しょ‐たい【所帯/▽世帯】
身代
(所帯 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/11/28 08:20 UTC 版)
身代(しんだい/みのしろ)とは、中世から近世日本にかけて用いられた用語。時代によって異なる内容で用いられた。
概要
平安時代後期以降においては、所帯(しょたい)とも呼ばれた銭米などの財物・所領・所職などの個人が所有する財産を意味する用法と、借銭や借米などの債務や年貢や公事の未進に際して質(=人質)として捕らえられた人を指す用法がある。もっとも2つの用法は全く無関係ではなく、債務・未進が発生すると、まず前者の「身代」(=「所帯」)の代価が充てられ、それでも不足した場合には債務者・未進者本人あるいはその身内が有する労働力――すなわち、後者の「身代」をもって充てられていた。
一定期間の召籠の刑罰を科されたりや債務や未進の分だけ一定期間債権者や領主に使役されたりすると通常は解放されたが、そのまま人身売買の対象として売却され、生涯下人身分に落とされる場合もあった。中世においては飢饉や戦乱などの社会的な混乱やそれに伴う生活苦による債務・未進の増大、労働力の不足による人身売買の活発化などによって身代とされた人の売却・下人化が進行した。そのため、人身売買によって生じた売買代金のことも「身代」と称するようになった。
江戸時代に入ると前者の用法に由来する本人の労働力を含めた個人財産を指す「身代」を“しんだい”、と後者の用法に由来する下人などの債務奴隷や人質を意味する“みのしろ”と読むようになった。
参考文献
- 五味文彦「身代」(『日本史大事典 3』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13103-1)
- 棚橋光男「所帯」(『国史大辞典 7』(吉川弘文館、1986年) ISBN 978-4-642-00507-4)
関連項目
- 身代金
- 身代限
「所帯」の例文・使い方・用例・文例
- 所帯を切り盛りする。
- 私の兄は、未婚なので、所帯を持たず、奉公人と一緒によその家で食事をしていた。
- 家庭的な女, 所帯じみた女.
- 大所帯を張っている.
- 所帯を持つ.
- 所帯(しよたい)持ちのよい女.
- 息子もいよいよ所帯を持ちます.
- どことなく所帯染みたところのある女だ.
- 彼女はすっかり所帯染みてしまった.
- あなたなら所帯持ちの上手な奥さんになられることでしょう.
- あなたには永久的な家か主要な所帯があり、あなたがいない時はいつも戻すつもりである住居
- 大所帯の家令や執事の長
- 所帯をもっている人
- 男だけの所帯
- 女だけの所帯
- 所帯の数
- 所帯染みる
- 所帯の中心である立場
- 所帯の維持に適していること
- 所帯に疲れて窶れる
所帯と同じ種類の言葉
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