円地文子とは?

えんち‐ふみこ〔ヱンチ‐〕【円地文子】

[1905〜1986小説家劇作家東京生まれ本名富美(ふみ)。上田万年(うえだかずとし)の二女戯曲から小説に転じ、抑圧された女性自我官能的に描く。源氏物語現代語訳にも尽力した。文化勲章受章。著「ひもじい月日」「女坂」など。


えんち‐ふみこ【円地文子】

小説家劇作家東京出身本名富美(ふみ)。国語学者上田万年次女劇作から小説へ転じ、「ひもじい月日」「女坂」など女性心理性理を描きだした作品作家としての地位確立した。他に「なまみこ物語」「妖」など。明治三八昭和六一年(一九五‐八六)


円地文子

読み方えんち ふみこ

小説家劇作家東京生。本名富美。父は国語学者上田万年日本女子大付属高女中退早くから歌舞伎草双紙親しむ。戯曲集『惜春』を出版するなど劇作家として活躍するが、のちに小説家転向。『ひもじい月日』で第6回女流文学者会賞を受賞した。代表作に『女坂』『円地文子訳源氏物語』『円地文子全集』などがある。女性作家として2人目の文化勲章受章芸術院会員昭和61年1986)歿、81才。

円地文子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/03 01:44 UTC 版)

円地 文子(えんち ふみこ、1905年明治38年)10月2日 - 1986年昭和61年)11月14日)は、日本小説家。本名は圓地 富美(えんち ふみ)。上田万年二女。戯曲から小説に転じ、『ひもじい月日』で文壇に地位を確立[1]。江戸末期の頽廃的な耽美文芸の影響を受け、抑圧された女の業や執念を描いて古典的妖艶美に到達。戦後の女流文壇の第一人者として高く評価された。『源氏物語』の翻訳でも知られる[2]芸術院会員。文化功労者文化勲章受章。




注釈

  1. ^ 母方の祖母村上琴が母鶴子名義で買っておいた家。
  2. ^ 北村喜八演出。友田恭介、山本安英村瀬幸子、滝蓮子出演。
  3. ^ 当時世間的には与四松のほうが有名だった[23]
  4. ^ 素子(2014年死去)の夫は、核物理学者・高エネルギー物理学研究所(KEK 現・高エネルギー加速器研究機構)名誉教授だった冨家和雄(1928-2005)。
  5. ^ 野口裕子『円地文子 人と文学』88頁(2010)によると、円地が書いていた「少女小説」とは、「厳正な意味での児童文学ではなく、『大衆小説少女版』とでも呼びたいものだった。」
  6. ^ 『ひもじい月日』刊行までに書かれたのは、「紫陽花」(1949年11月『小説山脈』掲載。後に「初花」と改題。『女坂』第一章の一)、「初花暦」(1952年11月『小説新潮』掲載。後に「青い葡萄」と改題。同第一章の二)、「彩婢抄」(1953年1月同誌掲載。同第一章の三)、「二十六夜の月」(1953年11月同誌掲載。同第二章の一)、「紫手絡」(1954年4月同誌掲載。同第二章の二)。
  7. ^ 戦前を含めて数えると第10回。
  8. ^ 翌年1月には上製本が刊行された。
  9. ^ なお、『妖』も候補の一つだった。
  10. ^ 選んだのは荒正人、亀井勝一郎、山本健吉。平野謙は「妖」を選んだ。
  11. ^ 創設以来の谷崎賞選考委員である円地は、これまでも自作への受賞を主張して反対に遭っていた。当該受賞に際して、選考委員の武田泰淳は選評をまるごと使って選考委員の受賞はあってはならないと非難した。ただし、野間文芸賞や読売文学賞などに幾らでも例があるように、選考委員自身がその賞に当選すること自体は珍しいことではない。
  12. ^ 他の5人は川端康成、丹羽文雄、井上靖、松本清張、三島由紀夫。

出典

  1. ^ ロウリ・エステル「円地文学における戯曲から小説への転換 : 初期作品における内面描写をめぐって」日本語・日本文化研究23号71頁以下(2013)。
  2. ^ 「文化勲章、女流作家の第一人者 円地文子さん死去」読売新聞1986年11月14日夕刊16頁、「女の業、妖美の文学 円地文子さん 執念の口述筆記 源氏口語訳に学者の血」同15頁、新潮社「円地文子」2021年3月1日アクセス。
  3. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)。
  4. ^ 小松伸六「人と文学」『現代文学大系』40巻496-497頁(筑摩書房、1969)、和田知子編「圓地文子年譜」同473頁、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』206頁(講談社、2009)。
  5. ^ 古田東朔「上田万年」『日本大百科全書〔デジタル版〕』2018年10月19日最終更新、和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)。
  6. ^ 小松伸六「人と文学」『現代文学大系』40巻499頁(筑摩書房、1969)。引用文は円地文子『女を生きる』(講談社、1961)の孫引き。
  7. ^ 竹盛天雄「円地文子・人と作品」『昭和文学全集』12巻1050頁(小学館、1987)、和田知子編「円地文子 年譜」同1070頁、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』209-210頁(講談社、2009)。
  8. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』206頁(講談社、2009)。
  9. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻473頁(筑摩書房、1969)
  10. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』206頁(講談社、2009)。
  11. ^ 平野宣紀監修『日本文学案内 近代篇』148頁(朝日出版社、1977)、小松伸六「人と文学」『現代文学大系』40巻499頁(筑摩書房、1969)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』206頁(講談社、2009)。
  12. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  13. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻474頁(筑摩書房、1969)、和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  14. ^ 宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  15. ^ 宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  16. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻474頁(筑摩書房、1969)、和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  17. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  18. ^ 板垣直子「円地文子」久松潜一他4名編『現代日本文学大事典』145頁(明治書院、1965)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)、和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻474頁(筑摩書房、1969)。
  19. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻474頁(筑摩書房、1969)。
  20. ^ 川崎至「円地文子」『万有百科大事典〔2版〕』1巻93頁(小学館、1976)、竹盛天雄「円地文子・人と作品」『昭和文学全集』12巻1048頁(小学館、1987)、和田知子編「円地文子 年譜」同1069頁、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  21. ^ 板垣直子「円地文子」久松潜一他4名編『現代日本文学大事典』145頁(明治書院、1965)。
  22. ^ 川崎至「円地文子」『万有百科大事典〔2版〕』1巻93頁(小学館、1976)、和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻474頁(筑摩書房、1969)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』207頁(講談社、2009)。
  23. ^ 小谷野敦 『日本の有名一族 近代エスタブリッシュメントの系図集』182-183頁(幻冬舎、2007)。
  24. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)
  25. ^ 竹盛天雄「円地文子・人と作品」『昭和文学全集』12巻1048頁(小学館、1987)。
  26. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻474頁(筑摩書房、1969)。
  27. ^ ロウリ・エステル「円地文学における戯曲から小説への転換 : 初期作品における内面描写をめぐって」日本語・日本文化研究23号71頁(2013)、和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)。
  28. ^ ロウリ・エステル「円地文学における戯曲から小説への転換 : 初期作品における内面描写をめぐって」日本語・日本文化研究23号71頁(2013)、和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069-1970頁(小学館、1987)。
  29. ^ 板垣直子「円地文子」久松潜一他4名編『現代日本文学大事典』145頁(明治書院、1965)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』206頁(講談社、2009)、和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)。
  30. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』208頁(講談社、2009)。
  31. ^ 板垣直子「円地文子」久松潜一他4名編『現代日本文学大事典』145頁(明治書院、1965)。
  32. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』208頁(講談社、2009)
  33. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)。
  34. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)。
  35. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻474頁(筑摩書房、1969)、竹盛天雄「円地文子・人と作品」『昭和文学全集』12巻1048頁(小学館、1987)、野口裕子『円地文子 人と文学』84-86頁(2010)、和田知子編「円地文子 年譜」同1070頁、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』209-210頁(講談社、2009)。
  36. ^ 野口裕子『円地文子 人と文学』84頁、87-88頁(2010)。
  37. ^ 野口裕子『円地文子 人と文学』87-90頁(2010)、和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻475頁(筑摩書房、1969)。
  38. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻475頁(筑摩書房、1969)、野口裕子『円地文子 人と文学』87頁以下(2010)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』209頁(講談社、2009)。
  39. ^ 野口裕子『円地文子 人と文学』92-95頁(2010)。
  40. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1069頁(小学館、1987)。
  41. ^ 野口裕子『円地文子 人と文学』95頁(2010)。
  42. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻476頁(筑摩書房、1969)、野口裕子『円地文子 人と文学』95頁(2010)。
  43. ^ 竹盛天雄「円地文子・人と作品」『昭和文学全集』12巻1050頁(小学館、1987)、和田知子編「円地文子 年譜」同1070頁、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』209-210頁(講談社、2009)。
  44. ^ 板垣直子「円地文子」久松潜一他4名編『現代日本文学大事典』146頁(明治書院、1965)、「文化勲章、女流作家の第一人者 円地文子さん死去」読売新聞1986年11月14日夕刊16頁、「女の業、妖美の文学 円地文子さん 執念の口述筆記 源氏口語訳に学者の血」同15頁、川崎至「円地文子」『万有百科大事典〔2版〕』1巻93頁(小学館、1976)。
  45. ^ 熊坂敦子「妖」国文学編集部編『日本の小説555』41頁(学燈社、1991)、小松伸六「人と文学」『現代文学大系』40巻505-506頁(筑摩書房、1969)。
  46. ^ 磯田光一選「日本文学100選 現代」梅棹忠夫監修『THE日本』1057頁(講談社、1986)、竹盛天雄「円地文子・人と作品」『昭和文学全集』12巻1050-1051頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』209-210頁(講談社、2009)、田中愛「円地文子『妖』論:「妖」なるものの解明をめざして」信州豊南女子短期大学紀要15号151頁(1998)。
  47. ^ 小松伸六「人と文学」『現代文学大系』40巻505頁、508頁(筑摩書房、1969)、「1957年 ベスト・スリー 旧人いぜん健在」読売新聞1957年12月26日夕刊4頁、野口裕子『円地文子 人と文学』103頁(2010)。
  48. ^ ゾーイ・ジェスティコ「英語圏における円地文子に関する研究」詞林28号56頁(2000)。
  49. ^ 小松伸六「人と文学」『現代文学大系』40巻505頁、512頁(筑摩書房、1969)。
  50. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻476頁(筑摩書房、1969)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』209-210頁(講談社、2009)。
  51. ^ 和田知子編「圓地文子年譜」『現代文学大系』40巻476-477頁(筑摩書房、1969)。
  52. ^ 宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』210頁(講談社、2009)。
  53. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1071頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』210頁(講談社、2009)。
  54. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1072頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』211頁(講談社、2009)。
  55. ^ 宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』213頁(講談社、2009)。
  56. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1072頁(小学館、1987)、宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』212頁(講談社、2009)。
  57. ^ 宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』211頁、213頁(講談社、2009)。
  58. ^ 小松伸六「人と文学」『現代文学大系』40巻496-497頁(筑摩書房、1969)、和田知子編「圓地文子年譜」同474頁。
  59. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1072頁(小学館、1987)。
  60. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1073頁(小学館、1987)。
  61. ^ 田坂憲一『日本文学全集の時代』8頁(慶応義塾大学出版会、2018)。
  62. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1074頁(小学館、1987)。
  63. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1074頁(小学館、1987)。
  64. ^ 宮内淳子編「年譜」『朱を奪うもの』214頁(講談社、2009)、和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1074頁(小学館、1987)。
  65. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1074頁(小学館、1987)。
  66. ^ 和田知子編「円地文子 年譜」『昭和文学全集』12巻1074頁(小学館、1987)。


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