銀河鉄道管理局本部管内
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「銀河鉄道999の停車駅」の記事における「銀河鉄道管理局本部管内」の解説
地球 星野鉄郎の故郷。TVアニメ版(以下、TV版と表記)エンディング「青い地球」では地球に太陽光が当たるカットが毎週映され、劇場版第1作冒頭とラストなどでも、その青々とした姿が映っている。 ここでは身体を機械に換えた機械化人によって生身の人間が迫害されており、外を歩いているところを銃で撃たれても文句は言えないというありさまである。東京はメガロポリスと呼ばれ、高層ビルが林立し、エアカーが走る透明なチューブ等もある典型的なSF都市として描かれている。不可視の気温調節スクリーンの大ドームにより常時快適な環境を維持しているため、鉄郎が母と暮らしていた郊外の無人地帯は雪が降るほどに寒かったが、メガロポリスは春のように暖かかった。ここでは機械化人たちが富を貪る一方で、生身の人間は路地裏などで貧困にあえいでおり、格差が生じている。機械の体をタダでくれる星にいけるというアンドロメダ行きの銀河超特急999号が停車するため、生身の人間の中には高価な999号のパスを手に入れてこの町を出ようと考えている者が多いが、鉄郎はメーテルからパスをもらったことで999号に乗ることができた。 夜になると、機械化人の住んでいる町に灯りがともるが、灯りのないところには機械の体を買えない生身の人間が住んでいる。 劇場版第1作では、999号のパスを盗んででも宇宙の海へ飛び出したい鉄郎と機械化人の警官による追走劇が序盤の見せ場となっている。 劇場版第2作では、生身の人間と機械化人との戦乱で廃墟と化している。 エターナル編では、機械帝国の滅亡に伴い機械化人がいなくなったことで一旦は生身の人間の手で繁栄をとりもどすも、新興勢力である金属生命体メタノイドの支配下に置かれることとなる。その後、地球を支配する総督ボルカザンダIII世の手で太陽系ごと消滅させられてしまった。メガロポリス中央駅 / メガロポリス・ステーション 999号の始発駅。モデルは東京駅。999号は1年に1本のみ、99番ホームより午前0時に発車する。多くの人がここから旅立っていったが、列車が帰ってくるときには乗客が誰もいない無人の空車となっていることが劇中ナレーションで語られている。 劇場版第2作では前述の通り戦乱によって廃墟と化していたが、999号に乗ることを促すメーテルのメッセージカードを受け取った鉄郎はその言葉に導かれ仲間たちと共にそこに向かい、停車していた999号に再び乗り込むことになる。線路もかなり傷んでおり、999号の発車時に崩壊している。 火星 地球の植民星の一つ。停車時間は24.37226時間。赤い大地にオレンジの空の景色が広がり、赤色の風が吹く。人間が住めるように惑星改造(テラフォーミング)を行い、気圧を地球と同等にするまでに1世紀かかったことがメーテルの弁で語られているが、作中では住民の大半が機械化人となっている。メーテルは機械の体なら地球なみの住み心地にする必要はないとして、改造を行った人間の努力を「ムダな努力」と評した。 エターナル編では荒廃が進み元の火星の姿に戻ってしまい、停車せず通過している。その後、太陽系とともに消滅した。大シルチス 999号が停車した火星の都。馬車を使って2、3時間で周れる広さであるが、ゴーストタウンと化しており、火星の自然環境に耐えられずに死んだ者の墓が無数に存在する場所がある。 プレイステーション用ゲーム『松本零士999 〜Story of Galaxy Express 999〜』では、大シチルスという名称になっている。 タイタン 土星の衛星。停車時間は16日。かつては人間が住めなかったが、入植者の努力により地球よりも緑豊かな惑星となっている。土星からの光が強く、生身の人間は帽子などを被っていないと土星射病になってしまう。 メーテル曰く「人間の科学も使い方しだいでこんな素晴らしいこともできるという見本みたいな星」だが、「楽国法」という法律で住人は何をしてもよいとされているため、殺人や強盗が横行している。メーテルも到着早々ぶどう谷に拉致され、鉄郎はこの星に住む老婆から息子の形見の戦士の銃と帽子を譲り受け、救出に向かうこととなった。 劇場版第1作では鉄郎に戦士の銃と帽子を渡した老婆はトチローの母とされており、トチローの故郷として描かれている。 エターナル編では、惑星が荒廃したことにより停車せず通過している。その後、太陽系とともに消滅した。ぶどう谷 メーテルをさらった機械化人たちがおり、老婆が暮らす花のホテルに面する川の下手にある。劇場版ではトチローの母の家に面した川から行くことができ、メーテルを拉致したのは生身の人間のアンタレスとその部下とされており、彼らのアジトがある。 ここには巨大なカブトムシのような虫(劇場版では虫に似たラジコン)を利用して人間狩りを行う機械化人がいた。 冥王星 太陽系最果ての惑星(2006年以後現在では冥王星は準惑星に分類)。見渡す限りの氷の世界で、空にはオーロラが輝いている。停車時間は6.39日。旅人は太陽系の外に出るか否か迷うことから「迷いの星」と呼ばれる。星に近づくと列車や宇宙船の暖房機能が落ち、機械化人の体内ヒーターも故障がちとなる。停車駅は氷に覆われており、町にはヨーロッパの大聖堂のような建造物も見られる。郊外の墓地には病死者や機械の体と交換していった者の肉体が冷凍保存されており、シャドウという女性の機械化人が墓守を務めている。メーテル曰く「宇宙で一番悲しい所」。 エターナル編では機械帝国が滅びた後も機械化人が町中を徘徊し、墓地の肉体もそのままであった。メーテル曰く「以前の建造物、構造物とは関係がない」。その後、太陽系とともに消滅した。 彗星の巣(コメットステーション) / コメットゾーン 太陽系の一番外側にある彗星の故郷。停車時間は1時間30分。彗星のたまり場になっており、ここから様々な彗星が太陽系に飛び出している。上下の感覚が曖昧になっており、人間も逆さまに歩く姿が見られる。中心部には様々な店舗があるが、それらはすべて球状をしており、室内には人工重力がある。TV版では本屋に立ち寄った鉄郎とメーテルが『ザ・コクピット』を紹介するセルフパロディが見られた。なお、現行の天文学においても太陽系を球状に取り巻く天体群「オールトの雲」の存在が仮定されており、彗星の起源になっている可能性が高いとされている。 星全体に宇宙法が適用されるのは当駅までで、ここから先は列車の中と駅の構内のみにその効力がある。 ここまでの道のりは「太陽系の庭の中のようなもの」であり、そこから出てしまうと無法の荒野であることが劇中ナレーションで示される。 メフィスト / 黒騎士の星 地球から1パーセクの距離にある暗黒星で、黒いガスの中にひっそりと浮かんでいる。停車時間は10分。植民星管理局に認可されていないが、黒騎士が領有権を主張する別名黒騎士の星とも呼ばれる。私有星のため、銀河鉄道の停車駅でも乗客は下車できない。黒騎士は安物あるいは盗んだ部品を継ぎ合わせた自分の姿を人目に晒されないようにヤミ屋からこの星を購入し、ひっそりと暮らしていた。 TV版では駅舎はない。また、星ができた当初はガスはなく、黒騎士が不動産から星を購入した前後から徐々に暗黒ガスに覆われていった。黒騎士の設定も変更され、元は性能のよい機械体だったが、友と楽園をつくるため元の体を売り払って星を購入したことになっている。 4D-3 星全体がほぼ水で構成されている星。停車時間は48時間。乱反射により光り輝いているように見える。赤道に沿って気泡に包まれた球状の“島”が多数存在し、列車はその1つに停車する。「自然のままに」が4D-3の法律であり、地球では失われた豊かな自然が広がる。住民は地球人と同じような姿をしているが、「自然のままに」ということは当の住民たちにとっては惨めで貧しい暮らしだということでもあり、平均寿命は60歳くらいである。 明日の星 地球によく似た外観を持つ惑星。停車時間は2週間。停車駅は東京駅のような外観をしており、昭和30年代の日本のような町並みが広がる。ここでは銀河鉄道の存在は隠されており、999号も地上の線路に夜間ひそかに停車する。なお、ここでは蒸気機関車が運行しており、999号も外観が似ているため駅員以外には銀河鉄道であることが分からないようになっている。 『元祖大四畳半大物語』の主人公・足立太がゲストキャラクターとして登場するほか、『男おいどん』で登場したラーメン屋・紅楽園が登場するなど、松本零士の四畳半シリーズの世界観が展開される。プレイステーション用ゲーム『松本零士999 〜Story of Galaxy Express 999〜』では、『男おいどん』の大山昇太が登場している。 エルアラメイン 砂漠が一面に広がっている惑星。停車時間は10分(TV版では20分)。先住民族は戦乱で滅亡しており、戦車などの兵器の残骸がある。地球上の古戦場エル・アラメインにちなんで命名された。 残骸とはいえ、戦闘コンピューターは機能しているため、人間の生体反応を感知すると動き出し、連鎖反応ですべての兵器が攻撃してくる。また、一度動き出すと人間がいなくなる(死滅する=生命反応がなくなる)まで攻撃をやめない。 プラネットベガー / くれくれ星 「17億6500人のルンペン星」に登場した惑星。停車時間は不明。人口は17億6500人。惑星の住民全てがルンペン、乞食、物乞いで、999号が停車したときにもルンペンや物乞いが集まっていた。 かつては支配階級だけが汚職や賄賂で幅をきかせていた。一般市民はいくら働いても生活は楽にならず、ついには働くことをやめ、物をもらうことで暮らすようになった。賄賂がなくなった支配階級も物をもらって暮らすようになり、最終的には惑星の住民全てが物もらいになったことがメーテルの弁で語られている。 TV版では、惑星の名前が「くれくれ星」に変更された。また、サブタイトルも「17億6500人のくれくれ星」に変更されている。 空洞惑星バレラー 惑星の外側に多数の穴が開いた中空の星。鉄郎曰く「皮に穴の開いたカボチャ」。停車時間は不明。内側ではなく外側に重力が作用しており、人々は惑星の内部で生活している。その特殊な環境ゆえ、空中遊泳が可能。中の気温は高く、鉄郎は上着を脱ぎ、メーテルも水着姿で空中遊泳を行った。人間をはじめ、この惑星で暮らす生命体は体に満遍なく肉が着き丸くなる。 星全体で食肉用の家畜を飼育する「空中牧場」が主な産業である。この星の豊かさがメーテルの弁で語られるが、それでも999号のパスは高く、パスを奪おうとカウボーイたちが襲ってきた。 穴の開いた惑星という設定は『宇宙戦艦ヤマト』に登場したガミラス本星と類似している。 枯葉の墓標 無数の枯葉が環となって公転している。メーテル曰く「植物の星のお墓」。もとは緑豊かな惑星だったが、星が砕け散り、植生の枯葉のみが残った。999号は枯葉の中に埋まるような状態で停車していた。 ここで999号に乗車した機械化人・森木豊の弁によれば木製品が一番安いとのことで、機械の体でも木でできたものを買うのが一番得だとし、彼の体もブライヤという木でできていた。 枯葉の中には電気キノコが群生している。電気を蓄えていて生身の人間がうかつに触ると感電死するほどだが、森木によれば放電させてから食べるとおいしいとのことである。 かげろうの星 見渡す限りかげろうが立ちのぼっている星。停車時間は2日。メーテルの弁によれば人間は1人もいないはずだったが、世井正雪という小説家が俗世間から離れ、宇宙最長の長編小説に挑んでいた。気温が高いため、メーテルと鉄郎は薄着をしている。 駅は巨大な岩山を加工したもので、パルテノン神殿のような建造物をはめ込んだようなつくりとなっている。無人駅であり、構内にはアテナ像がある。 不定形惑星ヌルーバ その名のとおり、形状が常に変化している星。停車時間は100と14時間。地面が波打っているため、999号は空中で停車する。この星の住民はアメーバを人間なみのサイズに巨大化させたような姿をしており、型取りして人間の姿に化けることもできる。 自殺の名所でもあり、TV版では「このまま美しい姿のままでいたい」と思う若いカップルが空から身投げをする場面がある。 化石の星 突如襲来した化石化ガスにより、全てが石化してしまった惑星。調査のため星から離れていた化石の戦士を除いて、住民は全て石化しており、石の彫刻のようになってしまっている。化石の盗掘が後を絶たないため、化石の戦士がその番人を務めている。鉄郎はこの星で美しい女性の化石を発見し、外に出た際に化石の戦士によって背中をサーベルで斬られた上に、999号のパスまで盗まれてしまった。 TV版では化石の戦士はユリウス、石化した美女はリージャと名付けられており、2人は婚約していた。盗賊団はリージャの化石を狙っている。 思い出星 蝋燭の入った提灯のようなオレンジ色の星。停車時間は1週間。メーテルいわく「『思い出』だけしかない悲しい星」。町はゴーストタウンとなっており、体が人工部品のかたまりになっても過去の記憶に頼って仕事を続ける、プロフェッショナルたちが住んでいる。鉄郎はここで早打ちのプロフェッショナルに捕まり銃の早打ち訓練を無理やりさせられた。いくつかアドバイスをもらい鉄郎の腕も上達したが、プロフェッショナルは既に『早打ちの思い出』しかない状態で機能障害を起こしており最終的にはメーテルとの早打ち勝負によって破壊される。発車後メーテルは「彼は死ぬ前に自分の技術を誰かに伝えたかった」「ああしなければ死ぬまで早打ちの訓練をさせられていた」と鉄郎に語り掛ける。 けんか別れ 自然に覆われた熱帯惑星。停車時間は6時間。元は球状の文明惑星だったが、科学派と自然派の抗争の末に惑星を赤道で真っ二つに分断し、科学派の一方は科学万能機により自由軌道に移行し、自然派の星が残された。自然派の人々は退化していき、眼球だけが発達した原始人となってしまう。鉄郎とメーテルが危機に陥った際、内圧が上がり爆発した。科学派の星も200年前から通信が途絶え消息不明となっている。 TV版では分断した時の状況が詳細に描かれ、科学派の星は分断した直後に爆発した。 ヤミヤミ 停車時間は2時間。星全体が常に闇に閉ざされており、光も吸収されて地上では人の目以外のものは全く見えない。地表一面に花が咲いている。しかしレランという女性が人工太陽を打ち上げて惑星を明るくしたため、全人口の99.9%の住民が白日の下に自分の醜い姿がさらけだされたことに堪えかね自殺してしまった。なおこのような状態でも新聞は発行されており、99.9%の住民が死滅したという情報はこの星の新聞に記載されていたものである。 TV版では住民が死滅した原因を、地球人よりも太陽光線に弱いためとしており、住民は皮膚が極度の炎症を起こしたサンバーン (sunburn) のような状態となって死滅している。 装甲惑星(アーマープラネット) 3000年前に人工衛星を打ち上げるなど、高度な科学文明を持つ。この星の人間や動物は皆体が強固な装甲板に覆われているため天敵がおらず、食物連鎖が崩壊。人間も動物も次々と餓死して植物だけの世界になりつつある。 雨の都 停車時間1週間。常に雨が降り続いている惑星。住みやすく立派な造りの建物が建ち並ぶ。泥の池の中にある気泡には貧民が住んでいる。 真理子の蛍 停車時間は1泊2日。惑星の住人は暗い所で蛍のように体から光を放つ。貧富の差が激しく、体全体が光る者は豊かな生活をしているが、そうでない者は貧困にあえいでいる。 ざんげの国 重力波にして宇宙空間に清らかな鐘の音を鳴らす星。停車時間は2週間と6時間21分32秒。清潔な清らかさを持つ正しく美しい人の住む星であることを旅行者にPRしているが、実際には他の星と同様、極悪人や嫌な人間もいる。自動車は走っておらず、警察のような治安組織も存在しない。何か自分達に都合の悪い不祥事が起こると、公にせず事実を隠蔽しようとする体質である。 なまけものの鏡 機械に勝ち、機械を支配することに成功した人間の住む星。平和で穏やかである。住宅地があるが、人間は巨大化し、家の中一杯に詰まっている。人間が身をよじったりして家が破裂することがときどきあり、その際にはじっとしたまま脳波で家を要求するだけで機械が新しい家を見繕って建ててくれるという。 サケザン大陸 ジャングルが一面に広がる惑星で、男の中の男サケザンのほかに片言の言葉を話す猿が多く住んでいる。猿酒を飲む鉄郎とメーテルをとらえて酌をさせるが、メーテルを取り戻そうとした鉄郎にほれ込んで二人を逃がす。 完全機械化 お互いの星に虹の雨が降ったり降られたりしている二重惑星。停車時間は1日3時間40分。列車が雨の中に入るためには大きな推進力が必要で、999号も到着前に三重連になった(TV版での増結車両は444号)。その名の通り、惑星にある物全てが機械となっている星で、住民は機械化人で占められている。生身の人間は物のような扱いを受けており、命や心までも粗末にされているため、憤慨したメーテルが「こんな惑星、なくなってしまえばいい」と怒りを露にしていた。999号が出発した直後に爆発したが、車掌は惑星制御装置のトラブルと説明している。 TV版では爆発した原因が二重惑星同士が激突して破壊し、エネルギー関連のトラブルと説明されているが、メーテルが破壊したことを示唆する描写となっている。また、最初に消滅した惑星となった。 賽の河原 不毛の荒野。多くの開拓農民が移住してきたが、過酷な環境下で作物は全くと言っていいほど育たぬまま開拓者たちは死んで行き、残っているのは権兵衛1人のみであったが、権兵衛は諦めることなく、死んでいった仲間たちを肥料にしつつ畑作に励んでいた。また、死んでいった開拓者は皆笑顔で死んでいる。 TV版では権兵衛の息子与作も登場し、惑星の住民は最後の2人となっていたが、星に残って開拓を続ける父と、星を出て新たな人生を選ばんとする息子との確執が描かれた。 海の星 「次元航海惑星」で名前が挙がっただけで、登場していない。999号が到着する直前に次元航海惑星に衝突されて消滅し、惑星の残骸のみが周囲の空間に漂っていた。 昨日の歌をうたう星 穴凹と荒野が広がる惑星。停車時間は72時間22秒。「昨日の歌」とは惑星の空洞部分を通り抜ける宇宙風の音にちなむ。裏切られた悲しみから、皮膚や血、肉を失い骸骨となってしまった卵売りのホロホロが暮らしている。その境遇に同情した鉄郎が彼の罪を被ったことで、鉄郎はこの星で殺人犯として指名手配されてしまう。ラジオドラマ『スペースファンタジーエメラルダス』でささきいさおが歌う挿入歌「枯木霊歌」の歌詞には、この星の名前に似たフレーズがある。 葬送惑星 霧に覆われ、線香の匂いが絶えない惑星。停車時間は3時間40分。葬式の悲しいムードを楽しむために殺人が横行しており、住民達は喪服と共に武器を携帯している。また、弔鐘を鳴らす鐘楼が随所に設置されている。 TV版では住民は不老不死の存在とされ、病気や寿命で死ぬことがないばかりか、半端なレーザー銃では怪我を負わせることもできず、新しい武器が開発されても時間が経てばそれらの武器に対する耐性が付いてしまうなど、機械化人以上に死と無縁の生活を送っていた。それゆえ生きる気力をなくしていたが、この星に不時着した宇宙船の事故を切っ掛けに葬式を楽しむようになったと語られた。 トレーダー 銀河鉄道の大分岐点となっている惑星。停車時間は3日と22時間15分で、レプティル線・アマゾニア線・重力峠線・野の花線・マストドン線・オーロラ線に乗り換えができる。メーテル曰く「旅人と旅人が、出会い、語り合い、友情が芽生える所」。 TV版での停車時間は2日と2時間15分で、乗り継ぎ線はアマゾニア線・オリオン線・カペラ線・オリオン外回り線・野の花線となっている。しかし、高額な旅行代を払ったばかりに徒食に窮した旅行者が数多く徘徊しており、裕福な人間を見つけてはたかろうとする事態が数多くある。トレーダー分岐点 999が停車した場所。その後に登場した「ヘビーメルダー」にも、同名の場所が存在する。 雪の都 年中雪が降り続く惑星。停車時間は3時間10分だが、自転速度が速いので惑星内時間で3日間になる。高速で自転する5連惑星の内の1つで、自転速度が遅くなると互いに激突するとされる。周辺の空間は水蒸気が多く、それが宇宙で凍りつくためにバンアレン帯が肉眼で確認できる。建造物の大半は雪の下に建設されており、雪の重みで建物が潰れていくたびに増築を行ってきたので惑星の地下には古い町と雪がサンドイッチ状に重なっている。雪が降り続く惑星のためか、住民は寒さに強い耐性を持ち、アイスクリームが主食となっているほか、水風呂にも入浴する。鉄郎はこの惑星で立て続けに不運に見舞われた末に、危うく丸焼きにされそうになった。 マスプロン 惑星全体が工場になっている工業惑星。停車時間は2日と3分。ここの人々は生まれた時から工作機械に囲まれて育っているため機械を手足のように操れ、子供でも10円で水爆、5円で機関銃を作ることができるほどである。この星の製品は全宇宙に販売され、銀河鉄道の列車の部品も一部はここで作られているが、働くことしか関心がないため駅舎やホテルの内装といったサービス面においては無愛想なところもある。また、「全宇宙はお客様」と常に低姿勢なため、本来は宇宙全体で処理すべき廃棄物までもこの星に抱え込み、スモッグで大気は汚れてしまっている。 バカタレ 「停時空間のかじられ星」で名前のみ登場。停車時間は45分。999号が停車する予定だったが、車内にいた乗客によって進路を「かじられ星」に変更させられる。かじられ星から出発した後に停車した模様。 怒髪帝国 惑星全体が怒った髪の毛のような姿をしている惑星。停車時間は24時間。住民は非常に短気で喧嘩っ早く、ちょっとしたイザコザですぐに殴り合いになってしまう。故に999号は危険を避けるため地上には停車しない。車掌曰く「タンコブが2、30個できる」星。一方で喧嘩の後は尾を引くことがなく、すぐに仲直りができるなど、良くも悪くも「喧嘩するほど仲が良い」という星でもある。 銀の谷 / 沈黙の聖地 やや歪んだ球形の惑星。停車時間は当初3時間22分だったが、停車前に4時間44分40秒に修正されている。強制消音区域に指定され、軌道も無音軌道になっている。その昔、密告が大流行して多くの人々が処刑されていたことから、耳の機械化手術で聴力を上げて、人々の話し声に耳をそば立てるのが慣習となっている。しかし、感度を上げすぎたために大きな音に耐えられず、次第に大きな音を立てた者を処刑していくようになった。 TV版ではフィラメント星跡地(雲の海)通過前に車掌のアナウンスがあるのみで、惑星は登場しない。しかし、後に「沈黙の聖地」という惑星が、「銀の谷」に相当する惑星として登場した。惑星を支配していた独裁者によって密告が奨励されていたことが語られ、惑星にはその名残としてハーケンクロイツのマークがあちこちに残されている。 「銀の谷」という呼称は、『999』以前に松本が初期に発表した短編『銀の谷のマリア』で使用されている。 プレーテッド惑星 金色に輝く惑星。停車時間は不明だが、メーテルの発言から24時間以上はある。ここではあらゆるものが金色になっているが、これらは惑星中枢の重力メッキ装置により付着するメッキであり、元来は普通の惑星である。目につくありとあらゆる部分にメッキが施され、人体や食物にも施しているが、貧民層にはそれができず下水道などに追いやられている。機械の体は比較的安価で入手できるらしく、鉄郎がこの星で出会った住民のホイールロックは貧民層の人間だが機械化人であった。重力メッキ装置の中枢は機械化人の女性で、彼女が鉄郎に倒されたことで惑星のメッキが全て剥がれた。 惑星ウラトレス 錆色の惑星。停車時間は8日と23時間23秒で、この惑星で999号のオーバーホールが行われた。ねじの生産拠点惑星で、建造物にも過剰にねじを用いており、郊外には鉄郎が「ボタ山」と形容した、余剰品がうず高く積まれたピラミッド状のねじ山が形成されている。また、惑星周辺の宇宙空間にも投棄されたねじが浮遊しており、雨天時には埃と共に上空に舞い上がったねじが雨とともに地表に降り注ぐ。 TV版では車掌が999号の破損したねじの代替品を注文するが「規格外のねじは作れない」という理由であやうく断られそうになる描写がある。 ゴーストコロニー 無人のスペースコロニー。停車時間は2時間20分。正確には無人ではなく、コロニーの設計者Dr.サイクロプロスが自らのクローン達と共に生活している。かつて1本のねじの緩みによりコロニーの空気が抜けるという大事故を引き起こし、絶対安全と称して入植させた最初の移住者を全滅させてしまったため、信用を取り戻すためにサイクロプロスやクローン達は躍起になってコロニーの快適性や安全性を証明する実験を行っていたが、ついに失った信用は取り戻せないと悟ったサイクロプロスはコロニーと共に自爆した。 ミーくんの命の館 十字の環をもつ惑星。停車時間は38時間15分。主人と死に別れた動物たちの魂が集まる星で、イヌやネコだけでなく、大蛇やトラといった猛獣もいる。地表には花が一面に広がる。夜中になると亡くした主人のことを思いだして、動物たちが喚きだす。人間はミーくんという名の若い女性だけだが、彼女も本来は飼い主と死に別れた虎縞のメス猫であった。 卑怯者の長老 どくろの模様をした惑星。停車時間は12時間。大統領デルムカデが星を支配しているが、他人を信用できないために住民を全て処刑してしまっていた。示威のため999号に攻撃を仕掛け、駆け付けた武装列車も破壊したが、ついには無軌道強行装甲列車の投入により惑星を破壊された。その際、戦闘に巻き込まれる危険性があるとして付近ローカル線の運行中止措置がとられた。 霧の都 ラッカセイのような形をした惑星。停車時間は5日と23時間32秒。周辺に微粒子が漂い光を遮っているため、到着直前まで姿は見えない。この星の特異な形状は、元々は2連星になるはずだったのが繋がったままになってしまったためである。そのため時間にも歪みが生じており、弱々しい太陽光も相まってここの人々の体力は普通の人間の1%程度まで落ち込んでおり、建造物や武器も脆弱である。ここの人々は宇宙に出ることができないため「かげろうの牢獄」とも呼ばれている。 球状住宅団 球状星団のように球状の住宅が集まった空域で、駅舎も宙に浮いている。停車時間は1時間。家は密集しているが、高級住宅区域では等間隔で整然と並んでいる。 大酋長と呼ばれる機械化人の男が支配者として君臨しており、球状住宅群もすべて彼の所有物である。そのため、住民はみな酋長の間借り人のような存在となっている。地面を蹴れば1メートル以上は無重力となるので、外出には空洞惑星と同じく空中遊泳することとなるが、個々の家には重力が存在するため思わぬ方向に流され、目的地でないところに着地する場合もある。 ここでは大酋長を倒した者が新たな支配者となる。鉄郎そっくりの男が機械化人の現大酋長を倒して新たな大酋長となったが、その座も安泰ではなく、いずれは他の誰かに倒されることがメーテルの弁で示唆されている。大酋長の家 球状住宅団を支配する大酋長の家。ひときわ大きな球状住宅で、城や豪邸なども存在する。家の中を見たものはおらず、そこに行った者で生きて帰った者はいないという。メーテルは到着早々ここに拉致されたため、鉄郎は彼女の救出に向かうことになった。城には多数の衛兵がいると思われたが、誰も信用できない大酋長は部下を置こうとはせず、いずれも見掛け倒しのカカシであった。 ここには住宅をコントロールする装置があり、住宅団を意のままに動かすことができる。 思い出の顔 石質のリングに囲まれ、土星に似た外観の星。昭和50年代の日本のような街並み。車掌のかつての恋人が住んでいた。 枯木の山 枯木だらけの星。ここに生える木は途中まで育つが、すべて枯木になってしまうという。 嵐が丘 常に強風が吹き荒れている星。ホテルもある程度の防音対策が取られていたが完璧ではなかった。 これからの星 開発途上の星。街並みもホテルも古風で質素であるが、住民は皆希望と人情味に溢れた温かい心の持ち主ばかりである。突発性台風によって下着以外の所持品を失ったメーテルと鉄郎に対しても、住民達は総出で紛失物を探し、その間にも無償で食料を提供するなどした。パスの悪用を懸念する鉄郎に対し「そんなことを思っている人はいない。貴方が持っているのなら私たちにも手に入れられる。そんな思いで何もなかったこの星を皆で開拓してきた」と想いを述べている。 ライフルグレネード 地表は見渡す限りの荒野で、コンバット・モルモットと呼ばれる奴隷による本物の戦争をホテルの宿泊客に見せては観光収入を得ている。 マンモスの墓場 「亡霊トンネル」で名前が挙がったのみで、劇中には登場しない。停車時間は24時間。球体トンネルを抜け出した後に停車した模様だが、劇中には登場しなかった。 鏡の星 鉄郎によく似た少年、砂山学が住む惑星。地球よりも開拓が遅れており、ニセの999号パスを売りさばくブローカーが暗躍する。 終わりなき夏の惑星(エンドレスサマープラネット) 昆虫人間インセクターが支配する星。気圧の関係で地球よりも水の沸点が低い。インセクターの女王が大きな繭で列車を覆い、車内に多数の卵を産み付けるが、生まれた子供は環境変化に対応できず、ほぼ全滅してしまった。 冷血帝国 いたるところで火山が噴煙を上げている若い惑星。停車時間は16時間32分21秒と0.5。原始的な有尾人と、高い知能を持ち会話のできる恐竜が住む。 足音村 昔の日本の村落のような惑星。星の政府が駅の建設に消極的で、999号の乗客は民宿に泊まることとなる。人に取り憑いて殺す幽霊が出るという噂があり、住人は夜間外出をしない。 夜のない街 完全睡眠法が施行され、夜間外出すると即死刑になる星。街はずれの湖には自分の外見を気にするヘローンという怪獣が住んでいる。 魔女の竪琴 住人がみな酷い食糧難にあえぐ惑星。星を支配する女王が、毎日巨大な竪琴の音で貢ぎ物の食糧を要求し、食糧を持っているだけでセンサーが反応し銃で撃たれてしまう。鉄郎が女王の宮殿に潜入したところが、女王をはじめ、部下たちもみな屍体となっており、無人と化した宮殿でコンピューターが竪琴を毎日鳴らし続けているだけであった。 花の都 一面花に覆われている惑星。停車時間は11時間24分32秒。この花は300年前に外部から移植したものであるが、毒性があり、100年前と比べて人口が80%(TV版では40%)も減少してしまった。住民は花粉を避けるためにテクタイト製のコートを着用しているが、花に手をかけたり、天敵となる植物を持ち込むことは法律で禁止されており、破ると裁判を通さずに即刻死刑になるため、誰も花の処分ができずにいた。 住人の4人家族が法を犯して花を焼き払い、住民を救う。その後の結末は原作とTV版で異なる。原作では家を密封されて処刑される。TV版ではメーテルと鉄郎の嘆願と他の住民たちの圧力に屈し、逮捕に来た政府軍は犯人を処刑したと宣言して撤退した。 キリマンジャロ アフリカ大暗黒星雲内にある遊星。停車時間は28時間23分45秒。キリマンジャロを照らす三重太陽は熱や音こそ遊星に届かないが、光が非常に強く圧力すら生じており、一面高山帯のような雪景色となっている遊星表面は“光の圧”によって出っ張り部分が押し曲げられている。現在は体に厚みがないゴーストホッパーと呼ばれる種族が生息し、暗黒星雲の支配を目論んでいる。先住民族が居たことが言及されるが、滅ぼされたのか自滅したのかは不明。ゴーストホッパーの襲撃により999号との交信が出来なくなった管理局は、暗黒星雲を迂回する新路線の敷設および新999号の製造を一旦は計画するものの、999号の復帰により車両の製造は中止された。 TV版では2年前に滅びゆく母星から脱出したホッパーがキリマンジャロに目を付け、先住民族を滅ぼして移住し、環境改善のために打ち上げた人工太陽である三重太陽の光の圧力により、現在のような厚みのないゴーストホッパーに変貌したことになっており、不明確だった部分に設定が加えられた。 雨が池(雨ヶ池) 雨の都と同じく雨が降り続く惑星。停車時間は64時間23分24秒。年間の99%もが雨の惑星だが、生命力に満ちた雨の都とは対照的に非常に陰気な惑星で、建物はカビと苔に覆われていた。管理局指定の宿も雨漏りが酷く、鉄郎もメーテルも閉口していた。クーフレームという機械化人の女性が塔を建てて住んでいる。 TV版でのクーフレームは生身の人間で、永遠の命と美貌を得るために「命の火」を食べる魔女として惑星の先住民を全員虐殺していた。星にはクーフレームとその部下以外に人間は存在しておらず、クーフレームが死亡すると共に爆発している。
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