤色の種子見えます果実を腫毒に用いますが、中国では筋肉痛関節痛などに用います
学名: Celastrus orbiculatus Thunb.
   

蔓梅擬

読み方:ツルウメモドキ(tsuruumemodoki)

ニシキギ科落葉つる性植物

学名 Celastrus orbiculatus


蔓梅擬

読み方:ツルウメモドキ(tsuruumemodoki)

山野自生しているニシキギ科落葉低木

季節

分類 植物


蔓落霜紅

読み方:ツルウメモドキ(tsuruumemodoki)

山野自生しているニシキギ科落葉低木

季節

分類 植物


ツルウメモドキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/31 03:33 UTC 版)

ツルウメモドキ
ツルウメモドキ(果実)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: ニシキギ目 Celastrales
: ニシキギ科 Celastraceae
: ツルウメモドキ属 Celastrus[1]
: ツルウメモドキ
C. orbiculatus [2]
変種 : ツルウメモドキ
C. o. var. orbiculatus
学名
Celastrus orbiculatus Thunb. var. orbiculatus (1784)[3]
シノニム
和名
ツルウメモドキ
英名
Oriental staff vine,
Japanese bittersweet

ツルウメモドキ(蔓梅擬[5]学名: Celastrus orbiculatus または Celastrus orbiculatus var. orbiculatus)は、ニシキギ科ツルウメモドキ属の落葉つる性木本

名称

和名「ツルウメモドキ」は、つるになるウメモドキの意味であるが、ウメモドキはモチノキ科である[5]中国名は「南蛇藤」[3]

分布・生育地

日本を含め東アジア一帯に自生し、日本では北海道本州四国九州沖縄まで分布する[5]。低地や山地の山野に生え[6][7]、日当たりのよい林などに生育し、都市部の植え込みなどにも見られる。

北アメリカには緑化用に導入され装飾用にも使われたが、野生化し外来種として各地に広がり、森林を覆うなど問題となっている。北アメリカ在来種としては近縁の C. scandens があり、両種は交雑可能であるため特に遺伝子汚染が問題視されている。

特徴

落葉つる性の木本で、他の植物に絡みつく[6][5]。全体に無毛[7]。つるは、はじめはまっすぐに伸びるが、他の植物があると伸びやかにからまりながら右巻き(S巻き)へ巻き登り[8]、よく生長し他の木を覆うこともある。本年度のつるは緑色をしており、2年目以降は茎は木化して茶褐色になり、皮目が目立つようになって太くなっていき、他に巻き付くものがないと直径5センチメートル (cm) にもなる場合もある[8]樹皮は灰褐色で、成木では粗く網目状に浅く割れる[7]。若い枝は赤褐色から灰色で短枝もでき、菱形の皮目がある[7]。一年枝の基部には古い芽鱗が残っていることも多い[7]

互生し、長さ5 - 10センチメートル (cm) の倒卵形から楕円形で[5]、葉柄は2 cm前後。葉縁には浅い鋸歯がつき、波型で丸い形状をしており、名の通りウメウメモドキに似る。表面、裏面とも無毛で、全体に薄く紙質で、網目状の葉脈がある[9]。秋になると、やや薄い黄色から鮮やかな黄色に紅葉して葉が落ちる[6][8]。紅葉は条件がよいと濃い黄色に染まる[6]

花期は5 - 6月[5]雌雄異株[5]葉腋から短い集散花序を伸ばして、黄緑色ないし淡緑色の数ミリメートル (mm) 程度の小さく地味な5弁花が多数咲く[5]雄花は5個の雄蕊が目立ち、雌花は中心の雌蕊1個に、3裂した柱頭がつく[5][9]

果期は秋(10 - 12月)[5]。雌株につく果実蒴果で、秋に淡黄色に熟すと3つに裂開し、鮮やかな橙赤色の仮種皮に被われた種子が現れる[5][10]。種子は落葉後の冬場も残って橙赤色が目立ち[7]、鳥に食べられて散布される。

冬芽は茎に互生し、円錐形や球形で花芽は丸みがあり、6 - 10枚の芽鱗のうち外側2枚がやや開いている[7]。互生する側芽は先が尖るものがある[7]。葉痕には維管束痕が1個みられる[7]

利用

果実は、葉が枯れても色鮮やかさを保つため、これが美しいので生け花などリースやインテリアの装飾用素材として使われる[5][9]

近縁種

同属はアジアオーストラリアからアメリカに分布する。日本には類似種としてオオツルウメモドキ(C. stephanotiifolius[11]、イワウメヅル(C. fragellaris)などがある。

  • オオツルウメモドキ(C. stephanotiifolius
  • オオバツルウメモドキ(C. kusanoi
  • リュウキュウツルウメモドキ(C. kusanoi var. glaber
  • テリハツルウメモドキ(C. punctatus
  • イワウメヅル(C. fragellaris

脚注

  1. ^ 米倉浩司、邑田仁監修『維管束植物分類表』(初版)北隆館、2013年4月、78頁。ISBN 978-4-8326-0975-4 
  2. ^ 米倉浩司著 邑田仁監修『日本維管束植物目録』(初版)北隆館、2012年4月、130頁。 ISBN 978-4-8326-0970-9 
  3. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Celastrus orbiculatus Thunb. var. orbiculatus ツルウメモドキ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月1日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Celastrus articulatus Thunb. ツルウメモドキ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月1日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 西田尚道監修 学習研究社編 2009, p. 94.
  6. ^ a b c d 林将之 2008, p. 59.
  7. ^ a b c d e f g h i 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 213.
  8. ^ a b c 谷川栄子 2015, p. 48.
  9. ^ a b c 谷川栄子 2015, p. 49.
  10. ^ 菱山忠三郎監修 2011, p. 199
  11. ^ 日本のレッドデータ検索システム(ツルウメモドキ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年1月10日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク


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