山本一力とは? わかりやすく解説

やまもと‐いちりき【山本一力】

読み方:やまもといちりき

1948〜 ]小説家高知生まれ本名健一数々職業経た後、50歳を目前にして作家生活に入る。巧み話術生かした味わい深い時代小説人気集める。「あかね空」で直木賞受賞。他に「大川わたり」「背負い富士」など。


山本一力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/06 19:39 UTC 版)

やまもと いちりき
山本 一力
誕生 山本 健一
(1948-02-18) 1948年2月18日(77歳)
高知県高知市
職業 作家
言語 日本語
国籍 日本
最終学歴 東京都立世田谷工業高等学校
活動期間 1997年 -
ジャンル 時代小説
代表作 あかね空
主な受賞歴 オール讀物新人賞(1997年)
直木三十五賞(2002年)
歴史時代作家クラブ賞(2012年)
デビュー作 『蒼龍』
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山本 一力(やまもと いちりき、本名:山本 健一〈やまもと けんいち〉[1]1948年2月18日 - )は、日本の小説家高知県高知市生まれ[2]東京都立世田谷工業高等学校電子科卒業。日本ペンクラブ会員。

略歴

高知市に生まれる。高知市立江陽小学校卒業。生家は高知市の大地主であったが没落、14歳の時に上京。

通信機輸出会社、大手旅行会社(近畿日本ツーリスト)、コピーライターなど十数回の転職を経て、1997年に『蒼龍』で第77回オール讀物新人賞を受賞してデビュー[3]2002年には『あかね空』で第126回直木三十五賞を受賞[2]

平成二年に現在の妻と出会い、小説を書く時のモデルになってほしいと説得し半年後に3度目の結婚[4]。 妻の実家の相続トラブルで親族に17億円の支払い命令されるも土地を売却することで相殺。その後、バブル時代に支払いの足しのために設立した会社は事業失敗で2億円の借金を抱える。その借金返済及び結婚をきっかけに49歳で小説を発表した。

自転車愛好家で、外出時は一家で自転車を用いる。直木賞受賞の会見場へも、一家揃い自転車で向かったことが話題を呼んだ。テレビのコメンテーターの活動も行っている[2]

ペンネームの「一力」(いちりき)は作家を始めたときにあと一歩で賞がなかなか取れず、妻から名前が悪いのではないかと言われ、姓名判断ソフトの中から候補を選び、名前は1画2画のバランスが山本姓に合っていたためこの名前になったという。

受賞歴

著書

小説

シリーズ作品

  • 損料屋喜八郎始末控え
    • 損料屋喜八郎始末控え(2000年、文藝春秋)のち文庫
    • 赤絵の桜 損料屋喜八郎始末控え(2005年、文藝春秋)のち文庫
    • 粗茶を一服 損料屋喜八郎始末控え(2008年10月、文藝春秋)
    • 牛天神 損料屋喜八郎始末控え(2018年1月、文藝春秋)のち文庫
  • 深川黄表紙掛取り帖
    • 深川黄表紙掛取り帖(2002年、講談社)のち文庫
    • 牡丹酒 深川黄表紙掛取り帖2(2006年、講談社) のち文庫
  • 深川駕籠
    • 深川駕篭(2002年、祥伝社)のち文庫
    • お神酒徳利 深川駕篭(2005年、祥伝社)のち文庫
    • 花明かり 深川駕籠(2011年、祥伝社)
  • ジョン・マン
    • ジョン・マン〈波濤編〉(2010年12月、講談社)のち文庫
    • ジョン・マン2〈大洋編〉(2011年12月、講談社)のち文庫
    • ジョン・マン3〈望郷編〉(2012年12月、講談社)のち文庫
    • ジョン・マン4〈青雲編〉(2013年12月、講談社)のち文庫
    • ジョン・マン5〈立志編〉(2015年6月、講談社)
    • ジョン・マン6〈順風編〉(2017年6月、講談社)
    • ジョン・マン7〈邂逅編〉(2019年7月、講談社)
  • 龍馬奔る
    • 龍馬奔る 少年篇(2011年7月、角川春樹事務所)のち文庫
    • 龍馬奔る 土佐の勇(2015年8月、角川春樹事務所)
  • 献残屋佐吉御用帖
    • まいない節(2014年3月、PHP研究所)のち文庫

シリーズ外作品

  • あかね空(2001年、文藝春秋)のち文庫
  • 大川わたり(2001年、祥伝社)のち文庫[5]
  • はぐれ牡丹(2002年、角川春樹事務所)のち文庫
  • 蒼龍(2002年、文藝春秋)のち文庫
  • いっぽん桜(2003年、新潮社)のち文庫
  • 草笛の音次郎(2003年、文藝春秋)のち文庫
  • ワシントンハイツの旋風(2003年、講談社)のち文庫
  • 欅しぐれ(2004年朝日新聞社)のち文庫
  • 梅咲きぬ(2004年、潮出版社)のち文春文庫
  • だいこん(2005年、光文社)のち文庫
  • 銭売り賽蔵(2005年、集英社)のち文庫
  • 辰巳八景(2005年、新潮社)のち文庫
  • 峠越え(2005年、PHP研究所)のち文庫
  • かんじき飛脚(2005年、新潮社)のち文庫
  • 道三堀のさくら(2005年、角川書店)のち文庫
  • 背負い富士(2006年、文藝春秋)のち文庫
  • まとい大名(2006年12月、毎日新聞社)のち文春文庫 ※装画は岡田親
  • 銀しゃり(2007年6月、小学館)のち文庫
  • 研ぎ師太吉(2007年12月、新潮社)のち文庫
  • たすけ鍼(2008年1月、朝日新聞社)のち文庫
  • 菜種晴れ(2008年3月、中央公論新社)のち文庫
  • いすゞ鳴る(2008年5月、文藝春秋)のち文庫
  • 早刷り岩次郎(2008年7月、朝日新聞出版)のち文庫
  • ほうき星(2008年12月、角川書店)のち文庫
  • いかだ満月(2008年、角川春樹事務所)のち文庫
  • くじら組(2009年3月、文藝春秋)のち文庫
  • 晋平の矢立(2009年4月、徳間書店)のち文庫
  • 八つ花ごよみ(2009年7月、新潮社)のち文庫
  • いかずち切り(2009年10月、文藝春秋)のち文庫
  • まねき通り十二景(2009年12月、中央公論新社)のち文庫
  • 夢曳き船(2010年1月、徳間書店)のち文庫
  • おたふく(2010年3月、日本経済新聞社)のち文春文庫
  • ほかげ橋夕景(2010年10月、文藝春秋)のち文庫
  • たまゆらに(2011年4月、潮出版社)のち文春文庫
  • とっぴんしゃん(2011年11月、講談社)
  • 朝の霧(2012年2月、文藝春秋)のち文庫
  • 五二屋傳蔵(2013年3月、朝日新聞出版)のち文庫
  • 千両かんばん(2013年7月、新潮社)のち文庫
  • 紅けむり(2014年4月、双葉社)のち文庫
  • 戌亥の追風(おいて)(2014年6月、集英社)
  • つばき(2014年7月、光文社)
  • べんけい飛脚(2014年10月、新潮社)
  • 桑港(そうこう)特急(2015年1月、文藝春秋)
  • 晩秋の陰画(ネガフィルム)(2016年6月、祥伝社)
  • ずんずん!(2016年7月、中央公論新社)
  • カズサビーチ(2016年12月、新潮社)
  • サンライズ・サンセット(2017年1月、双葉社)

アンソロジー

  • 冬ごもり(2013年12月、角川文庫)
  • 七つの忠臣蔵(2016年12月、新潮文庫)
  • 決戦!忠臣蔵(2017年3月、講談社)

エッセイ

  • 家族力(2002年、文藝春秋)のち文庫
  • おらんくの池(2005年、文藝春秋)のち文庫
  • 東京江戸歩き(2007年4月、潮出版社)のち文春文庫
  • 江戸は心意気(2007年6月、朝日新聞社)のち文庫
  • にこにこ貧乏(2007年7月、文藝春秋)のち文庫
  • くじら日和(2008年2月、文藝春秋)のち文庫
  • 人情屋横丁(2008年12月、角川春樹事務所)
  • 人生を変えた時代小説傑作選(2010年2月、文春文庫)
  • 江戸東京 味の散歩道 歩き味わう歴史ガイド(2011年12月、山川出版社)
  • 男の背骨(2012年5月、角川春樹事務所)のち文庫
  • 味憶めぐり 伝えたい本寸法の味(2010年2月、文藝春秋)のち文庫
  • 明日は味方。ぼくの愉快な自転車操業人生論(2013年6月、集英社)
  • 大人の説教(のち文庫)
  • アンソロジーエッセイ「おいしい文藝」
    • つやつや、ごはん(2014年9月、河出書房新社)
    • ひんやりと、甘味(2015年7月、河出書房新社)
    • ずっしり、あんこ(2015年10月、河出書房新社)

その他

  • 人間力を養う生き方(2007年4月、致知出版社鍵山秀三郎共著
  • 山本一力が語る池波正太郎(2010年3月、角川文庫)
  • おれっちの「鬼平さん」池波正太郎「鬼平犯科帳」傑作選(2010年5月、文藝春秋)
  • ぼくらが惚れた時代小説(2011年10月、朝日新聞出版)のち文庫、縄田一男児玉清共著
  • 芝浜 落語小説集(2016年9月、小学館) - 落語のノベライズ

メディア出演

テレビ

脚注

関連項目

外部リンク




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