た・いとは? わかりやすく解説

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たい

[助動][たかろ|たく・たかつ|たい|たい|たけれ|○]《希望助動詞「たし」の連体形「たき」の音変化動詞、および助動詞「れる」「られる」「せる」「させる」の連用形に付く。

話し手希望を表す。「御飯食べたい

日比(ひごろ)月日がおがみたいと思うたに」〈虎明狂・腰祈

話し手以外の人の希望を表す。「読みたいなら貸すよ」「やめたい人はやめればいい」

「ある」「である」「なさる」「くださる」や尊敬助動詞「れる」「られる」に付いて、他に対す希望要求を表す。…てほしい。「正直者がばかを見ない世の中でありたい」「別表参照されたい

[補説] 「たい」が他動性動詞に付く場合希望対象を表すのに、「飲みたい」「飲みたい」のように「…ヲ…タイ」「…ガ…タイ」の両形を、室町時代以来用いてきている。連用形「たく」の音便形「とう(たう)」は中世ら行われているが、現代語では、「ございます」「存じます」を伴うときにかぎって行われるまた、接続助詞「て」を伴う場合、「たくって」となることもある。3多く文章語用いる。


た・い

接尾形容詞活用[文]た・し(ク活)。「いたし」の頭母音脱落したものか》名詞動詞連用形などに付いて形容詞をつくる。

その事はなはだしい意を表す。「めで—・い」「うしろめ—・い」

そのような状態であることを表す。「けむ—・い」「つめ—・い」

[補説] 促音挿入されて、「…ったい」となることもある。「じれったい」「やぼったい」など。


タイ【tie】

読み方:たい

ネクタイ。「アスコット—」

競技・試合などで、得点記録相手または他の競技者と同じであること。また、タイ記録のこと。「スコアを—に持ちこむ」 「一試合自己最多—の得点挙げる

楽譜で、同じ高さの二つ音符を結ぶ弧線。両音符は間に切れ目のない1音として演奏される

[補説] 2は、一般順位づけや、結果として数値についても用いられる。「興行収入1位—の映画」「過去最多—の入園者数

「タイ」に似た言葉

タイ【Thai】

読み方:たい

インドシナ半島中央部占め立憲王国正称、タイ王国。首都バンコク。米・ゴム・錫(すず)などを産出上座部仏教が行われる。13世紀初めからスコータイ朝アユタヤ朝続き1782年チャクリ王朝となり、1932年専制君主制廃し現在に至る。人口67092010)。旧称シャム

[補説] 「泰」とも書く。

「タイ王国」に似た言葉

た‐い【他意】

読み方:たい

心の中隠している別の考え。特に、相手対す悪意ふたごころ。「別に—はない」


たい【体〔體〕】

読み方:たい

[音]タイ(呉) テイ(漢) [訓]からだ

学習漢字2年

[一]タイ

四肢・骨格などで組み立てられたものとしてのからだ。「体育体温体格・体質体重体操体力巨体五体死体上体身体人体聖体胴体肉体女体病体裸体老体

各部分を組み立てたまとまりのある形や組織。「体系体制詩体字体政体全体団体文体

一定の形や働きをもつ存在。「体積液体機体客体球体実体主体船体天体媒体物体本体

身につける。「体験体得

体言」の略。「連体詞

[二]テイ見かけのようす。「体裁憎体(にくてい)・人体(にんてい)・風体面体

[補説] 「躰」は「體」の俗字

名のり]なり・み・みる・もと

難読為体(ていたらく)


たい【体】

読み方:たい

【一】[名]

からだ。身体。「—を預けて寄り切る

そのものとしてのかたち。すがた。「論文としての—を整える」

物事本質をなすもの。「名は—を表す」

生け花で、天または地の役枝(やくえだ)のこと。

四則算法の可能な集合有理数全体実数全体複素数全体など。しかし自然数全体整数全体などは体ではない。

【二】接尾助数詞神仏の像や死体などを数えるのに用いる。「仏像一—」


たい【堆】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(呉)(漢) ツイ(唐) [訓]うずたかい

[一]タイ高く積み上げるうずたかい。「堆積堆肥

[二]ツイいくつも重ねる。「堆紅(ついこう)・堆朱


たい【堆】

読み方:たい

1か所にうず高く積もっていること。また、そのもの

大なる枯れ乾き落ちて、—をなす」〈蘆花自然と人生

海底で、平らな頂をもつ隆起部。プランクトン多く漁場となる。北海道天塩沖の武蔵堆能登半島沖の大和堆など。バンク


たい【大/代/台】

読み方:たい

〈大〉⇒だい

〈代〉⇒だい

〈台〉⇒だい


たい【太】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) (慣) [訓]ふとい ふとる

学習漢字2年

[一]タイ

豊かに大きい。「太陰太鼓太山太陽

はなはだしい。「太古太平

第一番。はじめ。「太極太子太初太祖

尊い者に添える語。「太公太后太閤(たいこう)」

[二]〈タ〉

第一番。「太郎

ふとい。ふといもの。「根太(ねだ)・丸太

[三]〈ふと(ぶと)〉「太股(ふともも)/極太(ごくぶと)・肉太骨太

名のり]うず・おお・しろ・たか・と・ひろ・ひろし・ふと・ふとし・ます・み・もと

難読太宰(だざい)・太政(だじょう)・太刀(たち)・太夫(たゆう)・心太(ところてん)・明太(めんたい)・猶太(ユダヤ)


たい【対〔對〕】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) ツイ(唐) [訓]むかう こたえる

学習漢字3年

[一]タイ

向かい合う二つ向き合う。「対岸対決対抗対座対策対象対比対面対立絶対相対敵対反対

相手になって受け答えする。「応対接対

二つ一組のもの。「対偶

対島(つしま)国。「対州

[二]ツイ[一]3に同じ。「対句一対


たい【対】

読み方:たい

対照をなすこと。また、反対の関係にあること。「男の—は女」

互いに相手関係にあること。「巨人中日戦

数を表す語の間に入れて数量比例割合を表す語。「三—二の割でまぜる」

同等力量資格であること。「—で碁を打つ」

二つ一組みとなるもの。つい。

「ある時宣宗が一句得て—を挙人(きょじん)中に求めると」〈鴎外魚玄機

対の屋」の略。

ひんがしの—の西の廂」〈・八〉

名詞などの上に付けて比較交渉戦いなどの相手であることを表す。「—前年比」「—欧州貿易


たい【帝/諦】

読み方:たい

〈帝〉⇒てい

〈諦〉⇒てい


たい【帯〔帶〕】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) [訓]おびる おび

学習漢字4年

[一]タイ

おび。おび状のもの。「衣帯眼帯靭帯(じんたい)・声帯束帯着帯紐帯(ちゅうたいじゅうたい)・包帯

身につける。おびる。「帯出帯電帯刀帯黒色拐帯携帯

そばに伴う。「帯同妻帯所帯付帯連帯

ある範囲地域。おび状の範囲。「一帯温帯寒帯地帯時間帯植物帯

[二]〈おび〉「帯革角帯腰帯腹帯兵児帯(へこおび)」

名のり]たらし・よ

難読帯刀(たちはきたてわき)


たい【待】

読み方:たい

[音]タイ(漢) [訓]まつ

学習漢字3年

まち受ける。まつ。「待機待避待望期待

もてなす。取り扱う。「待遇歓待虐待招待接待優待

名のり]なが・まち・みち


たい【怠】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(漢) ダイ(呉) [訓]おこたる なまける だるい

心がたるんでなまける。「怠惰怠慢過怠緩怠勤怠懈怠(けたい・かいたい)・倦怠(けんたい)」

名のり]やす


たい【態】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) [訓]わざ

学習漢字5年

身や心の構え広くありさま。ようす。「態勢態度擬態旧態形態姿態事態失態実態醜態重態・状態・常態酔態世態生態媚態(びたい)・変態容態

名のり]かた

難読態態(わざわざ)


たい【態】

読み方:たい

かたち。すがた。ありさま。てい。

voice文法で、動詞によって表される動作作用性質あり方とその表現のしかたに関する範疇能動態受動態など。なお、完了態のように、相(aspectの意味にも用いことがある


たい【戴】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(呉)(漢) [訓]いただく

の上にのせる。「戴冠不倶戴天(ふぐたいてん)」

うやうやしく上にささげて持つ。「推戴頂戴奉戴


たい【替】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(呉) [訓]かえる かわる

入れかわる。「交替代替

衰える。「隆替

難読為替(かわせ)


たい【×殆】

読み方:たい

人名用漢字] [音]タイ(漢) [訓]ほとんど

あぶない。あやうい。「危殆

名のり]ちか


たい【泰】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(呉)(漢)

ゆったりと落ち着いている。「泰然泰平安泰

はなはだしい。「泰西泰東

中国の山泰山。「泰斗

タイ国。「日泰

名のり]とう・ひろ・ひろし・やす・やすし・ゆたか・よし


たい【滞〔滯〕】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(慣) [訓]とどこおる

物事一所とどまって進まないとどこおる。「滞貨滞納延滞凝滞渋滞遅滞沈滞停滞

ある場所に足をとめる。「滞欧滞空滞在滞日滞留


た‐い〔‐ゐ〕【田居】

読み方:たい

田のある所。たんぼ。また、田舎

筑波嶺裾廻(すそみ)の—に秋田刈る妹(いも)がり遣らむ黄葉(もみち)手折らな」〈万・一七五八〉


たい【耐】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(慣) [訓]たえる

もちこたえる。たえる。「耐火耐久耐震耐熱耐乏耐用忍耐

名のり]つよし


たい【胎】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(呉)(漢)

母体内に子が宿ること。また、その子。「胎児胎生胎動懐胎受胎堕胎

胎児宿す所。「胎盤母胎換骨奪胎

物事の起こるもと。きざし。「禍胎・胚胎(はいたい)」

名のり]はら・み・もと


たい【胎】

読み方:たい

母体の子宿るところ。子宮また、宿った子。

胎蔵界」の略。


たい【×腿】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) [訓]もも

ももとすねの総称。「下腿大腿


たい【×苔】

読み方:たい

人名用漢字] [音]タイ(漢) [訓]こけ

下等植物の名。コケ。「青苔蘚苔(せんたい)」

コケ状のもの。「舌苔

難読海苔(のり)


たい【苔】


たい【袋】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(漢) [訓]ふくろ

[一]タイ〉ふくろ。「魚袋風袋郵袋

[二]〈ふくろ(ぶくろ)〉「胃袋紙袋手袋戸袋寝袋

難読足袋(たび)・布袋(ほてい)

「袋」に似た言葉

たい【袋】

読み方:たい

接尾助数詞。袋(ふくろ)に入れたものを数えるのに用いる。「二〇—」


たい【貸】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) [訓]かす

学習漢字5年

かす。「貸借貸与賃貸転貸


たい【退】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) [訓]しりぞく しりぞける すさる しさる のく ひく

学習漢字6年

後ろに下がる。しりぞくしりぞける。「退却退陣退避撃退後退辞退撤退敗退

身を置いていた場所や地位から去る。「退位退院退学退官退席退庁引退早退脱退勇退

勢い弱まり衰える。「退化・退屈/減退衰退

(「頽」の代用字)くずれる。「退勢退廃

(「褪」の代用字)色があせる。「退色

名のり]のき


たい【逮】

読み方:たい

常用漢字] [音]タイ(漢)

及ぶ。「逮夜

相手手が届く捕らえる。「逮捕


たい【隊】

読み方:たい

[音]タイ(漢)

学習漢字4年

組織され一団となった集まり。「隊員隊商隊長隊列横隊楽隊縦隊編隊

特に、兵の集団。「軍隊除隊大隊部隊・兵隊・連隊

「隊」に似た言葉

たい【隊】

読み方:たい

ある目的のために二人以上が集まって一団となっているもの。また、一団となったものの並び方隊列。「—を組む」

兵士組織され集団軍隊部隊


たい【×頽】

読み方:たい

[音]タイ(漢) [訓]くずれる

形や勢いくずれてだめになる。「頽勢頽唐頽廃衰頽廃頽

[補説] 「退」を代用字とすることがある

難読胡頽子(ぐみ)


たい〔たひ〕【×鯛】

読み方:たい

スズキ目タイ科海水魚総称。体は楕円形著しく側扁し、多く淡紅色脂肪少ないので味が落ちにくく、縄文時代からすで食用にされている。姿が美しくまた、「めでたい」に通じるところから縁起のよいとされ、祝い膳(ぜん)に尾頭つき用いられることが多い。マダイ・キダイ・チダイやクロダイ・ヘダイなどがあるが、特にマダイをさす。


たい【×黛】

読み方:たい

人名用漢字] [音]タイ(漢) [訓]まゆずみ

まゆずみ。「翠黛(すいたい)・青黛粉黛

黒ずんだ青色。「黛青翠黛


たい・そう・ゆう 【体・相・用】

三大

読み方:たい、ちょうけいこつたい
別名:蝶形骨体
【英】:Corpus,Body of sphenoid

蝶形骨体蝶形骨中央部にあり立方体をなしている。上面中央部には鞍状を呈したトルコ鞍があり、その中央横位楕円形の下垂体窩がある。トルコ鞍後方には鞍背という上方突出した骨板があり、その両側外側端の突起後床突起という。鞍背後部台形をなして後頭骨の底部とともに斜台形成する下垂体窩前には体の前部との境界線である鞍結節とよべる横走する稜があり、その両側端にある中床突起発育弱く明瞭なものは少ない。鞍結節前には細い横走する[視神経交叉溝があり、その両外側視神経管につづく。交叉溝の前部蝶形骨隆起よばれているが、これは隆起ではなく滑らかな平面である。体の前部小翼後部大翼結合している。下錐体窩の外側大翼の根部との間には、内側頚動脈溝という前後に走る溝があり、外側蝶形骨小舌という突起状の骨板がある。体の下面鼻腔咽頭腔の上壁をなし、中央蝶形骨吻が前下方突出し鋤骨翼はさまれる。体の前面中央部には蝶形骨稜という上下に走る稜線があり、篩骨の垂直板相接する蝶形骨稜両側でがいおうに蝶形骨甲介認められる。これはバルタン小骨ともよばれ、発生学的には篩骨一部であったものが8~12歳蝶形骨体癒合したものでとくに若年頭蓋著明である。体の内面空洞状をなし蝶形骨洞とよばれ、その正中部には蝶形骨洞中隔があり、洞を左右に分けている。その前面には蝶形骨洞口という開口部両側にあり蝶篩陥凹通じている。

たい


たい

  1. 同上(※「たれ」参照)。〔第六類 器具食物

たい

  1. 銃器。〔朝鮮人隠語
  2. 銃器。〔朝鮮人語〕
  3. 銃器を云ふ。

分類 朝鮮人朝鮮人


たい

  1. 眠。〔朝鮮人隠語
  2. 睡眠する事を云ふ。

分類 朝鮮人


たい

  1. 名古屋

たい


タイ

読み方:たい

  1. 被害者ノコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・大阪府

分類 大阪府


タイ

読み方:たい

  1. 金入ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・岡山県
  2. 懐中物のこと。〔一般犯罪

分類 岡山県犯罪


読み方:たい

  1. ⑴同じ力、同点等の意。⑵転じて男女関係一対又は似合いの意。

読み方:たい

  1. 肴。或は美装した婦人のこと。しいよりか、又は被害者のこと。
  2. 或いは美装した婦人のこと、又は被害者のことをいう。
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読み方
たい

読み方
たい

碓井

読み方
碓井たい

読み方
たい

読み方
たい

読み方
たい

(た・い から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 13:00 UTC 版)

まだい(天然、生)[1]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 594 kJ (142 kcal)
0.1 g
5.8 g
飽和脂肪酸 1.47 g
一価不飽和 1.59 g
多価不飽和 1.38 g
20.6 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(1%)
8 µg
チアミン (B1)
(8%)
0.09 mg
リボフラビン (B2)
(4%)
0.05 mg
ナイアシン (B3)
(40%)
6.0 mg
パントテン酸 (B5)
(13%)
0.64 mg
ビタミンB6
(24%)
0.31 mg
葉酸 (B9)
(1%)
5 µg
ビタミンB12
(50%)
1.2 µg
ビタミンC
(1%)
1 mg
ビタミンD
(33%)
5.0 µg
ビタミンE
(7%)
1.0 mg
ミネラル
ナトリウム
(4%)
55 mg
カリウム
(9%)
440 mg
カルシウム
(1%)
11 mg
マグネシウム
(9%)
31 mg
リン
(31%)
220 mg
鉄分
(2%)
0.2 mg
亜鉛
(4%)
0.4 mg
(1%)
0.02 mg
他の成分
水分 72.2 g
コレステロール 65 mg

ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[2]。廃棄部位: 頭部、内臓、骨、ひれ等(三枚下ろし)
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。

(タイ)とは、広義にはスズキ目タイ科の総称、狭義にはタイ科のマダイを指す。

概要

日本では一般的に高級魚として認知されている。タイ科にはマダイの他に、クロダイキダイ、チダイ、ヒレコダイ、タイワンダイ、アカレンコなどが含まれる。さらに広義には、タイ科以外の魚でも、扁平・大型・赤っぽい体色・白身などの特徴を持つ魚には「-ダイ」と和名がついていることが多く、この場合、タイ科とは分類上遠い魚もいる[3]アマダイキントキダイイシダイなどはタイ科と同じスズキ亜目だが、エボシダイなどはスズキ目の別亜目、キンメダイアコウダイマトウダイなどは目のレベルでちがう魚である。このように和名にタイと名のついた魚は200種以上もいる[注釈 1]

極端な場合には淡水魚ティラピアを、その学名ティラピア・ニロチカから「チカ鯛」などと命名したり、「イズミダイ」と称して販売されていたこともあった。こうしたものは「あやかりタイ」などと揶揄される。

料理

鯛の塩焼き
タイの姿造り、日間賀島の民宿にて
縁起物として正月に供されるタイ


日本では非常に馴染みの深い魚で、赤い色がめでたいとして、お祝いの席でよく出る。そのため七福神の一人恵比須は釣竿で鯛を釣り上げた姿をしている。神道では重要な地位を占めており、冠婚葬祭等の祭礼に欠かせない。考古資料として縄文時代から鯛の骨が出土しており、日本列島では古来より重要な食用魚だったと思われる。

海域に生息する鯛は、刺身昆布締め塩焼き煮付け、蒸し焼き、干物蒲鉾、混ぜご飯など様々に調理される。食通の間では、唇の肉や頬肉、カマ(胸びれのつけ根)などが特に好まれている。表面が非常に頑丈な鱗で覆われており、ひれのトゲが固く危険であることから、さばくのに苦労を要し、家庭で調理する場合は購入する鮮魚店で予めさばいてもらう事がある。さばかない一匹まるごとの状態は「尾頭付き」と呼ばれ、奉納と言った神事や結婚式等の慶事で使われる。

さらに江戸時代になると、魚は専ら海のものが食され、将軍家でも鯛が喜ばれたため「大位」と当て字をされもてはやされた(当時、海から遠い京都ではが宮中で食され「高位」などと呼ばれていた)。

鯛の頭部を用いた料理に「兜煮」がある[5]。「兜煮」の調理に際して鯛頭部を縦に切断することを「梨割」と呼び、梨割は「兜割」とも呼ばれる[5]。一方で「兜煮」「兜割」の呼称は江戸時代の料理書に見られないことや、「兜を割る」が武家社会において縁起の悪い表現であるとする観点から、「兜煮」「兜割」の呼称は明治以降のものとする説もある[5]

タイをよく用いる料理

知性

  • 鯛の仲間(スズキ目)は魚類では知能が高く、特にイシダイは水族館では存在感を持ち何処の水族館でも会うことができる。マダイの稚魚も好奇心が強く、顔見知りのダイバー近くに寄ってくる事がある[6]

文化

県の魚
千葉県では鯛、愛媛県ではマダイをそれぞれ県の魚に指定している。
ことわざ
海老で鯛を釣る」「鯛の尾よりの頭」「腐っても鯛」などのことわざがある。また、「鯛やヒラメの舞い踊り」など、鯛は魚類の代表格として扱われていることがわかる。
言葉
タイ焼き、タイツリソウ(ケマンソウの別名)など、鯛にまつわる言葉は多い。
鯛の鯛
鯛の鯛
肩甲骨烏口骨の二つが繋がって出来た魚様の骨のことを「鯛の鯛」、「鯛中鯛(たいちゅうのたい)」などと呼ぶ。この骨は胸鰭を支えたり、動かしたりするのに使われ、種類ごとに形が異なるので、近縁の魚を分類するときにも利用される。この魚様の骨は古くは江戸時代の書物の中に「鯛中鯛」として紹介されている。他の魚にも同様の骨はあるが、なかでもマダイの物が古来より形が美しいとされ珍重された。この骨を肌身離さず持ち歩くと金運が豊かになるなどという言い伝えがあり、また縁起物として収集の対象となることもある。
また、鯛の鯛以外にも大龍、小龍、鯛石、三つ道具、鍬形、竹馬、鳴門骨、鯛の福玉と呼ばれる骨をまとめて「鯛の九つ道具」と呼び、すべてを揃えれば物に不自由なく福禄を得るという[7]
以下に残る8つを概説する[8]
大龍(だいりゅう)
頭の骨の一部。眉間にある部分の俗称。体にある部分は細長い。
小龍(しょうりゅう)
尾骨の下部にあり、関節を外して抜き取れる、龍の角に似た細い骨。
鯛石(たいせき)
耳石のこと。
三つ道具(みつどうぐ)
頭と背ビレの間にある3本の骨のこと。それぞれ、「(くわ)」「(かま)」「熊手(くまで)」とも呼ばれる。
鍬形(くわがた)
の立物(鍬形(くわがた))に似ている形状から。
竹馬(ちくば)
馬の頭に似た形状から。
鳴門骨(なるとぼね)
尻ビレ近くの血管棘が肥大した状態。鳴門の渦潮を泳ぐことから鳴門骨が発達するとも言われるが、地域性は無い。
鯛の福玉(たいのふくだま)
口腔部に潜む寄生虫(タイノエ)。
海面に浮上した真鯛の群れ。特別天然記念物 鯛の浦タイ生息地(千葉県)にて。(2011年10月10日撮影)
安房の鯛の浦
1222年、今の千葉県安房郡日蓮が生誕した時、鯛が深海から海岸まであがってきて群れ泳いだという言い伝えがあり、その地を鯛の浦と呼んでいる。今でもその地区では、鯛を禁漁にして投げ餌をし、大切にしている。
落語の「鯛」
料理屋の生簀に捕まった鯛の物語。主人公の鯛が生簀の中で20年も無事だった鯛「ぎんぎろ」から生簀の中でなんとか長生きする方法を学ぶ。
唐津くんちの曳山
佐賀県唐津市で行われる唐津くんちの五番曳山(1845年製作)は鯛をモチーフとしており、現存する14台の中でも唐津くんちを代表する曳山となっている。
豊浜鯛まつり
豊浜鯛まつり愛知県知多郡南知多町で毎年7月に行われる祭り。大小の張りぼての鯛5匹が町内や海を練りまわる。
献上品
江戸時代、各大名が幕府へ献上する食品の中で、鯛が盛んに活用されており、1762年の宝暦武鑑によれば88の大名が干鯛を献上している。活鯛も非常に用いられ、江戸城活鯛納制という組織ができ、生簀船などにより調達網が整えられていた[9]
祝い鯛(鯛細工)
越中越後で古くから作られている祝儀用贈答品。蒲鉾のものと生菓子(紅白の煉切餡)タイプの二種類があるが、いずれも鯛の側がデザインされる。

主な「鯛」

スズキ亜目

スズキ目以外

注釈

  1. ^ 万葉集』では、鯛とはマダイただ一種を指していたが、江戸時代(1855年:安政2年)にはタイと呼ばれる魚を86種紹介する書籍が著され、さらに昭和期(1943年)の書籍では235種を数えた[4]

脚注

  1. ^ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)
  2. ^ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)
  3. ^ 海の豆知識 Vol.47タイ公益財団法人海洋生物環境研究所
  4. ^ 『海のはくぶつかん』:Vol.32 No.1 p.4-5鈴木克美、東海大学社会教育センターweb
  5. ^ a b c 岡嶋隆司 (2004). “真鯛頭部の解体方について-解体手順と調理法の推定-”. 動物考古学 (動物考古学研究会) 第21号: 92. 
  6. ^ 岡村収・尼岡邦夫監修『山渓カラー名鑑 日本の海水魚』1997年 山と渓谷社 ISBN 4635090272
  7. ^ 大場秀章(編)『東大講座 すしネタの自然史』 日本放送出版協会 2003年 ISBN 4140808276 pp.133-135.
  8. ^ Vol.22 スローに楽しく♪福探し「鯛の9つ道具」”. 日刊水産経済新聞. 魚食にっぽん. 株式会社水産経済新聞社. 2018年6月27日閲覧。
  9. ^ 江後迪子『隠居大名の江戸暮らし』吉川弘文館、1999年、130頁。ISBN 4-642-05474-X 

たい

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/24 05:03 UTC 版)

くにおくんの超熱血!サッカーリーグぷらす ワールド・ハイパー・カップ編」の記事における「たい」の解説

FC版でのGKちゃちゃいのひとり攻めがしっかり再現されている。勝つと、ぷみぽんがさけっとにムエタイキックを食らわした後、ムエタイダンスを踊る。ねっけつリーグでのフォーメーション変更はない(2-2-1)。

※この「たい」の解説は、「くにおくんの超熱血!サッカーリーグぷらす ワールド・ハイパー・カップ編」の解説の一部です。
「たい」を含む「くにおくんの超熱血!サッカーリーグぷらす ワールド・ハイパー・カップ編」の記事については、「くにおくんの超熱血!サッカーリーグぷらす ワールド・ハイパー・カップ編」の概要を参照ください。


たい

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/04 20:33 UTC 版)

くにおくんの熱血サッカーリーグ」の記事における「たい」の解説

ばくれつあたっく使ってくるが、弱い。勝つとムエタイキックを繰り出す。またステージコンディションの悪い土ステージになりやすい。フォーメーション2-2-1

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たい

出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 12:20 UTC 版)

助動詞

たい【稀・古用い】

  1. 希望助動詞動詞連用形について、希望を表す。
  2. 話し手含んで一般人称的に)希望願望を表す。
  3. (「いただきたい」「くだされたい」「されたい」などの形で)他者請い求める意を表す。してほしい。

活用

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形 活用
たかろ たかっ
たく
たい たい たけれ 形容詞

語源

類義語

助詞

たい

  1. 方言九州北部断定の意。~だよ。

類義語

  • ばい


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「たい」の例文・使い方・用例・文例

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